原田ひ香のレビュー一覧
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人の人生にお金は切って切り離せない。
だからこそ原田ひ香の小説には誰しもが共感できるところがあって引き込まれるのだろう。
『彼女の家計簿』ではある家計簿が3世代を繋ぎ、その人生に関係のあった人たちを繋ぐ。家計簿とは言ってもお金だけではなく、書かれているほんの数行の文言に生きざまが見て取れる。誰かが読むとは思わずに書いたものかもしれないし、誰かに読んでもらいたいと思って書いたものかもしれない。それは分からないけれど、その中に想いがこもり、毎日を一生懸命に生きていたことが伝わってくる。
女性の一生はその時々で役割が違う。
その役割ごとの重荷や幸せを給料・家賃・家計、、、そういうお金の切り口を含 -
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テーマは不気味なのに、読後はなんだか心が軽やかになる。まさにこの本自体がロンダリング(浄化)効果あり。
人生は山あり谷ありと言うけれど、山も谷もどちらも必要というのを物語を通して教えてもらった気がする。ずっと順調な人生がいいと思いがちだが、それはそれで堕落してしまう。ずっと過酷なのも、生きていて辛い。
人生の緩急みたいなものは、その人にとって最適なタイミングでやってくる受動的なものもあれば、自ら選択している能動的なものもあるんだと思う。
白黒どっちかはっきりしてる人生ではなくて、グレーな人生で生きていきたい。というか、そうなってしまうんだろうな。 -
Posted by ブクログ
〔Ⅰ〕神田神保町の古書店〈鷹島古書店〉店主だった滋郎が亡くなり遺産としてビルごと店を譲られた妹の珊瑚はとりあえず店を再開した。
〔Ⅱ〕大叔母である珊瑚さんの意図を探れと母芽衣子の密命を受けた本好き大学院生の美希喜。
〔Ⅲ〕まだ本がよく売れていた時代、古本屋で働いてたことがありますが「本好きには向かない商売」とはよく言われてました。思い入れが混じってまうから。でも、ほとんどの場合、この業界に入るための最大の動機だとも思うんですよねえ。読み始めてすぐ、最終的にこの話は美希喜さんが鷹島古書店を継ぐかどうかという話になるんやろうなと思ったんやけど、本好き美希喜さんはどうする? この世界は心地よくずっと -
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お腹がすいて、あたたかな気持ちになる。
食欲の秋、そして秋の夜長の読書にぴったりだ。
「古本食堂=神保町そのもの」とは、納得! 本とおいしいものって、なんて相性がいいんだろう。世の中に、これだけ多くのブックカフェが存在するのも道理だ。
ストーリーも好き。少しの謎と、進路に悩む人の背中をそっと押す…いや、さするくらいの言葉と本。押しつけがましさはなく、とうに青春を過ぎた身には暑苦しく感じるような前向きさもない(でも、美希喜の指導教授の言葉は、同じく修士課程に進んだ者として、耳が痛かった)。
わたしのなかでは、小川糸さんの『ツバキ文具店』と同じ分類。疲れたときに、自分のペースで読みたい作品だった