原田ひ香のレビュー一覧
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題名に惹かれて借りた。
喫茶店とおじさんはセットだよなぁ。
でも思ってたのと違った。
内容は、大手ゼネコンを早期退職した57歳のおじさんが退職金の半分ぐらいを注ぎ込んで開いた喫茶店を半年で潰して?しまう。それなのに、無職なのに純喫茶巡りをしまくる。
このおじさんは周りの人から「お前、あなた、は何も分かってない」と言われる始末。
読んでいて終始モヤモヤする。
がしかし、ここに出てくる純喫茶の名店の美味しそうな描写が素晴らしい。
すごーく行きたくなる。
喫茶おじさん。
読後感はまあまあ良き。「人生の楽園」的な。
同志少女よ、敵を撃て の後に読んだからか、
丁度良い。一服感。
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Posted by ブクログ
シリーズ第2弾
古書店経営に少しづつ慣れてきた珊瑚さんと美希喜ちゃん。
新しく古書店の一角にカフェスペースを作る。
それぞれの人生の選択と決断に悩む。
今回も神保町の美味しそうな食事にお腹がなってしまう。特に日本で一番古いお弁当とか、食べてみたい〜。あと、鰻と日本酒の組み合わせ。うぅ〜たまらない〜。
そして素敵な本。手に取った人の表情と本に注がれる視線が、これまた、たまらない〜。
自分の選んだ本を喜んでもらえるって、すごく幸せなことだなぁ。
70代の珊瑚さんと20代の美希喜ちゃんの物事のとらえ方の違いが面白かった。そして、その間ぐらいの芽衣子さんやおばさん達も。(お年は間というよりやや珊 -
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「恋と食」 がテーマの、小説新潮に掲載された短編を収録したアンソロジー。甘やかで幸せなだけのお話が一編もなくて逆に楽しめた。
一穂ミチさんは、淡白な味を好む淡白そうに見えるカップルのまったく淡白ではない情念のお話。言われてみればポン酢ってしびしびしてるかも。
古内さんは、計算だけではないけど計算も働かざるを得ない大人の恋愛の話。旨味調味料はハマると駄目になる気がして避けて生きてます。
君嶋さんはこの中で最もオーソドックスな恋愛小説。キュンとします。
錦見さんの短編は語り手が料理上手なだけあって一番美味しそうな料理が登場した。不思議なお話で、恋愛だったの??という感想。
奥田さんは毒親を捨てる -
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美希喜(みきき)は、国文科の学生。 本が好きだという想いだけは強いものの、進路に悩んでいた。 そんな時、神保町で小さな古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが、独身のまま急逝した。 大叔父の妹・珊瑚(さんご)さんが上京して、そのお店を継ぐことに。
………
最初はなかなか入り込めなかった。原田ひ香さんの本は、いつもスーッと入り込めるのだが。
でもこの本は、ジワジワっと染み込んでいく感じがした。
神保町の古本屋と名店の数々。
だんだんと目の前にその光景が見えて、歩いている感覚。そこで紡がれていく人と人の暮らし。
温かく見守りたくなるようなそんなお話でした。
まだ話は始まったばかりという感じなので、続 -
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面白かったです。
見守り屋の犬森祥子は、
離婚して夫に残して来た10歳の娘に会い…
父の妻に赤ちゃんが出来たことを少し不安になっているようだった。
祥子が今、付き合っている亀山にも相談した。
元夫に、新しい子どもが産まれ、娘の明里が居づらくなったら、自分が引き取りたいと思っていること、それには、今の見守り屋のような夜中の仕事は向かない。
亀山は、エアビーを始めてみてはどうかと提案してくれ、亀山と同じマンションに引越してくれば、娘を引き取っても、一緒に面倒を見られると。
迷いはあったが、とある見守り屋の客の話をきっかけに、祥子は、亀山のマンションに引越しをした。
この本は、飯テロですね。