原田ひ香のレビュー一覧

  • 定食屋「雑」

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    久しぶりに読む原田ひ香さんの"美味しい小説"でした。

    コロッケ、トンカツ、から揚げ…。
    やはり出てくるお料理がどれもとても美味しそうで、読んでいると定食屋さんに行きたくなってしまいます。
    装画のコロッケ定食もほんとに美味しそう。『ランチ酒』と同じ方の絵かな?

    そして、ただ"美味しい料理でほっこり"では終わらず、女性の恋愛、結婚、キャリア、お金についてのドロドロした部分も描かれ、安易なハッピーエンドでなくほろ苦さを残したお話の展開や結びになるのがやはり原田ひ香さんだなと。

    完全に万事スッキリ解決とはいかなくても、お互いに手を差し伸べ合い前に進んでいこ

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    2025年11月30日
  • 財布は踊る(新潮文庫)

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    『新潮文庫の100冊』より。

    タイトルと表紙から正直大した作品じゃないと思っていた。
    謝ります、面白かったです。

    節約主婦がやっとの思いで手にしたLでVな財布が"時の運"により次々と所有者を変え、正に踊るように所有者たちの人生を交錯させていく話。

    ただのマネーリテラシー向上本かと思いきや、良い意味で裏切られた。
    気軽に読める文体だが風呂敷を畳むのが上手く、ラストも爽快。

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    2025年11月29日
  • 一橋桐子(76)の犯罪日記

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    温かさのある主人公で、犯罪を企むのにほっこりする小説だった
    現代の冷たさや生きていく大変さをリアルに出しつつ、出会う人と確かに絆を作っていく生き方が素敵だと思った
    大好きな人と別れて辛いのにそれでも生きていかなきゃいけない、誠実に生きていると報われるのかなとも少し思えた

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    2025年11月29日
  • 月収

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    読みやすく面白かったです。色んな人の生き方や考え方を知れて、エピソードの数だけ人生を垣間見ることができて楽しかった。途中からそれぞれのエピソードの主人公が関係していると気づきました(•ᴗ•; )が、気づかなくても読めて面白かったです。読み直してみようかな~

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    2025年11月29日
  • 古本食堂 新装開店

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    新しく動き出した古本食堂で、人と本がゆるやかにつながっていく感じが心地よい一冊。
    登場人物たちの小さな優しさに触れるたび、じんわりと胸が温かくなった。
    読み終わったあと、自分の身の回りの本たちが少し特別に見えてくる物語。

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    2025年11月28日
  • 老人ホテル

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    主人公は大家族で育った末っ子で名前が天使と書いてえんじぇる
    兄弟姉妹の名前は、長女、大天使(みかえる) 長男、堕天使(るしふああ) 次男、羅天使(らふあえる) 次女、我天使(がぶりえる) 三男、亜太夢(あだむ) 三女、衣歩(いぶ)こんな名前をつける親って?
    想像通りひどい親でした。
    天使は老人が多く滞在するホテルで清掃の仕事をしています。
    そこに滞在する老人からお金持ちになる方法を教わります。
    老人から教わることをきちんと守り貯金も毎月出来るようになります。
    ひどい家族で育ったえんじぇるを応援する気持ちで読み進めましたが結末がすっきりしないので
    ☆3.7くらいで、、

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    2025年11月27日
  • 老人ホテル

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    TVで特集される大家族で粗野で無知で育ち天使が出会った老女の光子。「金持ちになれる方法を知っている」と言った光子に近づく為、光子が暮らすホテルの清掃員として働き出し。

    人は環境に左右される。
    ラストの追い込みスピード感がすごい。
    金は人を幸せにするの…か?

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    2025年11月26日
  • 三千円の使いかた

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    祖母、母、父、姉妹の物語。

    それぞれの家庭を持ち、悩みながらも生きていくお話。お金もなく決してハッピーかは分からないが、それでも生きていく。
    生きていく上で苦悩は多いが、幸せは人それぞれ。
    お金持ちでも幸せを感じない人もいるし、お金がなくても幸せな人はいる。

    家族愛、嫉妬、金銭問題、熟年離婚、老後、色々と考えさせられるし、非常に多くの人が現実で抱えている問題が多く、共感してすらすらと読めました。

    人間ドラマ満載で、素晴らしい作品でした。

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    2025年11月25日
  • 人生オークション

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    私の中ではちょっと薄めというか普通目の原田ひ香小説という感じの作品でした。

    人生オークションの方は、叔母さんの家の不用品をひたすらオークションで売っていく中で、家族の中やっかない者だと思われた叔母さんの人生や就職に悩む主人公の葛藤などが徐々に明らかにされたり解きほぐされたりするような内容なのだけど、うーん…別につまらなくはないけど、たぶん来年には忘れてしまいそうな内容だなと。やはり薄味の小説。

    あめよびの方が、むしろ濃かった。ただ、斉藤美奈子さんの解説を読まなければその濃さには気づけなかったなと思った。頑なに主人公と結婚してくれない彼氏と主人公のすれ違いは、やはりどう考えても同じところに着

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    2025年11月25日
  • 母親ウエスタン

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    他人がどう思うかはさておき、広美とターゲットの家族にとってはお互いを必要とし合う関係だったのだろう。あっという間に子どもを手懐け、父親達の心の隙間に入り込む広美を怖く感じたが、それでも家族は良い方向に進むという不思議な話だった。

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    2025年11月24日
  • ランチ酒 今日もまんぷく

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    ネタバレ

    前作の最後で、角谷との関係はどうなるのだろうか!?という展開で終わっていた祥子。その続きが描かれていてとても嬉しかった♪
    個人的には、お好み焼きを食べているシーンでの祥子の言葉、「何が変わるのか、それがわかるまで、自分はここにいる」…というフレーズが今の自分にはすごく響いた。
    ランチ酒1作目では離婚して落ち込んで失意の底にいた祥子も、本作3作目ではこれからの人生を前に踏み出している様子にとても励まされた!
    祥子の元夫も、離婚前に祥子が出て行ってしまった時に、祥子とやり直そうと実は連絡を取っていたという場面が話の中にあって…その時は元夫と祥子は連絡が取れずじまいだったけれど、、人生のターニングポ

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    2025年11月24日
  • ランチ酒 おかわり日和

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    2019年出版。第二作。この後は「あさ酒」に繋がる。タイトルからは何だかノンビリ平和な印象を受けるが、中身はそこまでお気楽でも無い。飲み食いと、その舞台となる店の記述も多いので、設定や展開が重過ぎてグッタリすることも無い。実在のお店やメーカーをモデルにしているようだけど、具体的には知らないし、そこまで突っ込もうとは思わない。が、知っていたら楽しいだろうな...とは思わされる。前作よりも重い設定も組み込まれているが、苦痛で読み進めを中断するような事は無かった。

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    2025年11月24日
  • 三千円の使いかた

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    友達の勧めを受けて。
    3日ほどで読み終わった、読みやすい。
    倹約家寄りの私には、まだ学生でありながらも共感できる部分が多かった。
    ただ、将来お金のことで悩むことが増えると思うと少し不安笑
    特に友達と旅行に行きづらいというのは母を見ていて少し感じていたのでリアルだった。

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    2025年11月23日
  • あさ酒

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    「ランチ酒」新シリーズ。
    新たな見習いとして働き始めた水沢恵麻さん。
    恵麻さんを中心とした見守り12章の物語。
    相変わらず食事、お酒が魅力的。
    ○っくりドンキーの「イカの箱舟」、知らなかった!
    是非食べてみたい‼︎

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    2025年11月23日
  • 三千円の使いかた

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    ネタバレ

    ビジネス書かと思って読んだら、小説風のの物語。
    50万部を超すベストセラー。親子3世代の人生を通して、お金の事を考えて欲しいというコンセプトで、全ての世代に刺さる本。
    ①恋人が多額の奨学金を抱えているが、結婚しようと考えている独身女性
    ②家族がいて幸せに暮らしているが、友達の結婚式で夫の金融資産の差に愕然とする主婦
    ③がんが見つかったが、サポートが弱い旦那を持つ50代の女性
    ④1千万円の金融資産は有るが、この先不安なお祖母さん
     離婚時の財産分与も、知らない情報が多かった
    ・あるある感満載な出来事が次々と起こっていく
    手元に置いておき、自分を失うたびに読み返す価値のある本との書評

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    2025年11月23日
  • 定食屋「雑」

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    ほろよい読書 で収録されていて、面白くて続きが気になり読みました。
    ぞうさんと沙也加の関係性がちょうど良くてほっこりしました。
    そして何よりぞうさんの作る料理がどれも美味しそうで読んでてお腹が空きます…。
    栗きんとんの作り方、真似して作ってみたいと思いました。

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    2025年11月23日
  • ランチ酒 おかわり日和

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    ネタバレ

    さまざまな街のグルメを堪能しながら、一人娘のことを思う祥子。前作に続いて登場する人物もいて、読み応えがあって良かった◎
    特に祥子と角谷の「御殿場」のシーンは、一緒に過ごす楽しい時間!と実際の結末との落差にショックな気持ちもあった。
    また、小山内が祥子に気持ちを伝えるシーンも良かったし、祥子は一人娘のこともあって気持ちには応えられないけど、小山内のことは大切な存在であると伝えた場面にはグッときた。大人の関係も素敵だよなぁ…!
    ネットいじめにあっていた実咲や、余命少ない樋田の結末なども分からない部分もあったけど、文章全体が明るい結びであったように感じた。祥子と私自身の価値観が近いように思え、共感で

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    2025年11月21日
  • 定食屋「雑」

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    原田ひ香さんの作品、すごく美味しそうで、ぞうさんが魅力的で面白かった。
    さやかのキャラが、雑のお店の中と夫と向き合うときで違っていたり、味覚も含めて変われるものだろうかと思うところはあったけど、まあそれも含めて面白かった。

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    2025年11月20日
  • その復讐、お預かりします

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    ネタバレ

    とても読みやすくおもしろかった。
    恨みを持った依頼人が、大金を払って復讐屋に復讐を依頼するお話。

    どのように復讐するのかが気になるところだが、復讐屋の成海は積極的に動かない。
    「復讐するは我にあり」をモットーにしていおり、その意味は「復讐するのは神様であり、人は何もしない」ということ。ではなぜ復讐屋なんてやっているのか?
    その意味までは書かれていないが、金の亡者である成海には割りの合った仕事なのかな、と。

    依頼人に対し、「復讐しなくてよかった、と思える日が必ず来る」と言い諦めるよう促す成海。
    そこには過去の悲しい出来事も関係していると推測する。

    理不尽な出来事に苦しんで復讐することが全て

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    2025年11月19日
  • 一橋桐子(79)の相談日記

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    犯罪日記の桐子さんが、古びて荒れた団地の管理人に就任し、山積みの問題を解決に導きます。
    桐子さんの柔らかさ、優しさ、包容力、忍耐強さ。
    桐子さんの魅力が全開。
    こんな素敵な人が人生の辛い時にそばにいてくれたら、立ち上がるのも少しは楽になるのにな、と思いました。

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    2025年11月19日