原田ひ香のレビュー一覧
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久しぶりに読む原田ひ香さんの"美味しい小説"でした。
コロッケ、トンカツ、から揚げ…。
やはり出てくるお料理がどれもとても美味しそうで、読んでいると定食屋さんに行きたくなってしまいます。
装画のコロッケ定食もほんとに美味しそう。『ランチ酒』と同じ方の絵かな?
そして、ただ"美味しい料理でほっこり"では終わらず、女性の恋愛、結婚、キャリア、お金についてのドロドロした部分も描かれ、安易なハッピーエンドでなくほろ苦さを残したお話の展開や結びになるのがやはり原田ひ香さんだなと。
完全に万事スッキリ解決とはいかなくても、お互いに手を差し伸べ合い前に進んでいこ -
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主人公は大家族で育った末っ子で名前が天使と書いてえんじぇる
兄弟姉妹の名前は、長女、大天使(みかえる) 長男、堕天使(るしふああ) 次男、羅天使(らふあえる) 次女、我天使(がぶりえる) 三男、亜太夢(あだむ) 三女、衣歩(いぶ)こんな名前をつける親って?
想像通りひどい親でした。
天使は老人が多く滞在するホテルで清掃の仕事をしています。
そこに滞在する老人からお金持ちになる方法を教わります。
老人から教わることをきちんと守り貯金も毎月出来るようになります。
ひどい家族で育ったえんじぇるを応援する気持ちで読み進めましたが結末がすっきりしないので
☆3.7くらいで、、
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Posted by ブクログ
私の中ではちょっと薄めというか普通目の原田ひ香小説という感じの作品でした。
人生オークションの方は、叔母さんの家の不用品をひたすらオークションで売っていく中で、家族の中やっかない者だと思われた叔母さんの人生や就職に悩む主人公の葛藤などが徐々に明らかにされたり解きほぐされたりするような内容なのだけど、うーん…別につまらなくはないけど、たぶん来年には忘れてしまいそうな内容だなと。やはり薄味の小説。
あめよびの方が、むしろ濃かった。ただ、斉藤美奈子さんの解説を読まなければその濃さには気づけなかったなと思った。頑なに主人公と結婚してくれない彼氏と主人公のすれ違いは、やはりどう考えても同じところに着 -
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ネタバレ前作の最後で、角谷との関係はどうなるのだろうか!?という展開で終わっていた祥子。その続きが描かれていてとても嬉しかった♪
個人的には、お好み焼きを食べているシーンでの祥子の言葉、「何が変わるのか、それがわかるまで、自分はここにいる」…というフレーズが今の自分にはすごく響いた。
ランチ酒1作目では離婚して落ち込んで失意の底にいた祥子も、本作3作目ではこれからの人生を前に踏み出している様子にとても励まされた!
祥子の元夫も、離婚前に祥子が出て行ってしまった時に、祥子とやり直そうと実は連絡を取っていたという場面が話の中にあって…その時は元夫と祥子は連絡が取れずじまいだったけれど、、人生のターニングポ -
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ネタバレビジネス書かと思って読んだら、小説風のの物語。
50万部を超すベストセラー。親子3世代の人生を通して、お金の事を考えて欲しいというコンセプトで、全ての世代に刺さる本。
①恋人が多額の奨学金を抱えているが、結婚しようと考えている独身女性
②家族がいて幸せに暮らしているが、友達の結婚式で夫の金融資産の差に愕然とする主婦
③がんが見つかったが、サポートが弱い旦那を持つ50代の女性
④1千万円の金融資産は有るが、この先不安なお祖母さん
離婚時の財産分与も、知らない情報が多かった
・あるある感満載な出来事が次々と起こっていく
手元に置いておき、自分を失うたびに読み返す価値のある本との書評 -
Posted by ブクログ
ネタバレさまざまな街のグルメを堪能しながら、一人娘のことを思う祥子。前作に続いて登場する人物もいて、読み応えがあって良かった◎
特に祥子と角谷の「御殿場」のシーンは、一緒に過ごす楽しい時間!と実際の結末との落差にショックな気持ちもあった。
また、小山内が祥子に気持ちを伝えるシーンも良かったし、祥子は一人娘のこともあって気持ちには応えられないけど、小山内のことは大切な存在であると伝えた場面にはグッときた。大人の関係も素敵だよなぁ…!
ネットいじめにあっていた実咲や、余命少ない樋田の結末なども分からない部分もあったけど、文章全体が明るい結びであったように感じた。祥子と私自身の価値観が近いように思え、共感で -
Posted by ブクログ
ネタバレとても読みやすくおもしろかった。
恨みを持った依頼人が、大金を払って復讐屋に復讐を依頼するお話。
どのように復讐するのかが気になるところだが、復讐屋の成海は積極的に動かない。
「復讐するは我にあり」をモットーにしていおり、その意味は「復讐するのは神様であり、人は何もしない」ということ。ではなぜ復讐屋なんてやっているのか?
その意味までは書かれていないが、金の亡者である成海には割りの合った仕事なのかな、と。
依頼人に対し、「復讐しなくてよかった、と思える日が必ず来る」と言い諦めるよう促す成海。
そこには過去の悲しい出来事も関係していると推測する。
理不尽な出来事に苦しんで復讐することが全て