原田ひ香のレビュー一覧
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ネタバレ喫茶店巡りを楽しむ中年男性の日常を描いた物語。主人公は自分と年齢が近く、私自身も時々喫茶店に寄って本を読むことがあるため、どこか親近感を覚えながら読み進めました。
著者は「ランチ酒」でも飲食店を舞台にした物語を描いていますが、本作でも「おいしい時間」とともに、ふと引っかかる要素が物語の “フック” になっている印象。特に印象に残ったのは、主人公が娘や妻から向けられる「何もわかってない」という言葉。その言葉が頭の片隅に残り、他の人物とのやり取りにその理由を探してしまいます。
作中には実在すると思われる喫茶店も登場し、京都の店だけは「あの店かもしれない」と思い当たりました。東京の店は特定できま -
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ネタバレ将来の事を考えさせられる本だった。お金についてもっと考えて生活していかないとなと現実を突きつけられる感じがして序盤は読んでいてため息が出るような感覚だった。安生というモテ男の子供が欲しくない理由が(子供は費用対効果が最悪、究極の低コスパ)って考えているのがちょっと気持ちわかる気がした。私もここまでは思っていないけど…だから子供欲しいと思わないんだよな。安生が代わりにキッパリ言葉にしてくれた感覚でスッキリした。みほと翔平との結婚に反対な親の気持ちもわかるし、翔平の書いたポスターを探しに行くシーンがとっても好きだった。私の両親と重なるところがあった。そして最後のおばあちゃん琴子の粋な計らいに感動。
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紙の本が好きな人には、古本屋を愛する気持ちが分かるだろう。古本とは一期一会、たまたま出会う本が意外に人生に大きな意味を教えてくれたりするものだ。
本書は、古本屋を営んでいた男性が亡くなり、その妹に店と古本が遺された。甥の娘(彼女から見ると故人は大叔父)も古本屋を手伝うことになり、この大学院生の女性と大叔母との視点が交互に物語を紡ぐ。
古本屋にくるのは、出版社の社員、となりの古本屋さん、出身地の友達など、いろいろなお客さん。お店がある東京の神保町は、古書が好きな人が集まる場所でもある。また、お店の周りには昔ながらの食堂のようなお店も多く、古本屋に持ち込まれる軽食も美味しそうだ。ほっこりと温かい小 -
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古書店って、人と本の架け橋なんだなー。
人から人へ渡される架け橋でもあるし、
時代から時代へ渡される架け橋でもある。
なにより鷹島古書店の選書がとても魅力的で!!!
そして時代を超えて、良き本・良き物語を後世に残していこうとする人々の繋がりに心温まる。
実在する本、お店、メニューが出てくるので、まるで神保町のガイドブックみたい。
どれも読みたい、食べたい。好きが詰まってて幸せな読書だった。
それからそれから
若い世代3人の名前と、関係性がお気に入り。
・いろんなものをよく見て人の話をよく聞くように名付けられた、美希喜(みきき)。
・建文(たてふみ)だけど見聞と読ませる、けんぶん。
・申 -
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お酒にまつわるアンソロジー。アンソロジーというのは好き嫌いのわかるモノだな。
定食屋「雑」がお気に入り。私もこんな定食屋のちょい無愛想だけど、余計な気を遣わせないおばさんに憧れる。そして主人公はお酒に詳しいけど、飲み方の許容範囲が狭い女だ。彼女が徐々に変化していくのが気持ちいい。コロッケ美味しそう。
そしてbarきりんぐみ。保育園のママ達はこんなに仲良しばかりでは無いが…底通してるのは子育てしながら働く大変さを知ってるコトだ。息抜き無しには本当にやっていけない。仕事が大変という人はもちろん居るが、24hワンオペを何年もやるのが子育て。正直記憶がない。こんなきりんぐみでもない限りやってられないよ -
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第一印象は成海が苦手だったが、見事に原田さんの掌の上でころころされた(笑)
最後まで読むと、彼の復讐に対するスタンスが一貫していて、各依頼者への態度についても腑に落ちた。
また、美菜代の振る舞いや言葉遣いに秘書として積んできた経験が活きているのが良かった。
「遺産は放棄した方が幸せになれる」、「盗作する人は才能がない」など、気づきを生む指摘が多く、依頼者と一緒に視界がぱっと開けるような瞬間もあった。
ここで終わり⁉︎いうところで幕が閉じたように感じたが、2人のその後を語りすぎても野暮なんだろうな。
復讐という執着心を捨て去るのではなく、自分が幸せになるための原動力にするという、強さに満