原田ひ香のレビュー一覧

  • 一橋桐子(76)の犯罪日記

    Posted by ブクログ

    介護まで受けられるので、刑務所に入ろうと思い至った老人のお話
    
    -----------------
    人に迷惑かけない老後を
    送るためには、
    どう生きればいい?
    
    老親の面倒を見てきてた桐子は、
    気づけばたったひとり、
    76歳になっていた。
    
    両親をおくり、
    わずかな年金と清掃のパートで
    細々と暮らしているが、貯金はない。
    同居していた親友のトモは病気で
    先に逝ってしまった。
    唯一の家族であり親友だったのに……。
    このままだと
    孤独死して人に迷惑をかけてしまう。
    
    絶望を抱えながら過ごしていたある日、
    テレビで驚きの映像が目に入る。
    収容された高齢受刑者が、
    刑務所で介護されている姿を。

    0
    2025年11月10日
  • 一橋桐子(79)の相談日記

    Posted by ブクログ

    シリーズ2作目

    「そんな上手くは~」と思わせる箇所から、きちんと裏付けされているところがあり、感心させられる。

    家族がいない、親友も亡くした自分には、
    こんな疑似家族が欲しいと思ってしまう。

    高齢者が多い、寂れた団地の管理人の仕事から、高齢者だけでない色々なバックグラウンドの人たちの問題点が浮かびあがってくる。
    全てを解決するのではなく、「落としどころ」で終わらせるところが、良い。

    0
    2025年11月09日
  • ギリギリ

    Posted by ブクログ

    原田ひ香作品4冊目。
    穏やかで、でもヒリヒリしたりモヤモヤしたりする日常を描いている。本作は登場人物のキャラがとても良くて私はかなりツボ。
    藤色のカーディガンがお気に入りの静江、頼まれごとを断らない健児、ストッキングやスーツを脱ぎ散らす瞳。主要人物ではないが一朗太氏に冴子、ヘンリーなどなど。
    読み進めるほどにそれぞれのキャラが立ち上がってきて、ストーリーだけでなく彼らに夢中になっている自分がいた。前半から読む手が止まらなかった。

    一見嫌みのある人物であっても、関わっていくと本音がぽろぽろと出てきて、知っていくごとに愛おしくなっていく。
    表面的な部分だけでなく、大切な人の奥底にある弱さを知るに

    0
    2025年11月09日
  • まずはこれ食べて

    Posted by ブクログ

    面白かったけど、こういう結末になるとは思わなかった。
    最後の章でちょっとびっくり。
    みんないい人で終わると思ったら、そうじゃなかった。

    0
    2025年11月08日
  • 一橋桐子(76)の犯罪日記

    Posted by ブクログ

    高齢者の諸問題が描かれている。他人事ではない。解説の「役人や政治家にもぜひ読んでもらいたいものです。」に共感した。

    0
    2025年11月08日
  • その復讐、お預かりします

    Posted by ブクログ

    復讐したいことがなかったと言うと嘘になる
    やり返したことももちろんあるけど(復讐までは行かないけど)、でも結局その人たちと関わらずその人たちの記憶を自分の中から綺麗さっぱり失くした方が自分のメンタルが安定するってことに気がつけたんよな、当時。最初は同じ目にあえ!!とか思うんだけど、数年我慢したらどうでもよくなっていることにふと気がつくんだよな。そうなれば自分の勝ち。嫌な相手に自分の時間を使うのはもったいない。
    でも話だけでも聞いて貰えたら楽になるよなー、とか思ったり。当時の私の行動、考えは間違えてなかったんやな〜て改めて思えた話でした。

    0
    2025年11月08日
  • あさ酒

    Posted by ブクログ

    2024年出版。「ランチ酒」の登場人物が関わる、その後の世代のストーリー。「見守り屋」として基本的に夜間から深夜・朝までの仕事なので、仕事上がりの食事と共に「朝酒」と云う次第。大きく劇的に何かが動く訳では無く。普通の市井の人の日常、から少しだけ「見守り屋」という特別な設定を加える事で、織り成す日常を小説として読ませる。上手いよねぇ。個人的に食う・呑むが好きなので、この手の小説は大好物。ご馳走様でした。

    0
    2025年11月07日
  • 古本食堂

    Posted by ブクログ

    なかなか良かった。ここで知った本を一冊買い、ここで知ったカレー屋に行きました。

    中身は、
    将来に悩む国文科の学生・美希喜(みきき)と、亡き兄の古書店を継いだ70代の伯母・珊瑚(さんご)。
    舞台: 東京都神保町にある小さな古書店。
    あらすじ: 珊瑚が兄の死をきっかけに上京し古書店を継ぐことになり、美希喜が手伝いを始める。
    テーマ: 読書とグルメを通して、登場人物たちが成長していく姿が描かれています。
    作品の魅力: 古書店を訪れる人々の人間ドラマと、カレー、中華、天ぷらといった神保町の美味しい食べ物が魅力です。

    0
    2025年11月07日
  • 月収

    Posted by ブクログ

    月収が、4万円より300万円の方が幸せかといえば、決してそんなことはなく。それぞれが様々な問題や、悩みを抱えながら生きている。お金って罪深い。それぞれ少しずつリンクしていて思わぬ繋がりが楽しかった。

    0
    2025年11月07日
  • 東京ロンダリング

    Posted by ブクログ

    面白く、読みやすく、スラスラーと読み終わりました。誠実に生きていれば、孤独ではなく、良い意味で人は寄ってくるのかな。素敵な人に出会えて良かった( ¯ ¨̯ ¯̥̥ )

    0
    2025年11月05日
  • その復讐、お預かりします

    Posted by ブクログ

    ままならない世界で自分の人生を取り戻す為の物語の数々。「復讐するは我にあり」との言葉が心に残ってます。復讐するのは神であって私ではない、という大筋のストーリーが何が気づきを貰えたと思います。
    必殺仕事人のような復讐劇ではないけどなんだか救われる思いです。

    0
    2025年11月04日
  • そのマンション、終の住処でいいですか?(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    マンションの老朽化をテーマにした作者らしい社会派小説。メタボリズム建築と言えば思い浮かぶ実在のマンションについて、そこまで知識のない自分はどこまでが真実の話なのか、解説が気になりながら読み進めた。マンションの建築家の娘やその片腕、マンションの住民の心理描写を丁寧に織り込みながら進む展開はとても辛辣でありながら感情移入出来た。途中、浮気癖のある旦那が2人出てくるのが印象的だが、婚約はその後どうなったのだろう。序盤からの曖昧な展開が最後に事務所の社長による隠蔽工作である展開であったことが明かされるが、結論は読者の想像に任せる結末に。アスベストが使われた建物は解体費用が倍かかるのでこの後の展開は相当

    0
    2025年11月03日
  • 月収

    Posted by ブクログ

    お金の悩みは人それぞれ。
    生育歴、家族構成、ライフステージ、色んな条件があって変わっていくので同じにはならないけど、お金は必要。
    こんな話なかなか、外でしにくいよねってことを体感できるし自然と学べる良書でした。登場人物同士がどこかで繋がっていくけど、終わりは特に収束はしない。
    そりゃ人それぞれの人生だからそうなんだけど、「あっ終わり?」と思ってしまったのも事実。

    しかし原田ひ香さんの文章は読みやすい。

    0
    2025年11月03日
  • DRY

    Posted by ブクログ

    罵りあいながら同居する3世代の女性たち(藍、孝子、ヤス)と、ひとりで祖父を介護する隣人の美代子の貧困の闇を描いた物語
    藍たちの共通点は男にだらしない、品がない、言葉が汚い、お金にがめつく貧乏…と、実際にいたらなるべく関わりたくない
    女性の貧困、年金や生活保護の不正受給など、なかなか重いテーマでした

    0
    2025年11月02日
  • 三千円の使いかた

    Posted by ブクログ

    テンポが良いから凄く読みやすい。
    誰がも抱える不満や不安を、リアルだけど生々しくないように
    フワッと優しいベールで包むように書かれてるなと思った。

    最後は人の親になった我が身としては
    グッとくるものがあった。
    危なくちょっと泣きそうだった笑

    0
    2025年11月01日
  • 人生オークション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全く毛色の違う中編2編だが、心底ハッピーエンドではなくそれぞれが抱えている価値観について考えされされる深い話であると感じました。
    「人生オークション」警察沙汰で周りに迷惑をかけた叔母の部屋に山積みになった物を処分していく過程で、叔母のモノに対する価値観の変化が楽しい。叔母のいい加減だけど優しい人柄が考えすぎな性格の主人公には受け入れがたいのはあるあるだと感じた。
    「あめよび」結婚せず付き合い続けたい主人公の彼氏には読者には共感されないし、顛末も主人公にとってよかったと思うがどことなく寂しい結末ではあり、深い余韻があります。諱のこと、眼鏡屋さんのお仕事についてはとても興味を惹かれた。次に眼鏡を作

    0
    2025年11月01日
  • 定食屋「雑」

    Posted by ブクログ

    心温まる定食屋物語。傷ついても最後には立ち上がって進んでいけてよかった。揚物メニューはどれも美味しそうで食べたくなる!

    0
    2025年11月01日
  • 図書館のお夜食

    Posted by ブクログ

    確かに考えてみたらアニメやドラマに出てくる食事の再現メシが有るんですから小説も有りますよねぇ…どれも食べてみたいです

    一話ごとのボリュームも丁度良くて、通勤のお供にも最適でした

    0
    2025年10月30日
  • 一橋桐子(79)の相談日記

    Posted by ブクログ

    一橋桐子は79歳。友だちのトモと一緒に暮らしていたが、トモが急に亡くなってから清掃の仕事をしてなんとか暮らしていた。久遠社長が経営するクドウ・ワークスで社長に清掃の腕を見込まれて清掃部門のチーフになった。こんどは、団地の管理人を任されて高齢化した団地を変えていくことになる。桐子さんの活躍はいかに。

    0
    2025年10月30日
  • 一橋桐子(76)の犯罪日記

    Posted by ブクログ

    犯罪を犯して刑務所で孤独な老後を過ごそうと画策する76歳の桐子。
    身寄りもない、お金もない老人が目指すべき場所が刑務所になってしまっている日本ってどうなんだろう。。と鬱々とした気分になった

    意外なところから意外な展開に発展したりするのはすごくおもしろかった!
    ただ人徳があってこそだなとも思った

    0
    2025年10月29日