原田ひ香のレビュー一覧

  • 母親からの小包はなぜこんなにダサいのか

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    母親と娘、それとつなぐ小包。連作短編集。

    母親からの小包は、受け取る側が必要だろう、というものをこれでもか、と入れてある。そしてそれは決して垢抜けず、ダサい。

    しかしその中に込められた気持ちは存外に深く…

    原田ひ香には「月収」という連作集もあるけどそれを彷彿とさせる一書。良作。

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    2026年08月08日
  • 老人ホテル

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    節と節の間に区切り記号があってほしいなと思ってしまったのは、私が伊坂作品が好きだからなのだろうか。最初の方は特に脳の切り替えが難しかった

    天使のメタ視点みたいなのはとても好きだし、ストーリーも割と好きでした!

    やっぱり過去ってどんだけ振り払っても染み付いて消えないものなんだなーって
    薄々そんな気はしてたんだけどこの本を読んでなんか先が思いやられました

    にしても、最後の最後になんでこんな特大の疑問を残したんだ....?解説読んだところ単行本の結末の方が好きかも。

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    やっぱり、やめる気なんだな、そういう覚悟をした人間は強いな、と思った(p.75)

    たぶん、それらの菓子は彼女のたった一つの贅沢なんだろう、と予想できた(p.89)

    天使は身を起こした。こうして、電灯をつける手間さえ惜しんで、時間を先延ばしにしていたら、本当に何かを失ってしまうかもしれない(p.116)

    成り上がった。
    頑張った、努力した、うまくやった、資産を築いた・・・・・・そんな普通の言葉でなくて、その下品な言葉を使うことで、逆に心が満たされた。(p.344)

    語彙集
    おもねる(阿る)・・・こびる
    店屋物(てんやもの)・・・出前
    海千山千・・・世間の経験を多く積み、物事の裏表を知り抜いていて悪賢いこと

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    2026年08月08日
  • 古本食堂 新装開店

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    やっと続編の文庫が出て、即買いしました!

    このわたしにはまだ知らない神保町の空気感を読書を通して覗きに行けたような気持ちになります。

    今回、大きな転機が何度もあり、そわそわしながら読みました。
    しかしながら、相変わらず出てくる食べ物が美味しそうで夜は飯テロですね笑

    どれも食べてみたいなぁと思いますし、2人の人生、今後も気になるなぁと。
    美希喜ちゃんの表現で、喧嘩とか言い合いはしてないけど、ぽつんとできた関係の中のシミのようなもの。「・」これくらいのが話しててもあるっていうのすごく分かるなぁって。
    これがじわじわと広がってしまわぬうちに大切な人なら尚のこと、気持ちを確認し合うって大事ですよね。簡単なようでとても難しいですけど。

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    2026年08月08日
  • 喫茶おじさん

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    珈琲を飲む
    それだけの世界なのに、どごでも広がる世界観や人間模様
    日本にどれだけの喫茶店があるかわからないけど、それだけ人間模様があるのかもしれない

    本作の主人公の松尾純一郎は、会社を辞めて始めた喫茶店を潰す。奥さんからは離婚を突き出されというなかなか辛い状況
    それでもまわりは松尾を羨ましいという

    自分も彼と同じような年齢でもあるけど、結婚も恋愛も何もしていない。やっぱり羨ましいと思える

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    2026年08月07日
  • 東京ロンダリング

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    事故物件に住んでロンダリングする。
    それによって不動産屋は告知を免れる。
    知ってはいたけど、それを仕事にしている人っているのかな。
    心が傷ついて気力を無くしたりさ子は、その仕事をしながら出会った人に心を助けられてゆく。

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    2026年08月06日
  • DRY

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    ネタバレ

    こんな話や人物も書けるんだ!という驚きの小説だった。私は原田ひ香をすごく枠に当てはめて理解してたんだなと思った。

    解説では主人公の藍にわりと同情的というか寄り添った意見が語られていたけれど、私は(けして良いとは言い難いかえれど)浮気した元夫や不倫相手の上司が藍を雑に扱ったり蔑んだりする気持ちが少し分かってしまう気がする。
    作中で不倫相手から告げられる「底知れない品の悪さ」「俺たちとは全然違う何か」が、私にも肌感覚として理解できるからだ。

    読み進めながら、そりゃ元夫は子どもと藍を引き剥がすよな、義母は嫌うよなと思ってしまうのだ。育ちの良くない人特有の下品さや雑さを感じるのだ。無鉄砲というか頭の悪さ(先を考えられない、良いこと悪いことの境界が曖昧)というか、なんでそんななの?というような嫌悪感。それが主人公からにおうのだ。
    母親と祖母を嫌悪しながら、でも確実に同じムジナである主人公。

    美代子は最後まで読み終えた今はただ可哀想だった。主人公を陥れたときはとんでもない人物だと思ったけれど、逮捕前夜の美代子と主人公の会話は罪を共有したことで生まれた友情のシーンだと思っている。自分のせいで美代子の罪がバレて逮捕されることになった主人公が美代子にひたすら謝るのを、美代子は優しく許し気遣う。孤独で誰も本当に美代子が求める救いを与えてくれなかったことで美代子は袋小路に迷い込んで出られなくなってしまったけど逮捕されることで解放された。

    と思ったら最後に主人公が今度は同じ袋小路に踏み込むかもしれないことが示唆される。タイトルがDRYなので主人公は美代子と同じ道は進まないのではないだろうか、と思いつつ、夢も希望もない世界で一体彼女たちはどうしたらいいのかと重たい気持ちになる小説だった。

    あとミイラと死体遺棄のシーンはグロすぎて読み飛ばした。とてもじゃないけど読めない。ちょうど「冷酷」(座間市のバラバラ殺人事件の本)を読んだばかりなのでちょっと無理だった。

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    2026年08月05日
  • 古本食堂

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    急逝した親族が営んでいた神保町の古書店を舞台とし、それを引き継いだ妹と大学院生が周りの人々と本と食べものを通して関わっていく物語。

    2人の目線で交互に書かれ、大叔父の秘密のようなミステリー要素も少しありつつ、何より神保町界隈の食べ物が美味しそう!
    今後の展開も気になるため、続編が出たら楽しみ。

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    2026年08月04日
  • 古本食堂 新装開店

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    ほっこりする本。
    私もこんな古本屋さんでゆったりとした
    時間を過ごしたいと感じた。

    出てくる登場人物がみんな優しくて
    心温まる人たちばかり。
    すごくうらやましかった!

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    2026年08月02日
  • 古本食堂 新装開店

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    神保町のいもや、懐かしい。15年くらい前かな、一度連れて行ってもらって食べた。
    10年くらい働いていた神保町界隈。もっと街を楽しんでおけばよかった…。

    物語では、じろうさんの秘めた愛が垣間見えたところが素敵だったな、としみじみ思う。

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    2026年08月04日
  • 古本食堂 新装開店

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    原田ひ香さんの本の中でこの前作とこちらの小説がとても好きです。主人公が兄から受け継いだ古本屋を大切にしていて、その彼女を取り巻く人間模様と、登場する本そして、神保町の美味しいお店の食べ物。
     素敵なお話です。

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    2026年08月02日
  • 古本食堂

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    私たち研究者はその長い長い鎖をつなぐ小さな鎖の一つでいいのではないですか。自分の名前を残そうとか、自分の研究で世間や学会をあっと言わせてやろうなんて考えなくていい。

    私は研究者ではないけれど、最近の風潮として、世間をあっと言わせたい人が多すぎる気がする。そこに無理が生じて、問題が頻発するのかな。

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    2026年08月01日
  • 古本食堂 新装開店

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    神保町にある古本屋が舞台で、リアルにある良く知っているご飯屋さんが出てくるだけでも、おっという感じだったのに、取り上げられる本が「お葬式日記」や「フィルムストーリーWの悲劇」で、おおっとなり、即買い。読んだら、どうやら続編だったらしいけど、なんの問題もなく、楽しめた。

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    2026年07月31日
  • あさ酒

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    お酒が大好きなのでもはや題名から惹かれました。

    ホッピー、飲んだことないけど美味しいのかなとか想像するだけで楽しかったです。
    そしてお腹すきます笑

    さらっと読むのには最適!

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    2026年07月30日
  • 一橋桐子(79)の相談日記

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    高齢者のたくさん住む団地の管理人になり、さまざまな問題と奮闘する物語。原田ひ香さんの描く、切なさと温かさが入り混じる空気感が好きです。内容も面白くてあっという間に読めました。

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    2026年07月29日
  • 母親からの小包はなぜこんなにダサいのか

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    お菓子や長持ちするご飯、たまに洗剤やタオル。
    「こんなの自分で揃えられるよ」と思うものが送られてくるのが、両親からの小包。
    でもそれは、何にも変え難い愛なんだと改めて気付かされた1冊だった。

    そういえば私も、親から荷物が送られてくる時は、必ず私の好きな食べ物だったり、好きそうな雑貨と一緒に手紙が入ってるなと思い出しながら読んだ。
    ネットで何でも手に入る便利な時代でも、こうして手間のかかる小包を送る習慣がいつまでも残るのはとても良いことだと思う。
    ふわっとじんわり心が温かくなった作品だった。

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    2026年07月29日
  • 最後の晩餐

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    いろいろな作家さんの話が読めるので、短編集はさくさく読めてしまいます。今回は、『最後の晩餐』をテーマに7編が収録されていました。『最後の晩餐』というと、イメージとしては悲しかったり、切なかったりというマイナスな感情が先にたっていたけれど、どの話も前向きな話で自分の『最後の晩餐』についても考えてみたくなった。
    どの作家さんの話も好きだったけど、個人的には金原ひとみさんの話が好きでした。コンプラが叫ばれる社会でこんな集まりがあって、ひたすら高カロリーな物を食べまくる…素敵な最後の晩餐だなぁと羨ましくなった。ちょっと学生時代を思い出した。
    井上荒野さんの「本当の話」も心がじんわり温かくなる素敵な話でした。

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    2026年07月29日
  • 最後の晩餐

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    食べ物小説が結構好き。本書も食べ物を美味しそうに書く作家陣が揃っており、軽い気持ちで手に取ったが、最後の晩餐というタイトル通り、食だけではなく死に向き合う話でもあったのだ。
    井上荒野さん、初読みだったけどまた読んでみたいな。
    角田さんの鰻の話、なんかうちの親族もこんな感じかもって。
    金原ひとみさんは近々ヤブノナカ読むから、ひとみ節を浴びたのでより楽しみ。
    あと装丁とっても可愛い。文庫は手軽だけど、単行本にしかない良さがあるねえ〜

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    2026年07月28日
  • 老人ホテル

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    今の世の中にあり得る事柄を背景に物語が絶妙に展開するこの作品は、最後に色んな意味で考えさせられるものでした。老後と一言で済まされない。60歳を過ぎた私には特に刺さりました。

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    2026年07月27日
  • 最後の晩餐

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    角田作以外は「ランティエ」掲載の短編集。
    最後の晩餐の為にどう生きるか?と言うより、既に故人となった回顧録風なストーリー多数。
    結果的に「あれが最後の晩餐だった」はあっても「これが人生最後の晩餐だ」などと意識して前もって準備するなど無いのだから自分は毎食これが人生最後の食事かも?と意識はする様にしている。

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    2026年07月27日
  • 最後の晩餐

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    色んなタイプの最後の晩餐。
    みんないい。
    金原瞳さんのみたいな仲間も羨ましいし、原田ひ香さんにはハラハラしたし。
    1番リアルで笑ったのは、角田光代さんかな。
    人生後半、そして最後に食べるもの。心豊かに過ごすには何がいるか。考えちゃいますね

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    2026年07月26日