原田ひ香のレビュー一覧
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原田ひ香さんの食べ物の描写はとんでもなく食欲をそそる。特に高級なものを扱ってるわけではなく、どちらかと言うと身近な庶民的なものなのに。筆力がすごい。
古本食堂シリーズはこれで2作目。珊瑚と姪孫の美希喜が主役の古書店経営の物語だ。今回はちょっと遠慮の仕合でギクシャクするが、2人はいいコンビでほんわかとする。そして2人の周りにいる友人や知人も魅力的だ。人づきあいと食の豊かさは地域で生活すること地域と仕事することの醍醐味だなぁと思う。買った本を読みながらランチして喫茶店でコーヒー飲んで、バーで酒を飲んで帰る。そんな贅沢な1日を過ごしてみたい。 -
Posted by ブクログ
いろいろな作家さんの話が読めるので、短編集はさくさく読めてしまいます。今回は、『最後の晩餐』をテーマに7編が収録されていました。『最後の晩餐』というと、イメージとしては悲しかったり、切なかったりというマイナスな感情が先にたっていたけれど、どの話も前向きな話で自分の『最後の晩餐』についても考えてみたくなった。
どの作家さんの話も好きだったけど、個人的には金原ひとみさんの話が好きでした。コンプラが叫ばれる社会でこんな集まりがあって、ひたすら高カロリーな物を食べまくる…素敵な最後の晩餐だなぁと羨ましくなった。ちょっと学生時代を思い出した。
井上荒野さんの「本当の話」も心がじんわり温かくなる素敵な話で -
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ネタバレ「おそれいりましてございます。」
この妙な挨拶が、読み終えたあとも不思議と頭から離れない。流浪人のように現れて家族に入り込み、子どもの世話をし、そして何事もなかったかのように去っていく女。その正体も目的も最後まで掴みきれず、強い余韻を残した。
さらに、数年後の時間軸を並行して描く構成によって、あおいと恋人を巡る謎が少しずつ明かされていく展開も巧みだった。
血のつながりがなくても、幼い頃に深い愛情を注がれた相手は、心の中で特別な存在になる。母親という存在が、現実以上に理想化され、ある種の偶像のようになることは十分あり得ると感じた。私自身そこまで極端ではないものの、その感覚にはどこか共感できた作品