【感想・ネタバレ】DRYのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

いつも原田ひ香さんの、美味しい描写がとても好きで読んでいるのです。今回もどんなかな~と思ったら、驚きました。
DRYは貧困や介護といった社会のいわば歪みのような状況に追い込まれた女性たちの話でした。美味しい食べ物の描写はなく、カレーを食べるシーンも前後の話から全くもって美味しい匂いのするカレーではありませんでした。
虐待の連鎖や介護による家族の犠牲といった、社会の歪みの犠牲者なのだけど懸命にもがき生きている人たち…。犯罪はいけないけれど、追い込まれると起こしてしまうんじゃないかとリアルなのかもと思いました。

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イヤミスが好きだから、読後感があまりよろしくないのもけっこう好きな感じだった。
三世代にわたる女性の貧困が描かれている。お金がないからこそ心荒むし、言葉遣いも荒いし、暴力もある。意外とこういう暮らしを送っている人身近に沢山いるんだろうな。

あと、タイトルのDRYは心が渇くとかそういう意味だと思ったのに、まさかミイラが関係してるなんて。衝撃的だった。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やだやだやだ、怖い怖い。
…でも怖いのは作中の事件じゃない。「犯人としての美代子」でもない。

藍と美代子の二人、いやもっと言えば藍の母や祖母の人生が…。恵まれた環境とは言えない中で、もがいても、もがかなくても…上手に浮かび上がれない感じ。

介護がただ一つのアイデンティティかつ生活の糧になってしまった美代子。その行き着く先……

胸がつまったのが、何人も徘徊老人を略取して軟禁してたわりに、その老人を真に心配して探していた(であろう)家族は1家族だけだったという点。

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2023年09月25日

Posted by ブクログ

怖かった。
原田ひ香さんよく読むのでこんな話になっていくとは思わず、でも、いつも通りの読みやすさはそのままで

貧困に苦しむ人は、
その人自身の責任なのかどうか
犯罪が絡むし、グロテスクな表現もあるが、なんだかむしろ犯罪ぐらいを絡めないと、これをただリアリティに満ちた話で書くとそれこそ暗すぎる話になるんだろうなと思った

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2023年09月25日

Posted by ブクログ

貧困に喘ぐ親子3世代の女性の話。DRYというタイトルからcoolというか感情が乾いてるという話かと思ったら途中からとんでもない方向に。良い意味で裏切られた作品でした。

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2023年08月07日

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これ読み始めてから気が付いた!前にすでに読んでた・・・
とはいえ、内容はかなり朧気だったので、再度読むことに。
こんなグロ系の話だったとは!今回はそこらへんはかなり飛ばして読んだ。前回も飛ばしたのかな。だから覚えてないのか。

みんな完全に間違っているけれど、そうするしかなかったのかな。
「品の悪さ」って、自分には結局どうすることもできないのか?
揃いも揃って頭が悪いなら、どうすることもできないのか。
藍がねぇ。ただ不幸な子って感じではなく、自分でどんどん悪い方に行っている感じ。子どものことも不倫のことも理解できない。プライドとかないのか?

最後もなぁ。満足感も爽快感もない。
結局ずーっと底辺を言い訳ばかりしながら這って生きていくのか。
まったくスッキリしない話なので、前に読んだことも忘れてしまうんだろうなぁ。

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2023年04月28日

Posted by ブクログ

今まで読んできた原田さんの本とは全く違う内容でゾッとして気分が重くなった
寂しさ・介護…考えさせられた

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2023年04月06日

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ネタバレ

ダークな作品だった…。
冒頭の3人の描写は読んでいてイライラするし気分が悪くなるくらいだった。そして、更なるあのグロテスクな描写は、「読んでいる」にも関わらず目を背けたくなる。不倫相手の高柳から言われた「底知れない品の悪さ」という台詞が、浅はかで、奔放で、刹那的、そして、孤独なこの女達を象徴しているように感じた。

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2023年03月10日

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主人公の藍は夫と離婚し、子供を残してかつて悪夢とも云える暮らしを送っていた母親と祖母のもとに帰る。
藍の母親は実母の頭部を刺し、警察署に留置されていたこともあって、藍は致し方なく入院している祖母の面倒を見ながら母親の釈放手続きに奔走する。
母親は昔から実母と折り合いが悪く、実の娘の傷害に対しての訴えを取り下げないと強く主張する。
女三世代に渡るいざこざが常態化していた実家に戻ったその日、隣に住む美代子と再会したことから物語は俄然動き出す。
男のもとに走った母親から捨てられた美代子は、父親への懸命な介護を務めたにも関わらず先立たれ、その後は行政サービスも一切受けずに祖父の介護に追われる生活を続けていた。
やがて藍は美代子の秘密を知ることになり、その秘密を何としてでも守らなければならない立場に追い込まれる。
藍は心苦しい心境を引きずりながらも、美代子の力強いアドバイスにより、藍の家庭環境は改善の兆しがみられた。
今の時代、ヤングケアラー、高齢化、介護、年金、生活保護などの問題が俄然クローズアップされてはいるが、現実を打開する解決策には程遠い。
ヤングケアラーたちに行政サービスを受ける術を理解しろと言っても、それは大人の一方的な意見で、少年少女たちが理解することは無理な話だと思う。
ヤングケアラーや介護の切実な問題など、何の問題もなく生活している人々にとっては他人事かも知れないが、理不尽にも窮地に追い込まれた人々にとっては、常識的範疇から大きく外れた必死の行動をとる場合があることを、この一冊は語っているように思う。
一見非現実的な内容に思えるだろうが、自分が負のスパイラルに陥ってしまった立場を想像して考えてみると、この一冊はとてもリアルな物語に変じて読者に迫ってくる。

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2023年02月12日

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現代社会に問題視されている、生活保護・介護・高齢化の現実。
原田ひ香さん初のリアル衝撃小説でした。
面白かったです。

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

介護した老人をミイラにするという、かなりスリリングな内容であった一方で介護、貧困等社会的な問題点をうまく表している。全般的になかなか読み応えがあった。

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2022年12月14日

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内容は暗く湿っているのに、登場人物達の思考は妙に明るくカラリとさえ感じるのがものすごく不気味。色んな意味でドライでなるほどと。
底辺(と言いたくはないけど)にある人々のその日暮らしで先々を見通すことが出来ず、支援が無ければ墜ちていってしまう描写がリアル
しかし誰にも共感できない本を読むのは辛い

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

書店で見てジャケ買い。
女とお金、貧困。
他人事のようで、身近な話題でもあるなぁ、と思い読んでみることに。

実際にこのような思いを抱えて生きている人は確かに存在する。最初はダメだと分かっていながらも足を踏み入れ抜け出せなくなる心理、共有してしまう秘密、介護に疲れノイローゼのようになってしまう若者。


男に頼らないと生きていけない女、幾つになっても惨め。


同じ女として、これから面倒を見なくてはならない親たちのことも考える。


やっぱり、お金はあったほうが良いし、ギリギリでの生活はいつ破綻するかわからない。

今は大丈夫でも、この先どうなるかなんてわからない、、

だからこそ、若いうちからしっかりとお金のこと、老後のこと、介護のこと、考えておかないといけないと思った。



藍ちゃん、みよちゃん

私も近所に年齢の近い幼馴染がいるから、自然の当てはめて考えてしまう部分もあった。


もし私がこの本のキャッチコピーを書くならば。

「貧困な女が抱える秘密と落ちていく沼」

とかかな?


作者の原田ひ香さん。
割と好きな作家さんかもしれない。

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2024年01月02日

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11月-06。3.0点。
離婚し、親権も夫に取られた元妻。勤務先にも元夫の義父母がクレームし、クビに。
実家に戻るが、隣家には長年介護をする幼馴染みがいて。。。

暗い物語。でもあり得なくも無い。

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2023年11月09日

Posted by ブクログ

終始暗く、重い内容だった。介護、虐待、貧困…希望の光を見い出せない暗いトンネルをずっと歩いているような。

途中のグロいシーンは読めずに飛ばしてしまいました。
途中まで衝撃的な内容にしては、最後がやけにサラッとした展開のように感じた。

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2023年10月04日

Posted by ブクログ

生きていくことの大変さ、両親から受ける影響について気づかされるところがお勧め。介護や貧困の話なので読んでいて辛くなるけど、ハッピーエンドで完全に救われるわけでもないのがリアルです。

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2023年08月13日

Posted by ブクログ

離婚して祖母と母が暮らす実家に戻った藍。
隣家に住む、祖父を介護している美代子が時々顔を出してくれる。
美代子は祖父の年金を頼りに暮らしているようだ。
他人事ながら、祖父が死んでしまって年金が入らなくなったら美代子はどうするのだろうと藍は考える。
美代子の家を訪れるようになって、藍の感覚は少しずつ狂い始める。

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2023年06月05日

Posted by ブクログ

エグいとの噂だったので、恐る恐る読んでみたが、思ってたよりエグくなかった。
生き抜くって大変で、自分を助ける人やお金が絶対必要。
しかし、それが可能な人と可能では無い人がいる。
自分は、どっちになるのだろう?と考えながら読んでいた。
生きてる限り、最低限の生活ができるような仕組みが世の中にはあるのだから、そんなに悲観しなくても良いかもしれない。
でも、結局は「ただ生きてるだけ」の存在になってしまうのではないか。
何も産まず、何の変化も起こさず、ただそこに存在しているだけ。
それは、果たして死んでいるのとあまり変わらないのではないだろうか。
そんなことをついつい考えてしまった。

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2023年05月19日

Posted by ブクログ

最近お気に入りの作家さんの作品で、さぞ楽しい話かと思っていたら、サイコホラー
なみの恐ろしい話だった。
凄い事が起きてるのにその当事者達のさらりとした感覚が更に恐怖を増す
貧困や孤独とは人としての感覚をここまでも麻痺させるのかという恐怖でしかない作品でした。

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2023年04月24日

Posted by ブクログ

ずっと気分が悪いのだけれど面白かった。
はじめはぐだぐだした家族関係。
だらしない主人公とだらしない母と祖母。
くだらない不倫。じぶんでしっかり考えることをしない藍にいらいら。このまま不快な家族の描写が続くのか、なぜ子の本を読むことになったんだっけ?と思ってたら、途中読みながら気絶しそうになった。けれどそこから面白くなった。
肉屋で働いてるのが心配でわくわくした。
結局は若い女性が割を食う世の中の仕組みに著者は一石を投じたかったのか…?わからない。私は原田ひ香さんを全く知らなくてTwitterで読みたくなるレビューを見かけたから本作を読むことにした。もともとどういうジャンルのひとなんだろ。
ここに出てくる若い女性は特殊すぎて同情できない。たんなる馬鹿たちの話だったのか?
美代子はいいひとで賢くて、でもばかな道を進む。色んなことができるのに、そんな道には進まなくない?
共感できる人物が子供しかいなかった。
わたしもクリスマスにDSもらいたかった。
読み終えて買い物に出てウインナー買った。なぜかウインナーが食べたくなった…

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2023年04月20日

Posted by ブクログ

離婚して貧困に窮する藍。祖母と母の喧嘩がきっかけで、出会った、祖父の介護をする美代子。明るい美代子には、人に言えない秘密があり、ふたりは犯罪に手を染めていく。

最後まで救いようのない展開ですが、家族って何だろうと考えてしまいました。すべての家族が決して、幸せな訳ではないと思うし、時間や環境が変われば、見方も変わってくるかもしれない。ただ、老いれば介護を必要とするし、それを受け入れることができるか、できないかは最後まで悩むかもしれないと思いました。

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2023年02月22日

Posted by ブクログ

思っていた話と違ったけど、面白く読めました。
介護と貧困、現代社会とは切り離せない課題がテーマになっています。
主人公の堕ちっぷりが凄いけど、みよちゃんが主人公を裏切るような展開になればさらに救いようがなかったなぁ。
読み返すことはない、かな。

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2023年02月20日

Posted by ブクログ

ずっと会ってなかった祖母と母。
思いがけない再会は、とんでもないことの始まりだった。
近所の美代子は父や祖母を看取った後、祖父の介護をする孝行孫娘と言われていた。
祖母と母との生活が始まってから、藍は美代子に何度も助けられる。
お金にまつわる話といえばそうだけど…
今までとは違う原田ひ香さんの作品に、正直いって驚愕!

2023.1.3

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2023年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

原田さんの作品は「3000円の使い方」についての2作目です。犯罪物ということであの原田さんが犯罪物を書くとどうなるのか興味を持って読み始めました。

なかなか、犯罪が起こりません。主人公の藍とその母、祖母の貧しい生活の話が続くばかりでした。そして、お隣のみよちゃんが登場し、また貧乏話が続きます。やっと、一人の老人が亡くなりました。

あー、死んだ。

やっと事件が起こったのです。ここから割とグロい表現もあったりします。ただ、それでも何か犯罪色の薄い空気感が続きます。老人が3、4人死んでいるのですが、それでも犯罪の恐怖感が全くありません。

そして、警察が登場し、物語がクロージングへと向かいます。

しかし、刑事はほぼ登場しません。一風変わった犯罪物です。犯罪者に悪意はありません。そして、逮捕されるとなったも犯罪者に優しさを感じてしまいます。

原田さんのようなハートウォーミングストーリーを書く人が犯罪小説を描くとこうなるんだというのがなんとも興味深かったです。でも、この方は素直にハートウォーミングなものを描き続けた方がいいんじゃないかと感じてます。

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2023年01月02日

Posted by ブクログ

貧困、ヤングケアラーなど明るい話はない。
貧乏って選択する自由もないし、無知であるし、品もない、善悪も分からなくなるのか!
なによりもグロテスクだった。


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2022年12月26日

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