原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三千円の使い方に引き続き、原田さんの本。
地方生まれ、地方育ちなので一度都会で独り暮らしがしたかったアラフォーにとって親があれやこれやと考えて、段ボールに詰めてくれるなんて羨ましい話だし、憧れていました。
都会で働いていたら、田舎の風景や家でのやり取りの香りがしそうな中身はダサく見えちゃうものなんでしょうか。
わたしは終始「いいなぁ、羨ましいなぁ。わたしにも誰か送ってくれないかなぁ」と思いながら読み進めていました。
中身が暴れないために、タオルや靴下、下着が詰め込まれた荷物たち。
特に、病気で亡くなった母が、亡くなる直前に自分のために送ってもらった荷物の話は泣いてしまいました。 -
Posted by ブクログ
6人の女性の人生の一部が書かれたオムニバス小説。
お金に振り回されて、自分の人生の手綱を握れていない人に読んでほしいなぁ…と思った。
節約法とかお金の増やし方みたいな直接的なことを書いているのではないというのが私の印象。お金のやりくりとかだったら、作者の『三千円の使い方』を読む方がオススメ(そちらもとても面白かった)。
では、この本は何かというと、私は、6人の生活を覗かせてもらって、自分自身とお金の向き合い方を考えるという印象があった。
最近、私は、お金に対して、節約、貯金、…!ということしか考えていなかった。なぜお金がほしいのか、自分の人生を生きるためにはどれくらいお金があればいいのか、な -
匿名
ネタバレ 購入済みちょびっと悔しい
離婚の原因が浮気や暴力ではなく、なんとなく合わなくなったみたいな理由で、何も落ち度がない祥子さんがこういう状況で内省して自分を見つめ直して...。一方で娘引き取った元夫は再婚かい!僕にも未熟な部分があったとかそういう向き合い方もなく、祥子さんの扱い雑なの納得いかないなぁ。でも人間関係ってこういうこと多いんだろうな。
食べる楽しみを持ちながら、ひとまず日々を生きて色々な人の生き方に触れられて、ただ悲しいだけじゃないのも魅力に感じました。
自分語りになってしまいますが、心を込めて付き合った恋人に、一方的に振られて傷心気味でした。周りに助けてもらいながら一人で生活を立て直し中だったところ、この作品に -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいて居た堪れなくなり、最後にはほんのちょっとだけ目頭が熱くなってしまった。
性別は違えど、このままいくと私も同じ問題にぶち当たるだろう。同じように捕まって刑務所に入りたいという心境になるかもしれない。
私みたいな独身者でないとしても、家族間でさえ関係性が希薄になっているこの時代、候補者はごまんといるはずだ。みんな!他人事じゃないんだからね!!
この物語では主人公の人の良さや誠実さのおかげで丸く収まったけど、現実がこんなに甘くないのは皆さんごぞんじの通り。
でもこれくらいの淡い希望がないとやりきれないよ……
フィーリングで選んだ本だったけど、私の感性に間違いはなかったようだ。
数十年