原田ひ香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
大宮の、あるローカルホテルの1階には、
長期滞在の老人ばかりが「住んでいる」のです。
当然宿泊料金は払っているので、貧しい訳では
ありません。
そんなホテルの清掃員として働く若い女性の
主人公は、人に知られたくない過去があり、
それ故に「働いてお金を稼ぐ」とは、どういう
ことか理解できていないのです。
ある時主人公は、ホテル住人の一人である
不動産運用で財を成したと思しき老女に
「お金の稼ぎ方」の伝授をお願いすることに
なります。
果たして主人公は、お金を稼ぎ幸せになること
ができるのか。
著者がテーマとしている「老後の幸せ」に焦点を
当てた、誰もが通る道ではありますが、
今は見て見 -
Posted by ブクログ
ネタバレ原田ひ香のお金小説にハズレなしだな。
過去に挫折した本なのだけど、なぜ挫折したのかわからないほど、今回は面白くて一気に読み終えてしまった。
御厨家の女たちのそれぞれの金銭事情を中心にストーリーが進んでいくのは、原田ひ香さんのお馴染みの展開。
独身一人暮らしの次女の美帆の会社の先輩、街絵さんがなんとも可愛らしくて好きです。ほんと会社の男どもは串刺しになるべき。
私が一番共感したのは美帆や真帆の母である智子の話。専業主婦でガンの手術をきっかけに家事をまったくしない夫との関係と家の財政事情に直面するって話なんだけど、家事をまったくしない夫の描写がリアルで共感しまくりだった。無害ではあるけど、無口 -
Posted by ブクログ
お金に関する現状の不満や将来への不安が、リアルに切実に描かれていてすごく身に染みる。
ただ、働き方や投資などについて詳しく書いている一方で、どの話も、月の稼ぎや貯金額は人生の目的や目標では無く、より良い将来や夢への手段なんだ、という終わり方をするのが、なんだか心がほっと軽くなる感じがして良かった。
オムニバス形式で書かれているので、様々な境遇や事情をもつ多様な女性達の目線で語られていくのが、色々な見え方ができて面白い。
また、異なる章の登場人物が登場した際に、まるきり違う見え方や印象でもって語られる場面を見て、「人って見た目や印象だけでは分からないもんなんだな」ということが改めて納得できた。 -
Posted by ブクログ
女性の生きづらさとか、閉塞感が描かれている。みんな深夜ドラマの「台所のあるところ」というのを見て、いろいろ感じているらしい。
途中ちょっとつまらなかったけど、最後まで読んだら割と良かった。
第1話 夫の尚喜が60歳で定年退職、再就職を断って途上国でのボランティアをやりたいと言い出した。無給ではなく、それなりの給料は出る。冷蔵庫が壊れた。冷蔵庫の中を掃除してとにかく捨てる。しばらく冷蔵庫なしで生活する。急に悠華が帰ってくる。
第2話 就職五年目の陽愛乃は彼が勧める銘柄が本当に正しいのかと思う気持ちから、つい無料相談に足を踏み入れてしまった。一度会社に戻り、終電で家に帰ったが彼はまだだった。年 -
Posted by ブクログ
ネタバレ柔らかくて、少し笑えて、少しホロッとくる。世代を問わず人生辛いことやままならないこともあるけど、それでも前に進んでいきたいと思わせてくれる一冊だった。
以前読んだ『喫茶おじさん』同様に、生活の中にある、緩いけどしっとりとした不安を書いていた。
どれもこれも妙にリアルだ…
ここ1年ぐらいで人生を豊かに過ごすために意識的に手札を増やさしていかねばと思っていた。この本の内容は本当に沁みる。
「いつからでも、どこからでも始められるように備えておくことが誰でも必要なんじゃないかな。」
本当にそうだと思う。
現代を生きる上では「備えておくこと」、僕の解釈としては複数の選択肢を持っておくことは結 -
Posted by ブクログ
ネタバレさくさく読めて、凄く癒された!予想外の読後感!
平凡で穏やかな性格ながら、バツイチ、無職、離婚の危機と、多々傷心の過去を持つ松尾純一郎。そんな純一郎が趣味として巡る喫茶店の、どのお店の雰囲気も素敵で、メニューも美味しそうなこと!行く先々で出会う喫茶店が、傷心の純一郎を慰めているような、そんな様子がじんわり伝わってきた。
純一郎の過去はなかなかの出来事なのに、何とも哀愁漂う感じから目が離せなかった。何だろう、読みながら不思議な癒しを感じずにはいられなかった!でも、最後で離婚を決意した時に流れた涙のところは同じくほろっとしちゃった( ・-・̥ )
一度は失敗した喫茶店経営を、エピローグでは再チャレ -
Posted by ブクログ
とても素敵な小説だった。
読み終わった後、ああ好きな作品だなって
心がほかほかした。
亡くなった滋郎の妹で、古本屋を相続することになった珊瑚と、珊瑚の親戚の国文科の大学院生、美希喜のそれぞれの視点から物語が進んでいく。美味しい食と優しい人たち、興味深くよんでみたくなる本が詰まっていて、私の大好きな一冊となったな。滋郎さんが亡くなった後もたくさんの人に影響を与えていて、涙が溢れた。心の中で生きているんだなって。
珊瑚さん視点も美希喜ちゃん視点もどう物語がすすんでいくんだろうってワクワクして、途中から一気によみすすめられた。
大好きになった一冊。