【感想・ネタバレ】喫茶おじさんのレビュー

あらすじ

それでも、コーヒーは今日もうまい。

松尾純一郎、57歳。
大手ゼネコンを早期退職して、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。
再就職のあてはないし、これといった趣味もない日々の中、ふらりと喫茶店に入る。コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。
趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。
東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──
「おいしいなあ」
「この味、この味」
コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎には、苦い過去がある。妻の反対を押し切り、退職金を注ぎ込んで始めた喫茶店を半年で潰したのだ。
たくさんの問題を抱えながら、男は今日も喫茶店へ向かう。閉ざされた夢の扉は再び開かれるのか? 滋味深いグルメ×老後×働き方小説。
解説は、編集者の岡本仁氏。

※この作品は過去に単行本として配信されていた『喫茶おじさん』 の文庫版となります。

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Posted by ブクログ

喫茶店に通いながら自分を見つめ直す話かな。
おじさんの自分探しの旅に連れ添ってる感じで、面白かった。ヒトはいつまでたっても自分が分からないとこがあるんだよなぁ。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

人生は思っていたよりも長く、孤独で、素敵なのかもしれない。これはおじさんとしてのメタ認知入門だ。

僕はいよいよアラサーの出口付近の年頃になってしまったが、退職のその先を考えたことはなかった。むしろ退職は人生ゲームのゴールのような、ゴールテープを切った後の呼吸を整えながら歩く時間のように感じていた。

でも本作を読んでその先の人生も続くんだよなあと気付かされた。ひょっとしたら人生の約3分の1は退職後なのか!!

家族は大切だが妻には妻の、娘には娘の人生があるというのも新しい視点だった。現代において、家族とは密結合ではなく、疎結合であるべきなのかもしれない。これは冷たい話ではなく、各々が各々の人生を楽しむ権利があるんだ。

これまではあまりにも家族愛というものを神格化しすぎていた気がする。いや、もちろんそれ自体は素敵なんだが、自分の人生をコントロールするのは他でもない自分で他の誰かではないと気づかされた。

さて最後に、本を置いて妻に「退職後も不安は続くんだなあ。そこで上がりだと思っていたよ。」という話をしたところ、「私は今も子育てにキャリアに不安なのよ。本当にあなたって…」という話になってしまった。

うん、まあ、こういう時は喫茶店だ。

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2026年03月13日

Posted by ブクログ

何もわかってないと周りから言われる主人公のおじさん。喫茶店で過ごす時間を通して、昔を振り返り、自分と周りと向き合っていく。これでいい!と自分の道を歩いていくラスト。良かったです。
喫茶店で出会う美味しいものもたくさん!
思わず笑みが溢れます。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

困ったらまず喫茶店に行くところが頻繁で面白すぎる。喫茶店でのメニューの描写が細かく、その着眼点がストーリーの伏線ともなっているのが興味深い。

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2026年03月05日

Posted by ブクログ

とても面白かった。
一つの章が月毎に分けられ1年を通して物語がすすむ。人間ドラマの部分は切なくて、その後の喫茶めぐりはホッとする内容。
物語の主人公は57歳、還暦近いおじさん。自分も40歳になり、おじさんが主役の物語を好んで読むようになった気がする。

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2026年03月05日

Posted by ブクログ

電書でも持っているが紙でも欲しくて購入。
主人公のおじさんが、(男女の違いはあるけど)自分かと思った。
なにかにつけ「あなたは何もわかっていない」と言われ、傍からみればしあわせな人生にみえるけど、いろいろあって。
誰でもそうかもしれないけれど。
美味しいコーヒーとケーキ、サンドイッチなどなど。
して、やはり、好きなことの追求はやめられない幸せな人生の物語。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

「諦念」刺さる歳になったのかな。「何もわかっていない。」というキーワードも刺さる。「未熟を決意する」岡本太郎の言葉を思い起こした猫の日の朝

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

さすが原田ひ香さん!「あなたは何もわかってない」自分に言われてるような気がする。そしてなんとなくあそこだなと、わかるお店に行ってみたくなる。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

著者のファンなので文庫本化されて嬉しい。
期待を裏切らず、現実社会の悲哀を感じさせる。
おじさんじゃなくても、サラリーマンにつきまとう悩みや葛藤に共感。純一郎はなんだかんだ恵まれているという指摘に共感。
喫茶店巡りにもオススメ。そこまで通じゃないから専門のムック本を読むほどではない私にちょうどいい。物語に沿った喫茶店を楽しめる。
純一郎が最後にたどり着いた自分のお店に行ってみたいな。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

タイトルで惹かれて読んだが、おじさんが喫茶店回りながら日常を過ごすゆるい感じの話かと思ったら家族との関係や周りの人との関係にあくせくするおじさんのささやかな楽しみっていう感じがして緩いようで考えさせられるはなしだった。
働き方も自分が食べられる分だけ稼げばいいというのはわかりやすいけれども、その分の蓄えが必要と考えるとまだまだ先が長いなと感じる

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

孤独のグルメの喫茶版で、昔懐かしい純喫茶巡りなのかな、と期待して読み始めた。

主人公、定年間近で、身近な存在なのだが、良く言えば楽天的、あまりにも、のんきで能天気で思慮が浅く優柔不断、当事者意識が低くて、読み進めていくと、あんたなぁ、自分が置かれてる状況わかってんのっ⁉️と突っ込みたくなる。

いエピソードが続くが、喫茶店の美味しい食事と珈琲で、葛藤も、自己嫌悪も、落ち込む気持ちも一緒に飲み込んでいく。

恵まれ過ぎていると、己を見つめ直すことを忘れてしまうのだな、と肝に銘じた。

終盤に「これでいいのだ」と己に言い聞かせているところ、切ない。

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2026年03月20日

Posted by ブクログ

老化や家族関係、そして働き方。
松尾純一郎は中高年で必ず遭遇する出来事の真っ只中にいるオジサン。
娘にも友人にもカフェで知り合った人からでも

「本当に何もわかってない」

と言われる始末。
なんでこのオジサンはそこまで分かってない人なのか?
そんな私も分かってないので、読むにも戸惑う。
純一郎はのほほんとしているせいか空気が読めなくて、自分の軸がない人なのかな〜と思ったけど自分のやりたいことに模索してるし、もともとは喫茶店をやってた人で、うまく行かなかったから一度潰した。
だけど「もう一回チャレンジしてみたい」。でもどこか怯えてるオジサンだったんだなと思った。

喫茶店のメニュー、そして味と観察力鋭い。
いくつか知ってる店舗があったけど食レポが具体的。
Instagramとかやってたら、完全にバズる人。インスタグラマーになればよかったのに…。
いやこれは普段でも鋭かったら人間関係が変わるのでは?と思ったりもした(笑)

中高年になると、セカンドライフをどうしていきたいかの岐路に立たされる(怖)
自分が立たされた時に何を思うのだろう?今詰めちゃうような気がする。
てか、リタイアすれば誰にも迷惑をかけないし言われない。自分の足で立ってる年齢である。だから純一郎の

「好きなことをやった方がいいんじゃないか」

というお気楽さがあってもいいかもしれない。
この言葉で結構救われた(笑)

自分の好きな街の喫茶店に、もしかしたら純一郎がいるかも…喫茶店にも行きたくなるし心を緩くしてくれた物語でした。

面白かったです。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

55歳で会社を早期退職して、退職金で喫茶店を開業するも半年で潰してしまい、奥さんも出ていってしまう…。なんだかとても他人事とは思えなかった。
実名は出てこないが、実在する有名喫茶店がたくさん出てきて、これはあの店だな、と分かるものもあったが、半分くらいは分からなかったので、調べて、実際に行ってみたい

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

喫茶店巡りを楽しむ中年男性の日常を描いた物語。主人公は自分と年齢が近く、私自身も時々喫茶店に寄って本を読むことがあるため、どこか親近感を覚えながら読み進めました。

著者は「ランチ酒」でも飲食店を舞台にした物語を描いていますが、本作でも「おいしい時間」とともに、ふと引っかかる要素が物語の “フック” になっている印象。特に印象に残ったのは、主人公が娘や妻から向けられる「何もわかってない」という言葉。その言葉が頭の片隅に残り、他の人物とのやり取りにその理由を探してしまいます。

作中には実在すると思われる喫茶店も登場し、京都の店だけは「あの店かもしれない」と思い当たりました。東京の店は特定できませんでしたが、いつか探して訪れてみたくなります。

物語の途中には胸がざわつく出来事もありますが(財産分与の話は亜希子に心底腹が立ちました)、最後に主人公が「喫茶店巡りをするおじさん」から「喫茶店でコーヒーを淹れるおじさん」へと変わった姿には、妙な感慨がありました。いろいろあった人生を受け止め、「これでいい」と思える境地に近づいたような終わり方に、どこかほっとする読後感を覚えました。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

タイトルの『喫茶おじさん』にひかれて購入。
自分の置かれた環境から喫茶店に行くことは、少ないが、喫茶店ゆカフェが近くにあったらなんて日頃から思っている。
人々は、なぜ喫茶店に何を求めていくのか、などと読んでいて考えている。それが分かるかもしれないので、喫茶店巡り、してみるかな。

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2026年03月13日

Posted by ブクログ

こんなに食べられる?!!55過ぎのおじさんが!!!???

と思わせられるほど、よく食べるおじさん笑
さすがに胃もたれしそう…!!
と思いながら読んだけど、喫茶店メニューの描写がいちいちうますぎて、ずーーーっとおなか減ってたw

美味しそうな喫茶店メニューを目で楽しみながら、ストーリーに溢れる、おじさんが自分との向き合い、他者との向き合いを通じながら成長していくお話で、軸に1本芯が通ってるので、おじさんの成長物語として読めてなかなかいい話だった!

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2026年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚歴2回、娘もいる、別居しているけどまわりに良い友達もおり、喫茶店を経営したこともあるし、趣味としての喫茶店の楽しみ方がすごくよい、けど、「何もわかってない」と言われてしまうおじさん、確かに自分も何もわかってない、ような気もする。こんな風に生きれたらそれも良いなあって思える。ほっとして、喫茶店の看板メニューを、そしてその奥(つくりかたなど)を考えながら美味しく巡るのはとてもいいなって思えた

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2026年03月10日

Posted by ブクログ

喫茶店をよく巡るので、あー、あそこの店かとわかることが多く、実在のお店をモデルにしているのが面白かった。食べ物の描写を読むだけで、美味しそう、食べたいなと思う。
モデルになった喫茶店、まだ行ったことがないお店に行きたいな

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

2026年6冊目

軽やかな文章と喫茶店のバランスが良かった
1年間を通して人生の大きな分岐点をいろんな人に支えられて立っている主人公
ひと月の間に起こる重たい出来事と喫茶店のほっと一息つく描写が同じ章に必ずあることで緩急あって良かったと思う

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2026年03月07日

Posted by ブクログ

年を取っても、人生どんなことがあっても、なんとかやっていける、って背中を押してもらえる一冊。
主人公の旺盛な食欲に驚きますが、食べ物の描写がとてもおいしそうで、喫茶店巡りしたくなります。
いろんなことで人生の迷子になってしまっている中高年の方に特にオススメだと思います。

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2026年03月06日

Posted by ブクログ

 うだつの上がらないおじさんが、感情の揺れる出来事があると喫茶店に行ってホッと一息つく話。
 全体的に哀愁が漂う話だが、喫茶店に出てくるコーヒーや軽食がとてもおいしそうで、字から匂いや味も漂ってくるよう。
 絶望ばかりではなく最後は希望もあり、コーヒーを飲みたくなる小説だった。

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2026年03月03日

Posted by ブクログ

元ゼネコン勤務。早期退職で得た多めの退職金で喫茶店を開業してつぶした経験あり。現在無職求職、妻子と別居中。喫茶店巡りを趣味にしようと思い、巡る喫茶店。
「何も分かってない」色々な人に言われる言葉。
バブル経験世代に結構いるんじゃないかな、こういう人。

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2026年03月08日

Posted by ブクログ

なんかこのおじさん(純一郎)、イライラする…
と思いながら惹かれて読み進めるうちに、
気がついたら、純一郎かわいくない?かわいいわ…
となって、
ちょっと応援しちゃったりして。
そんなところが、純一郎の恵まれているところなんだろうなぁ。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コーヒーと、コーヒー屋さんに行くことが好きなので、タイトルに惹かれて購入。

想像とぜんぜん違った。
タイトルからわかることだけど、めっちゃおじさんの話。

大学生の娘さんが、恋人と旅行に行っているかもしれない!
一大事だ!
と、わざわざ旅先の京都まで弾丸で乗り込むところが、いちばん印象に残っている
悪い意味で。

おじさんでもないし、娘もいないから共感できないだけなのか、いくら父親だからってちょっと怖い。

とんちんかんなおじさんでした。
最後は本当にやりたかったことがやれたみたいで、よかったよかった。

喫茶店に癒しを感じるところは共感できました。
東京に住んでたら、同じ店巡ってみたいと感じさせてくれました。

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2026年03月23日

Posted by ブクログ

おじさん世代に警告!
自分本位があざとなる?教訓!
唯一の救いはコーヒー?
悲哀が伝わる?いや自業自得?
リタイヤ世代への啓蒙書?

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2026年03月12日

Posted by ブクログ

「人生の時間を潰す、というのも喫茶店の大切な役割だ」という言葉が印象に残った。喫茶店巡りをしたくなった。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

食べ物の描写が丁寧でナポリタンは真似して作った

生きてりゃ色々あるよな
まだ遠いものだと感じている老後、
本当にやりたいこと、

それが見つかった純一郎は幸せで
やっぱり何もわかってない

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2026年03月05日

Posted by ブクログ

プロットは氏の著作である「ランチ酒」シリーズと同じ。
ただドラマに酒や居酒屋が絡むとほろ苦い少し影のある大人の物語になるが、コーヒーやレモンスカッシュ、クリームソーダ、スイーツなど喫茶店が舞台になると、同じようなドラマでも少し軽やかな爽やかな物語になるのは何故だろう?

自分も同じような年代。老後を真剣に考えるようになってきた。主人公に共感できるところが多い。おじさんの自分探しの物語。

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2026年03月02日

Posted by ブクログ

原田ひ香にしてはそれほど面白くはなかった(もちろん普通には面白い)
主人公の妻がテーブルにバックを置く癖があるとの記述があり、とても面白い描写だなと思っていたけど特にこのフラグが回収されることなる終わったのがなぜか気になった。
なお、帯とか解説とかのセンスが喫茶おじさんだなあと思った。原宿あたりのことを「神宮前」という人って、喫茶おじさんだよなあと

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2026年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同じ年齢だけに身に沁みる。

自分は主人公の松尾より恵まれている。
バツイチにもなっていないし、退職金を溶かしたりもしていない。
しかし、退職金が出ない零細企業に勤めているし、貯金もない。
経済環境は松尾と同じか。

ラスト、松尾は二度目の離婚も決まり、家を処分し、小さなカフェを始める。

これでいいのだ。
と、思えるかどうか。
世の中、比較に溢れている。
成功と失敗、
羨むような人生と、ああはなりたくない人生、
頭の良い、悪い ——。

人と比較せず、承認欲求をどう減らしていくか。
やっぱり隣の芝生は青く見える。

このままでいいのか、心配になる。
自分の人生これでよいのか。
このまま終わるのか。

でも、いいんだよ。
正解なんて誰もわからない。
だから、今いいと思うのものがあれば、やってみたら?
で、この小説は終わる。

そう、人生に答えなんかあるはずない。
自分なりに考えて、動いて、失敗して、やり直して、を繰り返す。
そのこと自体が生きる、ということなんだろう。

あぁ、自分もずいぶん人のことを羨んでしまった。
承認欲求を追い求めてしまった。
これからは、少しでも自分なりに考えて生きてみたい。

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2026年02月28日

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