原田ひ香のレビュー一覧
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めっちゃ良かった〜〜〜!
めっちゃ好みの物語だった。
本の街神保町が舞台やし、タイトルが『古本食堂』やから、いろんな本といろんなごはんが出てくるのはわかってたけど、本当に豊富に、しかも自然でさりげなく物語に趣を添えてて、どの本も読みたくなったし、どのお店も行ってみたくなった。
ところどころに出てくる、様々な悩みを抱えて古本屋を訪れるお客さんに1人1人優しく向き合って、ぴったりの本を勧めるエピソードも良かったなぁ。
大叔母と姪の視点が交互に描かれることで、二人の気質の差が物語にリズムを与えていて、テンポよく読めたし、年の差のある2人が主人公であることで物語に奥行きを感じられた。
あと、個人的に身の振り方に悩んでいるから、美希喜の迷いや決断の過程がめっちゃ響いた。 -
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ネタバレ美希喜の希望で、「鷹島古書店」はリフォームして、コーヒーが飲めるスペースを作ることに。美希喜は神田という街で古書店を営む道を探り始める。美希喜をめぐる人たちとの交流で、「鷹島古書店」がどう生まれ変わっていくのか。
慈郎さんの過去のエピソードで、慈郎さんの人生も明らかになる。
最後は、年老いたらどうしたいのかという話になるが、珊瑚さん、辻堂社長、東山さんの今後が垣間見得て安心する。急死してしまった慈郎さんだけが、こうした未来を考える時間が与えられていなかったのだな、と思う。
まだ続編、出てもいいような余韻があちこちに感じられる。 -
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それにしても、一橋桐子さんの話を読んだから、だろうか、嫌味がなく、誰からも好かれる熟年女性の描き方がすごく上手い!と感じてしまった。リアル、というのでもない。うまく想像されたという感じがする珊瑚さん。一方で、若い人たちも個性的で、要は、人を描くのがうまかったのか。本も、人物の年代に合わせたものが登場するし、どれだけ本のこと調べたのか、作者が本が好きでたまらないのか。(作者は国文学科卒で、「更級日記」が卒業論文であった)
神田の古書店街は、書店だけでなく、学生街ならではの飲食店、文壇喫茶がひっそりとあったりして(今はほとんどなくなってしまった)街としてとても魅力的だ。私もよく通ったので、懐かしかった。それを鮮やかに、美味しそうに蘇らせてくれたのも嬉しかった。(貧乏学生だったので、グルメは満喫していないが)
神田や高円寺は、北海道から何も知らない東京にやってきた珊瑚さんに相応しい、良い場所だと思う。
物語は、大叔父の残した「鷹島古書店」を、今後どうするのか。珊瑚さんは、大好きな兄のため、とりあえず在庫を売るまでは店を続けようと思う。経営は素人だが、本をそれなりに読んでいるらしく、お客さんの相談に応えたりもする。
姪っ子の美希喜も、自分の将来のことを考え、慈郎の残したこの店のことが気になっていく。
本好きな人たちは結構マニアックだけれど、皆本が好きで、本との繋がりを持ち、そうでなかった人も本と繋がっていく。そのつながりが心地よい。
この話もなかなかドラマ向きと思うぞ。 -
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ラジオ…私も高校時代、夜の受験勉強時に良く聞いていた。
小説の中には、いろんなエピソードが出てくる。家族が寝静まった夜にラジオを1人で聞いたり、仕事がうまくいかず夜逃げして、親友から贈られたiPodの中に録音されたラジオを聞いたり…辛い時や悩める時にこそ、ラジオが良いのかもしれない。耳しか情報が入って来ない分、自分の気持ちや考えと向き合える気がする。
そして、小説の中に出てくるラジオドラマ「リトルプリンセス2号」の魅力と言ったら!本当にラジオで放送してほしい。きっと声優さんの演技力と効果音で想像力が最大化される。これまたラジオの魅力の1つだ。 -
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ネタバレ一橋桐子さんの76歳の時のお話。(遡って読みました)
同居していた友人が亡くなり、友人の家に住めなくなって一人暮らしを始めた桐子さん。
清掃会社のパート勤務の仕事に就けたし、以前の大家さんからアパートも紹介してもらえたけれど、先の不安は増すばかり。いっそ、人に迷惑がかからない犯罪を犯して刑務所に入って、世話してもらおうかしら…と考えてしまう。雪菜の提案で実行した犯罪は失敗。雇用を切られたり、アパートにもいづらくなってきたり、事態は良くない方向に。
『一橋桐子の相談日記』を先に読んでしまったので遡っての読書だったけれど、全然問題ない。あ〜、雪菜ちゃんとはこうやって知り合うんだ、とか、大家さんはこんなに前からのお付き合いだったのか、久遠さんが桐子さんを雇ったわけは…なんてわかって楽しかった。
章立てが、万引き、偽札、闇金、詐欺、誘拐、殺人と続くので、一体桐子さんはどれだけの犯罪に手を染めたのかとびっくりする仕掛け。ユーモラスに描かれているけれど、実は深刻な課題をたくさん散りばめてある。
犯罪者になろうと頑張る桐子さんだが、桐子さんの人柄と、ひたむきな思いが周りの人たちに通じて、道がひらけていく。そして次の本に続く…。
桐子さんには長生きしてもらって、その後をたくさん読んでみたい。 -
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ランチ酒に引き続き、
あさ酒も本当、食欲そそられます
食べることがだいすきな人は是非
という一冊
第一酒 新宿モーニング→新宿駅東口のベルク
第二酒 日本橋インドカレー→よもだそば
第三酒南池袋ハンバーグ→びっくりドンキー
第四酒 新橋餃子→ニュー新橋ビル地下1階の餃子
や
第五酒 目黒生ハム→目黒駅のアトレ2階のバルマ
ルシェコダマステーキアンドロブスター
第六酒 恵比寿中華→中華茶房8
第七酒
赤坂ソルロンタン→赤坂一龍別館
第八酒
1 渋谷焼きそば→兆楽
第九酒
広尾チーズバーガー→モッシュグラブアン
ドゴー
第十酒 浜松町焼鯖定食→浜松町駅改札横のまぐろ
一代
第十一酒初台オムライス→山形屋食堂
第十二酒 稲荷町蕎麦→そば助
とのことです
東京に住んでたら行きたかったなぁ… -
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ネタバレこれは『一橋桐子(76)の犯罪日記』の続編なのね。
そちらは読んでなかったが、朝ドラ『ばけばけ』のふじきみつ彦さんがNHKでドラマにしていた。そういえばやってたな〜。(未見)ふじきみつ彦さんなら、このドラマはちょっと気になる。本はこれから読もう。
そして団地のこちらはというと、本を閉じた途端「人生勉強になりました!」という感想が沸いた。
桐子さんに前作の過去があったことはチラッと語られるが、その後、清掃スタッフのチーフとして、79歳の今も元気に働いていた。そこへ、団地の管理人を引き受けて欲しいと、恩人から頼まれる。ハワイから留学に夢破れ、帰国して住むところもない雪菜も一緒だ。高校生の時から知っているのも前作からの流れだろうか?
古い団地には若い世代も少しいるが、概ね老人が多く、空き部屋も多い。しかも、ここは分譲団地であったので、所有者が居住に関する権利を持っている。
独居老人にお金の問題、終の住処、病気に孤独死、昭和の支配的な夫婦関係、外国人の民泊、結婚、そしてどこかの政党みたいなお金の問題・・・。これ、どうやって解決がつくの??という事例も、若い雪菜と79歳の桐子コンビがそれぞれの持ち味を発揮して、解決していく。しかしその過程は、決して胸のすくような大活躍・・・ではなく、周囲の人たちの助けがあっての、地道な努力の積み重ねなのだ。
ここにはいろいろな世代の人たち、それぞれの人生を送った人たちが出てくる。それを知るだけでも面白い小説だが、保険証がない人が病院にかかるには、とか、孤独死した後の法律の問題とか、貸したお金を取り返す方法とか、とても勉強になる。全〜部、知らなかったわ!