hanaさんのレビュー一覧
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久しぶりに正統派の警察小説を読んだなという感じです。
定年間近の刑事が、ひたすら「地取り」を繰り返しつつ、長年の経験とその中で培われた刑事の勘を頼りに犯人に迫って行く。派手さは無いけれど、本当に読み応えのある一冊でした。
ラストのどんでん返しもお見事、面白かったです。
シリーズ作品の様なので、そちらもぜひ読んでみたいと思います。 -
猫探偵・正太郎。
居なくなった猫を探す、探偵の正太郎さんが主人公の物語だと思って読みはじめたら……猫の名前が正太郎でした。
作者の作品は、「RIKO」と「聖なる黒夜」しか読んだことがなかった事もあり、まさか主人公が猫とは。
麻生龍太郎に山内練を書いた人が、黒白猫の正太郎ですよ。幅広すぎ。なんかため息が出ちゃいました。柴田さんスゴイです。もう、尊敬です。
ファンタジーとも違いますが、なかなか面白かったです。
謎解きのトーマの件とか、ちょっとムリではと思うところもあるものの、正太郎たちなら許せるというか、物語として楽しんで読めて満足‼︎
優しくて切ない癒してくれるミステリーですね。...続きを読む -
ハードボイルドです
八神瑛子シリーズの4作目。
前作で、夫殺害の真相に辿り着き、自分なりの落とし前をつけた瑛子。
もしかしたらシリーズはこれで終了⁉︎と思っていましたが、待望の続刊。
どんな展開になるのかとワクワクして読み始めましたが、ある意味期待を裏切られました。
これはもうこてこてのハードボイルド、ヤクザにチャイニーズマフィアに公安。後半は襲撃に次ぐ襲撃で人が死ぬわ死ぬわ。前作までのハラハラドキドキとは比べものにならないほど激しく、何度となく読む手を止めてしまいました。
活躍に期待しつつ、心身ともに痛めつけられる瑛子に心が痛む反面、悪に立ち向かうその姿はカッコ良すぎて痺れます。
また、気になってい...続きを読む -
おススメです‼️
合冊版、しかも11冊分。
正直、読み終えるまで何日かかるんだろうと、購入後、若干不安を覚えたのですが、物語自体にスピード感があり、読み始めたら次が気になってしまってあっという間に読了しました。
面白かったです。
中心となる厚田班の面々、これがいい奴ばかりでチームワークも◎、後半から加わる御子柴が若干難ありですが、そこはご愛嬌のレベル。
班全員で事件解決に奮闘する姿に胸が熱くなります。
厚田班をサポートするメンバーや、ヒロイン比奈子を取り巻く人達もとにかく心優しい素敵な人ばかり。この作品の最大の良さがそこだと思います。
ホラー小説というだけあって、猟奇的なシーンも多々有りますが、...続きを読む -
薬師寺涼子シリーズ6作目。
今回は久しぶりに国内が舞台。
東京でお涼サマ達が大暴れします。
今回は、ジャッキー若林も仮の姿⁉︎で参戦。なかなかのイケメンぶりを披露しています。
ゼンドーレンなる怪しい団体も登場して、新しい話題に事欠かない怪奇事件簿なのです。
もちろんいつものメンバーも健在。
人を襲うホタルが出現しましたが、これで終わる訳もなく、後半には「ヤマガラシ」なる正体不明のバケモノが控えているようです。
下巻も展開に期待大です。
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今作は、福岡県警の皆川が主人公。
児童誘拐事件を解決すべく奮闘する物語。
いったい誰が犯人で、何が目的の誘拐なのか。
事件は二転三転し、関わる人間も多くて、なかなか全容は見えてきませんでした。
しかし、解決してみれば、その真相は信じ難く、家族を崩壊へと導くもので、後味の悪さでいっぱいになってしまいました。
重厚で読み応え充分でしたが、正直、読み疲れは否めません。
それでも不思議と読みたくなるのですよね、堂場さんの作品って。
主軸となる物語(神谷と凛の関係も含む)が結構重たいせいか、スピンオフも自然と重たくなるのかなぁ?
まだ3作品ほどあるようなので、覚悟して⁉︎全部読破したいと...続きを読む -
いつもとは違うオープニング、事件捜査と達也の催眠治療の様子を交互に追いながら展開する中盤、そしてあまりにも悲しすぎるラスト。
今作は読み続けるのが本当に辛く切なくて、何度も中断しました。
麻希の元恋人で、今や上司にして同志でもある広田達也が、椿聖一郎の策略により心を破壊され廃人同様となってしまった他、その隙をついてスパイを送り込まれ捜査も撹乱されてしまいます。
前作では新人手塚が殺されかけ瀕死の重症を負っており、八係に残る麻希、原田、鍋島の三人にも椿の魔の手が迫る気配……
原麻希シリーズは、12作目にして最大最悪のピンチを迎えてしまいます。
そんな中、公安部との共闘でようやく反撃を開...続きを読む -
今回も👍
「警官の貌」に続くアンソロジー集。
前作がとても良かったので、早速こちらも読んでみましたが、さすが期待を裏切りませんでした。
今野敏氏:好きなシリーズの短編
萩尾警部補もの、特に短篇は人情味アッ
プで◎
五十嵐貴久氏:私にとってはお初の作家さん。
途中、あまりにやるせない話で読む
のが辛くなりましたが、終わってみ
れば感動
三羽省吾氏:こちらもお初でしたが、後味の良い、
心暖まる話。
主人公の佐田も良かったですが、脇役
の那智、いい味出してました。
誉田哲也氏:正直、「裏切り」...続きを読む -
文句なしに面白かったです。
いつも通り、話はどんどんヤバい方へとスケールアップ。
ネオナチの思想に心酔したドクターが、錬金術で化け物を生み出してしまいます。
「セ・ラ・ゲール」(これは戦争よ)というお涼さまの言葉通り、カワイくてカッコいいメイドのマリ&リューも新たに加わり、悪人たちをなぎ倒しながら、ラストはお決まりの化け物退治。
思う存分やっつけて破壊して、お涼さまの完全勝利でメデタシメデタシとなります。
今回もスッキリさっぱり読み終えました。
難しいこと考えずに、頭の中空っぽにして物語を楽しめました。
次作はどんな化け物と対決するのやら、今から楽しみにしています。
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オススメです‼︎
薬師寺涼子シリーズがコミックになってました。
原作を先に読んでいたので、「コミックはどうかなぁ?」と期待して読みましたが……期待以上、面白かったです‼︎
10年ぐらい前の作品のようですが、さして古さは感じられないし、全然イケてます。
垣野内さんの絵もステキ。お涼さま、カワイイ、綺麗、ナイスバディ、ますます傍若無人で言うことなしです。
泉田クンもグッとイケメンになり、反面、お茶目でカワイイ感じもあってグレードアップしてます。
原作とコミック、リンクさせてぜひ両方読んでみて下さい。
笑える怪奇ミステリー、オススメです!!
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アルスラーン戦記の作者、田中芳樹氏の作品。
頭脳明晰、超美人、スーパーモデル並みのスタイル、裕福な家庭のお嬢様で、天から二物も三物も与えられているけれど、とにかく邪悪で自己中で暴君のような女 薬師寺涼子警視。
イケメン、剣道三段、極々普通の常識人 泉田準一郎警部補。
この二人を中心に物語は展開します。
オカルト系とかサイコ系とか刑事物も色々ありますが、私にとってこの作品は初めてのタイプ。
怪奇・爆走刑事ミステリーとでも言えば良いのか、とにかくハチャメチャです。
あり得ない‼︎ 内容ですが、なぜか許せてしまう、あららと思わず笑ってしまうこともたびたび。
面白かったです。スカッと...続きを読む -
ドラマを見てからずっと気になっていたものの、なかなか読む機会がなかった麻見和史さんの「殺人分析班」シリーズ。
この際、大人買いして全作を一気に読んでしまうつもりですが、記念すべきその一作目がこの「石の繭」です。
ヒロイン如月塔子が所属するのは、早瀬泰之係長率いる警視庁捜査第一課殺人犯捜査第十一係。
他に、門脇仁志、鷹野秀昭、徳重英次、尾留川圭介の4人の先輩刑事が所属する。
特に鷹野は、捜査一課の中でも一目置かれる存在で、細かな観察と推論を積み重ねる捜査で検挙率が群を抜く優秀な刑事。
しかし、普段は飄々として掴みどころの無いちょっとした変わり者。
そんな鷹野は塔子の指導係。鷹野...続きを読む -
色シリーズのラストを飾るのは、「黒の調査ファイル」黒崎勇治です。
今回の事の発端はワンクリック詐欺。
被害者の茂太が友人の一平と共に、詐欺グループに報復を決意するのですが、そこはやはり素人。
報復に成功したと思ったのも束の間、まんまと敵の罠にはまり絶体絶命のピンチに陥ってしまいます。
そのピンチを救ったのはもちろん黒崎。
正義のヒーロー黒崎が悪を退治して、事件を解決に導きます。
ジュール熱にアンダーソン局在と難しい話も出てきましたが、わかりやすく書かれていて面白かったですし、しっかりお勉強もさせていただきました。
今回も満足して読み終えましたが、一言だけ言わせて下さい。
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盗みの話も良いです!
「常習犯」と言う短編を事前に読み、それが良い作品だったので他にも作品がないかと探していたところ、シリーズ化している事を知り早速読んでみました。
警察小説と言うと、どうしても「殺人」がメインですが、こちらは「盗み」がメイン。
主人公のハギさんこと萩尾警部補が、相棒の武田秋穂巡査部長とともに3件の窃盗・強盗事件の謎に挑みます。
正直、盗みがメインの話とはどんな展開になるのか興味もあったのですが、面白く、人情味もあって、心に染みる後味の良い内容で、本当にいい意味で期待を裏切られました。
ハギさんの長年の経験と勘、そして捜査三課としての誇りと意地が、捜査を解決へと導いていきます。
勿論そこには、相棒...続きを読む -
色シリーズ4作目は、「緑の調査ファイル」。
STの紅一点、結城緑がメインの物語です。
人並外れた聴覚を持つ翠が、クラシックと言う音の世界で起きた事件の解決に挑みます。
いつもはヒステリックで、わがままな印象の翠でしたが、今作では大人感を漂わせた素敵な女性に描かれていてある意味新鮮でした。
他にも、菊川がクラシック鑑賞が趣味で、同じ趣味を持つ青山と意気投合するとか、菊川と翠がちょっと良い感じとか、赤城、山吹、黒崎が今回全く蚊帳の外だった事など、物語意外にも面白い場面が多くて楽しめました。
色シリーズは、次作で終了の様ですが、その先の展開にも期待が膨らんで、今後ST達がどう活躍するのかと...続きを読む -
検証捜査の兄弟編とのレビューを見て読みました。
当然、検証捜査特命班メンバーの桜内が主役だと思っていたのに、なんと主役はその上司、若林。
部下に恵まれず、彼らの失態続きでほぼほぼ出世の道を絶たれてしまった気の毒な男です。
が、この若林、それでめげる様な男ではありませんでした。
空気を読まない、野心や情熱をたっぷり持ったウザいおじさん刑事だったのです。
前半は、若林一人が空回り・暴走している感じが好きになれず、読むのも停滞してしまいましたが、中盤から後半、特にラストにかけては流石の迫力とスピード感で、あっという間に読み終えてしまいました。
好きなれないキャラの主役若林でしたが、何...続きを読む -
警視庁捜査一課から伊豆大島の警察署に左遷された神谷。
そんな彼が「特命」の名の下、警察庁への出向という形で東京に呼び戻される
神谷以外にも、日本各地から4人の刑事達が召集されており、警察庁のキャリア官僚をキャップに据えチームを編成。
神奈川県警及び警視庁の犯人捏造・事件隠蔽に関わる組織の闇を暴いていく。
捜査に於ける相手側からの抵抗や妨害、急造チーム内でのわだかまり、信頼していた人間からの裏切りと、様々な困難にぶつかりながら真犯人を追い詰め、逮捕に至るラストは圧巻の展開でした。
面白かったです‼︎
作者によると、これはシリーズ物ではないらしいのですが、スピンオフ的な作品が5作ほ...続きを読む -
ラストライン4作目は、「警視庁犯罪被害者支援課」とのコラボレーション作品、いわゆる企画物です。
ラストラインは、今までも他作品の登場人物達が、名前だけのものも含めるとかなり登場していたので、お得感のある作品だなぁと思っていましたが、今回はガッツリとタックを組むわけですからね、岩倉と村野、2人の活躍がどういう展開を生むのか期待して読み始めました。
物語は、10年前の女子高生失踪事件を軸に、家族崩壊を描くというなかなかヘビーな内容ですが、期待どおり読み応えがあり十分楽しめました。
ラストラインは、西川・沖田コンビともコラボしているとのこと、そちらも早速読んでみようと思います。
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本庁捜査一課から所轄の南太田署に赴任した岩倉。
赴任の理由は、サイバー犯罪対策課からその脳を狙われたから⁉︎
???と思われた方、早速読んでみて下さい。
決して、異色の刑事物じゃありません。王道の刑事物です。
赴任早々、事件勃発。
捜査を先導する捜査一課の刑事と対立するも、粘りの捜査で真実にたどり着こうとする岩倉。
定年まであと10年と言いつつ、精力的に捜査に奔走する姿は渋くてカッコいいです。
家庭はとっくに崩壊していても、癒してくれる若い彼女がいたりと、私生活もなかなかやり手のようで、良い意味で色気のある男です。(ちょっと褒めすぎかなぁ)
文春に連載されていた小説なんです...続きを読む -
「赤の調査ファイル」は、赤城が主役のストーリー。
一匹狼を気取る、どこか得体の知れない赤城の、悲しく苦しかった過去が明らかになります。
STのリーダーとして、法医学者として優秀な赤城ですが、STにたどり着くまでには、対人恐怖症と言う障害を抱え、仲間に欺かれ、必死にもがき苦しむ姿があったのですね。
今作は、今までになく心に染みるストーリーながら、内容的に重苦しさも感じていたのですが、ラスト、赤城がSTメンバーを仲間だと言い切る場面は、光が差した感じがしてホッとしました。
これからのSTが、よりチームとして成熟していく予感がして、黄・緑・黒のストーリーにも期待大です。
早速、続きを読もう...続きを読む -
怪しげな団体、SCアカデミーが主催する自己啓発セミナーへ通う人気女子アナの秋子。
秋子の彼氏はセレブな青年実業家、岩谷。
その岩谷は、SCアカデミー会長の白鷺と知り合いで・・・
絶対何かあるよね!と期待させるシチュエーション。
フグ毒だのSMだのと次から次に出てくる仕掛けにビックリしたり感心したり。
犯人は大体予想のつく展開でしたが、それでも十分に面白く楽しめました。
STの活躍も見事でしたが、それをフォローする捜査一課の菊川が良い味出してました。
皮肉屋で横柄なオジさんだけど、物語を引き締めるのには欠かせない存在です。
次はどんな事件展開? STメンバーと菊川はどう絡んで...続きを読む -
シリーズ最終作は、児童虐待という今までで一番重たく悲しい事件の捜査。
自分と優斗の姿を重ね合わせ、いつになく冷静さを失い心乱れる大友だが、家族や仲間達に支えられ事件解決に奔走する。
最終作に相応しく⁉︎、まさにオールスター総出演。優斗に柴、敦美は当然のことながら、お久しぶりの福原、後山、聖子さん、他作品の村野や岩倉に名前だけの登場ではあるが西川に沖田と、出てくるたびに「わぁ、豪華」と得した気分になった。
読んでいてかなりヘビーな展開だった(辛かった)が、出演者に救われた感じがある。
全作読んでみて、アナザーフェイスはやっぱり良かった‼︎
これから読む方、途中まで読んだ方、ぜひ...続きを読む -
エピソード0から順に読み続けてきたが、私的には今作が一番面白かった。
取り調べを重ねる中、明らかになる真相は、ヤクザに半グレ、容疑者強奪からの奪還、犯人逮捕時の大捕物、最後は検事の不祥事と、盛りだくさんの内容で展開もスピーディー、十分楽しめた。
ラストには、後山が警視庁を去ると言うオマケ付きで、シリーズもあと2作となった今、刑事としての大友鉄、父親としての大友鉄が今後どうなっていくのか、色々と想像したり推理したり、別の意味でも楽しんでいる。
それにしても、大友は狙撃された後、爆破に巻き込まれたり、今作では後頭部を殴られ、一時意識を失うなど、そこそこ危険な目に遭っているのだが・・・「そ...続きを読む