あらすじ
窃盗犯を担当する警視庁捜査三課の警部補・萩尾秀一と、部下の女性刑事・武田秋穂。独特の「目」で犯罪を観察し事件の真相に迫る。警察小説の第一人者が満を持して放つシリーズ第一弾!! 連続テレビドラマ化原作。
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Posted by ブクログ
昔今野敏さんの小説をすごく面白いなぁと思って、今わたしの警察推理小説ブームで最近また色々読んでるんだけど、わたしはどうやらとても今野敏さんが好きらしいです。面白い!
その理由は登場人物の魅力と、事件の背景にある人間の情や心とかそういうところまで描かれていて、他の人の作品もそうなんだとは思うんだけど、特に、登場人物たちのやりとりに人情を感じる。から、リアルなのかなぁ。身近に感じるというか。
ムカつく人はいるけど、結局魅力的に描かれて憎めない。あ、この作品は特にと言う意味です。
あとこの作品は読んでてなんか鬼平犯科帳を思い出した。盗賊と盗人が同じだからかなぁ。
鬼平犯科帳も人情の塊みたいな話だとわたしは思うので。
泥棒と警察は相入れないんだけど、そこにも絆があるって変だな、と思うんだけどそれが人情な訳で。
そこに我々は惹かれる、それも人情な訳で。
とっても面白かったです!
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初めて今野敏の作品を読んだ。
今野敏がすごすぎてめちゃくちゃファンになってしまう
初めての作品だったが、めちゃくちゃ面白かった。
萩尾と秋穂の信頼関係が徐々に上がっていくことに興味が湧いてくる。
事件の真相も話の順序もすごく読みやすくて初心者には結構いいかも。
最初事件が3件一気に起こって、どんどん読みたくなるところがとてもいい。
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高級時計店、宝飾店を襲う強盗と別件の盗難事件が連続で発生。
警視庁捜査三課盗犯係の萩尾と秋穂が盗難事件を追います。
殺人事件も絡んでいるため捜査一課に捜査協力となったがなかなか上手くいかない。
上司が信頼できる人だと助かりますね。
面白い。さすがです。
Posted by ブクログ
2023/3/5
おもしろかった。
ちょうどよかった。
今の私にシンデレラフィット。
シンデレラフィットって使いたかっただけ。
脳が老いてきたのか、疲れてるだけど思いたいんだけど、小難しいのしんどいねんってなってる私にちょうどよかった。
今野敏間違いない。
Posted by ブクログ
都内で起きた強盗事件と窃盗事件 捜査一課と捜査三課とのやり取りが面白かったです。
萩尾さんの「なんか引っかかる」が さすがです!
優しさも見えて よかったです。秋穂さんもだんだん萩尾さんのやり方がわかって来たところで、続きが楽しみです。
盗みの話も良いです!
「常習犯」と言う短編を事前に読み、それが良い作品だったので他にも作品がないかと探していたところ、シリーズ化している事を知り早速読んでみました。
警察小説と言うと、どうしても「殺人」がメインですが、こちらは「盗み」がメイン。
主人公のハギさんこと萩尾警部補が、相棒の武田秋穂巡査部長とともに3件の窃盗・強盗事件の謎に挑みます。
正直、盗みがメインの話とはどんな展開になるのか興味もあったのですが、面白く、人情味もあって、心に染みる後味の良い内容で、本当にいい意味で期待を裏切られました。
ハギさんの長年の経験と勘、そして捜査三課としての誇りと意地が、捜査を解決へと導いていきます。
勿論そこには、相棒秋穂のなかなか鋭い推理も加わり、親子の様な二人の掛け合いが、作品にとって無くてはならない場面となっています。
一課の傲慢な態度にイラッとしますが、三課に軍配があがり、思わず「ヨシっ」と拳を握ってしまったりと、どんどん物語に引き込まれていきました。
捜査三課の物語、面白いです。ぜひお勧めします。
Posted by ブクログ
窃盗をテーマにどんなストーリーが繰り広げられるかと思ったら、とても面白かった。
何より、萩尾警部補の捜査一課に対する物言いに、胸のすく思いだった。情報源である元盗人や相棒である秋穂、自身の仕事に誇りに思い、立ち向かう姿が頼もしい。
一度気持ちに火がつくと歯止めがきかず、係長や捜査一課長すらも手を焼くほどだが、そこがまた良いキャラクターで、思わず「行け、やってやれ!」と感情移入してしまう。
碓氷シリーズや樋口シリーズも読んでおり、彼等の謙虚なキャラクターも好きだが、萩尾さんの勢いのある感じはまた新しく、面白い。
検察官の因幡さんも格好良かった。
Posted by ブクログ
良い。
若い女性とベテラン刑事とのコンビ。続きが読みたくなる。
宝石店への窃盗、強盗。特別びっくりするような展開ではないが、警察内部でのやり取りが面白い。
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実際に起こってそうな日常やいざこざも交えたストーリーと人と人との繋がりの大切さや今の時代になかなかない名コンビ愛も見られ、最後はスッキリして終わった作品であった。
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プロの盗っ人には職人と同じプライドがある。
警視庁盗犯係もまた同じ世界の住人として心を通わす。
一見、えっ?と目を疑うクライムノベル。相棒コンビもなんか凸凹していて、読み始めはエンジンがかからなかった。が、気づけば捜査の進展を夢中で追うことに。
強盗殺人という「異質」を取り囲んで、窃盗班と盗犯係のスイートな関係に捜査一課が割り込む三角関係に発展。
要所要所に出てくる棲み分け、という表現が意味深だ。
そういえば柚月裕子『孤狼の血』シリーズもマル暴と暴力団が近しい関係だった。治安を守るのは一方向では成立しない、ということが理解できる。
派手さはなく、抑えの効いた作品で息を凝らして読んだ。
──冬は寒さにガタガタと震え、夏はダラダラと汗を流す。(中略)刑事にとって最も大切なものは忍耐力だと(主人公)は考えていた。普通の人間が諦めることも、決して諦めてはいけない─
諦めという言葉はいまやポジティブ。しかし平和な生活を送るには、縁の下の力があるからだと棲み分けに感謝。
ほかにも泥臭い男社会のニュアンスが見られ、女性をお嬢とかファーストネームで呼ぶとか、正直目につく箇所もある。警察社会がまだそうだと作者は言い切っているが、部下の女性はハツラツとして描かれ、主人公も次第に認めていく。そんな流れもごく自然に思えるのは昭和世代だからか。
── 顔を見れば互いに文句ばっかり言い合っているが、離れていると苦労ばかりかけて申し訳ないと思う。それが夫婦というものだろうと思っていた─
これも棲み分け、棲み分け。(濫用)
干渉しないところを持っておかないと、文句を言うことすらしなくなってくるよねっ。(誰に確認した?)
今野敏さんの節回しはきれいで分かりやすい。
他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
渋谷の高級時計店で、強盗事件発生。
その、12時間後に、同じく、渋谷の宝飾店で、鮮やかな手口の、窃盗事件が起きる。
警視庁捜査三課で、盗犯係のベテラン警部補、萩野秀一は、二つの事件の関連性を指摘するが、萩野は、相棒で部下の、武田秋穂と、窃盗事件の捜査を始める。
さらに、その翌日、赤坂の宝石店で、強盗殺人事件が勃発。
3件の事件についての萩野の意見が、捜査一課に聞こえ、捜査本部に、秋穂と参加することになる。
殺人や強盗を専門に捜査し、エリート意識で凝り固まっている、一課の連中と、盗犯係の萩野の見方は、ことごとく違う。
エリート意識をひけらかし、三課をバカにする面々に、一歩も引かず、自分の意見を通す萩野。
他所から、秋穂をバカにする言葉を投げかけられるたびに
「俺の相棒を、バカにするんじゃない!」と
秋穂を庇う、荻野に、胸がすく。
Posted by ブクログ
盗犯係の刑事、盗み、を主題とした作品を読んだのは初めてかも。よくある警察小説にはない違う世界感がとても新鮮。またそれに上手く複雑な人間模様が自然にのっていて、かつ、読み易い描写がすごいと感じました。静かに起きるどんでん返しも妙!
Posted by ブクログ
最近読んだ今野敏作品の中では、かなり展開が速い方かなと思った。今野敏作品でよくある人間関係を中心に描いてあるというよりも、この作品は事件の流れ、カラクリに重きを当てて描かれている感じがした。途中で、もしかしてこの人怪しい?と思ったものの細かいカラクリまではわからず、盗人の心境を理解することも事件解決に必要なんだなと感心した。
Posted by ブクログ
今野敏は、隠蔽捜査シリーズが大好きで、他の作品も読むのだけどいまいちの感があった。本作もはじめの方は、盗犯を扱う3課のプロである萩尾修一が女の部下武田秋穂の扱いに困惑するさまや警視庁の中での課同士の確執みたいなシーンが多くてあまり乗り切れなかったが、後半は、萩尾と秋穂のバディも気持ちよく回りだし、3課の面目躍如的な展開で面白く一気にエンディングまで読んだ。このシリーズの次作もすぐに読みたいと思う。
Posted by ブクログ
盗犯係の萩尾と部下の武田のコンビ。捜査一課が主役になりがちの警察小説の中で捜査三課を舞台とした小説。殺人事件の捜査本部で捜査一課が導けなかった手がかりを元に解決へ。今野敏さん小説ならではの後半から立て続けに状況が明らかに。一気読み必至ですよね。
Posted by ブクログ
萩尾秀一シリーズ第二弾。前作は短編でしたが、本作は本格的な長編で読み応えも十分でした。萩尾の相棒の秋穂も前作より成長したのか、彼女の視点が萩尾を助けるシーンもあり、よきコンビになりつつあつことを感じさせてくれます。
本シリーズでは捜査三課の視点から他のシリーズで捜査の中心となっていた捜査一課を描写しているところも興味深いところです。主人公である萩尾との対比という観点もあるからでしょうか、一課がちょっぴり悪者的な描写になっているあたりはおもしろい点だなと感じながら読み進めました。
萩尾の言葉通り、犯人は盗みの”プロ”で、萩尾もまた窃盗捜査のプロ、そのなかにあって相棒の秋穂の存在は単なる紅一点ではなく、彼女の若い感性もあって作品に瑞々しさを与えてくれているように思います。
Posted by ブクログ
少し地味な印象はあったけど、捜査三課のお話なので、ドタバタ劇ではない、じっくりと真相を詰めていく展開でとても面白かった。萩尾さんと秋穂が良いコンビ。相棒を思う気持ちもあちこちに滲み出ていて、そこは和めました。一課とのやりとりも、凄みが効いていて心地良かったです。プロの犯罪者ばかりを見ているからこそ気付ける違和感。なるほど、という感じ。一課は割と悪者になりますね…笑 プロの窃盗犯のプライドがかっこいい。犯罪者なんだけど…。
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【あらすじ】
警視庁捜査3課は盗犯捜査を扱う部署だ。
都内で連続して宝石店を狙う窃盗と強盗事件が起き、萩尾は部下の女性刑事の武田と捜査に当たることになるが、強盗事件の現場で違和感を感じー。
【感想】
遺留捜査が好きなので、別のシリーズも読んでみたいと思いつつ、どこから手を付けて良いか分からずにいたところに始まった新シリーズです。
盗犯専門であるがゆえの経験と勘を駆使して事件に立ち向かう萩尾と、コンビを組むことになったばかりの武田刑事のコンビが良い感じで、なかなか楽しめました。続編も楽しみです。
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強盗事件と窃盗事件の違いがわかった。小説でもドラマでも捜査一課は花形なのに今回は嫌味な奴ばかり。『捜査一課長の田端さん』は今野さんの小説の常連さんで三課の萩尾さんも上手に使われてましたね。
Posted by ブクログ
2024.01.31 Audibleにて完
今野さんは面白い人だなぁと思う。
作品に「らしさ」はあるのに、違う味わいや、新しい感覚がある。
人によって、自分を使い分けるタイプだろうか?
警察の窃盗係であるハギオと、その相棒であるアキホがあくまでも、窃盗係として事件を解決していく話。
窃盗と強盗は違うんだ。。。あまり深く考えたことなかったなぁ~盗みは盗みだし、犯罪には変わりないよねっていう認識。
窃盗には誇りがあるっていうのも面白いよね。
ドロ刑って漫画読んだことあって、何となく泥棒する人たちって、こだわりがあるって言うか、ポリシーがあるなっていう感じしたわって今何となく思い出した。
確かにいけないことだし、自分はやろうと思わないけど、一生で天職や誇れる仕事に出会えるのはすごく羨ましいことだよね。
以下、ネタバレあり。
個人的に、最後に捕まったタテイシという盗っ人が結構好きで。お調子者で、ハギさんからも一目置かれてるというか、盗みの周到さに「彼がいたからか」って納得している感じがなんかいいなぁって思った。
「ハギの旦那」って呼んで、ハギさんの前だけペラペラ喋っちゃう感じも、あ~味があるなぁと。ダメなことと分かってるからこそ、信頼出来る人にしか話さない。それが刑事のハギさんであるのがすごくいい。先生と生徒みたいな。
アキホが羨ましいなぁと思う。あからさまに、男尊女卑な男は職場にいなかったけど、それを言った人に怒ってくれる上司がいることがすごく羨ましいなぁ。信頼できる上司がいるのが羨ましい。
ストーリーは、今野さんらしさがあり、単純にはいかないながらも、解決に向かって布石を置きつつ、さらっと回収していく感じが、読み手からすると、ストレスなくて、好きなんだよなぁ。
読めるけど、面白い。それは、多分登場人物の人となりをきちんとつくっていて、ストーリーにおいて、存在価値を見出すのが上手いからなんだろうなぁ。
スガイが最期に「あんたには負けたくない」っていう台詞と、ハギさんの笑うやり取りをアキホが頬杖をつきながら聞いてるシーンとか。今までの過程があったからこそ、笑えるし、微笑ましいシーンだなぁと思える。そういうのが上手いんだよなぁ~
Posted by ブクログ
捜査三課(窃盗犯)と捜査一課(強行犯)の対立から
安直な強盗殺人と決めつけがちな捜査を、鑑取り等を
判断して事件の模様を浮かびあげて真犯人を暴く
今野敏先生の作品はドラマ化が多く、本作品も高橋克
美と榮倉奈々主演で放送されていた
捜査三課を舐めんな、とか強盗殺人で引っ張って、赤
っ恥をかけばいい、とか冤罪でぶち込むか?あんたら
の得意な手だよな、とか捜査一課長の前で怒鳴るから
左遷間違いないな(´・ω・`)
Posted by ブクログ
結構内容が深くて面白かった。登場人物がみんないい人(犯人も含め)。派手な逮捕劇とかはないけれど主人公と相棒の地道な捜査に対する丁寧な態度が伝わってくる。次作も楽しみ。
Posted by ブクログ
都内で起きた強盗事件と窃盗事件。警視庁捜査3課で盗犯捜査ひと筋の萩尾秀一は、ふたつの事件には繋がりがあるとして、部下の武田秋穂とともに捜査を始める。捜査1課との軋轢や駆け引きの中で、ベテランの萩尾は何を見て、若い秋穂は何を考えるのか。