• 高速の罠 アナザーフェイス6

    怪我の療養のため長野に里帰りしていた大友鉄。
    その大友のもとを訪れるため、高速バスに乗った息子の優斗が突如行方不明となる。
    幸い優斗は無事に見つかるが、実は、監禁・拉致だった事が判明して困惑する大友。
    更に事件は、埼玉、長野両県警にまたがり、面倒な展開となっていく。

    優斗の出番が多く、大友の父としての顔がいつもより鮮明に描かれていた様に思いますが、それでもエピソード1から順に読んできた者としては、更に刑事色が強い作品になってきたなと感じます。
    捜査の展開にどんどん引き込まれてしまい、特に中盤からはあっという間に読み終えてしまいました。
    ラストには、久しぶりに福原も登場して、捜査...続きを読む

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  • 凍る炎 アナザーフェイス5

    これまでの作品の中では一番面白かった。
    実は、前作の「消失者」が私の一番だったのだが、今作はそれを越えたと思う。
    事件の背景の大きさや複雑さに、戸惑い悩みながら地道な捜査を続けるが、なかなか見えてこない真相に疲労と苛立ちを募らせる大友鉄。
    父親としての姿もさることながら、今まで以上に刑事として捜査に臨む姿が描かれており、刑事物としての読み応えが増した様に思う。
    新しい展開は、佐緒里との偶然⁉︎の出会い。
    事件を通して出会うとは、あまりに出来過ぎだなぁとは思うものの、嫌な感じは無く、むしろ応援してしまうのは鉄の人徳だろうか。
    ラストは、事件が100%解決を迎えられずにモヤモヤする中、...続きを読む

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  • 消失者 アナザーフェイス4

    高齢スリの平山を大規模な張り込みのもと逮捕するはずが、失敗した捜査一課。
    その現場に駆り出されていた大友鉄だが、そもそも取り逃したのは大友であり、逃した平山がそれから半日も経たないうちに死体として発見された。
    責任を感じながら必死に犯人を追ううち、事件は二転三転、一人のスリの死が、一流企業の背任・業務上横領へと繋がっていく。 

    オープニングはバタバタしながらも、正直、少し退屈な感じ(私的)もしたのだが、読み進むうち、老スリの悲しく切ない親子関係や、弟子の青年の秘めた思い、もちろん、大友の家庭の話など心に染みる話が混ざり合って、物語は厚く、温かく、より面白く展開していく。
    「やっぱ、...続きを読む

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  • 裏切りの日日

    百舌シリーズを読むにあたり、エピソード0的物語があると知り.「まずはそこからでしょ」と早速手にした一冊は、男臭く、久々にハードボイルドを読んだ満足感でいっぱいだ。

    それにしても、虚しく悲しいラスト。
    最初から最後まで裏切りの連鎖、まさに一寸先は闇。
    確かに桂田は悪いことに手を染めていたけれど、じゃあ、津城が本当に正義だったのかと言うと、それもはっきりしない。
    人生に裏切られ命を落とした桂田がただただ哀れでならなかった。
    でもこの感じ、この重苦しい感じがまさに「百舌」に繋がって行くのだろうと、この先にある本編に期待してしまう。
    早々に次を読みたいと思う。





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  • 第四の壁 アナザーフェイス3

    鉄が学生時代に所属していた劇団が舞台の殺人事件。
    偶然にも、息子と義母の3人で鑑賞していた劇中で、俳優にして劇団代表の笹倉が殺されるというオープニング。
    笹倉という人物が、あまりに独善的だった為、恨みや不満を持つ人間が多く、更に、上演していた作品のシナリオに沿って事件が起こっているのではないかとの疑惑も浮上するなど、それこそ小説の様な展開に戸惑い悩む鉄と柴。
    学生時代、鉄に想いを寄せていた女優も登場するなど、人間関係も複雑に絡み合って面白く、読みごたえがありました。
    アナザーフェイスは、以前ドラマ化されていたそうですが、このエピソード3は、まさにドラマ向きのストーリーだと思います。
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  • 敗者の嘘 アナザーフェイス2

    事件の容疑者が自殺。
    その代わりの様に自首してきた女。
    本当の犯人は誰か?
    結局犯人が犯人だった⁉︎

    今回、鉄と仲間達が解決に奔走するのは、証拠を偽装する刑事部、それに協力する公安やら、その下働きを請け負う外国人と、結構重く黒い背景が見え隠れする強盗放火殺人事件。
    それでも、さほど重苦しくなく読み終えたのは、鉄の親子関係を絡ませながらの展開だからなのか、今まで読んできた刑事物がハード過ぎたからなのか、はたまた読み手の私が鈍いのか。
    アナザーフェイスシリーズはまだ3冊目だが、一貫して感じる優しさ、穏やかさがベースにあるからだろう。

    この結末って、やっぱりどんでん返し⁉︎なん...続きを読む

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  • アナザーフェイス

    アナザーフェイスのエピソード1となる物語。
    警視庁捜査一課の現役刑事が妻を亡くし、残された一人息子を育てる為に現場を諦め、総務課職員として新たな日々を送ること二年。
    そんな彼の刑事としての才能を高く評価する上司が、彼の本格的な現場復帰を願いつつ、リハビリと称して彼を現場に送り込む。

    刑事の大友鉄が息子・優斗の子育てと職務の狭間で葛藤しながらも、義母・聖子や同僚・柴らの協力を得、指導官・福原の見守る中、事件解決に奔走します。
    じっくりとした捜査展開と、子育てを絡ませながらのストーリーは、今ままでにはない新鮮さがあり、穏やかさも感じさせました。
    鉄が、刑事として、父としてどうなって行...続きを読む

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  • 親子の肖像 アナザーフェイス0

    アナザーフェイス本編を読むにあたり、その前日談とも言えるエピソード0があると知り、どうしても先に読んでおきたくて急ぎ購入し読みました。
    主人公 大友鉄が所轄から警視庁捜査一課に上がり、更に現場刑事から総務課へ何故移動することになったのかが、6つの短編を通して描かれています。
    事件解決とは別に、家庭(特に息子)との繋がりも追うという今までと一味違った刑事物で、時に切なく、心温まる物語です。
    ラストには、作者と元警視総監の対談と言うおまけ付き。
    アナザーフェイスの予習が終了したので、早速、本編に取りかかりたいと思います。



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  • 警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 レッド・イカロス

    原麻希の最新シリーズ、その第一作目を読みました。

    今作は、足を使った地道な捜査を積み重ねる麻希や八係の姿が特に印象的で、「刑事」感が際立った作品であった様に思います。
    新人でありながらいきなり大ピンチを迎える「手塚」が今回の主役(⁉︎)でしたが、その手塚を気遣う麻希の姿が大人で、脇に回った彼女も新鮮で良かったです。

    今回は右翼が相手、「椿教官」と言うシンボリックな人物が登場するなど、ついつい第一シリーズの左翼、「リクルーター」を思い出し、そちらも改めて読み返してしまいました。

    バリバリの硬派で、付け入る隙もない感じが不気味で恐い「椿教官」に麻希達がどう立ち向かうのか、今後の...続きを読む

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 蝶の帰還 下

    下巻の始まりは戦闘中のガザ。
    そこに置き去りにされた加奈子と、その彼女を連れて逃げ延びようとするサレー。
    迫力の戦場シーンはさすがで、その後の展開を期待させます。

    展開が目まぐるしく登場人物も多数、そのせいか犯人逮捕直前まではバタバタして逆に中だるみな感じも受けますが、一転、犯人逮捕時は特に女性の活躍が目立ち、いつも通りの派手な展開ながらピリッとしまって事件解決を迎えます。

    そして終盤、警視庁退職のピンチを迎える達也と麻希。また、加奈子帰国の真相が明からかになるなか、シリーズは思った以上の穏やかで感動的なクライマックスを迎えます。

    何だかんだ言って、結局面白く読ませていた...続きを読む

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 蝶の帰還 上

    アゲハが困難を乗り越えて、麻希とその家族に復讐するため日本に帰国していた⁉︎

    物語は、8年前の事件を模倣した新たな事件を追う展開で進みます。
    前半は、前の事件(「アゲハ」参照)と比べてしまい、今ひとつ感が否めませんでしたが、一転後半は、超法規的措置によるアゲハ解放の真相が明らかになり、舞台も一気にイスラエルのガザへ。
    ラストシーンはさすがの迫力で、ハラハラドキドキしながら読み終えましたが・・・・・アゲハへの仕打ちがあまりにも切なく悲しい。

    この後、「蝶の帰還」下巻に続きますが、則夫の更なる暗躍や優香(達也の妻)の登場、そして麻希とアゲハの運命はどうなるのか?
    色々盛りだくさん...続きを読む

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 氷血

    故郷旭川に帰省していた麻希が偶然遭遇した死体遺棄事件。それを発端に、北海道警察の闇にまで巻き込まれていく麻希と則夫。
    麻希の高校時代を回想しつつ、恩人である瀧との再会から、手錠を掛けるまでのストーリーに泣けました。
    今まで読んだ麻希のシリーズ中、私の中で一番感動した作品です

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  • 2020文藝春秋電子書籍ベスト100【文春e-Books】

    この手の本は初めてでしたが、無料と言う事もありダウンロードしてみました。
    そのタイトル通り、売上順に100冊の本の簡単な概要が紹介されています。
    自身が本を購入する上での参考書ですね、これは。
    自分が知らない本もたくさん有りましたし、へぇ〜、これってこんなに売れたんだぁなどの新しい発見もありで、興味深く読ませていただきました。
    今まで気になる本は、レビューを見て購入する事が多かったのですが、コレを見てから購入するのもアリだなと思いました。

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 通報者

    今回も2つの事件が微妙に絡み合うなか、麻希とお馴染みの面々の活躍で、事件が解決に至るストーリー。
    テンポ良い展開はさすがで、今回もあっという間に読み終えました。
    強姦や幼児虐待⁉︎にSNS投稿と、新聞やテレビで普段目にする題材を取り上げていて、今までのテロだのサイコパスだのとは少し違う切り口も新鮮に感じました。
    広田の刑事部復帰や夢ちゃんの片思いの件⁉︎など新しい展開にも事欠かず、女性犯罪捜査班の今後の活躍に期待しています。
    私、麻希フリークなのです。ちょっと持ち上げ過ぎじゃないと思われた方、ご勘弁下さい。

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 5グラムの殺意

    青酸カリによる殺人から始まった物語。
    麻希は行方不明でなかなか登場してこないし、どう展開していくんだろう?とワクワクしながらあっという間に読み終えました。
    麻希&夢ちゃん班と圭子さん&鍋島班が別々の事件を追いながら、それが少しずつリンクしていって、ジワジワと犯人を追い込んで行く。
    リンクしていく過程が面白かったし、だいぶ早い段階で犯人の見当がついてしまったものの、こういう展開もアリで好きです。
    麻希VS織江、麻希を取り巻く男達、原一家の今後とツッコミどころも満載で今後の展開にも期待大です。
     

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  • 警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希

    原麻希の第二シリーズ一作目です。
    前シリーズはとにかくスケールが大きくて派手な展開でしたが、今回は意外に地味と言うのが読み終えた感想です。
    でもかえってそれが新鮮で、物語には現実味もあり、前シリーズとは別で面白かったです。
    特に終盤の、犯人を罠にかけ、更に取調室で自供に追い込むシーンは迫力さえ感じられ、カッコいい麻希は健在です。

    お馴染みのメンバーに加え、新たなメンバーも登場、女性犯罪捜査班という新たな場所での麻希はちょっとだけ大人⁉︎になった感じがして、今後の活躍にも期待大です。

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  • ルビィ 女性秘匿捜査官・原麻希

    女性秘匿捜査官シリーズ、とうとう読み終えました。
    最終章もスケールの大きい派手な展開だったので、ラストもその勢いでなだれ込むのかなァと思っていたら・・・意外にも切なくグッとくるものでした。さらばリクルーターって感じかなぁ。
    「ルビィ」と言うタイトルの意味もこれまた切なくて泣けた。
    シリアスあり、笑いあり、感動ありと最後まで楽しませてもらいました。やっぱり面白かった‼︎
    難事件を次々に解決する麻希。私の推しです。



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  • エリカ 女性秘匿捜査官・原麻希

    なんと言うか・・・あまりにもバックが壮大になりすぎてしまって、良い意味で笑っちゃいました。
    警察庁・警視庁は、舞台が警察なので出てきて当然ですが、まさかの元総理大臣(故人)登場、東京での非常事態宣言発令、暴動勃発、エボラにパレスチナと、あららそんなのアリ⁉︎の怒涛の展開に引きずり込まれ、いつも通り一気に読み終えました。
    やっぱりハラマキは面白かったぜ‼︎ さすがです。

    とうとう次作はシリーズ最終作。
    ここまで大きくなった展開がどう結末を迎えるのか、麻希自身が自分にどう折り合いをつけるのか、興味津々です。
    すっかりハラマキフリークになっちゃいました。



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  • マリア 女性秘匿捜査官・原麻希

    相変わらずのテンポの良さで、またもや一気読みの原麻希シリーズ3作目。
    今回の舞台は、ミッションスクール。
    JKに宿敵リクルーター、反抗期の菜月に訳ありの同期や謎めいた上司と、一癖も二癖もある人物達が登場する中、事件解決に奔走する麻希の姿がとても魅力的です。
    ラストには、お待ちかね?のSATも登場して、やっぱりハラマキは期待を裏切りません。面白かった‼︎

    最後に一つどうしても気になってることが・・・麻希を救出したSATって、もしかしてリクルーターなのでは?
    だめだ、早速続きを読まなくちゃ。

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  • スワン 女性秘匿捜査官・原麻希

    グッド👍

    原麻希シリーズ2作目。やっぱりおもしろい。
    スピード感ある内容で、前作同様一気に読み終えました。
    複雑に絡み合う人間関係とそこに潜み発生する事件。そして、その隙間に入り込む神出鬼没の背望会リクルーターと麻希達の攻防。
    劇画タッチのストーリー展開で、ハラハラドキドキの場面に思わず笑っちゃう家族の揉め事を絡めていたり、そんな刑事いる?と思う様な関西のオバちゃんやオジさんが登場したりとクールになりすぎないところもこの作品の良いところ。

    リクルーターってもしかして麻希のストーカー⁉︎ と思ってしまうほど彼が麻希に固執するのは何故?
    麻希の家族の今後の展開はどうなるの?
    などなど気になる...続きを読む

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  • アゲハ 女性秘匿捜査官・原麻希

    ぜひご一読を

    記念すべき原麻希シリーズ第1作目。
    異色の女性警察官 原麻希が天才的な捜査能力と男顔負けの行動力で難事件を解決に導いていく。
    警察官と言う職業柄、生真面目でお堅い女性かと思いきや、そこそこ軟派なヒロイン麻希。
    歳の離れた夫とその連子(夫よりも歳が近い)、おませな一人娘、元カレ等々ヒロインに勝るとも劣らない魅力的な登場人物達と繰り広げるのは、警察崩壊を企むテロリストとの命をかけた攻防というなかなかのストーリー展開。
    最後は可愛く乙女な麻希に変身⁉︎ととにかく面白かったです。
    ストーリーのテンポの良さもあり、あっという間に読み終えてしまいました。
    女性作の警察ものは初めてでしたが、「あ...続きを読む

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  • 怪盗X・Y・Z

    横溝正史のジュブナイル作品であり、横溝正史版、明智小五郎&小林少年と言った内容です。
    展開が早く、あっという間に読み終えるので、今まで重厚な横溝作品しか読んでこなかった読者は肩すかしをくらうかも。
    ティータイム的な感じで気楽に読んでみたら如何でしょうか。
    時代背景は一昔前ですが、お子さんのファースト電子書籍に良いかも。

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