書店員レビュー一覧:小説・文芸

  • 漫画貧乏
    『海猿』、『ブラックジャックによろしく』などのヒット作で有名な佐藤秀峰先生の、出版業界、電子書籍業界に鋭く切り込んだエッセイです。なぜ『ブラックジャックによろしく』は全巻無料になったのか、なぜ自身の会社を立ち上げたのか、それらの経緯とそのきっかけとなった出版業界の闇が書かれています。本というコンテン...続きを読む
  • 動物農場
    動物農場は複数の出版社から訳本が出ていますが、1972年のソビエト連邦が健在なりしころに高畠文夫さんによって訳された本作。
    農場の管理者である人間を、動物たちが蜂起して追放し、自分たちの自由で平等な理想の農場を作ろうとします。様々な動物が登場しますが、キャラクターが旨く描き分けらていてわかりやすい...続きを読む
  • <物語>シリーズ
    西尾維新節が炸裂!"言葉の暴力って知ってるか" "なら言葉の警察を呼びなさいよ"
    友達ができると人間強度が下がる高校生、阿良々木暦が空から落ちてきた容姿端麗・頭脳明晰な少女、戦場ヶ原ひたぎと出会い、彼女の秘密を知ることになる。そして、その秘密は"怪異"絡みだった。
    西尾維新独特の世界観で、青春時...続きを読む
  • ジュラシック・パーク
    これぞまさに読む映画!傑作恐竜映画の原作小説!
    遺伝子技術によって作られた恐竜のテーマパーク。しかし完璧なはずのセキュリティが度重なる予測不能な出来事で次々とシステムが破綻、パークの視察団は恐怖のドン底に……!恐竜映画不朽の名作、その原作小説です!
    映画は役者の演技や巧みな演出で素晴らしい臨場感...続きを読む
  • セガvs.任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争
    家庭用ゲーム機と言えば任天堂かソニーという今だからこそおもしろい。
    セガが任天堂を追いかけていた1990年代のゲーム業界について、アメリカ側そしてセガ側をメインに描いた翻訳ノンフィクション。とは言え、ここに書かれている数百本のインタビューからの情報で組み上げられた20年以上前の出来事には、著者も前...続きを読む
  • 高慢と偏見
    「1700年代の英文学なんて退屈でつまらなさそう」と敬遠するなかれ。
    恋愛や婚活などの現代に通じる問題を、シニカルにポップに、そしてリアルに描いています。
    ラフカディオ・ハーンや夏目漱石も絶賛しています。
    本作は、高慢なダーシー(母は貴族、実家は大金持ち、しかもハンサム)、偏見を持ちがちなエリ...続きを読む
  • 銀河帝国興亡史
    アイザック・アシモフの数ある作品の中で『映像化不可能』と言われている作品です。そう言われるだけあって読み応えあります。
    アシモフの作品には、有名な「ロボット三原則」のようにシリーズ毎に一貫したテーマがありますが、この「銀河帝国興亡史」では「心理歴史学」です。
    「銀河帝国はどのような滅亡の道を辿る...続きを読む
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人
    「たいへん遺憾ながら、淫乱な母から美しく生まれてしまった」少女、川村七竈(ななかまど)。
    出奔を繰り返す母親、実父を語る男性、幼馴染みの少年、元タレントの芸能マネージャーが、少女の繊細な心を揺らす。
    登場人物の芝居がかった台詞も印象的。
    美しい少女と少年に憧れる、平凡な後輩が言う台詞。「憧れな...続きを読む
  • スカーレット・ウィザード
    伝説の宇宙海賊男と、元軍人で威風堂々な巨躯を誇る財閥令嬢が夫婦となって繰り広げる、破天荒な物語。
    いきなりすごい紹介ですが、誇張はゼロなので仕方ありません。
    「素晴らしい夫婦」という表現は見かけることもありますが「凄まじい夫婦」というのはなかなかに稀でしょう。夫婦ともに規格外、敵は正直やってらん...続きを読む
  • 楊家将(ようかしょう)
    宋建国の英雄、楊業(ようぎょう)の愚直な生き様に胸が熱くなる!
    軍人として圧倒的な力を誇る楊業は、帝の思いや政治が渦巻く国家の中で不器用なまでに軍人としてのみ戦い続け、その背中を見て育つ七人の息子たちもまた軍人として戦い続ける。
    北方謙三先生による手に汗握る戦争描写と精巧に書かれる政治と世相の中...続きを読む
  • この闇と光
    盲目の王女レイアと失脚した王の物語。
    最初はファンタジーなのかな?と思いきや、徐々に違和感が姿を現す。王女の成長とともに、童話のように幻想的で耽美な「美しい」闇の世界から一転して…。その一文で世界が崩壊する見事などんでん返し。ぜひこの世界観に酔いしれてほしい!第120回直木賞候補作。
  • 走ろうぜ、マージ
    ノワール小説で知られる著者が、夫人と愛犬2匹との日々を、愛情豊かに描いています。
    マージは、著者が飼っていた、バーニーズマウンテンドッグという犬種の大型犬。
    原産国のスイスでは、大型犬について「3歳までは幼犬、6歳までは良犬、9歳までは老犬、10歳からは神様の贈り物」という言葉があるそう。マージ...続きを読む
  • しんがり 山一證券最後の12人
    知り合いに山一証券出身の証券マンが何人もいるが、金融に関しては優秀な方が多い。多くは某大手外資系証券会社や金融機関、またはフリーランスの方も有名なディトレーダーとして活躍している。なぜなんだろう?興味ををもちこの本を読んでみた。
    1997年に自主廃業に追い込まれた山一證券。その舞台裏ではいったい何...続きを読む
  • クラウド・アトラス
    時代も場所も形式も異なる6つのお話。19世紀の若きアメリカ人公証人が書く航海日誌、第一次世界大戦後のベルギーからイギリス人作曲家が親しい友に宛てて書く手紙、1970年代のアメリカで一人の女性ジャーナリストが追うスキャンダル、現代イギリスの老編集者が綴る回顧録、近未来のアジアで交わされるファブリカント...続きを読む
  • 東京タクシードライバー
    2014年新潮ドキュメント賞候補作。なぜ、タクシードライバーという職業を選んだのか、夢破れた先の終着点として、職場の人間関係になじめず、気楽さを求めて敢えて選択した人など、実に様々な人生が語られています。乗客との心温まる話から、死ぬかと思った壮絶な話まで、タクシーという個室で日々繰り広げられるエピソ...続きを読む
  • こころのつづき
    日々の、嬉しい出来事、悲しい出来事。登場人物達は、様々なハードルを乗り越えていく。結婚、離婚による家族の形。両親、子供、犬、友人、職場の同僚との関係。生き方や働き方について、子供も大人も、みなそれぞれの悩みを抱えている。人との距離感を測りかねたり、口論になったり、これからの人生をどう過ごしていくかな...続きを読む
  • 半島へ
    谷崎潤一郎賞、中日文化賞、親鸞賞受賞作。人生の後半に差し掛かった主人公が東京を抜け出し、来し方行く末を思いながら美しい志摩半島で日々を過ごす。人は老い、いつか死ぬ。家族、親しい友人、恋人が自分より先に亡くなることもある。いつか何らかの形でおとずれる死・別れと向かい合うために、今を大切に丁寧に生きるこ...続きを読む
  • 機龍警察 暗黒市場
    吉川英治文学新人賞受賞作。このシリーズは日本SF大賞を受賞し、「このミス」でも上位入選常連なのに、もっと世の中の認知が上がって良いはずだということを強く言いたい!決してライトな作品ではないため、この価格帯、文量に躊躇してしまう文芸初心者の方もいるかもしれません。でも是非、シリーズ1作目『機龍警察〔完...続きを読む
  • Gift 買いものはいつも贈りもの
    「贈りもの」をコンセプトに、人気スタイリストが選ぶ56の逸品。あのブランドの文房具、あのショップの珍しい商品、こんなグッズあるんだ!と驚かされるものも。大切な人に、愛する人に、「私」という人に。
    相手が大切であればあるほど、贈り物には悩むものです。そんなときに、ヒントをくれる一冊。贈るのも嬉しい、...続きを読む
  • カブキブ!
    歌舞伎が大好きな主人公が、入学した高校で歌舞伎の部活動を始めようと奮闘するところから物語は始まります。もちろんその過程は山あり谷あり。部ってどうやって作るの? 部員は? 顧問の先生は? 誰が教えてくれるの?っていうかそもそも歌舞伎って、高校生になってから誰でも突然始められるようなものだっけ?でも、ま...続きを読む