大崎梢のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
瑞々しく描かれる、保育士の主人公・美南の日常と子供たちや保護者とのふれあいと謎、そして恋。少しこそばゆいところもあるけれど、穏やかで優しく爽やかな読後感に包まれる小説。
表紙の絵になんとなく惹かれ、手に取った作品でしたが、表紙から受けたイメージ通りの作品でした。
かえで保育園で働く25歳の保育士・美南の周りで起こる様々なトラブル。それを一緒になって考えてくれるのは、1年と数ヶ月前に離婚し、男手ひとつで息子を育てる隆平。日常の謎系のミステリ要素を含みつつ、徐々に美南と隆平の関係性の変化が描かれていく連作長編です。
子供たちの描き方、大人たちの描き方、それぞれのバランスがとても良かった。様々な -
Posted by ブクログ
主人公が中学2年生の女子とあって、平易な文体で書かれていて読みやすい。内容もわかりやすいため、小中学生にもおすすめ。読書好きの人も、そうでない人も一読してほしい本。読後の爽快感がある。
一冊の本を中心に、様々な人と関わることで輪ができ、そしてその関わりはもっと大きな輪になっていく。本文はあまりにテンポよく進んでいくため、大人が読むと「世の中そう簡単に事は進まないよ」と思ってしまうが、本を通じて誰かと繋がるということを実感できる。また、「本は、その人の一番やわらかな部分と結びついている。傷つきやすい無防備な部分だ。弱味であるのかもしれない。隠しているのが一番安全。」(P.102)など、思わず -
Posted by ブクログ
出版社や書店、それに関わる本を愛する人たちの面白くも考えさせられる1冊でした。
出版社や書店、取次、読者とそれぞれの立場がありながらも本を愛する気持ちや素敵な本が売れてほしいという気持ちは同じで、日々頑張っている人がたくさんいることを感じることができました。
今はネットショッピングや電子書籍で簡単に本を読めるようになった反面、自分が読んで感動できる本を選ぶことが難しくなっているのかなと思います。
そういった本に出会う手助けをしてくれるのが町の本屋さんで店員さんで出版社の皆さんなのかもしれないですね。
自分の周りにもこんな店員さんや出版社の人たちがいてくれたらどんなに楽しいだろうと思います。 -
Posted by ブクログ
よさこいカメラマンとして前から読んでみたかった1冊。
東海・北陸のよさこいしか見たことはありませんが、街ぐるみで開催されている高知のよさこい祭りを見に行きたくなりました。
途中、チームのセンターである伝説の踊り手・カジさんが他のチームからも誘われ、指導などもしていたという場面。
入賞を目指して自分のチームが必死に頑張っている中、他のチームに塩を送るような行動に主人公が怒る場面でしたが、僕の中では長年疑問に思っていたことが納得できたような気がしました。
いろんなよさこい祭りに行っても各チームが仲が良いというのが前から疑問でした。一応は入賞や大賞を目指して各チームが競うのが目的なので。
ただ -
Posted by ブクログ
ネタバレとても面白かった!
SNSがただ”SNS”って出てくるものは読んでたけど、こんな風にfacebook、instagram,LINEって固有名詞で書いてくれると一気に身近に感じた。SNSって書かれるとどんなやつかなって考えなきゃいけなくなるから、フィクション感が増しちゃうんだよね。
↓以下ネタバレあり
●COPY
facebookを作ったのは玲なのかーなのか。
これが気になる。
読んですぐは話の流れで玲なのかなって思ったんだけど、便乗してしおりを貶めたりするタイプなのかなって疑問が抜けなくて。
部屋の写真はあったとしても、Facebookであげるような部屋の写真と、好きな人の部屋を隠し撮