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都会から高知に越してきた大学生の篤史。従兄弟から強引に本場よさこい祭りに誘われ、地元の町内会チームに参加を決めた。どこよりも熱く個性的な面々、踊りも衣装も楽曲もゼロから作るやり方に戸惑う篤史だが、実は4年前の祭りで出逢った初恋の人を探すという秘かな動機があった。仲間の協力も得て、彼女の捜索と踊りの練習に熱中するうち本番が迫る──想い出の彼女は見つかるのか? どこの誰なのか? 甘酸っぱい恋心と、熱狂的な祭りの興奮を鮮やかに描いた青春群像!
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Posted by ブクログ
よさこいカメラマンとして前から読んでみたかった1冊。 東海・北陸のよさこいしか見たことはありませんが、街ぐるみで開催されている高知のよさこい祭りを見に行きたくなりました。 途中、チームのセンターである伝説の踊り手・カジさんが他のチームからも誘われ、指導などもしていたという場面。 入賞を目指して自分...続きを読むのチームが必死に頑張っている中、他のチームに塩を送るような行動に主人公が怒る場面でしたが、僕の中では長年疑問に思っていたことが納得できたような気がしました。 いろんなよさこい祭りに行っても各チームが仲が良いというのが前から疑問でした。一応は入賞や大賞を目指して各チームが競うのが目的なので。 ただこの本によれば、よさこいは各チームの歌、振り付け、衣装などを同じ人が手掛ける例も多く、各チームがライバルというよりは兄弟や仲間という感覚が強いこともあるそう。 さらに言うと「一緒に祭りを作り、盛り上げる」という意識が強いらしいのです。 その一方で自分たちのチームの入賞を狙って切磋琢磨するということも忘れずにやっているそうです。 ここによさこいまつりに行って感じる清々しさと熱さの根源があるのだなと納得できた気がしました。 祭りを作り上げるものとして、いろんなチームが協力して盛り上げ高めあいながら、自分のチームのレベルを引き上げるため必死に努力する。ある意味、「競争」というものの本質を見た気がしました。 この本は主人公の「初恋の人探し」という側面も持っているので、よさこいを知っている人はよさこいの背景も含めて楽しめ、初めての方も恋愛青春小説の側面からよさこいの世界に入りやすい1冊だと思います。 よさこいカメラマンとしては、ぜひ多くの方に読んでいただきよさこいに触れてもらえると嬉しいですね。
たった2日間、その2日間に自分たちの夏 すべてをかける よさこいについて予備知識なく読み始めたこともあって、文章だけでなく絵や映像で見たいと強く思った 主人公がよさこいに本気になっていくにつれこちらも物語に入れ込んでいけるのが読んでいて心地良い たった一瞬のために力を尽くし、その一瞬を迎えたとき...続きを読むに味わえる快感と感動と寂しさ、それを経験したことが誰しも一度はあると思う 読書中、そんな自身の青春時代を何度も思い出せた
祭りに燃える青春。よさこいの描写も躍動感溢れていてとてもよかった。土佐弁と脇を固めるキャラクターの個性も大好き。最後はちょっと物足りない気もしたけれど、また夏になったら読み返したい。高知のよさこい祭りにも行ってみたいと強く思った。
いや~~~面白かった。久しぶりに感動した。高知よさこい祭りの熱さが紙面から伝わってきた。鯨井町のよさこいチームが中心舞台だけど、主人公の篤史だけでなく、登場人物それぞれが人間味たっぷりで、各々の青春や恋愛が描かれていて良かったなぁ。人にお薦めしたくなる一冊です。
夏真っ盛り。 強い日差しも、人々の熱気も最高潮に達するこの季節。 よさこい祭りに思いを込める人々がいる。 祭りの本番を目指しながら、そこまで作り上げる人々の悩みや友情や夢、そして成長。 4年前に会った少女と再会を夢見て祭りに参加する篤史。 今年も会えるだろうか。 人々の夢を乗せた暑い祭りが...続きを読む始まる。
土佐の高知のよさこい祭りを舞台に、 東京から高知の大学に来た主人公の 一夏の成長を追った作品。 主人公の篤史は、東京出身だが 毎年長い休みは高知の祖父母宅に来ていた。 地元の同い年の従兄多郎に誘われ、 中学三年生の時に一度だけ参加した 「よさこい祭り」の踊り連で年上の女性に一目惚れ。 だがその彼女...続きを読むは、祭りの二日目には顔を出さず... 中途半端に断ち切られてしまった彼女との絆。 果たせないまま四年間引きずっている約束。 当人はなかなかそうとは認めないが、 その宙ぶらりんな気持ちに整理を付けるべく 高知にやって来た主人公。 だが、彼女を探して、会えたとして、 果たして自分はどうしたいのか。 年上の彼女はもう結婚しているのかも。 大体、正確な名前さえあいまいで... 彼女に会いたいと同時に、同じくらい会いたくない。 会うのが怖い。自分の気持ちに自信がない。 ゆらゆら揺れながらも、おせっかいな周りを巻き込み、 時に自分でも想像していなかった行動力を見せて 徐々に「幻の彼女」に近づいていく主人公。 果たしてその結末は...というメインのストーリーを、 四年振りに参加したよさこい祭りの「熱さ」「濃さ」が 大きく飲み込んだまま時間が流れていく。 最初は多郎に半ば無理やり参加させられたよさこい。 上達しない踊りに苦しみ、人間関係に悩み、 時にぶつかり、時に人を助け、助けられながら、 徐々に祭りの興奮に飲み込まれていく篤史。 このよさこい祭りの描写が、とても丁寧で、 祭りを知らない人でもどんどん引き込まれて 観客ではなく「参加する側」に感情移入できる。 そして私は、実は「参加する側」として とさではないがよさこい祭りに絡んだことがある(^ ^ 具体的には、某さいたまの踊り連に 踊るための音楽を提供したわけで(^ ^ 当然本番も何度か見に行った(^ ^ 道路っぱたで一観客として見たこともあるし、 本番前の打ち合わせなど、インサイダー目線で 参加させてもらったこともある。 一度など、ぜいたくにも地方車に乗せてもらい、 自分の作曲した音楽に合わせて 百人からの人間が踊るのを高みの見物、 なんてなこともさせてもらった(^ ^ あれはもの凄い快感(^ ^ 作曲家冥利に尽きるってもんで(^ ^ ...ということで、私はおそらく 一般人よりもよさこいへの思い入れが強い(^ ^ 自分で踊った経験は無いが、練習、準備、前日、 当日の本番前の緊張、いざ踊り始めた熱狂など、 もう篤史たちの気持ちが手に取るように分かる(^ ^ さらに、主人公以外の登場人物も魅力的。 それぞれにそれぞれのストーリーがあり、 それぞれが迷い、悩み、挫折し、乗り越え、 うまくいったりいかなかったりしていく。 それらもすべて、よさこい祭りを太い縦軸に 同じ時間を共有しながら進んでいく。 そして、皆悩みや迷いを抱えたままながら、 よさこいの本番の大きなうねりには逆らえず、 それぞれなりに祭りに集中し、楽しんでいる。 ただ、一日何回も会場を変えて踊る、 その合間の時間になるとまた悩み出して... それが解決しないうちに次の踊りが始まり... 小説的に「じれったさ」を演出してるのかも知れないが、 でもこの流れはもの凄くリアルだ。 どんなに気がかりなことがあっても、踊らねばならない。 祭りは今しかないし、他のメンバーに迷惑は掛けられない。 が、「ねばならない」で踊り始めても、 仲間や観客の熱い視線に煽られて、いつの間にか集中し、 のみならず「熱狂」してしまう。これが祭りの魔力。 作者は、よさこい祭りのことをよく知り抜いていて、 動と静とのコントラストを見事に描き切っている。 読者も、登場人物と同様に悩み、はらはらしながらも、 熱い祭りの描写には一時それを忘れてしまう。 読後感は、本当によさこい祭りに参加したような(^ ^; そして、大きくストーリーが動き出す前の 静かな導入部分で光明に張られた伏線が、 徐々にほぐれ、結び直されてゆくクライマックス。 エンディングでも、「まだまだ終わらない」祭りと、 「新たなる始まり」を匂わせる人間関係と、 本の最終ページを過ぎてもまだまだストーリーは続く(^ ^ いや〜、本当に読んでて気持ちのいい一冊でした(^o^
私が高知で踊ったのは、もう5年も前になるのか。思い出せる部分と思い出せない部分と。いろいろ交錯した結果、もう一度踊りたい、と思いました。
『〝クジラ〟強調月間始めました!』3 第3回は、大崎梢さんの『夏のくじら』です。 本書の「くじら」は、舞台の高知土佐湾が鯨の生息域で、捕鯨文化が栄えていたという事実そのまま。また、主人公が「鯨井町踊り子隊」チームに所属するという設定です。 よさこい祭りの高揚感と関わる人たちの群像を綴った...続きを読む、まさに灼熱の夏物語です。 物語の進行と同時に、よさこいの歴史、準備から本番までの説明が上手く取り込まれていて、勉強になりました。 チーム表現がもたらす快感や魔力、よさこいに取り憑かれ、練習や本番が苦しくてもやる喜び、完全燃焼、躍動感あふれる描写から〝夏を刻む〟心意気が伝わってきます。 よさこいの陰の努力に裏打ちされた華やかさに加えて、主人公の「憧れの女性を探す」別視点が、更に華を添えています。4年前にある女性と交わし果たされなかった約束が…。 もう、青春ですねー。爽やかー。これは読んでのお楽しみ…。
一夏の思い出で青春がつまった一冊だったので必ず夏に読んでもらいたい。大学進学で高知に来た主人公はよさこい祭りに参加することになる。実はある年上の女性を探していて、よさこいを通じて探し人を見つけることになるのだが…。唸るような暑さと人々の熱気、青年の揺れ動く心情など、輝きを放つ物語だった。
息子が小学生の頃、地元のよさこい祭りに参加して、汗だくになり真剣に踊っていた。そんな思い出からこの本を読み出した。熱気はたしかに伝わった!真夏の土佐の暑さも、踊り続ける渇きもみんな伝わった。 良い小説だった。
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