東浩紀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分が今いるコミュニティから外に出てよその文化を体験するってことの重要性はとても共感。これは自分の視点として私自身も日頃から志向している。
そこからさらに、よそ者がよそ様のコミュニティに無責任に首を突っ込んで当事者でもないのに好き勝手思ったことを発信すること は咎められがちだけどむしろ新たな解とか可能性を見出すヒントになりうるからOK という社会の視点は言われるまであまり考えたことがなかった。でも確かにそうだなと学びになった。
この本を読んで、自分は視野を広げるとか自分自身のことしかなかなか考えていないけど、東さんは世の中の健全な有り様がなんなのかについても当事者意識?を持って考えられて -
-
Posted by ブクログ
デジタル時代の民主主義の在り方について、10年以上前に出たこの本で触れているのは驚きです。政治にコミュニケーションは不可欠と思っていましたが、国民全員がコミュニケーションが得意なわけでもなく、ただ、こうして欲しいという潜在的な欲求は持っているもの。これをテクノロジを駆使すれは、一般意思として抽出できるという主張。
ある意味、最近話題の成田先生の著作「22世紀の民主主義」の問いに対する答えを準備しているかの内容。一読再読の価値ありと思います。ChatGPTなどの優れたAIまで実装された現在、一般意思2.0を把握するところまであと一歩。どこかの国で試験的にシン民主主義が始まるような気がします。ある -
Posted by ブクログ
2017年1月2日・9日合弁号から2022年4月19日号までの週刊誌AERAの巻頭コラム131本。まったく「忘却にあらがう」こと出来てません。すっかり忘れていることばかり。今日より明日という未来志向に駆動されてしまっています。昨日のことを思い出させるのはGoogleのフォトライブラリーの思い出リマインダーばかり。そこには本書で語られるような写真に写らない出来事は皆無。景色と友人と食べ物しか自分の昨日はないのかよ、と思っていたらスマホのプッシュ通知で「森友改ざん問題で元理財局長の責任認めず」とのニュース。そういうことも知らせてもらう時代に、自分の中にどんな「忘れたくない」テーマを持ちうるのか、と
-
Posted by ブクログ
巻末の付録の「平成という病」がこの本の本質なのだろう。東さんが平成を生きたこれまでに失望し、疲れ、やる気を無くし、それでも令和という時代を迎え、偽りでない希望を見出そうとまた立ち上がりそうな気配だ。
なーんて偉そうなことを言える人間ではないが、この人は本当に素直に自分の失敗だったり不明だったりをきちんと認めている。だから、自分はこの人を信用するのだが、批評家(だった?)なのだから起こったことにしか見付けないのではなく、哲学者(だった、そして今は?)なのだから、これからの日本がどうなるのかまではきちんとわからなくても、どうしていくべきなのかの一つの方向性を教えてほしいと思っている。 -
Posted by ブクログ
“しかしポストモダンの人間は、「意味」への渇望を社交性を通しては満たすことができず、むしろ動物的な欲求に還元することで孤独に満たしている。そこではもはや、小さな物語と大きな非物語のあいだにいかなる繋がりもなく、世界全体はただ即物的に、だれの生にも意味を与えることなく漂っている。意味の動物性への還元、人間性の無意味化、そしてシミュラークルの水準での動物性とデータベースの水準での人間性の解離的な共存。(略)「ポストモダンでは超越性の観念が凋落するとして、ではそこで人間性はどうなってしまうのか」という疑問に対する、現時点での筆者の答えである。(p.140)”
サブカルチャー論でよく名前を聞く本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ記号論とはなにか。歴史からここまでの新しい言説までをまとめたものである。知を愛するものであれば必読の書である。
この分野はコンピュータ、AIの発展の礎になっているし、そもそもメディアを探究する場合にも必要になるものである。
本書に「ヒトはみな同じ文字を書いている」、「ニューロンリサイクル仮説」を取り上げた箇所がある。ヒトが進化の過程で森で生活していた時期があるとされる。その森での生活でモノを見分けるのに使っていた視覚に関する身体の部位や脳の視覚野。これを文字を読むことに転用しているのではないかということの根拠にしているのである。
グラフィックレコーディングにおいて、文字を書く、絵を描く -
-
-
-
Posted by ブクログ
言葉では伝わらないこと、オンラインでは伝わらないこと、商業ベースじゃないとできないこと、でもスケールを追っててはできないこと、「仲間」となにかを成し遂げることの難しさ、仲間の存在のありがたさ、意図せぬ偶然の必要性、などなどいろんな示唆が詰まった本だった。
この本では著者の仕事の中身である哲学?についてはそこまで深く書かれていなかったけど、日常の仕事とかキャリアにおいて失敗して仲間に支えられて内省して成長して少しずつ前に進んでみたいな過程を振り返るというか考えること自体が哲学なのかもしれないと思った。いろいろ考えている人は深みがあってかっこいいなと思った。
ゲンロンのコンテンツにも触れてみようと -
Posted by ブクログ
異世界もの(転生するとか召喚されるとか、まぁ、その辺の細かいとこはどうでもいい)が雨後の筍みたいになっている理由は、これを読めばわかる。
異世界ものの読者が求めているのは、「小さな物語」という表層が与えてくれる「効率的な感動」「そこそこの面白さ」と、「データベース」に蓄積されている設定の、目先の変わった組み合わせだけだから、量産できるし、既視感満載の作品しかない、ということらしい。
むしろ、既視感ありき、なんだそうな。
なんせ、大事なのは創造じゃなく引用の巧みさだから。
そして、オリジナルとコピーの区別が消滅してるから、原作と言われる作品さえ先行作品の模倣と引用のパッチワーク。
さらに、現実