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Posted by ブクログ
とても面白いけども、疑問も色々と湧いてくる。
ちょっと極端に過ぎるところもある。
今の情報化社会の過大評価もある。
なぜ人文系が、記号論か、時代に対応できないのか、それは、世の中の多様化、というか、多様性の顕在化、に、答えられないからではないのか。
情報記号論を考えていくにあたって、バロック記号論まで遡らなければ、というものの、本当にそこまででいいのだろうか?
メディアを、アナログメディアやデジタルメディアとして、写真、映画、ウェブにしてるけど、書物だってメディアなわけで、そこが最後まで気持ち悪い。
書物をメディアと考えてないので、コンピュータの構想されたバロック記号論を遡る原点としてるけども、書物をメディアと考えたときに、グーテンベルク銀河系の記号論は必要ないのだろうか?
いや、この本にも書いてあるように、洞窟壁画の描かれた壁面だってメディアなのだから、その記号論から考えなおさなくていいのだろうか?
その時代には記号論はなかったのだとしても。
もしくは、例えば、夢がスキャンされるという話。
夢に、羊が出てきたのがわかるようになったとしても、その羊が「何として」あらわれてきていたのか、まではわからない。
それではあまり、意味がない。
今の科学は、ルネサンス期に生まれた、「何故」を考えるのではなく、「どのように」を考えるものでしかない。
つまり、夢に羊がみえるときにどのように脳が働いているか、を観測して、それと同じように脳が動いてるときには羊が見えている、とすることはできるけども、どうしてその羊をみているのか、その羊は何なのか、は、そのスキャンからはわからない。
そして、その違いは、今の科学の方法論では乗り越えられそうにない決定的な違いだ。そこを人文学の人こそ大事にして欲しい。
写真はいつ誰が撮った、という話も、単に写真に対する思い込みに過ぎず、写真を、撮影を、ちゃんと考えている人には自明のものであったりする。「撮れちゃった写真」というものがいっぱいあるのだ。だから、プロでもモデル撮るときには、何枚も撮る。いや、プロだからこそ、何枚も撮る。もしくは、一枚しか撮らない、そこに写るものを重視する、という方法論がうまれる。
そういうところを大事にしてほしい。
つまり、理屈だけで、実験が足りないところがおおい。
そう、この実験の欠如こそ、人文学が役に立たなくなっている点では?ビッグデータを実験結果として何を読み解くか、を、データサイエンティストなんかに委ねてしまってるところが負けてるのだ。
などなど、色々と気になるところはあるけども、そういうことを色々と考えられたところも含めて、面白い話だった。
タルドが取り上げられてたこと、ミラーニューロンが取り上げられてたこと、なんかは個人的にとても嬉しかった。
そう、模倣よね、そこよ。
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