東浩紀のレビュー一覧

  • 訂正可能性の哲学

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    - 民主主義の本質=訂正し続けるということ
    - クリプキ『ウィトゲンシュタインのパラドックス』で出したクワス算の例
    - 人間の作り出した定義は曖昧で、絶対的に正しいとは言えない
    - 成田悠輔や落合陽一らは実は素朴なルソー主義者であり、そこには一般意志を訂正できる可能性はない(人工知能民主主義)
    - ルソーの一般意志=絶対的に正しいもの、自然にも重ねられる
    - 全体意思(個人の意思の集合)とは違うもの
    - 一般意志の「訂正」は不可能に思われる
    - ルソーの小説『新エロイーズ』を読み解き、「訂正可能性」を探る
    - サン=プルーとジュリ

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    2024年05月02日
  • 観光客の哲学 増補版

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    分断が進み、友―敵しかないような現代にあって、いかにして連帯は可能か。ポストモダンの動物化のなかで、どうしたら人間でいられるか、社会を少しでもましにできるか。実に現代的な課題に、まじめに向き合ってゲンロンを展開する。そのベタな姿勢には称賛しかない。あとは、この観光客的な連帯を、どう実装するかだ。

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    2024年04月30日
  • 動物化するポストモダン オタクから見た日本社会

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    オタクの出現を【大きな物語】が失われた後の【ポストモダン】で捉えている。
    出版から20年以上が経ち、【オタク】という言葉の使われ方も意味合いも変化しつつあるがそれでもその本質は変わっていない。今でも読むべき名著。

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    2024年04月14日
  • 日本の歪み

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    この本の題名は『日本の歪み』ですが、もう少し丁寧に言うと「戦後日本の歪み」です。東さんが戦後論を提示して、養老先生に意見を聞くという内容になっています。茂木さんはときどきTwitterと同じ人とは思えないくらい、養老先生の話に上手に補助線を引いています。
    この「戦後日本の歪み」を簡潔に表現するなら、日本の文化の上にアメリカ主義を継木してしまったことです。そこに無理があった。しかし、経済発展によりそれが「上手く行った」と見なされ、後戻りできなくなった。そのディレンマが歪みの正体だというわけです。
    もちろん、こうしたディレンマは初めてじゃない。明治維新がそうだったし、古くは中国との関係がそうでした

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    2024年04月06日
  • 日本の歪み

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    さまざまなテーマでの対談は、とても刺激的で興味深かったです。私には難しい部分が多かったですが、勉強になりました。

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    2024年03月18日
  • 観光客の哲学 増補版

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    ネタバレ

    師匠から、読んでみてほしいと言われた一冊。

    賛否がかなりある人ということもあり、別の先輩から「そんな人の本読んでるの」と言われて、部分的に納得もしたのでしばらく中断してた。
    けど、猪瀬直樹氏との対談動画で、彼に対してしっかり言うべきことをおっしゃっている姿をみて、東浩紀さんをキャンセルする必要はないと思い再開。
    (ただ、東浩紀さんによる過去の問題あった言動をすべて無しにするわけではないことはご理解いただきたい。この人の言葉に向き合ってみてもいいかもと思っただけである。)

    400頁あり、(後述する通り「ゆるく」はしているものの)私の勉強不足もあるので、そこそこ難しくは感じた。
    哲学的なバック

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    2024年03月15日
  • 観光客の哲学 増補版

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    観光客=誤配=他者といった認識。

    意図しない偶発性が生み出す関係に基づく、グローバリズムとナショナリズムの二者択一ではなくて、新しいアイデンティティを。そこには政治的なや経済的なつながりではなく、「憐れみ」のような感情的なものに促される連帯がある。

    過去の哲学者や事象による思想を乗り越えようという試みは、哲学入門書を読んでいるだけでは味わえない生の哲学という感触で読み応えがある。同時に、過去の思想に(著者の解釈を織り込んであるだろうが)も多角的に触れることができるのは個人的に有益。ここから興味の幅が広げることができるのさ。

    姉妹編「訂正可能性の哲学」も早速読み始めよう。


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    2024年02月12日
  • 訂正可能性の哲学

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    『観光客の哲学』の続編である本書は前書の主張を引き継ぎつつ新たに”訂正可能性”という概念にポジティブな可能性、それは究極のところ、民主主義社会における新たな可能性を見出す。

    本書の主張は、末尾に収められた以下のようなテクストで要約される。

    ”だからぼくたちはけっして、民主主義の理念を、理性と計算だけで、つまり科学的で技術的な手段だけで実現しようとしてはならない”(本書p326より引用)

    ”ぼくたちはつねに誤る。だからそれを正す。そしてまた誤る。その連鎖が生きるということであり、つくるということであり、責任を取るということだ”(本書p343より引用)

    前著の『観光客の哲学』では「敵か味方

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    2024年01月14日
  • 日本の歪み

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    養老孟司、茂木健一郎、東浩紀による鼎談。3人の議論は噛み合っているようで噛み合ってないような。東さんだけが何とか議論を前に進めようとしている感じだけど、養老さんは超然としていて受け流す感じ。自然のように捉える姿勢が徹底していて人為的なものに対する価値が著しく低いのだろう。
    このあたり、いまの新自由主義とリベラル的な価値観の狭間での行動の難しさを表現してしまっているような気がした。

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    2023年12月12日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    言葉→メタ化する、抽象化する×

    旅(リアル)→言葉では表象不可能なもの/科学的には言語化できない痛み(ホロコースト等)を空間として認識させ、自己の中に表象可能なものとして受け取らせる。(感情を操作する)◯

    検索エンジンに支配された固定的な人生から脱するためにも、自らの検索ワードを増やす→記号を旅するために現実を旅する

    「モノ」→弁証法的な記憶の書き換えに抵抗する。

    ————————————-
    ネット→強い絆を深める(身近な交友関係、興味関心を強固なものにする)△
    旅→「無責任な弱い繋がりを増やす。」◯
    →偶発性に頼り、計画性を棄てる人生
    ⇄移動は人類を

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    2023年12月09日
  • 観光客の哲学 増補版

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    4章 二層構造 が見事。
    人間の層、政治、理性、ナショナリズム
    動物の層、経済、欲望、グローバリズム
    の対比と「共存」の時代という認識。

    順番を違えて、訂正可能性の哲学から読んでしまったが、確かに訂正可能性の哲学で本書はひとまとまりの結論を出すつくりになっていた。

    第6章の家族以降が軽快、発散的。その分、骨太さはない。

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    2023年12月10日
  • 日本の歪み

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    東大卒3人による対談。時々小難しいことを言う笑。
    養老さんみたいに、あいつなら何言っても許される。その域に達したいもんです。
    だって日本に大地震がきて、復興するには中国の属国になるしかないなんて言ったら「炎上」間違いなし。

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    2023年12月09日
  • 日本の歪み

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    日本で生きるなかで「これって違うんじゃない?」と思うような違和感や歪みが、指摘・言語化されてるから読んでいてスッキリする。
    3者それぞれの思想や主張も強いが、客観的に見た意見もしっかり入ってるからバランスが良く読み易い。そして読み応えもある。
    議論の余地がある話題が多いからこそ、読みながら自分の意見を考えたり、思考を深めることが出来る、とても考えさせられる本。

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    2023年11月26日
  • 日本の歪み

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    歪みについての考察。さくさく議論が進むので読みやすかったです。

    西郷隆盛が日本の歪みを背負い、最期を迎えたという見方を興味深く読みました。

    また、「何歳の時に何を経験したかという心の地層としての世代論」という整理がおもしろく、これからの自分のものの見方に活用していこうと思いました。

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    2023年10月31日
  • ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる

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    「訂正する力」を読んで、ゲンロン友の会に興味を持って、入ろうかどうしようかと思って参考にしようと買ったのだが、結局先に友の会に入会してから読むことになった。「訂正する力」の実践版のような感じで読めた。

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    2023年10月26日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    金田一秀穂さんは
    日本語は緊急事態に向かないと言う

    緊急事態を宣言します、には
    本当に緊急事態なの?

    緊急事態宣言を発出します、だと
    ああそうですかとどこか他人事

    日本語の得意は落とし所を探す事

    ロックダウンより20時閉店
    和を持って貴しとなす、それでいい

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    2023年06月27日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    世界の頭のいい人たちからコンパクトに要点教えてもらおう!という、ある意味とても今っぽい本。中公新書で出た企画が成功したので、後追いという印象もある。
    後追いとはいえ、世界は変わっており、最新の状態を前提にスピーディに新書化してるので、つまらないということはない。
    今回はコロナとウクライナを前提に話している。
    複数の人が話し、それをまた複数の人が感想を言う二重構造で議論が深まっていて良い。
    学ぶとは考える体験であり、時間がかかるためデジタル化やコスパとは相容れないないという言葉は印象的。
    多元的に考えるという言葉一つでも、人によって表現が違い、印象も変わる。
    読後は「もっと本を読もう、ネットは減

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    2023年06月17日
  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    『エマニュエル・トッド』
    (2022年現在、今後の世界情勢について)私は歴史家が本職。でも歴史の話はまったく役立たず。なぜなら、私たちが経験しているのは、まったく新しい何かだから。
    歴史と違う点
    ・20世紀初めは各国人口増加したが、今は中国も含め減少する見通し
    ・冷戦時は、ロシアとNATOが直接対決したことはないが、ウクライナ戦争は、核使用が現実味を帯びるロシア対NATOの本物の戦争
    ・プーチンは独裁者だと言うが、ヒトラーや、ムッソリーニ、スターリンと違いイデオロギーが無い折衷的で多様な独裁者
    ・各国国民は超個人主義になった。それはロシア国民も同じ。だから国家間の経済紛争や戦争が行っているのに

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    2023年06月04日
  • ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる

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    今ではなかなかお目にかからなくなった、ガチの評論家のエッセイ。
    「ゲンロン」よりも先にこれを読むことをおすすめする。
    その後、ゲンロンを楽しみやすくなる。

    評論できてないのに評論家ぶってコメントするタレントじゃなく、彼のような評論家に戻ってきてほしい。

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    2023年05月10日
  • 動物化するポストモダン オタクから見た日本社会

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    東さんが自分の中でトレンドになりつつあるので、初期の代表作を手に取る。90年代のオタクの閉塞的な空気と何となくネガティブな印象とポストモダン的な社会を結びつけて論じられている。人間関係の希薄さがとやかく騒がれてた時代の雰囲気をおおよそマッチしてるかな。

    2023年のオタクはどうなのか、結構オタクの障壁はだいぶ優しくなって日本人の大部分がオタク的要素は持ち合わせているのではないでしょうか。しかし、90年代とは違いもっとライトな日常生活に溶け込んだ印象を受けます。昨今の小さい物語消費への動物的消費傾向は続いていると思うし、インターネットやSNSによる拡散効果でその餌食となる人数が昔に比べてはるか

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    2023年04月26日