東浩紀のレビュー一覧

  • ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる

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    経営のありのままの経験を書いてくれてみにしみて理解できた。経営に関する教訓として素直に受け止めたい。

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    2021年06月08日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    第一部は間違いなく面白かった。文章がうまいので分かったような気になる。新鮮な気持ちで読めた。哲学では避けようがないのかもしれないが引用に次ぐ引用に少し辟易する部分も。最後のドストエフスキーの部分はほとんどついていけなかった。

    ●観光客の哲学
    ・観光
    ・二次創作
    ・政治とその外部
    ・二層構造
    ・郵便的マルチチュードへ
    ●家族の哲学(序論)
    ・家族
    ・不気味なもの
    ・ドストエフスキーの最後の主体

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    2021年06月05日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    読んで良かった!

    確かに、ネットだけでは、自分の興味のあることばかり検索してしまいます。

    まずは、色々なことに興味を持つ欲望を持てることが大切。そのためには実際のモノに触れる。実際のモノに会うために、観光は丁度良い。

    今まで観光って、古臭いものかもと思っていたが、結構いいものなんですね。

    いつもと違う検索ワードで検索するということは、今までの自分を超えていくことなのかも。
    でも、観光なら自分にもできるかもと嬉しくなりました。

    今は、コロナで遠出できませんが、いつも観光気分を忘れないようにしたいですね。

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    2021年04月26日
  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2

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    面白く読めました。環境分析的な読解とは、どういったものか?読むと分かります。
    あと、最後の参考文献は、結構読んでいたけど、それを使ってこんな風に本が書けるとは!
    自分には、本を書くのは、難しいのかな?とも思いました。

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    2021年03月28日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    筆者が伝えたいであろうことを、これほど!と言うくらいに噛み砕いて説明している。ゆえに読みやすく分かりやすい。

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    2021年02月28日
  • クリュセの魚

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    地球歴の2445年には火星の開発がかなり進んでいる。
    テラフォーミングがなされ、人が住むことができるようになり、都市ができた。
    さらに、火星の技術力は地球を超えるまでになっている。

    しかし、地球と火星間の移動には片道4日~1カ月を要し、それが交易の壁となっていた。
    そのため、地球の国家の支配を受けることもなく、火星は地球の国際法上は国家として認められていないものの、独立した存在となっていた。

    ところが、異星文明のワームホールゲートが発見された。
    地球から火星に瞬時

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    2020年10月07日
  • 一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

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    一般意志

    ルソーの一般意志という概念を現代に蘇らせ、選挙や政治のない、欲望の集約が粛々と行われる新しい民主主義のあり方を論じた本。
    一般意志という空気感をTwitterやニコニコ動画のイメージで技術的に可視化し、専門家の議論に制約を設ける。

    たしかに技術的には出来そうだけど、実際はそんな既得権益を洗い流すようなことは無理だよね、というベーシックインカムに似た感想を持った。

    また、SNSの一部の暴力性が問題となっている昨今の状況を踏まえると、一般意志の収集方法として人々の自発的な発信の集合を用いるのは筋がいいと思えない。Googleの検索履歴のような無意識の欲望はアリだと思う。

    日本の新

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    2020年09月06日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    とてもわかり易い。
    普段の生活ではついつい相対化して人間(自分含めて)の愚かさに絶望してしまいがちだけど、この本を読んで多少元気になった。
    多少というのは、読んだことですぐにでも旅行に行きたくなったが、行くにしても新型コロナのため気を使うことが多く腰が重くなる…。

    すぐに行けないにしても、書かれている内容に元気づけられた。
    日々なんだかクサクサするのは、所詮頭で考えた予測可能で(記号)効率的なことばかりだから。予測/制御できない身体や偶然(非記号)や非効率的なことに身をまかせることで、日常ではたどり着けない記号に出会え新しい欲望が生まれる。

    体力勝負と消耗戦のくだりも膝うち度高。ほんとそう

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    2020年07月23日
  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2

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    批評家 東浩紀氏が2007年に発表した著作。大きな物語が終焉を迎え、個々の物語にシフトした現代を呼称するポストモダンをオタク文化から眺める2001年の「動物化するポストモダン」の続編です。今回は、ライトノベルや美少女ゲームをスタートにして、一般文芸へと橋渡ししています。取り扱っている題材から、どうしてもオタク文化論に見えますが、文学論として捉えたほうが良いと思います。

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    2020年07月17日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    「私は批判が起きる事を良しとして書いていますよ」と批判が起きることを狙っていると先に示してから持論を展開することで、まずは全ての読者に持論に耳を傾けてもらう、という表現スタイルが巧妙だと感じた。そのうえで、
    ・チェルノブイリ観光地化計画
    ・裕福なYOU TUBER達が中流の暮らしを演じていること
    ・観光客として観光地化された場所を巡ること
    などについて述べられている。
    心に残ったのは106ページ113ページ。社会である前に個人対個人の間にある弱い絆が必然であることをルソーを引き合いに出しながら説いている箇所が印象に残った。

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    2020年07月12日
  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2

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    年明けくらいに本著の前編『動物化するポストモダン』を読みました。そのときに「東氏の著作のつながりが見えてくると面白いのだろうなあ」と記していました(以前のInstagram)。続編である本書はまさにつながりが見えてとても面白かったです。

    「前著を前提としているが,単独でも読めるように書かれている」(p.14)本書ですが,可能であれば前著を読んだ後に読むと議論の深まりが感じられるように思います。

    前著で提案したポストモダン論を礎に,作品を想像する環境が二環境化していること(「現実」と「データベース」)を指摘し,そしてこの論点が既存の文学批評と対応関係を持つことを論じます(自然主義的リアリ

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    2020年05月01日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    東浩紀(1971年~)氏は、東大教養学部卒の、批評家、哲学者、小説家。
    1999年に発表したデビュー作『存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて』は、浅田彰氏が「自著『構造と力』が過去のものとなった」と評して脚光を浴び、哲学書としては異例のベストセラーとなった。
    領域横断的な「知のプラットフォーム」の構築を目指して2010年に創業した(株)ゲンロンでは、批評誌『ゲンロン』や書籍の出版のほか、カフェイベントの主催やアート・カルチャースクールの運営なども行っている。
    本書は、2014年に出版され、2016年に文庫化された。
    本書の「はじめに」には次のように書かれている。「ぼくたちは環境に規定され

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    2020年04月29日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    ビジネスに染まった生活から距離をおいて物事を捉えるためのガイドとなる。後段の完成稿が読みたくなった。

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    2020年08月04日
  • 郵便的不安たちβ

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    『存在論的、郵便的』と表裏をなす表題作「郵便的不安たち」他、文学・サブカルチャー・エッセイ等を収録した一冊。

    『郵便的不安たち』『郵便的不安たち#』『郵便的不安たちβ』とある中でどれを読めばよいのかよくわからなかったが、解説によると『郵便的不安たち』(単行本)≒『郵便的不安たち#』(文庫化)→『郵便的不安たちβ』(再文庫化、加除あり――「思想・文学」系を目次から削除し、文化/時事批評の「存在論的、広告的」追加?)と言った流れの様子。いずれにしても文庫化はありがたい。単行本の『存在論的、郵便的』をうっかり足に落として結構痛い思いをしたり、そうでなくても移動時間に読もうと本を入れたとたんに鞄が重

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    2020年01月14日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    自然科学と人文学が融合した本書は、非常にボリューミーな上に内容も難しい。そのため、読み進めていく間に何度も挫折しそうになりながらも、なんとか読み終えることができた。「ヒトはみな同じ文字を書いている」という事実に驚嘆した。全てを読まなくても良いから、その項目だけでも読んでほしいくらい(笑)

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    2019年09月03日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    文理の壁をアクロバットに飛び越えまくる、脳汁出まくりの論展開。
    メディア・テクノロジーに媒介され成立してきた記号論を、情報処理と結合させる事で新たに捉え直す試みは猛烈アハ体験。

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    2019年06月17日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    ネタバレ

    難しかった。頭がいいとは、こういうことを考えられることだと思った。世に交通整理屋は多いけども。再読が必要。

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    2019年02月11日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    読後の率直な感想として、哲学の限界と弱点に対して徹底的に向き合って、哲学書として哲学的なアプローチで真っ向から乗り越えようとしている姿勢を強く感じた。20年以上も人文・哲学のジャンルで戦ってきたから東さんだからこその、使命を感じた。

    本書の中でも触れられている通り、しばしば人文・哲学の言葉は抽象的な魔法のような言葉で、具体性を持つことなく完結してしまう。マルチチュードの概念も、反体制的な抵抗運動を指す言葉であり、デモのように強い政治性を持つ活動を行わなくとも連帯される(!)というような理想的な概念である。しかしその実は、否定神学的で具体性はなく、声を上げればネットの力でなんとかなるレベルの議

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    2019年01月06日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    「最初に人間=人格への愛があり、それがときに例外的に種の壁を越えるわけではない。最初から憐れみ=誤配が種の壁を越えてしまっているからこそ、ぼくたちは家族をつくることができるのである。」

    「人間とは何か?」を考えていたわけではなく、「人間とは何であるべきか?」を考えてきたのが哲学で、大衆化に応じて語られた哲学でさえ、大衆を包含した概念を語れていなかった。その意味で哲学は未だ近代以前である。シールズに代表される市民運動も未だ概念にはなっていない。著者が常日頃言っている、近代以降を説明し時代を変える概念(例えばそれは自由や公平)を探った試論が本書。

     シュミット、コジェーヴ、アーレントなどの思想

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    2019年01月02日
  • 一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

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    現実味としては薄い感じがするし、たぶんルソー研究者から見たら異端なのだろうけど、「見える一般意思」という概念はワクワクしてしまう。
    著者が真摯に考え抜いていることもよくわかり、その考えを一般読者に伝えたいという思いも伝わる。

    賛否はあろうが、現代社会を考えるうえで目を通しておいた方が良い本であろうと思う。

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    2018年12月27日