東浩紀のレビュー一覧

  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    さすが『物欲なき世界』を書いた菅付さんのキュレーション。VUCA時代を生き抜くための最新かつ普遍的な思想をもつ各界のイノベーターたちの言葉はすごくしっくりくる。

    テーマ偏らず、幅広い教養の基礎を身につけることかでき、ここから深掘りしていくことが、これからの時代を賢く楽しく生き抜く近道だと思う。

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    2018年12月02日
  • 父として考える

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    対談が「父として」を超えてその周辺テーマ・領域を広く縦横無尽に語られているのが面白い。しかし、良く読んでみると出発点はやはり「父として」であり、その微妙さ加減が興味深い。対談という形式によって、お二人の特徴も良く表れていると思う。

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    2018年10月13日
  • 父として考える

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    父になったら、子供の成育環境には嫌でも興味がわきますわな。しかしあの宮台真司がねぇ、と思いながら興味深く読めました。公立小中高を出た公立至上主義としては、共感する点が多かった。

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    2018年06月11日
  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2

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    大まかに前半が理論的な内容で、ゲーム的リアリズム自然主義的な読解に対する環境分析的な読解等が説明される。後半が環境分析的な読解による具体的な作品批評、という構成。
    後半により、かなりクリアに色々理解できた気がする。俺はこの本で主に取り上げられている類の小説、ラノベとか舞城王太郎は殆ど読んでなくて、数少ない接点である例えば西尾維新原作の漫画とかは何となく圧倒される感じだったけども、なんかその圧倒される理由の構造的な部分が理解できた。

    この本が書かれた2007年は、ゲーム的リアリズムは虚構の世界に軸足があったように思えるけども、現在(2018年)は現実がかなりゲーム的になってきていて、現実が糞ゲ

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    2018年05月06日
  • セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題

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    インパク知 6・7

    自分たちだけの閉じられた世界(想像界)と、それを破壊するどうしようもない力(現実界)が短絡し、社会や政治など、本来であればふたつをつなぐもの(象徴界)への言及がない――「涼宮ハルヒ」などに代表される「セカイ系」の作品が抱える、「社会とのつながりのなさ」に、作家はどのように対抗しているのか、という考察。

    新井素子の「家族」、法月綸太郎の「恋愛」、押井守の「ループ」、そして、小松左京の「未来」について、それぞれの章で考察を加えている。

    本書においては、「セカイ系」の解決策は、「自分を(何らかの形で)未来につなぐこと」であると述べられていたように思う。四人の作家の作品への愛

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    2018年03月28日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    "Author mentioned that we were separated in globalism - Libertarian - and nationalism - Communitarianism, and we lost concrete ties in our world. However the miss-delivery which is indicated in this book as "Tourist Philosophy" will be able to re-connect the separated world."

    ・後

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    2018年03月25日
  • 現代日本の批評 2001-2016

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    ネタバレ

    批評が忘れ去られようとしている世の中で、その忘れ去られようとしている過程を年代ごとに紐解いていき、悲観論で終わるわけでなく、時代の空気と格闘し、「観客=外部のアイデンティティ」の復興を模索する。まさに文中で東さんも述べている通り、スポーツと同じ構造だと思った。当事者性ばかりがクローズアップされるが、周囲にはプロになりたい人、アマチュアリズムでも持続する人(趣味の人とも言える)、熱狂的なファン、テレビなどでそれなりに楽しむ観客まで、さまざまな階層の人が世界を形成している。そういう息の長い哲学・理論で思考すること。それはどの世界に生きていても必要な事だと思う。教育の重要性、関わりの多様性、異質なも

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    2018年03月07日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    難しいが、読者に振り返ってくれて親切な文章。観光客が世界を変えられるか?まだまだこの理論は発展途上です。

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    2018年01月25日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    東浩紀は『弱いつながり』以来2冊目だったので、弱い~の続編的な目線で読んだ。2017年の人文書としてはかなり読まれた1冊で、目を通してみると著者の熱量がうかがえる。わかりやすく丁寧な文体で書かれながらも、今の時代を憂い行動を起こそうというような焦りを感じる。これがゲンロンカフェなどを精力的に展開しようとする東の原動力であるかと思うと、納得がいく。言論人として、批評家としての世界とのかかわり方。こうした人と人の撹拌の意図は本書でいう「誤配」だろう。

    本書のテーマは「観光客」。国民ではなく、旅人でもなく、観光客。国民国家と帝国という今までの社会論では二項対立的に語られていた概念が、政治と経済、コ

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    2018年01月21日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    ゲンロン0 観光客の哲学 東浩紀 genron

    読み始めは屁理屈かと思いきや
終わりに近づくほど面白くなる

    始めの内は進まず何度かバカバカしくなりながらの
    二章の終わり頃までの感想は
    混沌の中のリアリティーと言うプロセスを明確に見せてくれる内容であった
    哲学が根源性を追求するものだとすればこの物語は
    才走って道草を食っている状態にあるように見える
    それは過去に根ざす縄張りの穏便な安全地帯から
    覗き趣味の気晴らしをしている観光で
    平和を良しとして求める第三者のナンセンスを
    教えてくれる反面教師のようである
    観光は時の流れの中で今を捉えながら
    出合いの選択をし続ける冒険の旅と比べると程遠い

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    2017年12月30日
  • 戦争する国の道徳 安保・沖縄・福島

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    かつては犬猿の仲だった小林よしのりさんと宮台真司さんに東浩紀さんを加えた3人の鼎談本です。題名通り安保・沖縄・福島について徹底的に安倍政権批判をしている本ですので好き嫌いが別れると思います。

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    2017年12月23日
  • セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題

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    新井素子と法月綸太郎はよくしらなかったがきちんとどんな人か踏まえての話なので問題はなかった。おもしろい批評だと思った。動物化するポストモダン1&2と併せて都合三冊読んだことで、現代のアクティブな文学に関しては随分と見通しやすくなると思う。時代とリンクしているのでわかりやすいし。古くなる前に読んだほうがいい本。

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    2017年12月18日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    SNSや観光、テロ、二次創作など現代に溢れている内容に哲学的な視点で書かれているところが斬新で、本書の魅力だと思う。哲学初心者の私にもとても分かりやすい内容で、その辺の難しそうな哲学本より、スラスラと内容が頭に入っていきやすかった。この本をきっかけに、哲学について勉強しようと思った。

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    2017年10月20日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    今我々が生きているこの時代を様々な立場の人が論じていますが、哲学者は今の時代をどのように捉えているのか、昔から興味深かったのですが、本書は東氏なりの一つの現代社会に対する一つの解釈とその方向性を出してくれたのかなと思います。

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    2017年08月06日
  • ゲンロン0 観光客の哲学

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    ネタバレ

    政治に他者に関わることなく引きこもって自らの欲求を追求して暮らすことが可能な動物の時代。神も国家もアイデンティティの拠り所として機能せず、グローバルリズムを否定するためにテロリストでさえふわふわした浅薄な理由で(動画を見て)生まれる。テクノロジーとグローバル化により均質になっていく世界で、数々の哲学者の論説をひもときながら人はどうあるべきか模索する。

    本来は世界市民となるはずだった現代人はリベラリズムに疲れはて、リバタリアニズムとコミュニタリアニズムに分裂している。グローバリズム(経済的利益、肉体関係)はナショナリズム(政治、恋愛関係)を取り残したまま歪な秩序として浸透したのだ。SNSやLG

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    2017年05月02日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    高城剛さんがよく言っている「アイデアと移動距離は比例する」という言葉、それに少し通じるようなお話。
    テーマは身体性。最近感じていた問題意識に近い。
    自分の身体が感覚装置として、受信機として、正しく機能するためにメンテナンスしておく必要があるし、どんどんと物理的に移動したり、人に会い、新たな環境や刺激に身を曝すことが必要なんだな。
    そして言葉の限界。言葉よりも物の方が強いことは確かだ。
    ただモノをやリアルを大事にすることは、今いる環境を大事にすることじゃない。そうすると逆に狭く規定されていってしまう。

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    2017年01月02日
  • クリュセの魚

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    内容もさることながら、巻末の飛先生の解説が素晴らしすぎてうなりまくった。好きなテーマの作品なので楽しく読めたが、東先生の「弱いつながり」を読んでから読むと、更に理解が深まるしにやっとさせられる気がする。
    必然という言葉は私はちょっと怖いので、苦しく感じる箇所もあったけど、人間の魂や意識について、民族離散や国家について、幅広いテーマで語られる火星SFで面白かった。

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    2016年12月01日
  • 「戦後80年」はあるのか――「本と新聞の大学」講義録

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    本のタイトルにあるように、日本に今後戦後80年は
    くるのかという議題で、現政権を中心に批判する
    下記の講義集
    内田樹氏ー比較敗戦論
    東浩紀-本と新聞と大学は生き残れるか
    木村草太-集団的自衛権問題とはなんだったのか
    山室信一-戦後が戦前に転じるとき
    上野千鶴子-戦後日本の下半身
    河村小百合-この国の財政・経済のこれから
    姜尚中-総括講演
    このなかでも、山室信一氏、上野千鶴子氏、河村小百合氏の
    3本がとても興味を引きました。
    どれも、日本が破綻し、または戦争の道に進むのでは
    ないかという潜在的な恐れを感じる内容です。

    支持率は高いですが、本当に今の政権でいいのでしょうか?
    他人事ではないような

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    2016年11月26日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    ネタバレ

    あるお方から紹介されて購入。
    平易な言葉で書かれていたので、こういった分野の書籍はほとんど読まない私でも概ね理解できました。
    何度か読み直したい書籍です。
    まとめ方が難しいですが、検索ワードによって見えてくる世界が変わること、その検索ワードを見つけるには旅が有効であること、その旅での偶然の出会いは弱いつながりであるかもしれないけど、それは後々強いつながりになる可能性があるということ、かな。
    検索ワードを広げる必要性は日々感じておりますので、旅に出てみようかな。

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    2016年09月23日
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅

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    普段何気なくネットで検索する行為は、自分の志向を反映し、情報はある意味好きなものしか見ていない。本書では今後ますます進化していくインターネットとの正しい付き合い方が述べられる。
    より深くネットを活用するためにリアルからきっかけを作ることが大切でリアルの刺激こそネットを最大限に活用を変化させ、結果的にリアルを充実させる。
    ネットとリアルの繋がりが、今後の生活スタイル鍵となるのでは。

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    2016年09月18日