東川篤哉のレビュー一覧
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ネタバレ『館島』の続編的作品。
地元の名士が亡くなりその遺言状を開封するために弁護士の矢野は斜島にやってきた。そこで遺産相続人の一人が亡くなってしまう。台風に見舞われ警察も来ない。クローズドサークルの中で探偵の小早川とともにその謎を解き明かしていく。
好きな作品の一つである『館島』の続編だったのがとてもうれしかったです。物語を忘れていても気にせず楽しめることができますが、前作を読んでいたほうがより楽しめると思います。トリックは前回と同様にかなり何でもありな感じです。このトリックにかなりの作品全体の軸を置いているため、登場人物ごとの濃淡が激しいので藩の正体なんかはすぐにわかると思います。その犯人の正体の先にあるどんでん返しも少し薄味なのかなと思いますが、館トリックが凄まじいのでそのインパクトがこの作品の肝だと思います。
館トリックが好きな方はぜひ読んでみてください。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
矢野沙耶香:長谷川育美
小早川隆生:松岡禎丞
道楽和尚:鳥海浩輔
鶴岡和哉:村瀬歩
西大寺吾郎:大塚芳忠
矢野幸三:大塚明夫
西大寺香苗:榊原良子
西大寺瑛子:日笠陽子
西大寺敦彦:最上嗣生
西大寺美咲:千賀光莉
西大寺慶介:天崎滉平
西大寺優子:本渡楓
小池潔:山路和弘
小池忍:斉藤貴美子
高沢直人:梅原裕一郎
大河原浩介:細谷佳正
相馬隆行:宮野真守 -
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ネタバレ刊行は6月。またまた東川篤哉さんのシリーズ作品かよ。タイトルは、野球が好きすぎて? NPBに贔屓球団はないが、毎日毎日、大谷翔平とドジャースの成績を気にする程度には野球に関心があるので、まあ手に取ってみた。
本作の大きな特徴は、全5編が2021年から2025年の実際の球界の出来事をネタにしている点にある。熱心な野球ファンでなくても聞いたことがあるネタが多い。1年につき1編なので、1冊分が揃うのに5年を要している。
第1話・2021年「日本シリーズの幻影」。ヤクルト対オリックスの顔合わせとなった熱戦は、鮮明に覚えているが…ネット時代の現代に、これは無理があるのでは? 当時、山本や村上のMLBでの活躍は想像できなかったな。
第2話・2022年「狼ときつねのダンス」。すっかり日本ハムの名物になったきつねダンスだが、東川流に本格の定番ネタと融合すると、こうなりました。メインの部分はともかく、最後のあれは、やっぱり無理があるのでは??
第3話:2023年「死に際のアレの問題」。1985年以来の阪神の日本一。岡田語録が連日記事の見出しとなった。本作中、ネタは最も面白かったが…やっぱり無理があるのでは??? こんな使われ方は、岡田氏も想像できまい。
第4話:2024年「あの犬に憧れるのはやめましょう事件」。各局とも、NPBの前に大谷の話題が優先される。もちろん、この模様は微笑ましく伝えられたが、東川さんは腹黒くアレンジした。やっぱり無理があるのでは????
最後の第5話:2025年「バット折れすぎ問題の罠」。ん? そんなにバットが折れたっけ? それはともかく、最もネタにこじつけ感がある本編が、もっとも東川流本格らしかった。やっぱり無理…というか、偶然すぎるのでは?????
読み終えて知ったが、本作はシリーズ第2作であり、第1作として2016-2020シーズンが刊行されていたのだった。気が向いたら読んでみるか。父娘の刑事コンビと、探偵役のカープ女子について興味がある方は、読んでみてください。 -
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ネタバレ農園に住み込む従業員に殺人容疑が。河川敷で発見された死体。防犯カメラに写ったのは?
「李下に冠を正せ」
元会社社長宅に居候していた親族の殺害事件。元社長の飼犬も殺されていた。犬の目撃から容疑者にはアリバイが成立するが…。「深夜プラス犬」
共同研究者に捨てられた女性科学者の元に送られたロボット。ロボットと共に元恋人に復讐を計画するが…。「博士とロボットの密室」
元勤め先のコスプレバーの女性従業員を興味本位で尾行した男。トイレに入った彼女が消えた。翌日彼女は死体で発見され…。
「どうして今夜の彼女は魅力的に映るん だろう」
会社経営者の叔父を殺した男。殺害直後、叔父はダイイングメッセージを残そうとする。死体発見時、弟が保険金の為に自殺では無く殺人と言うことにしようと言い出し…。
「じゃあ、これは殺人ってことで」
烏賊川市シリーズ。ちょっと笑ってしまうような事件や真相。楽しく読める良いシリーズ。
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読者ターゲットは10代くらいかな?小学生でもふりがながあれば楽しく読めそうなやさしい文章。キャラクターの性格や言葉遣いも少し現実離れした感じで、実写化よりアニメ化の方がしっくりくる感じの世界観だった。
第一話・・・犯人がわかったところで終了、その後犯人の自白シーン等はなし。浮気者の低身長男とか嫌すぎる〜
第二話・・・容疑者は一人だけ、ただ確実なアリバイあり。会話のやり取りだけですれ違い、謎が生まれ、危険な状況になるのが面白かった。
第三話・・・金持ちおじい毒死事件。一番印象に残らず
第四話・・・自業自得。面白かった。
短編集にするとせっかく個性的なキャラクターたちなのに愛着がわきづらいのでもったいないかも。初見の人はこのベスト版でなく通常版の方を読むのがおすすめ。
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著者初のノンシリーズ短編集。
5篇のうち1つだけ既読であとははじめましての作品だったので比較的お得だった。
脱力系ユーモアが過分に含まれているが、舐めてかかるとしてやられる話ばかりで、楽しく読み進めることができた。
お気に入り作は「どうか僕を占ってください」
トリックそのものは、「でしょうね」というものだったがオチはまったく予想できず、ああだからこのタイトルなのか、と少し感心してしまった。本書の登場人物には大なり小なり狂気的側面があるように思えるのだが、この主人公は特にそれを感じた。
あとがき(仮)にもあるように、作品の性質上それぞれの登場人物で続編を作るのはほぼ不可能だと思うが、中々に良いキャラが揃っていたので少し惜しい気がする。 -
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ネタバレ最近読書欲が落ちているので、ミステリーを読みたくて手に取りました。
「スプリット」という話しだけはスポーツ系の感動もの、という印象。他はミステリーだけど、色んな個性があって面白かったですね。
「どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう」はミステリーの内容はまずまず予想できましたが、タイトル回収と、キャラの個性が出てて面白かったです。読んだことはないと思うのですが、噂通りの東川篤哉作品!って感じでした。
「笑う君影草」は途中ホラー系!?って思ってしまったけど、ちゃんと読めば予想できた事で(笑)でも、私の好きなちょっと人怖系の落ちだったので良かったです。
「名探偵名前が適当」はタイトルからはオチが予想できませんでしたが、物凄く納得出来たし、着眼点が面白くて、最後は似鳥鶏先生らしさもあって好きでした。
「夏を刈る」 : 太田愛さんの作品は人気もあって、本を持ってはいますが積読したまま、まだ読めておらず。ただ期待して読みました。ちょっと切なげな、王道のミステリーとゆう印象でした。でも、良く出来ているなぁ、と正直思いました。
「最後のひと仕事」これもまたタイトル回収が秀逸でした。しかも最後の1文に一番痺れました!
短編集はだいたい好きな物が何個かあるっとゆう印象で、やはり好みでないものもあったりする中、今回全部好きでした! -
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ネタバレヤクルトファンの被害者がオリックスを応援していたのは?「2021年 日本シリーズの幻影」
きつねダンスのカッコウで殺害された被害者。
「2022年 狼ときつねのダンス」
被害者が書き残した「アレ」の文字の謎。
「2023年 死に際のアレ問題」
犬がくわえてきた凶器。
「2024年 あの犬に憧れるのはやめましょう事件」
折れたバットが当たり死んだと思われる被害者。
「2025年 バット折れすぎ問題の罠」
野球ファンが集まる「ホームラン・バー」に現れる謎のカープ女子探偵とスワローズファンの神宮寺警部と娘つばめのコンビ。きつねダンスってそんなに前?とか、野球の話題が懐かしい。カープ女子の名前も毎回面白い。またカープが強くなってからの話も読みたいな。 -
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瀬戸内海の孤島を舞台にしたミステリシリーズの2作目。
前作『館島』と話は独立しているので単体でも楽しめますが、瀬戸内の描写や物語の端々で憎い繋がり方をしてくるのが個人的に凄く好きです。
読者の心をくすぐる、緩いシリーズ感。だし、書き手としてもこういう風に後に書く作品で遊べるのって楽しいんだろうな…これも一つの醍醐味だよな…などという脇道に逸れたことも思いながら読んでいました。
今作も、過去の事件と現在の事件が絡み合う形で物語が進行していきます。
島の形状や屋敷の作りなんかから、わりと終盤に差し掛かるまで「ふんふん、まあそういう感じだよね~」とそんなに意表を突かれることなくページをめくっていたのですが、ページをめくった瞬間に「…??」「……???」と????
ま!じ!か!よ!
『館島』もそうでしたが、発想が正真正銘の奇想天外。
どんでん返しにもほどがある。
なんでこんな仕掛け思いつくの?
どういう目線で世界のこと見てるの?
とりいそぎ頭の中解剖させてもらえます?
という怒涛の終盤戦でした。
なんで作家ってこんな天才ばかりなんだ。 -
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ネタバレ多数のシリーズ作品が存在する東川篤哉さんの作品群にあって、本作は珍しいノン・シリーズの短編集だという。単行本は東京創元社から刊行されたが、初出誌は集英社や講談社もあり、バラバラ。軽い気持ちで読み始める。
「鳥越さんは立派な被害者」。恋人を返り討ちにしてしまった軽薄な男。何とか被害者になりすまそうとするが…。偶然に頼りすぎの感があるが、かつては自分にもその習慣があったので、なるほどと思わなくもないか?
「アリバイのある容疑者たち」。十津川シリーズほど壮大ではないが、鍵を握るのは田舎の鉄道。初出誌にて実際に読者に出題された。自分はほぼ挑戦を放棄する緩い読者だが、このオチはなかなかうまい。偉そうですみません。
「どうか僕を占ってください」。冴えない青年が、初デートに当たり、有名占い師の予言に従った。大失敗のはずが、意外な展開に…という、東川作品としては異色のエピソード。信じる者は救われる? 占い師の運命やいかに。
「紅林紅子の誤算」。知り合いを巻き込み、あまりにも短絡的な犯行に及ぶ紅子。古今東西、バレなかった密室トリックなど1つもない。まあ、慎重な登場人物ばかりでは、本格ミステリというジャンルは成り立たないわけで。
「陽奇館(仮)の密室」。どうして「仮」なのかというと、現場は建設中の館だから。ありきたりなトリックかと思いきや、斜め上の発想に苦笑した。なるほど、完成した館ではできないが、長編化するほどのネタではないと納得。
安直にユーモアミステリと称されやすい東川作品。今回もまた然りだが、ノン・シリーズである分、キャラクターより謎に注力できていて、本格ミステリ作家としての持ち味が発揮されている。できれば10編くらい読みたかった。
次にノン・シリーズの作品集が刊行されるのはいつか。実は、別のシリーズ作品を購入済みなのだけど、そちらはそのうちに読もう。 -
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キャラクターの軽妙な会話が楽しい、でも謎解きは本格派! 誰が読んでも心地よいミステリー作品集
■きっと読みたくなるレビュー
いつもキャラクター像と謎解きが秀逸で、読者を楽しませてくれる東川篤哉先生。本作はノンシリーズ、全五作品からなるミステリー作品集です。
とにかく登場人物の会話が軽妙でおもろいんですよ、気持ちよくするする脳みそに入ってくる文章ってなかなか書けませんよ。もちろんトリックや謎解きも楽しいんすよ、例えば古畑任三郎みたいなTVシリーズのミステリードラマを観ているよう。
ホント心地よい読書が体験できるんです、ミステリーを初めて読むひとにおすすめですね。
■各短編の簡単レビュー
●鳥越さんは立派な被害者
深夜、彼女の家に呼び出された鳥越は、浮気をしていることを追及されて痴話げんかに発展。ついには彼女を殺害してしまい、自分自身も花瓶で殴られ気絶してしまう。その後、居候しているミリアが現れ…
突飛なキャラクターとぶっ飛んだセンスの会話一級品ですね、さすがです。謎解きも倒叙形式で、思った以上にスリリング。発言の一部をとらえて鋭い推理を展開していく様は読み応えがありました。もうそのままTVドラマでもいける完成度でした。
●アリバイのある容疑者たち
ローカル路線を経て帰宅した聡史は、自宅の金庫が開けられているのを発見。その後、襲われてしまい、お宝が盗まれてしまった。彼は解決すべく探偵手代木に依頼、容疑者から聞き取りを開始する。しかしアリバイがあるようで…
おもろいすねー、本格ミステリーを本気で楽しもうとしているのが伝わってきます。ちなみにアリバイについて、そんなことあるわけねーだろって感じなんですが、私自身、似たような経験をしたことがあって爆笑しました。そして探偵役が前代未聞でしたね~、詳しくは読んでみてね。
●暮林紅子の誤算
神保町の母と呼ばれる有名占い師を訪ねた青年。ピタリと当たった占いに驚きつつ、再び占いの館を訪れると…
占いがどうミステリーに関連するんだろうって思ってたけど、あとがきを読んで納得。でもキャラクターは強烈だよね。展開としては、あまりのマンガ的でひっくりかえりました、爆笑。
●暮林紅子の誤算
雪のふる小屋で自殺に見立てた殺人計画を立てる女優とヒモ男。無事計画通りことを成すも、編集者を名乗る男が現れ…
倒叙ものミステリー、おもろいアイデアの密室トリックですね。でもそれ以上におもろいのが謎解きフェーズの会話劇で、ホント上手に組み立てるな~って感心しきりです。面白かったー
●陽奇館(仮)の密室
建築中の建物、陽奇館館で密室殺人が発生。探偵と助手が容疑者を追及するのだが…
館もの本格ミステリー。どこかで見たようなトリックかなーと思っちゃったけど、ちゃーんと捻るがありました。タイトルを見返してもなんだがニヤニヤしちゃうし、破天荒な謎解きを楽しませていただきました。