東川篤哉のレビュー一覧
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東川篤哉の長篇ミステリ作品『ここに死体を捨てないでください!』を読みました。
『密室の鍵貸します』、『密室に向かって撃て!』に続き、東川篤哉の作品です。
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じゃあ、どこに捨てろっていうんですかっ!!
会ったばかりの男女が、奇妙なドライブに出かけた。
……クルマに死体を積み込んで。
「死んじゃった……あたしが殺したの」
有坂香織は、妹の部屋で見知らぬ女性の死体に遭遇する。
動揺のあまり逃亡してしまった妹から連絡があったのだ。
彼女のかわりに、事件を隠蔽しようとする香織だが、
死体があってはどうにもならない。どこかに捨てなきゃ。
誰にも知られない -
Posted by ブクログ
東川篤哉の長篇ミステリ作品『密室の鍵貸します』を読みました。
アンソロジー作品『新・本格推理〈02〉黄色い部屋の殺人者』に収録されていた『十年の密室・十分の消失』(東篤哉名義)を読んで、東川篤哉の作品を読みたくなりました… 東川篤哉の作品は、7月に読んだ『交換殺人には向かない夜』以来ですね。
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しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。
彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。
その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!
かくして、二つの殺人事件の第一容疑者と -
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『仕掛島』を読む前に、なんとなくの気持ちで読んだ一冊でしたが、こちらのトリック、今までにないワクワク感があり、なかなか面白かったです。
198×年、すなわち80年代の日本を舞台にした物語なのですが、携帯電話がないくらいで、現代とそれほど違和感を感じない設定で、すぐに内容に入り込むことができました。
ただ、殺人事件という舞台で、別にあえて重くする必要はないんですが、なんとなく軽さというか、読者を選ぶコミカルタッチな感じはありました。
ただ、その気がかりな点を乗り越えるようなトリックや伏線の数々は、あぁ、自分はやはり推理小説が好きなんだなぁと、改めて感じるところであります。
瀬戸内海の -
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Posted by ブクログ
ネタバレ東川篤哉の長篇ミステリ作品『交換殺人には向かない夜』を読みました。
『完全犯罪に猫は何匹必要か?』に続き、東川篤哉の作品です。
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不倫調査のため、使用人を装い山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫。
ガールフレンドに誘われ、彼女の友人の山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。
寂れた商店街で起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。
無関係に見えた出来事の背後で、交換殺人は密やかに進行していた……。
全編にちりばめられたギャグの裏に配された鮮やかな伏線!
傑作本格推理。
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2005年(平成17年)に -
ネタバレ 購入済み
映像で観てからの補完に推奨
過去に映画視聴済み。
相変わらず麗子と影山のやり取りに隙はなくコンビ漫才を繰り広げてくれた。
そして映画バージョンらしく、舞台も大きく豪華!影山の謎の趣味暴露には笑った。腹立つけど楽しい人だよね影山。
そんなにスマートではない影山の救出劇はほんとにハラハラして見所!
影山も完璧ではないんだなあ。
ただ、やはり結末はどこかあまり救われないのはミステリーとしては仕方ないのか。
事件ありきの物語だからどうしてもみんな幸せ大団円とはならないね…。
それでもできる限りの最高のハッピーエンドで終わってくれるからハッピーエンドが好きな人間としては嬉しい。
なのに最後の最後にまさかまさかの伏線 -
Posted by ブクログ
時代設定が少々古いこともあって、作品にどういう影響があるのかと思いきや、あるようなないような。
ただ、思ったよりも壮大でかつ氏らしからぬ正統派らしいトリックだった(笑)。今回、ユーモアはどちらかと言えば控えめで、むしろそれが伏線になるようなことはあまりない。全くないわけじゃないし、解決へのヒントになってるところもあるんだけど、ユーモアというより単なるキャラ故のという気がする。
キャラ設定は少しコテコテすぎて、やや胸焼けがするような感じもしたんだけど、トリックの仰々しさ(解説にあるように新本格へのリスペクトかな)が良い意味で裏切られた感じがある。キャラへのうっとうしさを補って余りある作品だと