田中啓文のレビュー一覧
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ネタバレ
ホームズさん、168歳のお誕生日おめでとうございます!!!
毎年毎年、誕生日当日の1月6日を完全にスルーし、翌日以降に「そういえば誕生日だった」を懲りずに繰り返してる私ですが、小学四年生の時に貴方に出会って以来、私はずっと貴方のことをお慕い申し上げております。
というわけで、今年の新年の読み初めは、ホームズパスティーシュが収められた本作と相成りました。
例年は読み初めは小川洋子先生って何となく決めてるんだけど、たまには趣向を変えてみるのも悪くないだろう。ピューウ♪
???
閑話休題。
全5編収録ですが、【シャーロック・ホームズ「たち」の新冒険】というタイトルからも推し量れる通り、ホームズものは一編だけです。
「あたしゃホームズだけ読みたいのよ!」
な皆さん。
大丈夫です。
ホームズもの以外も、しっかり読み応えあります。
藤子・F・不二雄達が、かの有名なトキワ荘で発生した「漫画原稿盗難事件」を調査したり。
(あまり漫画詳しくない私でも分かる豪華なメンツそろい踏み)
日本が誇る明智小五郎が、まさかの明智××とコラボして、「自分を殺した犯人を死後の世界で推理」したり。
(少年探偵団大好きだった私には切なすぎるラストだった泣)
「2001年宇宙の旅」が【ノンフィクション】として認識されている世界線で、実際には何が起こっているのかを黒後家蜘蛛の会の面々が推理したり。
(ヘンリー!!!!!!)
正岡子規が死の直前に遺した「俳聖・松尾芭蕉は何者かに殺されたのではないか」という謎を、弟子である高浜虚子が解き明かしたり。
オーケストラの最後列にいたホルン奏者が背中を撃たれて殺害された事件を、「221Bで同居するという選択をしなかったホームズとワトソン」が解決したり。
(田中先生、このオチにしてくれて本当にありがとう。ふたりの明智でちょっぴりブルーになってた私はこのオチに救われました泣)
漫画・日本史・SF・俳諧・ミステリ、様々な分野の偉人達(架空の人物含む)が、遭遇していたかもしれない事件の数々。
コテコテミステリ大好きだけど、たまにはこういう本格的なオマージュもいいね〜〜〜。 -
Posted by ブクログ
本能寺の変にて死んだはずの織田信長を名乗る書状が、羽柴秀吉、柴田勝家、高山右近、そして徳川家康の元に届く。三河湾の小島に一人で来るようにと。
信長の死に対して何らかの負い目のある彼らは不審に思いながらも招待に従う。
そして、京で流行りだした童歌の歌詞の見立て通りに島では殺人が起きる。
アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」へのオマージュ作品と銘打った時代本格ミステリー。6年ぶりに発売されたこの時代小説がすごい2022年版で4位にランクイン。
4人の武将の特徴が手く書き分けられストーリーに没入する。
本能寺の変に対して、驚愕の真相が待ち受ける結末。んな訳あるかい。さもありなん。フィクションならではの面白さ。
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まあ、鬼と陰陽師がタッグを組む警察小説。アメリカン航空機が乗っ取られ、自爆テロで上野に墜落し、上野公園一帯が壊滅状態になり、上野寛永寺は移転し、その跡地に警視庁が新築されるという世界の東京のお話。ここで、ははあと気づいた人は凄い。上野寛永寺は江戸の北東にあり、鬼門の抑えになっていたのだ。頭が粉砕されて7人が一度に殺されるという殺人事件が、連続して起こる。鬼丸、小麦、ベニーたちは、殺人者の痕跡さえも見つけられず、捜査は混迷を極める。実は殺人者は、人間ではなく艮の金神だったのだ。3人の主要登場人物ばかりでなく、他の人物、妖たちも魅力的で、やり取りも面白い。最後に、ベニーを頭にして、警視庁刑事部陰陽寮の設置が決まり、鬼丸と小麦はその構成員に任命される。おいおい、鬼が陰陽寮に勤めて、大丈夫なのか?
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所は天下の台所、大坂は福島羅漢まえ。
四軒長屋、八軒長屋どころか計画なしのやたらめったら増築し過ぎた百軒長屋。「日暮らし長屋」と呼ばれるボロ家に棲まう絵師は貧乏神と呼ばれ、大名家のお抱え絵師であったが、今は筆作りの内職で糊口を凌ぐ日々を送る。
そんな長屋に一枚の絵がある。付喪神となった疫病神が絵の封印から飛び出し、不思議な日々が巻き起こる。
長屋の長男たちのすったもんだの珍事が頻発する中、ひょんなことから福の神と呼ばれる若旦那と出会い、毎度の珍事を解決してゆく。
長屋の心温まる人情もの。えてして、世の中ネガティブなことも多々起こるが、気の持ちようで何とでもなるよなと無責任だが優しい示唆を拾うことができる一冊でした。