田中啓文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
さらに、一編ずつが短いのもポイント。
ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰️ -
購入済み
僕は一番こんな内容が好きだよね
僕にはこんな内容の話しが、合うのかな?と思うくらい、のめりこんで読んでました。
どちらかというと、この時代背景が好きですね😃
それから、この小説のようなキャラクター表現が好きですね😃 -
Posted by ブクログ
いまや落語にどっぷりとはまってしまった落語少年サダキチこと清見忠志少年。今回は町内の老人会のお祭りで、落語を披露することに。しかも、同じ学校の漫才兄弟とお笑い対決する羽目に!?
そこへ、謎の女「ペン子」の影がちらつく(正体はだいたいあなたの予想通りです)。
漫才に負けず爆笑を獲る落語ネタはなんや!?「子ほめ」ではいかんのか!「住吉駕籠」は忠志の手にあまるやろ!と落語好きの読者はひやひやしながら読むことでしょう。果たして、忠志の選択は?
飄々とした粋梅師匠、忠志のマネージャー気取りの真一、口やかましいが愛情いっぱいの父・忠太郎も健在のシリーズ第三弾。作者も時々顔を出してますます楽しい落語小説。
読めば生の落語が聴きたくなる!桂九雀さんの解説も勉強になりますよ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ漫才と落語、どちらが面白いかをカピバラ兄弟と競うことになった忠志は、大ネタ「住吉駕籠」の練習を始める。しかし、忠志は、江戸時代にタイムスリップして師匠の粋梅の「子ほめ」を見て気づく。「落語家にそのネタをやりこなす力がなかったら、どんなにおもろいネタも台無しになる。逆に、落語家に力があったら、どんな小さいネタでも爆笑させられる」。そして、「子ほめ」を演じることにする。老人会主催のイベントで、ついに対決したカピバラ兄弟と忠志は、お互いの健闘を讃え合い、勝負は引き分けとなる。
ところどころで笑ってしまうボケやツッコミが満載の軽妙な語り口の中に、お笑いの中における落語について、落語家の力量について、落語の魅力について考えさせられる物語だった。
特に粋梅とのやり取りは、いつも面白い。まず、粋梅が「関西の演劇場では、落語も漫才もコントも新喜劇も手品も曲芸もいっしょくたに見せてたんや。そこでの笑いは、まあ、なんと言うたらええか……お好みみたいなもんや。好きな具をなんでも入れてぐちゃぐちゃにかきまわして焼いたら、なんとなくまとまって、具をひとつずつ別々に食べるよりずっと美味い。どの具が一番とか決めつけんほうがええんとちゃうか。」と言う。
次に、粋梅の弟子が演じる「住吉駕籠」は退屈で、粋梅が演じる「子ほめ」では大爆笑をとるという場面を目の当たりにし、忠志は落語家の力量とネタの関係について考える。それで、忠志は「自分ができるネタをちゃんとやっていく、そこで笑いを取るしかない。」と心を決め、「子ほめ」に全力で取り組むことにする。
さらに、老人会のイベントでの「地獄百景亡者の戯れ」。すごく好きな落語が登場してきて、しかも粋梅が演じてくれて嬉しかった。また聴きたくなった。
江戸時代にタイムスリップすると、いつも取り組んでいるネタのヒントを、当時の生活から掴むのだが、今回は結局「住吉駕籠」はやめてしまうので、そういうくだりはなかった。それがちょっとだけ残念かな。
ペン子のくだりは、サブストーリーとして楽しめた。 -
Posted by ブクログ
昼間は警察官、夜や休日は漫才コンビの片割れとして
舞台に立つ...という「ありえへん」設定(^ ^
最初っから「ドフィクション」と思って読むので、
気楽にあははあははと楽しめる(^ ^
ただ、おバカな設定の割には(?)
主人公のお笑いに掛ける熱意は本物で。
しかも刑事としての能力も高くて、がウソっぽいが、
お笑いについては変に「天才扱い」されずに
コンテストで賞を逃して悔しがったりするあたりが、
とてもリアルで感情移入できる。
周囲の人物、主に警察関係者がアホばかりだったり、
同僚との結婚話とかは余計かな...とか、
ツッコミどころは数々あれど、
気軽なエンタテインメントとしては
充分に楽しめました(^ ^ -
Posted by ブクログ
「シケメン」の小学五年生清海忠志(きよみただし)は、クラスのお楽しみ会で予定していた漫才を、相方の真一の裏切り(笑)によって、ひとりで何かやらなくてはならなくなる。「俺、落語する。落語やったらひとりでできるやろ」。
無謀とも思える忠志の落語への挑戦。誰もが不可能と思ったことを、忠志はやり遂げることができるのかーーーーー!!
というような大げさな話ではなく、お笑い好きの小学生がひょんなことから落語の魅力に目覚め、思いがけない展開になっていくようすが、大阪弁をベースにしたはんなりとした語り口でつづられます。田中啓文さんの本ははじめて読んだのですが、読みやすくてとても楽しかったです。
落語×SF×児童文学の奇跡のコンボ!タイポグラフィあり、筒井康隆ばりの爆笑セリフあり。巻末には桂九雀さんの落語解説も付いている親切設計。大阪弁文学としても第一級。落語を知っている人も知らない人も存分に楽しめると思います。
しかも、続編もあるとか?楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
22世紀末、過去の人間たちが次々に生き返り始めた。最後の審判だ。しかし神の審判が下る前に、六百億人の人口になってしまった地球は大変なことになった。幸いこの復活に先立って、人類は2つの発明を成し遂げた。ひとつは魂を肉体から取り出して他の肉体に移し替える技術である。税金を払えないものは肉体から取り出されて他人の肉体に間借りすることで何とかこの人工爆発に耐えることになった。
たぶん、この話の主人公と思われなくもない桃屋ピンクは、12歳の〈自由人〉だったが、〈自由人狩り〉に捕まって、額田王の体に間借りして2年。4人で一つの肉体を共有しているのであるが、4人で合議して体を動かすのではなく、6時間毎、交替で人格が発現するのである。そして出入り口のない〈集合住宅〉で無為な生活を続けている。ピンクはそこから逃げだそうとするのだが、逃げ道は当然、お下の方しかない。しかも殺人の嫌疑もかけられ、警察から逃れようとピンクの逃げ込んだ先は宇宙軍。
人口爆発の対策のもうひとつは宇宙進出。宇宙を亜空間飛行で移動する巨大な甲殻類のような宇宙生物ジャン・ゴーレが発見され、その死骸を宇宙船に仕立てて、亜空間飛行が実現されたのが、もうひとつの技術革新である。ところが、宇宙進出により、幾多の異星人との戦争が勃発。その後ろに徹底的に人類を嫌い、しかもコミュニケーション困難なエゾゲバロ・ログロ人なるナメクジのような宇宙人がいることがわかる。
ピンクは男性兵士の体に間借りすることになり、兵士の訓練を始めるが、戦局は悪化、訓練もほとんどなされぬまま、前線の惑星〈ジュエル〉に送られる。そこは聖書に書かれたエデンだと噂されていた……
各章タイトルは「復活の日」「宇宙の戦士」「宇宙兵ブルース」などとSFの名作で、その一部がエピグラムになり、オマージュが捧げられているが、内容はスラップスティック。ひどい地口で最後を決めたり、こんなオヤジギャグが受けるのかちょっと心配になる。でも、ど根性ガエルの登場はちゃんとあとのプロットの伏線となっていたり、ただの馬鹿話ではない、ということもできなくもない。ふざけた名前の登場人物と、一休宗純やイエス・キリストなどの復活した人物が相乱れ、最終章のタイトルは「南総里見八犬伝」(これもSFの古典か)。八つの玉が宇宙に飛び散って、八人の戦士を集めろという、これはこの1冊がプロローグだったのではないかという引き。
帯にあるように「日本SF史上、最大の大風呂敷(畳める保証はごさいません。あしからず。)」を広げたというものなのだ。
私が特に気に入ったのは、バカボン・パパの口調で喋るイエス・キリストなのだ。イエスはただの予言者だったのだということがわかっているなのだ。しかしなのだ。いまだに「神の子」として人気が高いなのだ。宇宙軍の要請で手品をして兵士を慰問しているのだが、どんどん巻き込まれていくなのだ。第2巻にも登場して欲しいなのだ。