田中啓文のレビュー一覧
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購入済み
おもろいで~!
大阪大好きな関東のオッサンの私。この短編を読みほどくと、大阪の裏道にホンマに馬子屋があるんちゃうの?っていうワクワク感が生まれてくる。やっぱ、人情もんは、コテコテの大阪にピッタリやわ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった―――――!
個人的に、「こなもん」と言ったら、お好み焼きとたこ焼きだと思っていたら、意外にも広範囲にわたって含まれるんですね?
「ご飯もの」じゃなければ全部「こなもん」というくらいに。
馬子のインパクトが凄い!
それぞれの章の主人公が、偶然見つけた汚いこなもん屋に入る
↓
素うどん的なものを食べる羽目になる→ウマイ!→常連化
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ちょっとした事件が起きる
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馬子と協力して解決、同時に主人公の職業(正体?)が判明
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後日、もう一度行こうとすると、どうしてもこなもん屋を探すことはできなかった
というパターン。
しかし、主人公たちの名前が…
ガッチャマン?
これ、今映像化した -
Posted by ブクログ
ネタバレミステリと薀蓄は非常に相性が良い。だが、当然のことながら、良い薀蓄を孕んだ推理小説が良いミステリを描けているとは限らない。肝心なのは作中にばら撒かれた薀蓄の有機的な結合が、作中の謎にどのように結実しているかである。その意味で、本作の「渋い夢」は非常に完成度が高い素晴らしい短編である。ジョン・ケージの「4:33」、俳句と「音」、主人公である緋太郎の演奏が見事に結実した結果、消えたピアノの謎の解が浮かび上がる。さらには緋太郎の演奏が、ジャズ演奏描写として高度な完成度を誇っているだけでなく、ピアノの在り処を解く行為そのものになっている点が非常に素晴らしい。ジャズファン、ミステリファン必見の名作。