田中啓文のレビュー一覧

  • 異形家の食卓

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    異形つながりで、田中啓文の短編集。良い意味で最悪な読後感。トラウマ系なので、人によっては途中でダメになるかもしれないが、この人はこういうものなのだ。

    とにかく、内臓が飛び散り謎の粘液がほとばしり、もちろん血まみれグチュグチュのヌルヌル系なので、読者は選ぶのだが、筒井康隆のグロ部分を良い感じに引き出したような作風なので、筒井慣れしている人には笑いながら読める。

    ほとんど作品が、タイトル通り食卓や食材に関わるもので、死体を食べるものから謎の生き物と、その(以下自粛)ものまで、まあ食欲が殺がれる事この上ない。

    それ以外の作品も、筒井康隆の影響を受けたワルノリドタバタで、作風だけでなく擬音にいた

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    2016年02月19日
  • 水霊 ミズチ

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    ネタバレ

    日本神話をベースにオカルトを混ぜ込んだ、飲むと死に至る水をめぐるホラー。
    時折、描写がギャグ調になって、冷めてしまったのが残念。

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    2016年01月23日
  • お奉行様のフカ退治 鍋奉行犯科帳

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    今回も楽しめました。暑苦しいくらいの食欲と、だから「どっからやの?」と突っ込みたくなる扇子は健在。しかしまぁ、ここまで食と事件が上手く絡むのも珍しい。作者さんの食へのこだわりや造詣の深さも伺える気がします。小糸さんと綾音さんの恋のバトルは予想外の方向で落ち着く兆し?!私は小糸派です。カッパの物語は少し切ない。三平もきっと心から苦かったでしょう。テンポ良く新刊が出るので次も楽しみです。

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    2016年01月19日
  • お奉行様のフカ退治 鍋奉行犯科帳

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    お奉行さま、今回も色々とナイス。
    そして、すゑさんがかっこいい!
    おいしい昆布巻き、私も食べた~い。
    そして、剣のお師匠様も立派。
    あの展開はぐっと来た~。
    お奉行さまがフカに対してした決断もよかった。
    まったく、めちゃくちゃな行動ばかりなのに、
    決めるときは決めるお奉行さま、今後にも期待。

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    2016年01月11日
  • お奉行様のフカ退治 鍋奉行犯科帳

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    今回も、料理勝負にサメ騒動におばけ騒動にと
    いろいろ面白かったです〜。三平のお話のほろ苦さもいいですし、
    長らく両手に花状態だった勇太郎に何か動きがありそうな予感も…。
    まだまだこの先、いろんなことが起こりそうですね〜(^^)。
    ところで。2話に登場の薩摩浪人の名前が剣八郎…まさか!?(笑)

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    2019年05月31日
  • 鍋奉行犯科帳 京へ上った鍋奉行

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    御落胤波瀾盤上
    浮瀬騒動
    京へ上った鍋奉行
    判平、シマジ、小六といった新たな脇役が良い味を出していた。再登場を望む。

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    2015年11月18日
  • 茶坊主漫遊記

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    諸国を漫遊するずんぐりむっくりな老僧の正体は、処刑されたはずの石田三成…。旅の目的はやはり生きていた秀頼と国松の企みを諌めるため…。途中、柳生十兵衛に命を狙われ、天草四郎をたしなめ、宮本武蔵に出会い。歴史謎解きバラエティ。やや方言に読みにくい所もありましたが終始軽快で、サクサク読めました。知恵者だけあって三成の謎解きは鮮やか。修羅場をくぐっているので思慮深く、達観していて言葉も重い。本来の歴史がどうであったか、真実は知る術もなく。ただ、実は生きていた…と言われる人は愛されていたんだろう、と思います。

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    2015年11月09日
  • 鍋奉行犯科帳

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    大阪のお奉行さん大邉久右衛門、人呼んで「大鍋食う衛門」大食漢で美食家で豪快でめちゃくちゃな性格だけど、憎めなくて楽しい。久右衛門に振り回される周りの人たちもキャラが立っていて、所々挟まってるイラストもかわいい。出てくるお料理はおいしそうだし、蘊蓄も面白い。また面白いシリーズを発見してしまった。
    天晴れじゃあっ!

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    2016年02月17日
  • イルカは笑う

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    ショートショート「まごころを君に」のオチに笑った。いかにも落語のオチで、とぼけた感じがいい。言うまでもなく、「まごころを君に」は「アルジャーノンに花束を」の映画化で、クリフ・ロバートソンがアカデミー主演男優賞を受賞した作品の邦題。
    シリアスな「あの言葉」とホラーの「歌姫のくちびる」も良い。バラエティに富んだ短編集だが、ショートショートのおかしさが個人的には好み。ショートショートだけの作品集も出してください。

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    2015年10月15日
  • 水霊 ミズチ

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    おもしれぇぇぇぇ!!!!
    すっっごい面白かった

    ホラーであり、ミステリーであり、SFであり、様々要素をこのボリュームでまとめ切ったのがすごい。オカルト的な要素を如何に現実的に作品に取り入れるかは難しいところだと思うけど、まさか胃に取って代わる虫とは……それどころかラストで語られる胃そのものが別の生物なのではないかという可能性まであってもうびっくり仰天

    伊邪那美と伊邪那岐、まゆみと己一郎、神と巫女(明美)、色んなところに男女の関係が暗示されていた。そしてそれこそがそれぞれの事件の発端になっていたような気もする。

    ホラー作品の常として結末としては後味の悪いものだったが非常に面白かった

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    2015年09月10日
  • お奉行様の土俵入り 鍋奉行犯科帳

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    安定の面白さ♪相変わらず食べることに執着しすぎるお奉行様ははちゃめちゃで、捕り物はしっかりだから笑えてしまいます。支えている人達が良いんだろうな…。ヘビロテで登場する人物も増えてきて賑やかさも増し増し。割りと早いサイクルで新刊が出るのも嬉しいです。それにしても、勇太郎の優柔不断さったらもう、イライラの極地。小糸さん、綾音さん、さらに千代さんまで出てきて断れないとかね…流れたから良かったようなものの、彼を慕う二人に「やめとけ!」と言ってあげたい。大きなお世話だけど…笑

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    2015年06月27日
  • こなもん屋うま子

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    かなりツボだった。ザ・大阪のおばちゃん、実は人外の馬子さんが経営する「うまこや」を舞台に繰り広げられる人情系続きもの短編集。大阪、粉もん、すべり系ギャグ、B級グルメ、軽めミステリ、がお好きな方にはお薦め。

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    2015年06月20日
  • こなもん屋うま子 大阪グルメ総選挙

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    楽しく読みました。強烈なキャラクターは安定も早いものです。前作のインパクトの強さが、安定感に変わるのは致し方ない。その代りといっては何ですが、一冊を通して登場する人物がアクが強くて面白いです。ただ、うま子さんと、魅力を補完するのではなく、魅力を相殺してしまったかな、とも思いました。
    こなもんもアツアツをハフハフしながら一気に食べるのがうまいと思います。同様に、この本も、いろんな熱が冷めないうちに一気読みがおいしい読み方だと思いました。

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    2015年04月29日
  • 鍋奉行犯科帳 京へ上った鍋奉行

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    今回いつもの扇子の出番が若干少なくて寂しい(・ω・`)それにしても、そんな大事なのにお奉行でいいの!?とか思ってしまう…♪キレ者だけど掴み所がないお奉行にヤキモキ。大体夜中に烏が矢を射ろうとも小石を投げようとも起きないってどんなけ危機感ゼロ?と笑ってしまいます。すゑさん綾音さんは大酒豪。恋愛は小糸さんの巻。どうなんだろう、この巻だけでいくと勇太郎は小糸…なのか…な?大阪の油事情に天ぷら事情。有名人を宣伝に使うあたり、どこか現代にも通じる悪どさ。今回も楽しめました♪

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    2015年03月13日
  • 鍋奉行犯科帳 浪花の太公望

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    今回も楽しめました♪お奉行様が狸になったりして。さぞお奉行のお腹は良い音がするのでしょう。綾音さんと小糸さんの直接対決?もハラハラさせられました。同じ男を好きになるのだから実は気が合うのかも。とはいえやっぱり綾音さんは好きになれませんが。釣りもまた奥が深くて楽しそう。チャンバラのシーンもなかなかで勇太郎は強いの?弱いの?みたいな( ´艸`)絶妙のタイミングで出てくる扇子も健在。いつ仕込むのか本当にこれが最大の謎です♪続編希望です。

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    2015年02月23日
  • 鍋奉行犯科帳 道頓堀の大ダコ

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    最近好きなシリーズです。この方の他の本はどうなんだろう。ちょっと読んでみたいです。相変わらず大食いのお奉行様。美味しくないと怒鳴って、打ち首じゃー!!とか叫んで、ゴネて・・・。部下の同心も仕えている人も大変。なのに、皆お奉行様が大好きな理由は私も良くわかります。ココって時に激しく鋭い指摘をして一気に事件を解決に持って行くという。出汁の味で犯人当てるとか面白すぎました♪綾音さんと小糸さんのライバル対決も楽しみ。勇太郎が割と危ない目に遭う作品でした。美味しいおうどん食べに行きたいなー。

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    2015年02月23日
  • 鍋奉行犯科帳

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    鍋奉行とはいえ、鍋ばかりでなく、もちろん鍋の食べ方を仕切る鍋奉行でもない。破天荒で型破りで食べることだけが楽しみなお奉行の捕物帳でした。振り返ればこのお奉行は大して仕事してない気もするのですが、ここ!という要所の締め方、人の使い方、勘の鋭さが素晴らしくて…最初は眉をひそめていた同心与力もいつのまにかお奉行大好き、な感じが微笑ましかったです。事件は割と凄惨で生々しく、食に関係したりしなかったり、ひねりは無いので純粋に楽しめました。舞台は大阪、方言もまた粋で良かったです♡ちょいちょい出てくる扇子がツボでした。

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    2015年02月23日
  • 鍋奉行犯科帳 京へ上った鍋奉行

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    今回は、お奉行サマ、ちょっとおとなしめ?(笑)
    スゑお母様の活躍がよかった~。
    小糸ちゃん、よくやった!
    パパさんも、娘のことを本当に考えているのがいい。
    さて、2人の関係、次こそ進展する?(笑)

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    2015年02月01日
  • ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4

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    シリーズ4作目。
    他の人も書いていますが、謎解きはどうなったのかというぐらいに薄まっています。
    タイトルどおり物語が「うごく」感じです。
    読み始めたらやめられなくなる一種の中毒ですね。
    続きが気になります。

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    2015年01月25日
  • ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3

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    シリーズ第3作。
    かいせつ噺に落語作家の小佐田定男さんが書いていますが、「事件そのものよりも人物の心の動きの謎を解くミステリに変わってき」てます。
    第1作は連作短編集でしたが、第3作は完全に長編の一部となっています。続きが気になります。

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    2014年12月25日