田中啓文のレビュー一覧
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私はオーケストラより吹奏楽が好みで、一番好きな楽器はクラリネットです。でもジャズのテナーはまた別格ですよね。この本の主人公、永見緋太郎は唐島英治クインテットのテナーサックス奏者で、世の中の人間がすべてアンパンマンかジャムオジサンであると思っている性善説信奉者です。短編集ですが、章題が「落下する緑」「揺れる黄色」「反転する黒」「遊泳する青」「挑発する赤」「虚言するピンク」「砕けちる褐色」と色つながりになっていて、さらに各章の間に「田中啓文の『大きなお世話』的参考レコード」というコラムがはさまれているという楽しい構成になっています。内容も音楽だけでなく、絵や小説など多岐に渡っています。
田中啓文は -
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一冊目から文庫で追いかけてます。上方落語のベタベタなノリがいいです。下品だとも思いますが(苦笑)それもまた味ですか。ミステリ風味ではありますが、主人公の成長物語でもありむしろこの三冊目はそちらに主題が置かれているようにも。主人公の才能ありまくりなのにケツが座らないダメっぷりにイライラしながらも、頑張れ、やったれ!と応援してやりたくなるんですー。
落語を扱った小説はミステリ(創元のアレとかアレとか)にもエンタテイメント(映画化したアレとか)にもたくさんありますが、上方落語は噺家さんのものくらいしか読んだことがないので新鮮でした。次もたのしみに文庫化待ちます。 -
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実は(?)本日引越しでした。世の中、やっぱり何でもその道のプロに任せるのが一番!今日は運送屋さんからガス屋さん、はたまたインテリアデザイナーの方まで「引越し」というテーマでお話ができなかなか楽しい一時を過ごせました。クタクタですけどね・・・。なので今日は引越しに関連付けて「都市」をテーマにした一冊を。
みなさん都市伝説ってご存知ですか?平たく言えば「うわさ」ですが、特に妙に真実味のある奇妙な噂を総称して「都市伝説」と名付けている気がします。良く知られている例として"口さけ女"や"学校の7不思議"なんかがあります。発端はアメリカらしく、まさにそのまま「Ur -
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「邪馬台国はどこですか?」
高校生一年生の諸星比夏留は、バケツ一杯分もありそうな大盛りの海鮮丼を食べてた時にまた聞かれた。
おやつ代わりにこの海鮮丼の店で大盛りを6杯食べるのが日課になっていた。
邪馬台国の通説さえ知らな比夏留は、もちろん知らないと答えたのだが・・・。
私立伝奇学園高等学校民俗研究会に所属する比夏留は、部室でこの話をすると邪馬台国の論争が巻き起こる。
そしてその研究会にヤクザに追われた留学生が逃げ込んで来た。
先輩の白壁の相撲技でヤクザを退けた。
ヤクザは、留学生の伯父さんがこの伝奇学園の敷地にある広大な「常世の森」の森の中の邪馬台洞の中にあるお宝が目当てで留学生 -
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「私立・田中喜八(でんなかきはち)学園高等学校」は、S県の片田舎にあるマンモス学校である。
入試は、簡単至極で学費も安く来るものを拒まずを貫いている。
その学校に入学したての女の子がいた。
諸星比夏留(もろぼしひかる)は、今年この学校に入った女の子だった。
大盛り(三人前くらい)のカレーライス(味が薄くて超まずい)を平らげ大盛り(5玉くらい)のきつねうどん(味が濃くて超まず)を平らげ極めつけは、本来学食にない大盛りカレーうどんも平らげたさらにジャムパン・クリームパン・あんパンは、デザートにしか映らなかった・・・。
この大食漢の比夏留は、家が古武道「独楽」の道場で彼女は、その跡取りとし