田中啓文のレビュー一覧
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はじめまして~の作家さん
本屋さんで目に入り、もうそのタイトルに心掴まれる!…(笑)
だって大好きな警察ものにお料理ですもん…
警視庁捜査一課の花菱朝彦はとにかく「よく刑事になれたわね」…ってくらい、ドジで空気読めない天然さん…
まぁそんなことだから失態を重ね、遂に異動を命じられる
異動先は、警視庁地下4階にある割烹『警視兆』
その存在は限られたごく一部のものしか知らず、なんとあの大阪船場の名店、料亭『失兆』の流れをくむのだ…(笑)
もちろん割烹課で働くのは皆刑事部所属の警察官
ささやき女将も警察官…
謎の部署、割烹『警視兆』の正体とは…?
…とまぁ、これまでにない設定!
とにかく花菱朝 -
Posted by ブクログ
謎解き挑戦ミステリーアンソロジー。いわゆる「犯人当て」なのですが、当てるのは犯人だけとは限りません。フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットの三種類が各二作品ずつ。どれもこれも難問ぞろいでした……。
とりあえず解答にたどり着けたのは法月綸太郎「被疑者死亡により」と田中啓文「ペリーの墓」。でもどちらも辛うじて核心部分は当てたと言えるものの、細部などは詰め切れませんでした。手掛かり部分等はわりと分かりやすいほうではあったと思いますが、決して簡単というわけではありません。
謎が魅力的だったのは我孫子武丸「幼すぎる目撃者」。ホワイダニットって謎を作る方も解く方も一番大変なのではと思います。そんな中で -
Posted by ブクログ
江戸当時の関西の食文化がよく学べる。まだ鮮度保存の技術がないので京都では生魚が届かないこととか、大阪での天ぷらの呼び方の違いや人気の無さなど。
また旅の途中で知り合ったキャラ達の個性を活かして問題を解決するところも自然な流れなのでスッと入ってくる。
毎度各話読み切りなので気軽に読み進めれるし、もうお馴染みの顔ぶれが技術や個性を発揮するのも楽しい。
今回はいつもより久右衛門がカッコ良かったような。相変わらずのところは変わんないけどね。勧善懲悪とは言い切れない(久右衛門のせいで)けど終わりはいつもスッキリできる。
勇太郎の恋愛話はこの巻では小糸さんが少しリードかな。
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Posted by ブクログ
六十にもなろうという奉行、大邊九右衛門。大食いで我儘、肥え太り巨軀と主人公らしからぬキャラが逆に魅力。
まわりを翻弄するのだけど、皆諦めているようで言うがまま。
序盤は料理を部下に振る舞ったり、勇太郎の母や妹を気にしてたりと前にでていたけど、段々と勇太郎達をサポートする後詰め的存在に。本来の形かな。
もっと前にでて我儘ぶりを出して欲しく感じた。まあ充分にすきにやってるけど。
出てくる料理もやはり時代的に肉肉しいものではなく、素朴さを感じるもの。しかし何故か食欲をそそられる。
歴史的に知らないと分からないものもあるけど、ミステリー要素もあり気軽に楽しめた。