田中啓文のレビュー一覧
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田中啓文『警視庁陰陽寮オニマル 魔都の貴公子』角川ホラー文庫。
『オニマル』シリーズが完結したと思ったら、新たなシリーズとなり、復活したようだ。まるで漫画のような伝綺ミステリー。今後はシリーズ化されるようだ。
アメリカ帰りで陰陽道を操る敏腕刑事・ベニー芳垣警部は警視庁陰陽寮の室長となり、何やら怪しげな鬼丸三郎太と小麦早希と共にが奇怪な事件に迫る…新たに謎の少女ヒョウリが登場し、ますます面白くなった。
プロローグとエピローグに、『土俵の鬼』と『人形は見ていた』の2編を収録。プロローグに描かれる謎を残したまま、エピローグでは第2作への繋ぎが描かれている。
荒俣宏の『シム・フースイ』シリーズ -
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天才(?)落語少年サダキチこと清海忠志(小5)が活躍する田中啓文の児童文学第二弾!今回は「夏の医者」と「動物園」「千両みかん」がテーマなってます。あいかわらずおっちょこぱーでちょっぴりへたれの忠志が落語を極める道を(それなりに)歩みながら、苦手な歯医者から逃げ回る「夏の医者」、忠志にまさかのライバル出現!?(しかも、落語の)「動物園・千両みかん」では落語の極意ともいえる金言が出てきます。そうなんですよね、丸暗記ではあかんのでしょうね、落語おぼえたことないけど。
自称マネージャーの真一にそそのかされたりあきれられたり、今回も江戸時代にタイムスリップして友吉と大阪中を駆けずり回ったり、もちろん伝 -
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ネットに掲載されているプロフィールを読めば、明らかに変人であろう田中さん。著作のカバーにあるご本人の写真は、なんだか売れない芸人みたいだし(失礼(^^;)。だけど、時代ものはまだまだ苦手な私がハマっている時代小説、鍋奉行犯科帳シリーズです。好きすぎて、制覇すると寂しくなりそうで、だいじにだいじに読んでいたら、1年1冊ペースに。やっとシリーズ3冊目、しかもこんなに寒い季節だというのに、真夏の話。
今回は鱧に狸に魚。お奉行様の登場は若干少なめ、それよりも21歳の同心・勇太郎が傷だらけになりながら活躍します。食べ物に異常な執着を見せるお奉行様は、勇太郎があたふたするあいだも食いもんにしか興味がない -
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こなもん屋うま子のB級グルメシリーズ、2作目。
大阪の財政難を救い、東京をもしのぐ大都市によみがえらせたい!
若き大阪市長の櫛田勝男(くしだかつお)は日々奮闘しているが、熱意がありすぎてやや行きすぎ、真面目がすぎてややおもろない。
突如目の前に現れたのは、謎のこなもん料理店「馬子屋」
馬子の店は、1作目ほどの汚さはなく、馬子もなんとか普通の「大阪のオバチャン」に見える。
そして、櫛田は、問題が解決すれば永遠に消えてしまう馬子の店を、かぎ当てられるという特殊能力を持っていた。
(ま、それって、まだ問題が解決していないってことでしょうか)
連作短編集になっていて、最後にちゃーんと、全体としてのオ