田中啓文のレビュー一覧
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面白かったよ!でもなんだよこれ!というのが第一声だし、絵を描いたフランクYパウル誰やねん…
文庫版あとがきまでふざけてるし、そもそも、はじめの〇〇に捧ぐが自分だし、取ってつけたようにアシモフにも捧げてるのもふざけている(面白い)
おまけに散々グロい感じに人も死にまくるし、おっさんのくだらない駄洒落をずっと聞かされてるような内容であるのに大変読みやすいというところもすごい
でも万人には勧められない。
解説も名のある作家さんが書いてるが結構散々なこと言われてて全体的にふざけており、これいいんだ!?みたいな感じでよかった。
表題の銀河帝国の弘法も筆の誤りとナンシーゴードンが好きかな -
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ネタバレ【2026年68冊目】
昆虫学者の両親を亡くした瀬美は、叔母と共に暮らしている。亡き両親の異常なまでの虫への愛情に反比例して、瀬美は大の虫嫌いであり、目にしただけで蕁麻疹が出るほどだ。彼女には売れっ子アイドルの彼氏であるショウがいるのだが、近頃は宙馬と名乗る男との淫夢を頻繁に見ており、罪悪感と共にますますショウへの思いを募らせている。ある日体調不良を感じた瀬美が病院に行くと、妊娠が発覚。それは地球を舞台にした争いの幕開けに過ぎなくて――。
一言で言うと、ものすごく下品で、やりたい放題な小説です笑 虫が嫌いな人には拷問にも思える内容ですが、そもそも虫が嫌いだったら「蠅の王」というタイトルの時点で手に取ることはないと思いますが。
架空の昆虫もたくさん出てくるので、「よくこんな名前思いつくな」と思いながら読んでいました。また描写が詳細なので、想像力をあまり働かさずに読んでました。とにかく、酷いやつらが集結したぜって感じでしたね。
子どもが犠牲になるのは可哀想だったのと、叔母さんはどうなったの?というのが気になりました。終わり方どうするんだろうと思いましたが、なるほど〜!という感じでもありました。でも、虫と天使を同等に扱うなんて、キリスト教徒の人に怒られそうですね…。 -
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ネタバレ【2026年15冊目】
新興宗教の取材にやってきた学者の杜川己一郎は、取材対象の娘である由美と共に、山奥で見つかった遺跡の発掘現場に居合わせることに。突如発生した地震の後、山から湧き出た水を見るなり怯え始めた由美はそのまま姿を消してしまう。村長は棚からぼた餅と「日本百名水」として湧き水を売り出そうとするが、水を飲んだ人間が次々と酷い腹痛と飢餓に襲われ始めるようになり――これは、祟りか、病なのか。水にまつわるミステリーホラー。
こういうミステリーホラーは大好きです。最後まで心霊なの?それとも科学的に説明がつくの?という感じで引っ張っていく建付けで楽しんで読めました。が、もうね〜しばらく水道水どころかペットボトルの水を飲むのも躊躇しそうです。白湯、白湯だと大丈夫だ、多分きっと。
大体の物語は主人公に感情移入するんですが、ロリコンか〜と思って、そこからあんまり暖かな目で主人公を見つめられませんでした。生物学的に、若い個体(あえてこういう言い方とします)に惹かれるのは、あるかもしれませんが、それでも40過ぎのおじさんが中学生に欲情するのはやばい、やばすぎる。物語的に、若い女子じゃないとダメだったんでしょうが、主人公はロリコン回避できませんでしたかね…?でも結末を見るに、ああいう風にしたかったんだろうなぁ。
当初物語的に一番真っ当なことを言ってるのが村長だった気がします。村興しのために財源投入してるのに「遺跡は人類の宝です!」みたいによくわからん学者が主張してきたらそりゃキレますわな。外野は黙っとれってなる。わかる。地域とコンサルの関係を見ているみたいで、ちょっと居た堪れなかったです。村長さん悪い人じゃなかった。
真相が結構好きでした。怪異と寄生虫の合わせ技。フィルターを通れないみたいな設定もありそ〜と思わせる嫌な感じがして、うん、水飲みたくなくなってくる苦笑
ホラー読みたいなと思って積読から手に取りましたが、良かったです。 -
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時代物に若干苦手意識があるにもかかわらず、“鍋奉行犯科帳”シリーズは結構好きで読んでいました。食べ物を絡めた話には目がないし、おおっ、カツ丼だわと思いながらいそいそと読み始めたのですけれど。
警視庁の地下に存在する部署って、まるで内藤了の“警視庁異能処理班ミカヅチ”シリーズのようですよね。期待に胸が膨らんだものの、どんなダジャレだらけやねん。スベりまくりでキツイのなんのって。あまりに頻繁に飛び交うダジャレと懐メロのせいで肝心の事件が頭に入ってこない(笑)。
それでも、生で活弁を何度か観た経験のある者としては、弁士がスクリーンの中に登場して演じる活弁もあることに驚き、観てみたくなりました。
ダジャレに辟易しつつも“恋の季節”はついつい歌ってしまった私。 -
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〔七賢人〕竹林で清談してる呑んだくれたち。
〔華虞姫〕探偵役。《あのねえ、この世には不思議なんかないの》p.57。と、不思議の権化のような存在が言う。
〔尸解仙〕その男は本当に尸解仙になったのか?
〔酒徳頌〕劉伯倫が参加した酒の席で人が殺されたが誰にも殺すチャンスがなかった。
〔竹夫人〕最も危険な男、鐘士季と竹の因縁。
〔竹に虎〕阮嗣宗の祖父が虎退治をし、餃子や打鞠を始めたのは本当か?
〔老子はどこへ行った?〕老子は実在したか、どこへ行ったか。山巨源の「人を見る目」は節穴か?
〔最後の清談〕それぞれの顛末。
〔感想〕この著者はバリエーション豊かなので自分に合うかどうかはけっこう賭けやけど、今回のは好みでした。
■竹林についての簡単な単語集
【逸民】魏の司馬氏の専横を避けるため飄々と風雅に生きようとしていた人たちのこと。世捨て人というわけではなくちゃんと職に就いていた。
【王濬沖/おう・しゅんちゅう】王戎(おうじゅう)。七賢人のひとり。最年少。優男。高位の役人で資産家。金は好きだが賄賂は嫌い。皆からは「俗物」と言われているが嫌われているわけではない。
【華虞姫/かぐひめ】七賢人の仲間。竹に酒を捧げたら来てくれる小さい女性。探偵役。《あのねえ、この世には不思議なんかないの》p.57。と、不思議の権化のような存在が言う。
【疑案】謎のこと。華虞いわく《どんなことにも理屈があるの。大きな謎も、小さな謎がたくさん集まっているから不思議に思えるだけ。》p.110
【嵆淑夜/けい・しゅくや】嵆康(けいこう)。七賢人のひとり。手足が長い。思想家であり音楽家。鍛冶などもしている。
【阮嗣宗/げん・しそう】阮籍(げんせき)。七賢人のひとり。酒呑み。詩人であり文章家。最近歩兵校尉(宮城の警護人)になった(のには理由がある)。耳が尖っていて岩のような顔で眉は一文字につながっており口髭と顎髭は伸ばせるだけ伸ばしている異相と言える。
【阮仲容/げん・ちゅうよう】阮咸(げんかん)。七賢人のひとり。阮嗣宗の甥。雅楽の統括をしている。
【山巨源/さん・きょげん】山濤(さんとう)。七賢人のひとり。最年長。老人だが巨体。吏部郎(人事担当)。
【七賢人】竹林に集まって天下国家から身の回りの小事のことなどをくだくだ話し続ける呑兵衛の集まり。皆、それなりの地位と知名度を持つ。
【儒教】《儒教は、上に立つものには都合のよい学問だ。》p.174
【向子期/しょう・しき】向秀(しょうしゅう)。七賢人のひとり。大学者。老荘の研究で知られている。いつもきっちりした身なりで丁寧な言葉遣い。
【鐘士季/しょう・しき】俗物だが危険な男。他者を罪に落として処刑するのが趣味?
【清談】談義のための談義。
【劉伯倫/りゅう・はくりん】劉伶(りゅうれい)。七賢人のひとり。酒呑み。身長百四十センチくらいと小柄。小さな鹿車(ろくしゃ)に乗っていて自分が死んだらその場に埋めろと従者にスコップか何かを持たせている。『酒徳頌』という酒の百徳を称えた詩を書いているところらしい。《皆、無為のままに生きる。それが人間の本来の姿なのだ。》p.74
【老荘】老子と荘子。《大事なのは過去ではなく、未来でもなく、今この瞬間だけである。君主や親が無謀なことをしようとしたなら、身を隠して命を守れ。自分自身がいちばん大切である。仁義や礼忠は人間にもともと備わった資質をむりやり捻じ曲げるものだ。人間は自然を手本として、あるがままに生きるべきだ。目立つな、知恵に頼るな、手柄を立てるな、出世するな、世俗に関わるな、ものを裏から、逆さまから、横から、斜めから見よ……それが老荘の教えである。》(p.175)