宮木あや子のレビュー一覧

  • 砂子のなかより青き草 清少納言と中宮定子

    Posted by ブクログ

    宮木あや子の書く清少納言。
    紫式部がすごい嫌な女に描かれていたけど、宮木あや子の書く紫式部も見てみたい。

    しかし、呪詛ってホントに効くのかな……。
    物語の中ではよく出てくるし、当時は効くものと信じられていたのだろうけど。

    0
    2022年11月22日
  • サイドストーリーズ

    Posted by ブクログ

    やはり読んだことのある本だと面白さが格段に違う。まほろは何度読んでも好きなお話だし、空気感がとてもいい。どのお話にも必ず喫煙シーンが出てきて一服ひろばが登場すると思ったらJTの企画だったとは。無理なくストーリーに溶け込んでいたからよかったものの、短編集だとやはり物足りない勘はぬぐえない。新しい作家さんやお話の発掘も兼ねていたけれどあんまりだったかな。
    天地明察を読むか否か、迷うところ。

    0
    2022年11月03日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    花房さんの「それからのこと」は『花びらめくり』で既読だったけど、流石と言ったところで他からは飛び抜けた熱量を感じた。 彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は、読んでて心の一部がちくちくした。 花房さん以外で気に入ったのは、窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」かな。孫に介護されながら、かつての恋を回想する真智子さん…"愛し愛された記憶はいつまでも残るの"と。

    0
    2022年10月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かわいいごっこが好きだった。
    人間ないものねだりで、何を手に入れても結局その喜びや幸せに慣れてしまう。大切なものをいつまでも新鮮に喜べたらいいのにって思う。
    ・いまだに時々、またかわいいかわいいのごっこ遊びにひたりたくなってしまう。馬鹿になって、侮られたい。お前を受け入れてやる、と傲慢に許され、思考を止めたい。

    0
    2022年10月20日
  • あまいゆびさき

    Posted by ブクログ

    宮木あや子さんは『官能と少女』から。恋愛小説としてはわりと露骨な性描写が特徴で、後ろめたくもくすぐったい感じになります。本作はいわゆる百合的な展開が主となっていて、同じく宮木さんの『ヴィオレッタの尖骨』とともに気になっていた一冊です。しかしまぁ、「あまいゆびさき」…このタイトルは甘美で、それでいて厳かな儀式を想起させますよね。

    さて、冒頭主人公ふたりの幼少期(保育園児あるいは幼稚園児)から、チョコを口移ししたり触りっこをしたり結婚ごっこをしたりと、まあ見せつけてくれます…。「さすがここまでしないだろう!」とツッコミたくもなりますが、幼いふたりにとっては「楽園」を訪うがことき夢のじかん、読み進

    0
    2022年09月16日
  • ヴィオレッタの尖骨

    Posted by ブクログ

    あとどのくらい私たちはこうやって肌を合わせられるのですか-。世間から隔絶された場所で生かされている美しい少女たち。快楽に溺れながらも、真実の情愛を求める彼女たちに救いはあるのか? 儚くも美しい恋愛小説集。

    宮木あや子繋がり。
    私には理解するのが難しい内容だった。

    0
    2022年07月29日
  • 婚外恋愛に似たもの

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (2022-07-19 2h)

    友だちから勧められた小説。

    『推し萌ゆ』のような、アイドルのファン視点の話。どちらも描かれているアイドル像はジャニーズと重なる。
    こちらは2015年発行で、ファンの重みもポップに描かれている印象。5人の女性の視点から楽しくファンの思想を追いかけることができて楽しい。女性作家さんならではの視点が多くある。同作家さんの『雨の塔』の苦しく耽美なタッチとは異なるエンタメ的な俗っぽさが作家としての幅広い描写力が感じられて良かった。

    0
    2022年07月19日
  • 手のひらの楽園(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    それぞれ色んな悩みを抱えている主人公や友人だちが、お互いに支え、時には傷つけ合いながらも成長していく姿が懐かしく、高校時代に戻りたいと思った。

    0
    2022年07月18日
  • 雨の塔

    Posted by ブクログ

    ずっと静かで切なかった。
    「痛い魔法」とか「架空の激痛にのたうちまわりそうになる」とか、出てくる文章表現にハッとさせられた。

    0
    2022年04月12日
  • 花宵道中 1

    無料版購入済み

    前後するので

    連作オムニバスだけど時代が前後するのでちょっとわかりにくいかも。
    あと描き分けもあんまりできてないので…
    花魁ものとしてはよくある話。

    0
    2022年04月01日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ



    略奪愛をテーマにした小説集。
    女性作家たちの描く偏愛にドキドキする。

    どうしてこんなにも、欲しいのだろう。
    そして、どうしてこんなにも、求められたいのだろう。

    「それからのこと」花房観音
    なんだかリアルでよかった。設定はリアルじゃなかったけど。奪われたい、求められたい。

    0
    2022年03月22日
  • 雨の塔

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自由なようでありながら外界から完全に隔絶された舞台設定のせいか終始物語に息苦しさのようなものを感じながら読んだ。又、私の読解力の無さもあるだろうが、4人がなんとなく似たような闇(親との関係など)を抱えているせいか各々のイメージが掴みにくく、読んでいて今誰の視点で話が進んでいるのかわからなくなる場面が多々あった。架空の世界より現実世界の中でこの4人の感情を描いた方がより読者の心に届いたような気がする。

    0
    2021年12月11日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。

    所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
    関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
    そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
    作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自分を投影していく。
    彼女の作品の中に必ず出てくる彼女の理想が、メアリー・スー。
    没頭していた時代に同じくそれらに没頭していた友人が、少し離れた時間に現れて「あなたの作品が読みたい」と。
    久々に訪れた母校、そこで転寝をした彼女の前に現れたメアリー・スー。

    キーボードを動かし始める動作で物語は終わる。

    0
    2021年09月11日
  • 泥ぞつもりて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まんま伊勢物語……。
    伊勢物語好きな人は必読!やな。

    けど、宮木あや子にしてはあんまサクサク読めず。
    私が平安時代とか、あまり興味ないからかも。

    そんな古典好きでもないけど、伊勢物語の第四段と第六段は高校の古典でやったので、覚えてる。
    六段なんて、ほんとそのままだわ。

    結局、主人公は藤原高子なのかな?
    後年、不義密通で皇太后の座を廃されてるとは知らなかった。

    0
    2021年09月05日
  • ヴィオレッタの尖骨

    Posted by ブクログ

    表紙がめちゃくちゃ綺麗です。
    内容は一言で言うと百合と言うか少女同士の愛って感じです。
    ただ結末がハッキリと書かれてなく、文章が少し難しくて文学的でした。つまらなくはないですが個人的にはもう読まないかなと言う感じです

    0
    2021年08月30日
  • セレモニー黒真珠

    Posted by ブクログ

    お仕事小説のつながりで読みました。宮木あや子さんのこれまでの作品とはまた違って新鮮な感じがしました。テンポよくて、読みやすいです。葬儀屋の話。イラストがまた素敵。

    0
    2021年07月20日
  • セレモニー黒真珠

    Posted by ブクログ

    セレモニー黒真珠で働く人たちのお話。 タイトルと装丁から、コミカルな雰囲気かと思ったら、とてもガチでシリアス。 こんな風に思うのは何回目だろう。あまり先入観を持つのはやめよう(笑) 嫌な人がいっぱい出てくる中、最後のお話は爽やかで切なくてよかった。 最近この方のイラストをよく見るなぁ。すごく好きな絵だけど。

    0
    2021年06月14日
  • セレモニー黒真珠

    Posted by ブクログ

    連作短編6作。
    ストーリー的にベタベタしそうなところを、切れ味良いナイフでシュッシュッと捌いて、ただ爽快。
    見える話をもう少し読んでみたいな。

    0
    2021年04月23日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    脇をかためる登場人物がそれぞれ一人称で語る短編集。
    校閲の文章といい、作者の文体練習として書かれているような気もする

    0
    2021年03月03日
  • 喉の奥なら傷ついてもばれない

    Posted by ブクログ

    女性が主人公の短編集。女性たちにびっくり。

    私の生活じゃ絶対あり得ないような女性たちの行動や立場にドキドキ。不倫とかヤクザとの恋とか、次の展開が気になってどんどん読めた。ほっこりとは真逆のおもしろさ。でもちょっと刺激的過ぎたかなぁ(笑)。

    表紙はヒグチユウコさんの、たしかオフィーリアという作品。オフィーリアは恋人ハムレットと結ばれることなく川で溺れ死ぬ役。短編集の中にもオフィーリアと重なる境遇の主人公がいて、そのときは、おぉ!と思った。オフィーリアが主人公なのもありだなぁ。

    0
    2021年01月04日