あらすじ
世間から隔絶され生かされている少女たちの一途で激しい想いの行き着く先は――狂おしいほど耽美で苦しい恋愛小説集。ドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」で注目の著者の真骨頂!
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Posted by ブクログ
耽美な百合世界を堪能〜〜!
子供じゃないけど大人でもない
危うい存在としての少女達が魅力的でため息が出る
表題作のビー玉に身悶え、星の王様では無垢なようでいて全てを見通すような存在感が切ない
世界観にどっぷり浸った
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短編4つ、しかし言葉の濃度が高い。
だから読むのにパワーが必要。
多分テーマは半身、2つで1つ。
でも静かで美しいから、読んでいても辛くない。星の王様が1番好きかも。
ヴィオレッタの尖骨
大人に押さえつけられ世界に出られない少女2人。綺麗な少年。少年の尖った骨に心奪われ、欲しがる2人。歪んでるけど、歪みがないと交わらなかった3人というのは皮肉。人数は違うけど女の子同士が親密だからか、雨の塔を思い出した。
針とトルソー
ふしだらでバカ
天橋立のように地味な場所って微妙にディスっててワロタ。卒業旅行としては大人しめだよね。
地の文に括弧書きが多い宮木作品は何となく気持ちを軽くして読める。楽しそうな予感がして。
でも後半から官能の宮木あや子になった。変態オヤジが出てきた。宮木あや子を読んでると、男って醜いよなと思い自分が少し嫌になる。終わり方は、未来があって嫌いじゃない。
星の王様
宮木あや子の官能が堪能できる。性描写ではなく、文章が作る空気感が官能側。
紫陽花坂
宮木あや子の官能バリバリ。
星の王様っぽいのが戯曲として登場している!
O嬢の物語が出てくるとは!笑
秋子は最後どうなった?お葬式に来てた?
Posted by ブクログ
狂おしく時に猟奇的に時に切なく時に淫靡に儚くも美しい少女達
なんのために生きるのか、それは『愛』の為『快楽』の為
世界から切り離された檻の中で生かされている4つの花。欲望に溺れて湖の底から手を伸ばす少女達はどこに行くのだろう?
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官能的な作品。
若く青々しい。
今私は身も心もおばちゃんで、しかし若い頃を思い返せば似たような感情持ったことあった気がする。
それも遠い過去。
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作者の描く、危うい関係をはらはらしつつ読み進めるのが好きです。
初めの作品の方が美しかったけど、どちらかというとぐさぐさと生臭い「紫陽花坂」が気に入り。不良高校だというのに「マイナークラブハウス~」のようなとがった且つ美しい感じ。まさに紫陽花の幻のような、蜃気楼のような虚構だろうが、美しい一瞬が見られて満足です。
初出を見て、初期の作品だったのかー、と。
Posted by ブクログ
2017/11/06
四編からなる恋愛小説集(そんなキラキラしてない)!
黒い方の宮木さん!
ちょっとグエッとなる(グロくないし然程生々しくない)痛い描写や鬱々しそうな雰囲気や非常にエロry官能的な感じなどなど、明るくないところが良い小説。
喉の奥なら〜や春狂い、官能と少女が好きな私としては得でしかなかったけど、正直んーよく分からんと思う所がちょいちょいあったのが星4の理由。
読解力や想像力の問題かなー。判りそうで判らない感じ。そこもまた良い味の一つなんかしら。
タイトル作のヴィオレッタの尖骨にはあまり気持ちが入らなかったけど、星の王様はワクワクした。安野モヨコが漫画にしそうな雰囲気←思っただけ。
針とトルソーも初見読みの時は切ない…(´・ω・`)と思いつつフルフルした。
そして紫陽花坂はぐいぐい読んでしまった。紫陽花坂と言うから紫色が頭を過るかと思ったら何故だか、ずっと苔の色みたいな深緑が付いて回った。湿気とか黴っぽさ、煙草の煙や夏の情事。むせ返るものばかりじゃね。
紫陽花坂はもう一度丁寧に読み返したい。
改編しまくってるとは言え、これを10代の頃に書いてたなんて…宮木さんやっぱり好き。
個人的にフォー‼︎とテンションが上がったのは紫陽花坂に出てくる学校の美術部がハッパとハシシを所持していた所です。文学部に煙草もそうだけど、バックグラウンドにあるカルチャーが古典的でイイね!
そういう細かい所が面白いのが宮木さんなんじゃろうな。
Posted by ブクログ
3短編
表題作 初出 2013「別冊文藝春秋電子増刊」
「針とトルソー」2011幻冬舎文庫『眠らないため息』
「星の王様」書き下ろし
中編
「紫陽花坂」2007新潮社ケータイ文庫
表題作 高校の音楽科の2人の美少女は美術科の美少年の手と足の尖骨に惹かれ、級友の嫉妬で刺された瀕死の美少年から骨をえぐり取ろうとする。
「針とトルソー」卒業したら親の決めた相手と結婚させられる少女は、デザイナーになりたい老舗呉服店の娘と高校の卒業旅行で琵琶湖に行き、自分の代わりに靴を沈める。
「星の王様」娼家で育てられ客を取らされている2人の少女が、女将の死で自分の道を歩いていく。
「紫陽花坂」女子高演劇部に集う不良っぽい少女たちが、惹かれ合う。
どれも耽美的なエロチシズムが盛られている。
「紫陽花坂」が好きだが、プロローグとエピローグはわかりにくく、あまり効果的だとは思えない。
Posted by ブクログ
あとどのくらい私たちはこうやって肌を合わせられるのですか-。世間から隔絶された場所で生かされている美しい少女たち。快楽に溺れながらも、真実の情愛を求める彼女たちに救いはあるのか? 儚くも美しい恋愛小説集。
宮木あや子繋がり。
私には理解するのが難しい内容だった。
Posted by ブクログ
表紙がめちゃくちゃ綺麗です。
内容は一言で言うと百合と言うか少女同士の愛って感じです。
ただ結末がハッキリと書かれてなく、文章が少し難しくて文学的でした。つまらなくはないですが個人的にはもう読まないかなと言う感じです
Posted by ブクログ
いつまで続くのかもわからない出口のない環境での少女たちのもがき。
才能を大人によって世間から隠されている少女2人が出会った美しい少年への罪。
運命からは逃れることのできない事情をもった少女2人。
売春婦として育てられ、自由を手に入れた双子がそれぞれ選択した道。
女子校であったあの頃のこと。
演劇部だった夕子の憂鬱、数年後に夕子が慕っていた先輩の死をきっかけに思い出されるあの時の記憶。
なんてエロいの!
永遠を求めていながら過ぎていく日々を待ち焦がれている少女たち。
桜庭一樹思い出した。
Posted by ブクログ
身体に音楽的記号を描いた音楽科の歌とバイオリンの女生徒二人と美術科の少年、望まない結婚を控えた一昔前の模範的な女生徒と正反対の親友、双子のような遊郭の少女、女子高の運動部と文化部。密やかに繊細に艶かしく息衝く少女たちと、突然現れてヒッと息を呑むような凄惨さ。把握が曖昧なまま濃密な空気を受け取った。
Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読みました。短編集。
可愛い女の子ばかりが出てくるのに全体的に暗いお話達。
「紫陽花坂」の感じが『ガーデンロスト』とか『暗黒女子』みたいで惹かれたりしましたが、全体的にうわぁっと引くところばかりで、読んでて楽しくはなかったかな…と。
Posted by ブクログ
初期の作品群にあったような官能的で退廃的な雰囲気がただよう短編(~中編)でつくられた物語ばかり。たとえば最近の「校閲ガール」でしか知らなかったら結構戸惑う人もいるかと思うけれど、作者らしいなと私は思いました。
いっさい容赦のない苛烈な環境、救いのない展開、薄暗い欲望。けれど一切の甘さを見せずに、そういった世界に生きる女性たちが描かれていて、くらくらとさせられました。
楽しく読める物語ではないけれど、いびつだけれど自分を貫いて生きる女性たちは美しく儚く、そして艶めいていて素敵だとも感じました。
Posted by ブクログ
閉ざされた社会で過ごす多感な年頃の女の子のお話4編。芸術科、厳しい家庭、売春宿、女子校と、いろいろな舞台で、特徴ある女の子が関係を絡めて行きます。
理解できるところ、そうでないところ、いろいろですが、割とテンポよく読めます。
なお、女性同士の性的描写もあります。