宮木あや子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
百合って何ーっ!?という気持ちになった。
海外が舞台だったり、ファンタジー設定だったり、メタフィクションだったり、バリエーション豊かな短編集。ちょっとラノベっぽい作品が多いような。BLの女性版みたいな作品を想像していたら、全然違った。表紙から抱いていたイメージとも違った。性描写が激しい、というわけではないけど、なんだか感情が重くて読んでいてちょっと疲れてしまった。
斜線堂有紀の「選挙に絶対行きたくない 家のソファーで食べて寝て映画観たい」と宮木あや子の「エリアンタス・ロバートソン」がよかった。
また、著者の紹介や、それぞれの著者による百合作品紹介のページが充実していて、興味をそそられた。巻末の -
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Posted by ブクログ
ネタバレアニメや漫画や映画に関しては百合大好物だが、百合小説には疎い。
カバーイラストを「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」に関わるめばちさんが描いているので、手を伸ばした。
気になっていた作家さんも多かったし。
ネット発の作家さん多し。
とはいえ、カバーイラストが具体的にどれかの作品を表しているかといえばそうではないし、むしろ半分くらいがファンタジーや歴史モノやメタモノなので、イラスト詐欺といえなくもないが、まあ変化球を含んでいるということ。
絵はいい。断然いい。→このイラストの路線を求める方には、むしろ漫画の「エクレア あなたに響く百合アンソロジー」をお勧めしたい。
以下、私的好み度をA、B、Cで -
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Posted by ブクログ
今まで読んだ宮木さんの作品は痛快に困難を笑い飛ばして行くような、元気をもらうような作品ばかりだったので今回のテイストは初でした。
誰からの注意を惹きつけてしまうような美少女。守られるべき幼少時代に自分で自分を守るしかなかった。自分をただの子供として扱ってくれる数少ない人と巡り会えたことが唯一の救い。
それでも少女は大人になることなく人生を終えてしまった。ただ一人心を通わせた少年の復習を誓って。
現実離れしているところもあったと思う。そこまですべての人が欲望まみれで美男美女に対して接するとは思えないが、少女の周りのすべての男性は欲望の対象に、すべての女性は敵にという状況は生きにくかっただろうと思 -
Posted by ブクログ
全体的に上手くまとまっている雰囲気。
『選挙に絶対行きたくない(略)』はセクシャルマイノリティによるヘテロセクシュアリティへの反旗の話でもあると感じる。だって確かに選挙にも行かず期日前投票の日すらダラダラ過ごしてても、好きな人との日々を確約されてるなんて、それこそ""ずるすぎる""。二人をすれ違わせたのは結局信条の違いなんかじゃなくて、いつまでも同性婚を認めない政府の方針なんだなと思った。
ガッツリめのファンタジーが苦手なタイプで、ちょこちょこ挟まるファンタジー要素たっぷりのお話を読み進めるのが大変だったので、この評価。
宮木あや子さん目当てで買ったけど -
Posted by ブクログ
うーん。こ、これは‥。こんなにレビューを書くのが躊躇われる作品は、そうそうないです。書きたくない、というよりは、どう書くのが適切かと考えてしまい、自分の価値観や感性が晒される(これはどの作品も同じか)ような気になります。
狂気と幻想‥。脳裏に浮かぶ言葉はこれで、読み手を軽々と非日常・非現実世界へ誘いました。
全編を貫く性暴力からは、性的感覚を享受するような「官能」は感じません。どちらかと言うと、美しさを最高価値とし、傾倒・陶酔する「耽美」なのかと受け止めました。
6つの章で語り手の視点が異なり、少しずつ物語が重なり合っていきます。読み手の心に浮かぶ謎が徐々に明かされる構成は、ミステリ -
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Posted by ブクログ
狂気を孕む美しさは、猟奇を催す。
17歳の少女は、その美貌から、幼児期より男たちの欲望に穢され続けた。美少女を取り巻く狂気のサークルは、家庭から教室、学校へ。エネルギーを蓄えながら伝染していく。
坂口安吾「桜の森の満開の下」を読んだことも忘れていたのに、狂気と桜のキーワードで、思い出した。桜の満開の下を通ると気が狂う。そう信じている山賊。美しい旅の女を襲い妻にする。その美しい女がなかなか恐ろしく、最後は桜の満開の下で散っていくという短編。
美少女に狂っていく男達と、彼らの狂気に身を滅ぼしていく少女。その連鎖は幾つかの殺人にも至る。
各章の展開のつながりが面白い。最終章での少女の憑依が、彼女への