宮木あや子のレビュー一覧
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ネタバレ【収録作品】「鯨と煙の冒険」中田永一…『百瀬、こっちを向いて。』番外編/「一服ひろばの謎」貴志祐介…「防犯探偵・榎本径」シリーズ番外編/「皇帝の宿」宮木あや子…『校閲ガール』番外編/「街で立ち止まる時」東直己…「ススキノ探偵」シリーズ番外編/「同窓会」垣根涼介…「君たちに明日はない」シリーズ番外編/「心の距離なんて実際の距離にくらべれば、」狗飼恭子…『遠くでずっとそばにいる』番外編/「平和と希望と」中山七里…『さよならドビュッシー』番外編/「ゴロさんのテラス」笹本稜平…『春を背負って』番外編/「雁首仲間」冲方丁…『天地明察』番外編/「落としの玲子」誉田哲也…「姫川玲子」シリーズ番外編/「オレン
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Posted by ブクログ
それぞれの作品の番外編というか、タイトル通りサイドストーリーを集めた短編集です。
読んだことがあるのもちらほら。
名前だけ知ってて、気になってはいるけど〜というシリーズも結構収録されていて、良いきっかけになりました。
中田永一はやっぱり面白かった。脇役だった彼がいい味だしてます。
あとは中谷七里も。音楽シリーズしか読んでないけど、他にもいろいろミステリ出してるし、これを読む限りそっちも良さそうですね。
初めてのものだと、「校閲ガール」「君たちに明日はない」「北天の馬たち」「まほろ駅前」が読みやすくて惹かれました。
ぜひそのうち本編を読んでみたいとおもいます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ6編からなる、連作短編集。
29歳なのに、42歳くらいに見える笹島、物腰や動作がすばらしく美しい。
21歳なのに、35歳くらいにしか見えない、老け具合と落ち着き具合が評価されている妹尾。
年相応だけど、異常なくらい喪服の似合う木崎。
この3人を中心に物語は展開していく。
人のお葬式が絡んでくるので、暗くなりがちな話題なのに、登場人物の人間性の良さで、お互いに助けられて、前を向いていくところがさっぱりとした読後感になりました。
セレモニー黒真珠という名前や本の装丁が素敵なのも、イメージをとっても素敵に上げてます。
ただ、社長がやっぱり老け顔で、「干からびたマンドラゴラ」みたい・・・ってどんな顔 -
Posted by ブクログ
ネタバレ空の上をもとめて、地球の描く輪郭に向かって透明な球を投げ上げる。なんとか最高点が最外側まで届いても、その軌跡は地球の正円とちがってひどく急で、二つの焦点どうしが離れた楕円にしかならない。幾度も幾度も、丹念に投げ上げ空の上ばかり見つめすぎて、この世界はよりいっそう閉ざされていってしまった。塔の中に閉じ込められた四人の少女たちの営みには、そのような、みずからの執念でみずからを追い込んでいくような、世界が滅びても同じ動きをし続けるまばたきしないロボットのような、滑らかでぎこちない一心不乱さを感じる。
矢咲のように、都岡のように、塔を出て行くことはけっきょくできるのだ。それまでと方向をたがえたとき、透