宮木あや子のレビュー一覧

  • 校閲ガール ア・ラ・モード

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    校閲ガールに登場した人物達のスピンオフ集。主人公の河野とは視点が変わるとどう見えるか、河野ははっきりとした価値観で動いていると思うが、そんな河野を周りはどう見ているかが感じられて面白い。
    人によって考え方が違うこと、人の背景まで想像するのは難しいが、みんな色々あるんだと言うことを再確認できる。
    単体でもそれなりに面白いが、校閲ガールに厚みをもたせるためのエクスパンションパックみたいなかんじ。

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    2023年09月03日
  • 校閲ガール

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    読みやすい本だった。
    人によって考え方や価値観が違うこと、押し付けても変わらないが、自分での気づきは行動まで至るのだと納得させられる。
    またちゃんと行動を起こせば報われるとは限らないが、結果は出て次につながると思った。

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    2023年08月05日
  • 百合小説コレクション wiz

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    百合って何ーっ!?という気持ちになった。
    海外が舞台だったり、ファンタジー設定だったり、メタフィクションだったり、バリエーション豊かな短編集。ちょっとラノベっぽい作品が多いような。BLの女性版みたいな作品を想像していたら、全然違った。表紙から抱いていたイメージとも違った。性描写が激しい、というわけではないけど、なんだか感情が重くて読んでいてちょっと疲れてしまった。
    斜線堂有紀の「選挙に絶対行きたくない 家のソファーで食べて寝て映画観たい」と宮木あや子の「エリアンタス・ロバートソン」がよかった。
    また、著者の紹介や、それぞれの著者による百合作品紹介のページが充実していて、興味をそそられた。巻末の

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    2023年06月22日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ▶「メアリー・スー」という言葉を初めて知りました。でも、どんな作品にもメアリー・スーは影を見せてると思うし彼女がいなければその作品は面白くなくなるのでは? とも思ったり。▶小路幸也さんの「ラバーズブック」はスッキリとしていて気に入りました。▶宮城あや子さんの「校閲ガール」は主人公のキャラが楽しかったです。▶表紙カバー絵は片山若子さん。この方の絵は好きです。SF作品の『たったひとつの冴えたやり方』や、米澤穂信さんの『小市民シリーズ』なんかで気になっていました。カバー絵買いの対象の一人です。

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    2023年06月02日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

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    シリーズ二作目。

    主人公である河野悦子はほとんど登場せず、彼女の周りの人物にスポットを当てた、スピンオフ的な作品集。

    出版社に所属する人たちの、仕事に対する様々思いが興味深く、読んでいるとつい応援したくなってしまいます。

    また、小説を通して未知の仕事に想像を巡らせる楽しさもありました。

    時に、重さを感じる内容ですが、敢えて軽快さを強調しているところも、このシリーズの特徴で、未来に対して希望を失わず、前向きな気持ちになれる、そんな一冊です。

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    2023年05月27日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ネタバレ

    アニメや漫画や映画に関しては百合大好物だが、百合小説には疎い。
    カバーイラストを「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」に関わるめばちさんが描いているので、手を伸ばした。
    気になっていた作家さんも多かったし。
    ネット発の作家さん多し。
    とはいえ、カバーイラストが具体的にどれかの作品を表しているかといえばそうではないし、むしろ半分くらいがファンタジーや歴史モノやメタモノなので、イラスト詐欺といえなくもないが、まあ変化球を含んでいるということ。
    絵はいい。断然いい。→このイラストの路線を求める方には、むしろ漫画の「エクレア あなたに響く百合アンソロジー」をお勧めしたい。
    以下、私的好み度をA、B、Cで

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    2023年05月23日
  • 百合小説コレクション wiz

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    どうしてもペアみたいに思ってしまうBLが異様に輪郭が鮮明なジャンル(なにがBLでなにがBLでない)だけに誤解をしてしまいがちになるが、百合ってジャンルの輪郭が極めてあいまいなのね。そのせいか、ものすごく肩に力の入った「こういうのが百合です、あんなのは百合じゃない」的力作が多くて読んでて疲れる。アニメ界隈なんかで「尊い」の同義語として使われる「百合」を「百合」だと思ってるような人間は戸惑うばかり。個人的ベストは「噓つき姫」。

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    2023年05月19日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ネタバレ

    本をテーマにした短編集。
    どの物語も短いながらも、本が好きな気持ちに溢れていて、読んでいて楽しくなります。
    小路幸也さんの「ラバーズブック」が特に好きです!
    亡くなった人の代わりに、彼が遺していった本に旅をさせてあげたいというカフェのお母さんの温かい気持ちに心動かされます!

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    2025年12月21日
  • 春狂い

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    今まで読んだ宮木さんの作品は痛快に困難を笑い飛ばして行くような、元気をもらうような作品ばかりだったので今回のテイストは初でした。
    誰からの注意を惹きつけてしまうような美少女。守られるべき幼少時代に自分で自分を守るしかなかった。自分をただの子供として扱ってくれる数少ない人と巡り会えたことが唯一の救い。
    それでも少女は大人になることなく人生を終えてしまった。ただ一人心を通わせた少年の復習を誓って。
    現実離れしているところもあったと思う。そこまですべての人が欲望まみれで美男美女に対して接するとは思えないが、少女の周りのすべての男性は欲望の対象に、すべての女性は敵にという状況は生きにくかっただろうと思

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    2023年04月15日
  • 官能と少女

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    ネタバレ

    ふーん、えっちじゃん。

    官能は官能でも未成熟なグロくて痛くて病んでる感じ。悪くない。
    挿絵が可愛い。
    春眠の岸田は私のものにしたい。
    春眠とモンタージュが繋がりがある。
    ピンクのうさぎの恋人(彼女)は一体なんなんやって感じ。

    コンクパール
    春眠
    光あふれる
    ピンクのうさぎ
    雪の水面
    モンタージュ

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    2023年04月06日
  • 百合小説コレクション wiz

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    全体的に上手くまとまっている雰囲気。
    『選挙に絶対行きたくない(略)』はセクシャルマイノリティによるヘテロセクシュアリティへの反旗の話でもあると感じる。だって確かに選挙にも行かず期日前投票の日すらダラダラ過ごしてても、好きな人との日々を確約されてるなんて、それこそ""ずるすぎる""。二人をすれ違わせたのは結局信条の違いなんかじゃなくて、いつまでも同性婚を認めない政府の方針なんだなと思った。
    ガッツリめのファンタジーが苦手なタイプで、ちょこちょこ挟まるファンタジー要素たっぷりのお話を読み進めるのが大変だったので、この評価。
    宮木あや子さん目当てで買ったけど

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    2023年03月26日
  • 百合小説コレクション wiz

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    冒頭から女版ひろゆきみたいな性格悪い女が出てきて良かった でも必死こいて選挙に行きたくない気持ちめちゃ分かる この世はマイノリティ向けにデザインされてないから

    シンプルに気になる作家に出会えたので得した気持ち

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    2023年03月22日
  • 春狂い

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     うーん。こ、これは‥。こんなにレビューを書くのが躊躇われる作品は、そうそうないです。書きたくない、というよりは、どう書くのが適切かと考えてしまい、自分の価値観や感性が晒される(これはどの作品も同じか)ような気になります。

     狂気と幻想‥。脳裏に浮かぶ言葉はこれで、読み手を軽々と非日常・非現実世界へ誘いました。
     全編を貫く性暴力からは、性的感覚を享受するような「官能」は感じません。どちらかと言うと、美しさを最高価値とし、傾倒・陶酔する「耽美」なのかと受け止めました。
     6つの章で語り手の視点が異なり、少しずつ物語が重なり合っていきます。読み手の心に浮かぶ謎が徐々に明かされる構成は、ミステリ

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    2023年03月04日
  • 官能と少女

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    ネタバレ

    私が私であることを誰が証明できる?
    誰の言った言葉なのかやっぱり判らないけれど、
    まずらそれを証明するのは私でありたい。
                『モンタージュ』より

    少女が恋する物語が詰まった一冊。
    そのお相手は宝石だったり、先生だったり、
    色々だったけれど
    あまり読んだことがないような内容ばっかりで
    面白かったです!

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    2023年02月12日
  • 百合小説コレクション wiz

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    新感覚の世界観でした。
    百合というものにあまり触れていなかった私なんですが、女性同士の恋愛をここまで、美しく描けるんだなと感嘆しました。アンソロジー集となっていて、それぞれ違う作家が、自分の世界観を描いています。男女では描けない、恋愛模様が百合では、描けれるので、読む前は、この感覚に慣れるのかなと心配したのですが、読んでみてこの感覚にハマりました。全作品を読んで感じたのが、女性同士の恋愛の方が、男女の恋愛と比べて、より強く、深く結びついているイメージがあって、読んでて、美しいを通り越して、高い芸術性を感じました。

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    2023年02月12日
  • 官能と少女

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    どの作品も影があって、
    「官能」「少女」に「影」が交わるとすごく胸がザワつく。

    言葉だけで官能的な表現をするのは
    とても難しいと思いますが…
    読んでいてどういう意味なのか
    スっと頭の中に入ってこないところがちらほら。

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    2023年02月11日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ネタバレ

    タイトル通り、一冊の本、もっと言うと、主人公たちにとっての大事な「一冊目の本」との出会い、一冊の本で繋がる人間関係、なんかが軸にあるアンソロジー。さすがは「ダ・ヴィンチ編集」といった感じ。すでに知ってる話もあったが、原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」・小路幸也「ラバーズブック」がお気に入り。その本に出会った時に置かれている自分の状況によってその本に抱く感情は当然変わってくるが、自分にとって運命の一冊とはなんだろうか?

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    2023年01月14日
  • 春狂い

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    狂気を孕む美しさは、猟奇を催す。
    17歳の少女は、その美貌から、幼児期より男たちの欲望に穢され続けた。美少女を取り巻く狂気のサークルは、家庭から教室、学校へ。エネルギーを蓄えながら伝染していく。
    坂口安吾「桜の森の満開の下」を読んだことも忘れていたのに、狂気と桜のキーワードで、思い出した。桜の満開の下を通ると気が狂う。そう信じている山賊。美しい旅の女を襲い妻にする。その美しい女がなかなか恐ろしく、最後は桜の満開の下で散っていくという短編。
    美少女に狂っていく男達と、彼らの狂気に身を滅ぼしていく少女。その連鎖は幾つかの殺人にも至る。
    各章の展開のつながりが面白い。最終章での少女の憑依が、彼女への

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    2022年12月12日
  • 太陽の庭

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    地図にも載っていない永代院
    かつては神と崇められていたその一族は破滅へと向かっていく

    義理の母に恋慕を抱き子を孕ませた罪は一生消えることはない

    岬の全寮制女子大の全容と一族の秘密と愛憎を描いた物語

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    2022年11月30日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    奪い、奪われ甘い蜜の匂いの毒に侵されて行く

    略奪愛をテーマに5人の女性作家さんが紡ぐ芳しいアンソロジー

    花房観音さんだけ初読み作家さんでしたが一番惹かれる物語だった

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    2022年11月30日