宮木あや子のレビュー一覧

  • 官能と少女

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     書店の「書店員が本気でお薦めする本」的な棚で見付けた。ハヤカワJA・この表紙・このタイトルということで、ここで買わなかったら一生読まないだろうと思って購入した。

     一般的に「メンヘラ」とカテゴライズされるような少女が出てきて、愛情・性欲といった問題に振り回され傷付く短篇集。

     「身の回りに愛すべきものたちがあるのに、なぜ人は、人とのつながりばかりに重きを置くのでしょうか。人の気持ちが手に入ったってそれは目に見えないし、離れてゆくさまだって見えません。勝手に人に愛情を注いでおいて、望んでいた量の愛情がその人から戻ってこなかったからといって流す涙よりも、予約期日を過ぎてしまい、入荷当日お店に

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    2020年01月01日
  • 校閲ガール

    購入済み

    がらりと作風を変えて

    この著者の他の作品とはがらりと作風を変えたお仕事小説。
    文章力はある作家なので読みやすい。
    私としては従来の繊細な作品よりこちらの作風の方が好み。

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    2019年11月23日
  • 恋テロ 真夜中に読みたい20人のトキメク物語

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    2019年84冊目。リアルな社会ものを2冊続けていたので、自分の中で一服の清涼剤的なものを求める意味でチョイス。出している文庫が女性向けなのか、どちらかというと女性視点の短編が多い気もする。そんな中で良かったのが、「破談同盟」「初めてのラブレター」の2つ。どちらもラストが、これから何かが始まるという期待で終わる話で、何か読んでいるこちらがニヤニヤしてしまう。オジサンもたまにはこういう物が欲しいのよ。(笑)。感想はこんなところです。

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    2019年11月15日
  • 喉の奥なら傷ついてもばれない

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    短編集。
    禁忌を冒した主婦たちの話。
    あまり共感は出来なかった。
    官能小説なのですが、表現が今ひとつ好きになれなかったです。タイトルのシーンも、思わずウッとなり、目を伏せてしまいました。
    最後の過干渉の母の話が不気味で気持ち悪いけれど、一番面白かった。

    母の虐待から助け、一緒に家出をしてくれた同級生と再会した主婦。

    バイト先の訳あり学生が気になるナチュラル嗜好の主婦。

    旅先で出会った純粋無垢な少女が気になる金持ちの老人と結婚した主婦。

    夫の愛に満たされているはずなのに、生徒である単身赴任の男に胸をときめかせるピアノ教師。

    ヤクザの情婦となった小料理屋で働く主婦。

    子離れ出来ず、娘を

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    2019年10月31日
  • 花宵道中

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    おもしろかった、ただの短編かなと思ったら人物たちが関連していて、少しずつそれぞれの背景や恋愛が明らかになっていくのがよかった。

    みんな登場人物の女性が可愛らしく、どのキャラクターも好き。山田屋のお店の、庶民じみた感じにほっとする。境遇だって待遇だってひどいんだけど夢を売り続けた女性たちの華やかさが救いであり、山田屋には読んでいて愛着がわいた。

    もちろん、そんな生活から抜けだせない女たち、惚れた男と一緒に生きながら好きでもない男に抱かれる女たちは辛いんだろうけど、

    男の方だって、好きな女がいつも他の男に抱かれているというのは耐えられない葛藤があるんだろうなあと思う。女からしてみれば、仕事な

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    2019年07月22日
  • 校閲ガール トルネード

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    暑くてジメジメするからちぃとも本が読めない。とにかく1冊読まなきゃと、薄くて読みやすくて確実に面白いことがわかっている本作を手に取る。

    なのになんで鼻声やねん悦子。ハダツバッドッタラヨミニグイガナ。幸いにして彼女の鼻づまり、いや鼻水ダダ漏れ状態は序盤で解消。そうしたら今度は校閲部から憧れの編集部へ異動ですと。

    ほんとだ、彼女はああ見えて人の悪口は言わないんだ。そう努めているわけではなくて興味がないんだ。第3弾まで来て初めてそんな人柄に触れて癒やされる。

    登場人物の誰も彼もが幸せになってくれることを切に願います。

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    2019年06月06日
  • 校閲ガール トルネード

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    ネタバレ

    やっぱり、悦子は良いなぁ。好きな事がハッキリしていて、言いたい事も言うし、人の事をうらやんだもしない。
    ただ今回は、自分のやりたかった仕事と、向いている仕事が違うという事に気付き、最終的に校閲の仕事に打ち込む事になる。

    今作では貝塚の出場回数が少なくて、2人のバトルがあまり見られなかったのは残念。
    今でも悦子は「石原さとみ」のイメージのまま、最後まで読んだ。

    あ、これで完結なのか。寂しいなぁ…

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    2019年04月22日
  • 校閲ガール トルネード

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    まさにトルネードだったね。悦子にとっては恋に仕事に充実した展開になったかと思いきや……家族が病に倒れる事態も、相当のストレスだ。憧れのファッション誌の世界は、生き馬の目を抜く世界だった。好きなこととできることは違うという厳しい現実。試練を経て成長していく悦子。ちょっぴり変な可愛らしい女子というキャラが、シリーズを通じて際立っていた。

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    2019年03月03日
  • 校閲ガール トルネード

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    前半は、第一作を思わせる校閲ミステリー仕立てに絡めて、ついに悦子と是永が結ばれるドタバタ・ラブ・ストーリー。後半はあこがれの編集部(ただし、"Lassy" ではなく、そのウェディング向けスピンアウト雑誌 "Lassy noces")に異動したものの、想像とは違う編集の世界に悦子が翻弄される姿を描く。

    幸せな結婚を願いつつ、独身のまま Lassy の敏腕編集長として第一戦で活躍する榊原と、一流キャリアウーマンを目指しながら幸せな結婚と子供に恵まれ、第二線の Lassy noces 編集長に甘んじる楠城の二人の女性が、同じく希望の職業と適性が合致しない悦子

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    2019年02月23日
  • 砂子のなかより青き草 清少納言と中宮定子

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    女の祈りの話 明朗快活なイメージを持たれがちな清少納言の煌びやかな日々をせめて草子のなかだけはとどめようと足掻く一種の泥臭い祈りの話だった。女の情念ととびぬけた文才で魑魅魍魎が跋扈する平安の世を渡り合う感じ

    ラストの悲しいけど爽やかさの残る宰相の君とのやりとりが好き

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    2025年12月07日
  • 官能と少女

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    ネタバレ

    表紙買い。宮木あや子作品、初めて読んだ。文章は読みやすいし雰囲気も結構好きだし、他の作品も読んでみようかな。

    本の帯に「恋愛小説」って書いてあったけど、恋愛小説とは違うような気がした。恋愛が絡んではいるけど、登場人物同士の心はあんまり通ってない。全部の話に寂しさを感じた。それから、何度か出てくる血の描写が妙に印象に残る。個人的には、この本はエログロ小説。

    最初に恋愛小説を期待して読んだからかな、「春眠」がいちばん好きだった。印象のよくない主人公が「モンタージュ」でも再登場したけど、こちらでは良い先生ぶっててシュールだった。最後、ちょっとスカッとしたよね。

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    2019年01月29日
  • 花宵道中

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    先に読んだコミック版の原作。R-18文学賞受賞作。当然ながら、ストーリーは基本的に同じ。コミック版より遊女たちの情が深いように感じられる。濃厚な情交シーンが描かれているからだろうか。

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    2019年01月27日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    これやっぱりモデルはジャニーズかな?と、大抵の人は思うはず。ひとつの事務所に男性アイドルグループがたくさん所属していて、CDデビュー前のグループは既にデビューしている先輩のバックで踊って、コンサートではオリジナルのうちわを振って…という、どこかで聞いたことがある要素がたっぷり。
    なのでジャニーズファンの人ならより面白く読めるかも知れない。あるある!って思うことがたくさんありそう。

    35歳で既婚でスノーホワイツのファン。というざっくりとした共通点を持った5人の女性の物語。
    1章ごとに主役が交代してそれぞれの境遇や人柄などが描かれてゆき、その中で5人が少しずつ出逢ったり紹介したりされたりで繋がっ

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    2019年01月27日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    今年最後の1冊にふさわしかった。宮下奈都さんの作品はさらりと読みやすい。原田マハさんの作品は短編だけども流石に深い。小路幸也さん人と人の繋がりと本とのつながりに安定感。中田永一さんのメアリー・スーを殺してが新鮮だった。

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    2018年12月31日
  • 校閲ガール トルネード

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    ネタバレ

    シリーズ3作目。最終巻なのかな?

    ついにファッション誌に異動するも、結局自分には校閲が適性だったと気づく。憧れは憧れのまま、なのかな。

    私は校閲部で頑張る悦子が好きだったけども。仕事頑張る人なら必ずぶち当たる悩み。校閲を選んだのは英断だっと思う!

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    2018年12月16日
  • 校閲ガール トルネード

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    ネタバレ

    今作は、悦子と一緒にいろいろと考えながら
    読みすすめました。

    「がんばれ!悦子!」思わず
    そう声をかけたくなる。
    そんな読後感です。

    天賦の才能と 自分のやりたいことに
    ずれがあると気づいた時。

    しかしそれは
    「自分には願ってもみなかった才能がある」
    と気づく瞬間でもあるんですね。

    だからこそ。
    それは自分の望む方向ではなかったのに
    悦子は恋人よりも校閲の仕事を迷わず選んだ。

    まだ若い悦子はこれからも悩みつつ
    悦子にしか歩けない悦子だけの生き方を
    切り拓いてゆくことでしょう。

    私は若い頃志した作家にはなれず
    なりたくもなかった教師として
    30年を過ごしました。

    天職…だとはまだ思

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    2018年12月09日
  • 校閲ガール トルネード

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    出版社の校閲部に勤める主人公の河野悦子の3作品目です。前作はスピンオフ的な感じで、ほとんど主人公の河野悦子が登場しませんでしたが、今回はさらにトークに磨きをかけて、しっかりと主人公として登場します。しかも、ついに雑誌編集部に異動します。恋のお話もありますが、そこは置いておいて、やりたい仕事と向いている仕事は違うのだと、自分自身も思うところです。最後に石原さとみさんと作者の宮木あや子さんの対談が掲載されています。

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    2018年11月29日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

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    悦子のまわりの人たちのお話。かなり前に読んだので誰だっけ?って忘れてるとこもあったけど、それでも引き込む宮木さんの小説の凄さ。

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    2018年11月22日
  • 校閲ガール トルネード

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    ネタバレ

    いつの間にか文庫版が出ていたので購入。
    巻末に作者と石原さとみの対談、ドラマ化したプロデューサーによる解説を収録。

    やりたい仕事と向いてる仕事が違う……なかなかに含蓄のあるラスト。

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    2018年11月11日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

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    校閲ガールの2作目です。出版社の校閲部でお仕事をしている主人公の河野悦子。今回は1作目で登場した主人公の周りの人が順に主人公になる連作物語です。各物語で少し河野悦子が登場しますが、各物語の私は、それぞれの物語の主人公たちです。河野悦子のトークを楽しみにしている方には、少し寂しいかも。1作目を読んでおかないと、お話がつながりません。

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    2018年11月04日