宮木あや子のレビュー一覧

  • 官能と少女

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    ネタバレ

    私が私であることを誰が証明できる?
    誰の言った言葉なのかやっぱり判らないけれど、
    まずらそれを証明するのは私でありたい。
                『モンタージュ』より

    少女が恋する物語が詰まった一冊。
    そのお相手は宝石だったり、先生だったり、
    色々だったけれど
    あまり読んだことがないような内容ばっかりで
    面白かったです!

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    2023年02月12日
  • 百合小説コレクション wiz

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    新感覚の世界観でした。
    百合というものにあまり触れていなかった私なんですが、女性同士の恋愛をここまで、美しく描けるんだなと感嘆しました。アンソロジー集となっていて、それぞれ違う作家が、自分の世界観を描いています。男女では描けない、恋愛模様が百合では、描けれるので、読む前は、この感覚に慣れるのかなと心配したのですが、読んでみてこの感覚にハマりました。全作品を読んで感じたのが、女性同士の恋愛の方が、男女の恋愛と比べて、より強く、深く結びついているイメージがあって、読んでて、美しいを通り越して、高い芸術性を感じました。

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    2023年02月12日
  • 官能と少女

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    どの作品も影があって、
    「官能」「少女」に「影」が交わるとすごく胸がザワつく。

    言葉だけで官能的な表現をするのは
    とても難しいと思いますが…
    読んでいてどういう意味なのか
    スっと頭の中に入ってこないところがちらほら。

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    2023年02月11日
  • 春狂い

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    狂気を孕む美しさは、猟奇を催す。
    17歳の少女は、その美貌から、幼児期より男たちの欲望に穢され続けた。美少女を取り巻く狂気のサークルは、家庭から教室、学校へ。エネルギーを蓄えながら伝染していく。
    坂口安吾「桜の森の満開の下」を読んだことも忘れていたのに、狂気と桜のキーワードで、思い出した。桜の満開の下を通ると気が狂う。そう信じている山賊。美しい旅の女を襲い妻にする。その美しい女がなかなか恐ろしく、最後は桜の満開の下で散っていくという短編。
    美少女に狂っていく男達と、彼らの狂気に身を滅ぼしていく少女。その連鎖は幾つかの殺人にも至る。
    各章の展開のつながりが面白い。最終章での少女の憑依が、彼女への

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    2022年12月12日
  • 太陽の庭

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    地図にも載っていない永代院
    かつては神と崇められていたその一族は破滅へと向かっていく

    義理の母に恋慕を抱き子を孕ませた罪は一生消えることはない

    岬の全寮制女子大の全容と一族の秘密と愛憎を描いた物語

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    2022年11月30日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    奪い、奪われ甘い蜜の匂いの毒に侵されて行く

    略奪愛をテーマに5人の女性作家さんが紡ぐ芳しいアンソロジー

    花房観音さんだけ初読み作家さんでしたが一番惹かれる物語だった

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    2022年11月30日
  • 砂子のなかより青き草 清少納言と中宮定子

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    宮木あや子の書く清少納言。
    紫式部がすごい嫌な女に描かれていたけど、宮木あや子の書く紫式部も見てみたい。

    しかし、呪詛ってホントに効くのかな……。
    物語の中ではよく出てくるし、当時は効くものと信じられていたのだろうけど。

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    2022年11月22日
  • サイドストーリーズ

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    やはり読んだことのある本だと面白さが格段に違う。まほろは何度読んでも好きなお話だし、空気感がとてもいい。どのお話にも必ず喫煙シーンが出てきて一服ひろばが登場すると思ったらJTの企画だったとは。無理なくストーリーに溶け込んでいたからよかったものの、短編集だとやはり物足りない勘はぬぐえない。新しい作家さんやお話の発掘も兼ねていたけれどあんまりだったかな。
    天地明察を読むか否か、迷うところ。

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    2022年11月03日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    花房さんの「それからのこと」は『花びらめくり』で既読だったけど、流石と言ったところで他からは飛び抜けた熱量を感じた。 彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は、読んでて心の一部がちくちくした。 花房さん以外で気に入ったのは、窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」かな。孫に介護されながら、かつての恋を回想する真智子さん…"愛し愛された記憶はいつまでも残るの"と。

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    2022年10月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    ネタバレ

    かわいいごっこが好きだった。
    人間ないものねだりで、何を手に入れても結局その喜びや幸せに慣れてしまう。大切なものをいつまでも新鮮に喜べたらいいのにって思う。
    ・いまだに時々、またかわいいかわいいのごっこ遊びにひたりたくなってしまう。馬鹿になって、侮られたい。お前を受け入れてやる、と傲慢に許され、思考を止めたい。

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    2022年10月20日
  • あまいゆびさき

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    宮木あや子さんは『官能と少女』から。恋愛小説としてはわりと露骨な性描写が特徴で、後ろめたくもくすぐったい感じになります。本作はいわゆる百合的な展開が主となっていて、同じく宮木さんの『ヴィオレッタの尖骨』とともに気になっていた一冊です。しかしまぁ、「あまいゆびさき」…このタイトルは甘美で、それでいて厳かな儀式を想起させますよね。

    さて、冒頭主人公ふたりの幼少期(保育園児あるいは幼稚園児)から、チョコを口移ししたり触りっこをしたり結婚ごっこをしたりと、まあ見せつけてくれます…。「さすがここまでしないだろう!」とツッコミたくもなりますが、幼いふたりにとっては「楽園」を訪うがことき夢のじかん、読み進

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    2022年09月16日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    あとどのくらい私たちはこうやって肌を合わせられるのですか-。世間から隔絶された場所で生かされている美しい少女たち。快楽に溺れながらも、真実の情愛を求める彼女たちに救いはあるのか? 儚くも美しい恋愛小説集。

    宮木あや子繋がり。
    私には理解するのが難しい内容だった。

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    2022年07月29日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    ネタバレ

    (2022-07-19 2h)

    友だちから勧められた小説。

    『推し萌ゆ』のような、アイドルのファン視点の話。どちらも描かれているアイドル像はジャニーズと重なる。
    こちらは2015年発行で、ファンの重みもポップに描かれている印象。5人の女性の視点から楽しくファンの思想を追いかけることができて楽しい。女性作家さんならではの視点が多くある。同作家さんの『雨の塔』の苦しく耽美なタッチとは異なるエンタメ的な俗っぽさが作家としての幅広い描写力が感じられて良かった。

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    2022年07月19日
  • 手のひらの楽園(新潮文庫)

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    それぞれ色んな悩みを抱えている主人公や友人だちが、お互いに支え、時には傷つけ合いながらも成長していく姿が懐かしく、高校時代に戻りたいと思った。

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    2022年07月18日
  • 雨の塔

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    ずっと静かで切なかった。
    「痛い魔法」とか「架空の激痛にのたうちまわりそうになる」とか、出てくる文章表現にハッとさせられた。

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    2022年04月12日
  • 花宵道中 1

    無料版購入済み

    前後するので

    連作オムニバスだけど時代が前後するのでちょっとわかりにくいかも。
    あと描き分けもあんまりできてないので…
    花魁ものとしてはよくある話。

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    2022年04月01日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    略奪愛をテーマにした小説集。
    女性作家たちの描く偏愛にドキドキする。

    どうしてこんなにも、欲しいのだろう。
    そして、どうしてこんなにも、求められたいのだろう。

    「それからのこと」花房観音
    なんだかリアルでよかった。設定はリアルじゃなかったけど。奪われたい、求められたい。

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    2022年03月22日
  • 雨の塔

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    ネタバレ

    自由なようでありながら外界から完全に隔絶された舞台設定のせいか終始物語に息苦しさのようなものを感じながら読んだ。又、私の読解力の無さもあるだろうが、4人がなんとなく似たような闇(親との関係など)を抱えているせいか各々のイメージが掴みにくく、読んでいて今誰の視点で話が進んでいるのかわからなくなる場面が多々あった。架空の世界より現実世界の中でこの4人の感情を描いた方がより読者の心に届いたような気がする。

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    2021年12月11日
  • 泥ぞつもりて

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    ネタバレ

    まんま伊勢物語……。
    伊勢物語好きな人は必読!やな。

    けど、宮木あや子にしてはあんまサクサク読めず。
    私が平安時代とか、あまり興味ないからかも。

    そんな古典好きでもないけど、伊勢物語の第四段と第六段は高校の古典でやったので、覚えてる。
    六段なんて、ほんとそのままだわ。

    結局、主人公は藤原高子なのかな?
    後年、不義密通で皇太后の座を廃されてるとは知らなかった。

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    2021年09月05日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    表紙がめちゃくちゃ綺麗です。
    内容は一言で言うと百合と言うか少女同士の愛って感じです。
    ただ結末がハッキリと書かれてなく、文章が少し難しくて文学的でした。つまらなくはないですが個人的にはもう読まないかなと言う感じです

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    2021年08月30日