宮木あや子のレビュー一覧
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先輩が吉原は他とは違うんだ、あそこをそこらへんのデリヘルとかと一緒にすんなと力説しているのを思い出すわけだが、何が違うって予約していって駅まで車で迎えに来てくれると。でも帰りは歩いて帰ると。ともかく吉原のネームバリューはすごい。
やっぱ今でも金持ちの娯楽として流行ってんのかな。現代の事は分からんけど、江戸時代のシステムもなかなかにえげつなく、初回はお話だけよ、みたいなのから処女はめっさ価値があるのとか、おっさんの願望をうまく利用するシステムは昔も変わらんわね。
こういうの読むと、ホント男って勝手だわー、それに比べて女はいつもけなげに頑張ってるのね、って思うけど、まぁこれ小説だよって言われれ -
Posted by ブクログ
まさか宮木あや子さんの薄い本が読めるとは…そればかりではないですが、面白かったです。
それぞれ担当は違うけど同じアイドルグループのファンの35歳、というだけの繋がりの5人の女性たちが、皆さん素敵でした。
普通に暮らしていたら関わることもなかったと思う、境遇の違う女性たちでしたが、友達居ないと言いつつ話に親身になっているところが素敵でした。妬みがないのは、それぞれ自分にも相手にも不満があることをどこかで理解しているからなのかな。
好きなものがあると人はこんなにも強く、幸せになるのだなと思いました。
ジャニーズではないですが、わたしも追いかけている人たちがいるので彼女たちの想いにはとても共感しまし -
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久しぶりの再読。やっぱり面白い。
付き合っているのかいないのかよく分からない彼氏との性生活に悩む鑓水、年上社長とお付き合いしている、その社長より実家がお金持ちな朝日、超遠距離恋愛の相手のいい加減さに焦る壺井、確固たる意思を持って殴られている桶川、不倫関係から抜け出せない横山。
アラサー女子たちのあまりのあけすけな表現に、厭らしさなど全く感じず、逆に可笑しくて読みながら思わず声を出して笑ってしまうこともしばしば。
だが全員が受け身ではなくて前向き積極的に今を生きていて、単なるコミカルなだけではなくて自分の生き方や恋愛に悩んだり互いに気を遣い合ったり本気で相手のことを思ったり、そういう友情関係も -
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2017/11/06
四編からなる恋愛小説集(そんなキラキラしてない)!
黒い方の宮木さん!
ちょっとグエッとなる(グロくないし然程生々しくない)痛い描写や鬱々しそうな雰囲気や非常にエロry官能的な感じなどなど、明るくないところが良い小説。
喉の奥なら〜や春狂い、官能と少女が好きな私としては得でしかなかったけど、正直んーよく分からんと思う所がちょいちょいあったのが星4の理由。
読解力や想像力の問題かなー。判りそうで判らない感じ。そこもまた良い味の一つなんかしら。
タイトル作のヴィオレッタの尖骨にはあまり気持ちが入らなかったけど、星の王様はワクワクした。安野モヨコが漫画にしそうな雰囲気←思 -
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3短編
表題作 初出 2013「別冊文藝春秋電子増刊」
「針とトルソー」2011幻冬舎文庫『眠らないため息』
「星の王様」書き下ろし
中編
「紫陽花坂」2007新潮社ケータイ文庫
表題作 高校の音楽科の2人の美少女は美術科の美少年の手と足の尖骨に惹かれ、級友の嫉妬で刺された瀕死の美少年から骨をえぐり取ろうとする。
「針とトルソー」卒業したら親の決めた相手と結婚させられる少女は、デザイナーになりたい老舗呉服店の娘と高校の卒業旅行で琵琶湖に行き、自分の代わりに靴を沈める。
「星の王様」娼家で育てられ客を取らされている2人の少女が、女将の死で自分の道を歩いていく。
「紫陽花坂」女子高演劇部に -
最新刊通知が来て驚いた。
2017年2月に購入したのに、続編の新刊通知がきて驚いた。
多分既に文庫化された1作目を購入して、2作目は単行本の電子書籍だったんだろうけど、電子書籍だと区別つかないから文庫版も単行本版もシリーズでまとめて欲しかった。
そうでなきゃ、無理にシリーズでまとめなくても良いのに。
青崎有吾の裏染天馬シリーズはそんな感じ。
既に持っているので購入できないまま、続編が薄く表紙だけ表示されているのが悲しい。
電子書籍ならではの事だし、何とか解決してもらえないものだろうか?
内容は面白かったけど、本来の主人公の話ではないので星一つマイナス。
本来ならこれはスピンオフ作品でしょ。 -
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2016年、8冊目は宮木あや子の短編集。6編収録。
今回はネタバレ避けたいので、それぞれの粗筋等は省略します。
コレが「官能か?」と問われると、個人的には「微妙な位置」だと答えざるをえない。もちろん、性的描写、それも、ロリ、ユリ、相互観賞自慰、視姦etc(順不同)と、フェティシュなモノが並んでいる。一方で、コレは代表作(デビュー作)『花宵道中』でも感じたのだが、「男を勃てるため」として機能しないのよ。まぁ、R-18文学賞が「女性のための~」というお冠だからかもしれないけれどね。
全体的に、もっと軽いノリの作品達かと思いきや、少々中だるみはあるものの、ヴァラエティーもあり、興味深い。おかげ -
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本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
ますます本が愛おしくなります。
アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。
好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
さすがの乙一氏ですね。
ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
これは読後感がよいです(p^_^q)
「砂に埋もれたル・コルビュジエ」