宮木あや子のレビュー一覧
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短編集。
禁忌を冒した主婦たちの話。
あまり共感は出来なかった。
官能小説なのですが、表現が今ひとつ好きになれなかったです。タイトルのシーンも、思わずウッとなり、目を伏せてしまいました。
最後の過干渉の母の話が不気味で気持ち悪いけれど、一番面白かった。
母の虐待から助け、一緒に家出をしてくれた同級生と再会した主婦。
バイト先の訳あり学生が気になるナチュラル嗜好の主婦。
旅先で出会った純粋無垢な少女が気になる金持ちの老人と結婚した主婦。
夫の愛に満たされているはずなのに、生徒である単身赴任の男に胸をときめかせるピアノ教師。
ヤクザの情婦となった小料理屋で働く主婦。
子離れ出来ず、娘を縛り監視する母。 -
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おもしろかった、ただの短編かなと思ったら人物たちが関連していて、少しずつそれぞれの背景や恋愛が明らかになっていくのがよかった。
みんな登場人物の女性が可愛らしく、どのキャラクターも好き。山田屋のお店の、庶民じみた感じにほっとする。境遇だって待遇だってひどいんだけど夢を売り続けた女性たちの華やかさが救いであり、山田屋には読んでいて愛着がわいた。
もちろん、そんな生活から抜けだせない女たち、惚れた男と一緒に生きながら好きでもない男に抱かれる女たちは辛いんだろうけど、
男の方だって、好きな女がいつも他の男に抱かれているというのは耐えられない葛藤があるんだろうなあと思う。女からしてみれば、仕事なだけだし、男のためにしてる仕事なんだと割りきってると思うけど。
一人の遊女が言っていたように、男だって女だって、誰もが惚れた人ばかりとうまくいくわけじゃない。実は好きな人がいるのにそれを心に抱えて夢を買いにくる男もいる、なんかそれって、別に遊郭の世界に限ったことじゃないよなと思う。
でも、好きな人とはうまくいかなくてもその後につながる。なんだろう、ほんとうに好きだった人、好かれていた人から向けられた表情を知ってるというのは、その人とうまくいかなくて終わりじゃなくて、
別の人と関係を深めるときでも、本当にこの人を好いてるんだろうか、好かれているんだろうか、というのがわかるのは、かつて好きだった人の顔を思い浮かべることができるからだ。
だから一時の感情でも好きだと思ったらその気持ちは大事にしたい。川を越えるかどうかは別として。 -
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前半は、第一作を思わせる校閲ミステリー仕立てに絡めて、ついに悦子と是永が結ばれるドタバタ・ラブ・ストーリー。後半はあこがれの編集部(ただし、"Lassy" ではなく、そのウェディング向けスピンアウト雑誌 "Lassy noces")に異動したものの、想像とは違う編集の世界に悦子が翻弄される姿を描く。
幸せな結婚を願いつつ、独身のまま Lassy の敏腕編集長として第一戦で活躍する榊原と、一流キャリアウーマンを目指しながら幸せな結婚と子供に恵まれ、第二線の Lassy noces 編集長に甘んじる楠城の二人の女性が、同じく希望の職業と適性が合致しない悦子と是永の関係と相似形をなす構成はよくできている。 -
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ネタバレ表紙買い。宮木あや子作品、初めて読んだ。文章は読みやすいし雰囲気も結構好きだし、他の作品も読んでみようかな。
本の帯に「恋愛小説」って書いてあったけど、恋愛小説とは違うような気がした。恋愛が絡んではいるけど、登場人物同士の心はあんまり通ってない。全部の話に寂しさを感じた。それから、何度か出てくる血の描写が妙に印象に残る。個人的には、この本はエログロ小説。
最初に恋愛小説を期待して読んだからかな、「春眠」がいちばん好きだった。印象のよくない主人公が「モンタージュ」でも再登場したけど、こちらでは良い先生ぶっててシュールだった。最後、ちょっとスカッとしたよね。 -
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これやっぱりモデルはジャニーズかな?と、大抵の人は思うはず。ひとつの事務所に男性アイドルグループがたくさん所属していて、CDデビュー前のグループは既にデビューしている先輩のバックで踊って、コンサートではオリジナルのうちわを振って…という、どこかで聞いたことがある要素がたっぷり。
なのでジャニーズファンの人ならより面白く読めるかも知れない。あるある!って思うことがたくさんありそう。
35歳で既婚でスノーホワイツのファン。というざっくりとした共通点を持った5人の女性の物語。
1章ごとに主役が交代してそれぞれの境遇や人柄などが描かれてゆき、その中で5人が少しずつ出逢ったり紹介したりされたりで繋がっていく。
セレブだったりどちらかと言うと貧乏だったり、美人だったり不細工だったり、バリバリのキャリアウーマンだったり緩めのパート従業員だったり。容姿も職業もバラバラ、夫とも仲良い人物もいれば、仮面夫婦状態の人物もいる。
普通ならば知り合うことも親しくなることも無さそうな5人が、スノーホワイツというひとつのコンテンツで繋がる。集まってもけして仲良しとは言えないものの(笑)スノーホワイツの話題になると同じ熱で語って盛り上がれる。
ひとつの共通項があるというのは本当に強い。私自身、それで繋がって今でも付き合いのある友人が何人かいるから分かる。住んでいる場所や年齢が違っていても、そのひとつでずっと繋がっていることも出来る。
5人の推しメンがバラバラっていうのもまた良い。
相手は芸能人だから一緒に過ごせるわけもなくリアルな恋愛ではないけれど、これもある意味立派なひとつの恋愛のかたちなのかも。犯罪的なことに走らない限り、想うのは自由だ。
張りがない、つまらない、そんな日々に光を与えてくれるという意味で、彼女たちにとっては常に側にいる誰かよりも大事な存在だったりする。もしかしたら、側に誰かがいるという保証があるからこその恋愛なのかもしれないけれど。
美しいとは言えない女の本音もたくさん垣間見えて面白かった。だからこそ綺麗な面しか見えないスターという存在に恋をするのかも。
「婚外恋愛に似たもの」というタイトル、ズバリだな、と思う。
去年ドラマ化したらしい。ちょっと観てみたい。 -
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ネタバレ今作は、悦子と一緒にいろいろと考えながら
読みすすめました。
「がんばれ!悦子!」思わず
そう声をかけたくなる。
そんな読後感です。
天賦の才能と 自分のやりたいことに
ずれがあると気づいた時。
しかしそれは
「自分には願ってもみなかった才能がある」
と気づく瞬間でもあるんですね。
だからこそ。
それは自分の望む方向ではなかったのに
悦子は恋人よりも校閲の仕事を迷わず選んだ。
まだ若い悦子はこれからも悩みつつ
悦子にしか歩けない悦子だけの生き方を
切り拓いてゆくことでしょう。
私は若い頃志した作家にはなれず
なりたくもなかった教師として
30年を過ごしました。
天職…だとはまだ思わないし
思いたくもない。
けれども「天賦の才能」だったことは
否めません。共鳴することしきりです。
「がんばれ!悦子!」 -
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先輩が吉原は他とは違うんだ、あそこをそこらへんのデリヘルとかと一緒にすんなと力説しているのを思い出すわけだが、何が違うって予約していって駅まで車で迎えに来てくれると。でも帰りは歩いて帰ると。ともかく吉原のネームバリューはすごい。
やっぱ今でも金持ちの娯楽として流行ってんのかな。現代の事は分からんけど、江戸時代のシステムもなかなかにえげつなく、初回はお話だけよ、みたいなのから処女はめっさ価値があるのとか、おっさんの願望をうまく利用するシステムは昔も変わらんわね。
こういうの読むと、ホント男って勝手だわー、それに比べて女はいつもけなげに頑張ってるのね、って思うけど、まぁこれ小説だよって言われれば、ですよねーってなる。
でも適度にエロ(R18向けだけど)を交えつつ、切ない感じで攻めてくるんだから大概面白いやね。タッチとか君の名はと同じシステムだわね。