宮木あや子のレビュー一覧

  • セレモニー黒真珠

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    葬儀社のお仕事小説。キチンとしている葬儀社のスタッフにも喜怒哀楽はあるわけで。なかなか普段は興味を持って見ない葬儀社というお仕事について学ぶと、見る目が変わるかも。

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    2018年09月24日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    官能的な作品。
    若く青々しい。
    今私は身も心もおばちゃんで、しかし若い頃を思い返せば似たような感情持ったことあった気がする。
    それも遠い過去。

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    2018年07月12日
  • 花宵道中

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    先輩が吉原は他とは違うんだ、あそこをそこらへんのデリヘルとかと一緒にすんなと力説しているのを思い出すわけだが、何が違うって予約していって駅まで車で迎えに来てくれると。でも帰りは歩いて帰ると。ともかく吉原のネームバリューはすごい。

    やっぱ今でも金持ちの娯楽として流行ってんのかな。現代の事は分からんけど、江戸時代のシステムもなかなかにえげつなく、初回はお話だけよ、みたいなのから処女はめっさ価値があるのとか、おっさんの願望をうまく利用するシステムは昔も変わらんわね。

    こういうの読むと、ホント男って勝手だわー、それに比べて女はいつもけなげに頑張ってるのね、って思うけど、まぁこれ小説だよって言われれ

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    2018年04月21日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

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    ネタバレ

    2018/3 1冊目(通算33冊目)。「校閲ガール」の悦子の周りにいるそれぞれの人々を主人公にした短編集。校閲ガール本編では語られなかった悦子の周りにいる人々の人物像が詳しく分かり世界観が広がっていくようで読んでいて楽しい。話でグッと来たのは、編集者の貝塚の話と校閲部の部長の話。自分が男性だからという点でもあるが、部長の話は反則だろと思いつつ切なくなってしまった。続編の「トルネード」は今手元にないが、必ず手に入れて読みたいと思う。

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    2018年03月02日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    作者の描く、危うい関係をはらはらしつつ読み進めるのが好きです。
    初めの作品の方が美しかったけど、どちらかというとぐさぐさと生臭い「紫陽花坂」が気に入り。不良高校だというのに「マイナークラブハウス~」のようなとがった且つ美しい感じ。まさに紫陽花の幻のような、蜃気楼のような虚構だろうが、美しい一瞬が見られて満足です。
    初出を見て、初期の作品だったのかー、と。

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    2018年01月28日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    まさか宮木あや子さんの薄い本が読めるとは…そればかりではないですが、面白かったです。
    それぞれ担当は違うけど同じアイドルグループのファンの35歳、というだけの繋がりの5人の女性たちが、皆さん素敵でした。
    普通に暮らしていたら関わることもなかったと思う、境遇の違う女性たちでしたが、友達居ないと言いつつ話に親身になっているところが素敵でした。妬みがないのは、それぞれ自分にも相手にも不満があることをどこかで理解しているからなのかな。
    好きなものがあると人はこんなにも強く、幸せになるのだなと思いました。
    ジャニーズではないですが、わたしも追いかけている人たちがいるので彼女たちの想いにはとても共感しまし

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    2018年01月04日
  • セレモニー黒真珠

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    ネタバレ

    久しぶりの再読。
    葬儀社の人々を描いたお仕事小説だが、宮木さんらしいユーモアがあちこちに見られる。
    薄幸の娘や失恋から葬儀社に転身した女や幼い頃から葬儀が好きだった青年。
    時にハードに、時にユルく、時にハートウォーミングに、こうしたバランスの上手さは宮木さんならでは。

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    2017年12月22日
  • 野良女

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    久しぶりの再読。やっぱり面白い。
    付き合っているのかいないのかよく分からない彼氏との性生活に悩む鑓水、年上社長とお付き合いしている、その社長より実家がお金持ちな朝日、超遠距離恋愛の相手のいい加減さに焦る壺井、確固たる意思を持って殴られている桶川、不倫関係から抜け出せない横山。
    アラサー女子たちのあまりのあけすけな表現に、厭らしさなど全く感じず、逆に可笑しくて読みながら思わず声を出して笑ってしまうこともしばしば。

    だが全員が受け身ではなくて前向き積極的に今を生きていて、単なるコミカルなだけではなくて自分の生き方や恋愛に悩んだり互いに気を遣い合ったり本気で相手のことを思ったり、そういう友情関係も

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    2017年12月20日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    2017/11/06

    四編からなる恋愛小説集(そんなキラキラしてない)!
    黒い方の宮木さん!
    ちょっとグエッとなる(グロくないし然程生々しくない)痛い描写や鬱々しそうな雰囲気や非常にエロry官能的な感じなどなど、明るくないところが良い小説。
    喉の奥なら〜や春狂い、官能と少女が好きな私としては得でしかなかったけど、正直んーよく分からんと思う所がちょいちょいあったのが星4の理由。
    読解力や想像力の問題かなー。判りそうで判らない感じ。そこもまた良い味の一つなんかしら。

    タイトル作のヴィオレッタの尖骨にはあまり気持ちが入らなかったけど、星の王様はワクワクした。安野モヨコが漫画にしそうな雰囲気←思

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    2017年11月07日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    3短編
    表題作 初出 2013「別冊文藝春秋電子増刊」
    「針とトルソー」2011幻冬舎文庫『眠らないため息』
    「星の王様」書き下ろし
    中編
    「紫陽花坂」2007新潮社ケータイ文庫

    表題作 高校の音楽科の2人の美少女は美術科の美少年の手と足の尖骨に惹かれ、級友の嫉妬で刺された瀕死の美少年から骨をえぐり取ろうとする。

    「針とトルソー」卒業したら親の決めた相手と結婚させられる少女は、デザイナーになりたい老舗呉服店の娘と高校の卒業旅行で琵琶湖に行き、自分の代わりに靴を沈める。

    「星の王様」娼家で育てられ客を取らされている2人の少女が、女将の死で自分の道を歩いていく。

    「紫陽花坂」女子高演劇部に

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    2017年10月23日
  • 校閲ガール

    匿名

    購入済み

    ドラマを見て

    原作が後でしたが、石原さとみちゃん主演がピッタリでしたね。
    小説もテンポが良くてサクサク読めちゃいました。

    #笑える #タメになる

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    2022年11月19日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    35歳の5人の女性。
    年齢という共通項はあるものの、全く異なる世界で生きている。
    そんな5人が男性アイドルを通じて出会う。
    しかも、互いに気付いていないが、それぞれが家庭において何らかの大きな不満を抱えているという共通項もあった。
    世の中のジャニヲタというのはこういうものなのか!と、そんな世界を垣間見ることができる作品。
    面白い。

    2017.8.9

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    2017年08月10日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    好きな作家さん勢ぞろいで、おまけに好きなテーマだったので、全部の短編を面白く読めました。窪さんの『朧月夜のスーヴェニア』 と花房さんの『それからのこと』が特に印象的。だけど、彩瀬さんの『かわいいごっこ』の主人公と文鳥の関係性もいいし、千早さんの『夏のうらはら』のツンデレっぷりも、宮木さん『蛇瓜とルチル』もアイドル好きの宮木さんっぽくて、結局やっぱり全部良かった。

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    2017年06月23日
  • 校閲ガール ア・ラ・モード

    最新刊通知が来て驚いた。

    2017年2月に購入したのに、続編の新刊通知がきて驚いた。
    多分既に文庫化された1作目を購入して、2作目は単行本の電子書籍だったんだろうけど、電子書籍だと区別つかないから文庫版も単行本版もシリーズでまとめて欲しかった。
    そうでなきゃ、無理にシリーズでまとめなくても良いのに。
    青崎有吾の裏染天馬シリーズはそんな感じ。
    既に持っているので購入できないまま、続編が薄く表紙だけ表示されているのが悲しい。
    電子書籍ならではの事だし、何とか解決してもらえないものだろうか?
    内容は面白かったけど、本来の主人公の話ではないので星一つマイナス。
    本来ならこれはスピンオフ作品でしょ。

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    2017年06月21日
  • 白蝶花

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    まわりに翻弄されて生きるいうことは自分がないのかと思ったけれど、否、自分がなければ生きてはゆけない。
    日々あらゆるものと対峙し、どんな目にあろうとも死ぬ物狂いに生きてゆく。
    その必死さゆえに儚い想いやその瞬きが凄みを持つ。

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    2017年05月16日
  • あまいゆびさき

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    面白かったです。真淳と照乃の幼少時代は読んでいて辛かったですが、一度離れても再会できて、それからの展開にすごく引き込まれました。愛した人が同性だっただけで、2人の関係は純愛なのだと思います。奥井もユリカも良かったです。ユリカ、かっこいい。真淳が照乃を空港から攫っていくところが好きでした。ハッピーエンドなのも良かったです。幸せな読後感です。とてもいい百合でした。

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    2017年04月15日
  • 官能と少女

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    2016年、8冊目は宮木あや子の短編集。6編収録。

    今回はネタバレ避けたいので、それぞれの粗筋等は省略します。

    コレが「官能か?」と問われると、個人的には「微妙な位置」だと答えざるをえない。もちろん、性的描写、それも、ロリ、ユリ、相互観賞自慰、視姦etc(順不同)と、フェティシュなモノが並んでいる。一方で、コレは代表作(デビュー作)『花宵道中』でも感じたのだが、「男を勃てるため」として機能しないのよ。まぁ、R-18文学賞が「女性のための~」というお冠だからかもしれないけれどね。

    全体的に、もっと軽いノリの作品達かと思いきや、少々中だるみはあるものの、ヴァラエティーもあり、興味深い。おかげ

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    2017年02月07日
  • 春狂い

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    少女とは病みで
    美しさとは呪いで

    桜庭一樹の七竈が光としての絶望であるならば ここには何もない
    春が狂っている

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    2017年02月06日
  • ガラシャ

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    明智光秀の娘で細川忠興に嫁いだ細川ガラシャの一代記。
    明智光秀、玉子(洗礼名ガラシャ)、玉子の侍女である糸、そして忠興の父・幽斎の目線で順に物語が綴られていく。

    戦国時代に関しては予備知識がほとんどないので、あまり歴史小説という意識なく読んだ。
    著者の他の作品に比べると、ぐいぐい引き込まれる感じが少し弱いかなと思うけど、充分読み応えある。
    特に、「マリア」の章に入ってから物語が加速度的に展開し、目が離せなくなった。

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    2017年01月08日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
    色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
    本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
    ますます本が愛おしくなります。

    アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
    ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。

    好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
    話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
    さすがの乙一氏ですね。
    ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
    ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
    これは読後感がよいです(p^_^q)

    「砂に埋もれたル・コルビュジエ」

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    2016年12月01日