宮木あや子のレビュー一覧

  • ガラシャ

    mi

    購入済み

    明智光秀の娘のお話

    宮木あや子さんの文章はどれも本当に美しい。
    歴史としてざっくり知ってる程度の本能寺の変という出来事の裏に隠れた様々な人の苦悩を感じ、
    とても切なくなった。 

    歴史とは人が一瞬一瞬積み上げてきたもので
    堅く羅列してしまうと事象だけを飲み込んでしまう。
    少なくとも私は年号と場所と関わった人、というある種記号のような覚え方しかしてこなかった。
    その瞬間に多くの苦しみ戸惑い怒り悲鳴があったことなどつるんと覆い隠されてしまう。

    もう会えないかも知れないという思いで
    夫を戦地に送り出す

    我が子の未来に戦と死と絶望しか感じられない

    本当に愛した人とは決して結ばれる事は出来ない

    細川ガラシャだけでな

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    2020年09月07日
  • 花宵道中

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    江戸時代の遊女たちの物語。
    宮木あや子さんの本は、ただ文字を読み進めているだけなのに耽美な空気に包まれてその世界に惹き込まれてしまう。
    陳腐な言葉の表現だけどピンクの世界に包まれるというか。
    花宵道中の世界観はまさに私が大好きな宮木あや子さんワールドで完成している。
    私の言葉では表現出来ないが、女ひとりひとりに焦点の当たった苦しくて悲しくて、そして甘い話。
    短編集のような作りなのに全てが繋がっている。
    私も彼女たちの人生に関わる1人かのように共に喜び共に悲しめる。
    宮木あや子さんの本は女を強くしてくれる気がする。

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    2020年07月11日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    面白くて一気読み。ジャニオタ風味のアイドルファンの35歳の女たち五人が主人公の群像劇で、アイドルファンってこんなだよねーわかるーという面白さだけでなく一人一人のキャラの魅力的な描写がすごい。誰もが満たされないものを抱えて生きてるよね、とラストではちょっと泣けました。

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    2020年01月08日
  • 野良女

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    登場人物達のセリフが、良かった。
    下品だ等の書評もありますが、フツーに楽しく読めました。
    後半の鑓水さんのセリフは、確かにグッときた。

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    2019年12月28日
  • 春狂い

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    どこかにいそうな気がする

    主人公の少女、小さい頃から男は虜になり偏執的な暴行を受け続ける、女からは煙たがられる存在。
    男は皆、少女に狂い狂人となっていく。
    少女は暴行されてもなんとか身を保ち育っていく。
    少女は自分と同じ境遇を歩んできた美しい少年と出会いお互いの心を通わせるが少年は家族によって戒められ自ら命を立ってしまう。
    少年を戒めた家族(少年の兄)が少女の学校の教師になり少女は兄の殺害を企てる。

    春狂い
    内容もわからずに本屋で手にとってあまりにも表紙のイラストが美しかったため購入しました。
    あらすじを読んでこれは重い内容だなぁと読み始めると想像よりはるかに重かった。
    読み終わってぐった

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    2019年08月21日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    この本で確実に落ちました。
    宮木あや子さん、どれを読んでも外れない。
    花宵道中の時代小説から校閲ガールの現代まで、
    お上手だなあと思ってたけど、いやー。もう。


    みんなアイドルが好きな、ただのファンの女性達の話。
    子持ちもキャリアウーマンもブサイクも。
    みんな等しくただのアイドルオタク。
    そんな女たちの小さな話の積み重ねなんだけど、
    ひとつひとつ、ひとりひとりの描写が丁寧で、
    なんていうかすごくよかった。


    好きな作家さんのひとりにいれます。

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    2019年01月23日
  • 野良女

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    女子(飲み)会のお話。
    女子会、飲み会好きなアラサー女子としてはものすごく共感できて笑えました!
    ちょっと東京タラレバ物語を彷彿させます。(こっちのが先に出てるのかな)
    が、、下ネタもあるのでもしかしたら共感できない&嫌悪感感じる方もいるかもしれません(汗)
    でも女子でも自分たちはこれくらいの下ネタは話してるので気にならないしむしろあるあるだったかも…
    楽しめました!
    でも男性が読むとどうなんだろう、、、???

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    2018年11月04日
  • 帝国の女

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    ネタバレ

    相変わらず宮木さんの筆致が冴えわたりまくっていて、読み進めるのが恐くて辛いけど、でも微かに(現実的な)救いのある物語。
    アラサー女の苦悩を描かせたら右に出る者はいないんじゃないかと思うけど、今作ではアラフォーも描いてきたよ。

    光文社のB面は全部エグくてエロいけど、『野良女』から読み返してみようかな。
    読み返すの勇気いるけど。

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    2018年06月22日
  • 花宵道中 1

    面白い

    続刊が読みたくなります。

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    2018年04月09日
  • 恋テロ 真夜中に読みたい20人のトキメク物語

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    思わずクスッと笑ってしまうお話や微笑ましい少しうるっときてしまうようなお話がたくさん詰まった小説でした。
    漫画も小説と違った面白いお話がたくさんあったので一冊でたくさん楽しむことが出来ました。
    個人的には、初めてのラブレターや破断同盟、至高なるアレキサンドライトの恋が好みでした。

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    2018年02月04日
  • 春狂い

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    探し求めていた本、そのもの、、って感じでした。
    美しすぎるゆえの現実、スカートを捲り上げていうフレーズの恐ろしさが堪りませんでした。

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    2017年12月14日
  • セレモニー黒真珠

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    小さな町の葬儀屋“セレモニー黒真珠”に勤務する3人の物語を連作で。

    アラサーなのに42歳ぐらいに見える、所作が美しい女性社員・笹島。幼い頃から葬儀屋に就職するのが夢だったイケメンのメガネ男子・木崎。訳ありのハケン女子・妹尾という面々の、葬儀屋を舞台にしたラブコメで異色。昔ブイブイ言わせていた社長も頼もしく、さくさく読めて痛快爽快。

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    2017年04月28日
  • セレモニー黒真珠

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    少し前、電車で目の前に座った事務服姿の女性が集中して読んでいて、表紙が印象的だったので探した。
    登場人物が魅力的。
    読んでよかった。

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    2017年04月17日
  • あまいゆびさき

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    正反対の歪んだ環境で育った二人の少女が互いに惹かれていく百合だが、百合独特の、この甘ったるい感じが好き。
    二人にとって互いは何にも代えがたいものなのはわかった。
    マイノリティーキャラが異様に多いと思ったが、それは作中の環境のせいなのか、はたまた実際にはそれくらいいるのを自分たちが知らないor気付いていないだけなのか。
    周りに流されっぱなしだった二人が最後には自分の道を切り開けてよかったと思う。
    確かに体が女だからって男しか愛してはいけないなんてよく考えればおかしいような気もするし。
    しかし最後で急にマイノリティーの問題を解決しなきゃ!みたいな目的意識みたいなのがでてきて重くなったのが小説として

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    2017年03月18日
  • 花宵道中

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    凄い…

    この一言に尽きます。

    美しくて、切なくて、儚くて、現代の小説には無いような感じ(舞台が江戸という事もあるのですが)がしました。

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    2017年01月01日
  • セレモニー黒真珠

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    読書で、久々に泣いた。
    重松清さんの「その日の前に」を
    読んだ以来かもしれない。
    あちらも、死がテーマだったけれど、
    こちらは、大笑い、のちの、大泣き。
    話の振り幅に驚く。
    過去のヒトの冷たさに、
    背筋が凍る話もあれば、
    見事なチームワークに、
    ココロ極暖になる話もあり。
    笑えて、泣けて、ゾクリも、ホロリも。
    宮木さんの底知れぬ魅力を、
    まるごと味わえた一冊でした。

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    2016年12月06日
  • 花宵道中

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    ネタバレ

    私の好きな時代軸であることもあり、ページをめくる手が止まりませんでした。
    それぞれのショートストーリーかと思いましたが、緩やかに且つ深く繋がっているストーリー。叶わぬ恋は無いのだとでも、恋愛は時として人を狂わすなぁと思いました。でも、恋愛している人が幸せならそれが幸せなのでは無いだろうかとおもってしまいました。また、読み返したいです。
    今でもふと、思い出してしまう作品です。
    これが処女作なんて恐ろしい。

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    2016年11月20日
  • サイドストーリーズ

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    大分前に購入「積ん読」状態だったのをなぜか読みました。
    正直楽しかったです。
    作家さん達の代表作のスピンオフというか表題通り「サイドストーリー」。読んだことの無い作品もありましたが、丁寧に作者の横顔やメインのストーリーも書いてあるというサービス付。すべて「煙草」や「一服ひろば」に関連して書いてありますが、上手くからめてあるお話もあれば、やや無くてもいいんじゃない?的なお話も。
    冲方丁の「天地明察」は読んでみたいと思っていた本だったので、ますます読みたくなりました。
    貴志佑介の「鍵のかかった部屋」からのお話はドラマで見ていた佐藤浩市の芹沢がメインになったのには驚きましたが、まんまでしたね。
    限ら

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    2016年10月11日
  • 野良女

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    アラサー女子5人それぞれの笑えるけれどちょっと切ない恋愛とシゴトの話。
    女子の会話はパワフルで赤裸々でちょっと下品で、でもそれがとても楽しい。

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    2016年07月26日
  • 花宵道中

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    わたしには想像もできなかった遊女たちの日常。吉原での恋愛は切なすぎて泣きたくなるほど胸が苦しくなった。
    何の知識もなくても、花魁への興味がなくても、楽しめる。
    文字だけで、頭の中に色鮮やかなイメージが浮かぶ。その表現も素敵。

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    2016年07月07日