宮木あや子のレビュー一覧
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購入済み
明智光秀の娘のお話
宮木あや子さんの文章はどれも本当に美しい。
歴史としてざっくり知ってる程度の本能寺の変という出来事の裏に隠れた様々な人の苦悩を感じ、
とても切なくなった。
歴史とは人が一瞬一瞬積み上げてきたもので
堅く羅列してしまうと事象だけを飲み込んでしまう。
少なくとも私は年号と場所と関わった人、というある種記号のような覚え方しかしてこなかった。
その瞬間に多くの苦しみ戸惑い怒り悲鳴があったことなどつるんと覆い隠されてしまう。
もう会えないかも知れないという思いで
夫を戦地に送り出す
我が子の未来に戦と死と絶望しか感じられない
本当に愛した人とは決して結ばれる事は出来ない
細川ガラシャだけでな -
Posted by ブクログ
どこかにいそうな気がする
主人公の少女、小さい頃から男は虜になり偏執的な暴行を受け続ける、女からは煙たがられる存在。
男は皆、少女に狂い狂人となっていく。
少女は暴行されてもなんとか身を保ち育っていく。
少女は自分と同じ境遇を歩んできた美しい少年と出会いお互いの心を通わせるが少年は家族によって戒められ自ら命を立ってしまう。
少年を戒めた家族(少年の兄)が少女の学校の教師になり少女は兄の殺害を企てる。
春狂い
内容もわからずに本屋で手にとってあまりにも表紙のイラストが美しかったため購入しました。
あらすじを読んでこれは重い内容だなぁと読み始めると想像よりはるかに重かった。
読み終わってぐった -
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Posted by ブクログ
正反対の歪んだ環境で育った二人の少女が互いに惹かれていく百合だが、百合独特の、この甘ったるい感じが好き。
二人にとって互いは何にも代えがたいものなのはわかった。
マイノリティーキャラが異様に多いと思ったが、それは作中の環境のせいなのか、はたまた実際にはそれくらいいるのを自分たちが知らないor気付いていないだけなのか。
周りに流されっぱなしだった二人が最後には自分の道を切り開けてよかったと思う。
確かに体が女だからって男しか愛してはいけないなんてよく考えればおかしいような気もするし。
しかし最後で急にマイノリティーの問題を解決しなきゃ!みたいな目的意識みたいなのがでてきて重くなったのが小説として -
Posted by ブクログ
大分前に購入「積ん読」状態だったのをなぜか読みました。
正直楽しかったです。
作家さん達の代表作のスピンオフというか表題通り「サイドストーリー」。読んだことの無い作品もありましたが、丁寧に作者の横顔やメインのストーリーも書いてあるというサービス付。すべて「煙草」や「一服ひろば」に関連して書いてありますが、上手くからめてあるお話もあれば、やや無くてもいいんじゃない?的なお話も。
冲方丁の「天地明察」は読んでみたいと思っていた本だったので、ますます読みたくなりました。
貴志佑介の「鍵のかかった部屋」からのお話はドラマで見ていた佐藤浩市の芹沢がメインになったのには驚きましたが、まんまでしたね。
限ら