宮木あや子のレビュー一覧

  • 雨の塔

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    女性(学生)4人の繊細で脆く拗れる心理描写が細かい作品だと思いました。
    うまく説明できないですが「女のこういうところが面倒くさい」みたいな人間関係が、美しく表現されていて、そのギャップに怖さも感じました。

    作中のほとんどが4人のうちの誰かのシーンとなりますが、語り手が頻繁に変わります。
    誰が誰の話をしてるのか混乱してしまいました。
    現実の人間関係も誰が何を考えてるのかわからないですし「あの人はこういう人だと思ってたのに話してみたら違った」みたいな感じになり、何回も前のページに戻って確認しながら読み進めました。

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    2025年02月08日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    妄想の乳酸菌たちの擬人化はよく分からなかったけど、自分の一途な行動が、少しは周りを変えているんだ。^_^、と言う自覚を持った時に人って変われるんだねー。一度も行ったことないし知り合いもいないけど、ぜひ彼の国に行ってみたくなったよ。

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    2025年02月04日
  • 花宵道中

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    大河ドラマを見て久しぶりに手に取る。
    そういうシーンもしっかりと描写されていて官能小説といえばそのとおりだけど、遊女たちの心のうちの描写の細かさに、胸をうたれた。
    みんながみんな、苦しい、つらいと思っているわけではない。
    「十六夜時雨」で、朝霧が客の男に啖呵を切る姿は粋だ。
    十把一絡げに「遊女」を描くのではなく、それぞれの人生を見つめ、作中では語られない生い立ちも見つめる作者の眼差しを感じた。

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    2025年01月21日
  • 春狂い

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    ネタバレ

    宮木さんと言えば校閲ガール!と思って、読み始めたら全然テイスト違ってビックリしたけど、そういやこの人R-18の賞貰ってたな…と納得。
    4章に行くまではうーん?って感じだったけれど、少女視点になってからの謎解き感が凄まじかった…!結城と前原先生いい人で良かった…
    結城が死ぬのわかってたのに、いい人なのもわかって約束してたのもあって読んでて泣きそうになった。
    そして唯一少女に感情を向けなかった前原先生最高すぎる…ミツコと幸せになれよ…の気持ち。
    読んでてすごく疲れるお話だったけど、こういうのもたまにはいいかもしれない。
    他の人が言っていたようにエログロはある、多少ね!

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    2024年12月21日
  • あまいゆびさき

    購入済み

    中々…

    付かず離れずな繊細な恋愛を感じられるとても良い作品だと感じました。主人公たちにまつわる出来事に自分までドキドキしました。最後の怒涛の展開にちょっとした疑問を感じましたが、感動できる作品です。。

    #感動する #切ない #ドロドロ

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    2024年12月03日
  • 野良女

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    言いたいことが言い合える、いい関係の友情が描かれている。
    普段は下世話なしょうもない事ばかり話しているけど、友達が苦しんでいる時には全力で手を差し伸べる。
    いつまでも読んでおきたい本でした

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    2024年11月10日
  • 野良女

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    大人向けな表現がいっぱい出てくるが、話としては要するに恋愛ドタバタ小説。アラサー女子の思考ってこんなんなの?恋愛に幻想を抱いている人達(経験の浅い人達)は読まない方が(笑)。
    でも、面白かったですよ。

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    2024年11月01日
  • CAボーイ

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    空港に縁のなかった自分も仕事で取り扱うことになり、ここ2年、勉強した。

    主人公の治真。東京の大学で男5人でつるむようになる。就職で夢をあきらめた?5年働いたホテルは、辞することがもったいないくらいのハイクラスホテルのよう。それでも航空業界への思いを捨てきれず・・・

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    2024年09月27日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    途中でよくわからなくなっちゃうんだけど、ヨーグルトオタクの向こう側に現代的なテーマが詰まっていてシンプルに面白かった。

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    2024年09月08日
  • 花宵道中

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     R-18文学賞、吉原の遊女を描く物語‥などの惹句に、邪推する自分がいましたが、どっこい! 薄っぺらな「官能小説」と片付けられない、質の高い文学性あふれる宮木さんのデビュー作でした。

     6編で構成される連作短編集で、各編毎に主人公の遊女が変わり、時系列を交錯しながらつながっていきます。それぞれの章がリンクし、伏線が美しく回収される様は、見事な構成力と感じました。
     独特な廓・花魁言葉もほぼなく、時代小説特有の古くささも感じさせず、すんなり入り込めます。

     遊廓の物語なので、確かに生々しく官能的な描写もありますが、いやらしさを感じさせない綺麗な文章です。むしろ、女性たちの過酷な境遇、懸命さ、

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    2024年08月18日
  • セレモニー黒真珠

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    読み易いお仕事小説でした。死について考えさせられる事もあったけど、そんな重々しくもなく。素敵な登場人物達でした。お葬式する時には是非頼みたい。

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    2024年06月18日
  • CAボーイ

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    お仕事小説、CAボーイ!中々男性も見られないCAでとても良かった。仲良い男友達もたくさんで凄く読みやすかったです。この先の恋愛どうなるのかが気になる。

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    2024年06月15日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    美しくて、それでいておどろおどろしい独特の世界観
    素晴らしい短編集でした。
    個人的に表題作が好きです。

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    2024年05月13日
  • 官能と少女

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    宮木あや子が2012年に発表した短編集の文庫版。タイトルから連想される、いわゆる少女が主人公の作品もありますが、年齢的なものに縛られるのではなく、少女が持つ危うさや毒を抽出して濃縮したような女性を「少女」と作者は呼称していると感じました。性描写、服装など描写が緻密で、原色がばらまかれたような世界をこれでもかと見せられて眩暈がします。短編集ですが、微妙に話が繋がっていて、多面的に物語を把握できて面白さを感じました。万人にお勧めできないのがもったいない。今井キラのイラストも世界観を彩るのに一役買っています。

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    2024年04月02日
  • 雨の塔

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    宮木あや子が2007年に発表した長編小説の文庫版。最初期の作品の一つです。資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大に「捨てられた」4人の少女の出会いと別れを描いた物語です。学校の敷地内、登場人物は4人という限られた舞台の中で濃密な時間が流れます。物語自体は淡々と進みますが、全体の雰囲気が素晴らしいです。ただし悲劇的な結末が苦手な人はご注意を。4人の行動や心情がかなり細かく描写されていて分かりやすいはずなのですが、誰が誰か分からなくなる瞬間があります。あえて人物の認識がしにくく書かれているのかな?

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    2024年03月10日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    お仕事小説でもあり、推し事小説?主人公の葛藤に共感しながらも、乳酸菌ブルガリア菌が語るヨーグルト乳酸菌とブルガリア国家の歴史話、乳酸菌を擬人化した作中ネット投稿小説など色々なことが関連しながらも並行して進行し、目まぐるしくて複雑だった。でも、アクロバティックに展開が進んで、最後にすべてが着地していたのが面白い。明治が協力していることもあって、ブルガリアヨーグルトの開発から製品展開の歴史が史実として真摯に語られているのも興味深い

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    2024年02月19日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    乳酸菌取り入れてぇぇとなること間違いなし。
    お馴染みのブルガリアヨーグルトが
    どうやって出来たのか苦労や歴史も
    書かれていた。楽しかった!

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    2024年02月02日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    面白かった。
    ブルガリアの歴史だけだと重くて読めない、、、となるところ、すごくいいバランスだった。でもちょっと先が気になってうわっ滑りで読んだ感は否めないので、また読み返そっと。

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    2024年01月24日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    東京の大手企業「明和」に就職した岩手出身の由寿は、閉鎖的な考えが残る母親などに悩まされながらも新しい仕事に一生懸命取り組む。明和ブルガリアヨーグルト五十周年特集のために社員にインタビューすると、制限文字数の10倍は書いてしまい削るのに苦労するなど熱意が伝わり微笑ましかった。由寿を見守る乳酸菌(!?)が語ったり、由寿の推しが、素人が創作した物語の中の擬人化された乳酸菌だったりして、ブルガリアや、ヨーグルトの歴史を学ぶこともできた。
    コスプレがばれて居場所を失いそうになっている兄を救うため、これから自分に続いて東京に出たいと考えている後輩たちに道筋をつけるため、「いい子」をやめ、諦めずに言葉にして

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    2024年01月21日
  • CAボーイ

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    文章に作家の個性を感じる。宮木あや子さんの匂いがプンプンする。
    『校閲ガール』のえっちゃんと同年代の世界に生きる若者という感じ。

    CAのお仕事事情から航空業界事情まで、これはものすごい取材量だろうと思う。
    でもエンタメ小説として楽しく軽く読めてしまった。
    まだまだ続きが読みたい。
    山村の悪事が白日のもとに曝される日が来るのが先か、治真がパイロットになるのが先か!?

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    2023年12月16日