宮木あや子のレビュー一覧
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パワフル。面白かったです。
ここに出てくる女性たち、皆問題を抱えまくっているけれど、むしゃくしゃした気持ちを友人とお酒と下話で盛り上がってワーッと発散してるのが楽しそうでした。
結構しんどいエピソードばかりですが、言葉のセンスが凄くて笑ってしまいました。日茎平均とかかなり酷い。
桶川さんと横山さんには幸せになって欲しい…鑓水さんも。桶川さんの話に1番笑いました。髪を切って重めのショートにして、目が腫れてたので眼帯をして仕事してたら、エヴァヲタにロックオンされるの面白すぎです。プラグスーツ着せられて「私が死んでもかわりはいるもの」って言わされまくる…でも、エヴァとガンダムは社会人としての教養って -
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これまでにも、何人もの作家のによる清少納言や中宮定子を読んできた。
自分の中ではやはり田辺聖子さんの『むかし・あけぼの』の存在が大きい。
そこでは歴史の流れ、政権の力関係が詳細に描かれていた。
田辺作品と比べると、こちらではぐっと登場人物を絞り込み、政争はごく簡単に迫害者道長の影を指すのみ。
行成も公任も斉信も登場しない。
敵と味方がくっきり書き分けられる。
紫式部や中宮彰子がこうもわかりやすい悪役になってしまうのには抵抗がある。
一条天皇の登場シーンも、ごくわずか。
その代わり、定子と清少納言の絆はもちろん、定子と妹の淑景舎の君、原子との仲睦まじさや、同僚の宰相の君との友情などが細やかに描 -
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4作品の連作小説です。最初の主人公は、外資系IT企業に務める29歳の派遣OLです。できる派遣OLですが、バカでも授業料さえ払えば入学も卒業もできるユーラシア大学出身です。音楽オタクで不倫をしていますが、新しい恋が始まります。親友の中尾ちゃんは派遣会社の営業です。ちょっとスリリングな展開になりますが、中尾ちゃんにも恋が始まります。3作目でハプニングを経て後藤ちゃんと中尾ちゃんの恋が進展します。4作目は後藤ちゃんの同僚でスイーツ女子を装う下町チャキチャキのパティが主人公です。お仕事や社会の嫌な部分もありますが、最終的にはハッピーになる恋愛お仕事小説です。
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書店の「書店員が本気でお薦めする本」的な棚で見付けた。ハヤカワJA・この表紙・このタイトルということで、ここで買わなかったら一生読まないだろうと思って購入した。
一般的に「メンヘラ」とカテゴライズされるような少女が出てきて、愛情・性欲といった問題に振り回され傷付く短篇集。
「身の回りに愛すべきものたちがあるのに、なぜ人は、人とのつながりばかりに重きを置くのでしょうか。人の気持ちが手に入ったってそれは目に見えないし、離れてゆくさまだって見えません。勝手に人に愛情を注いでおいて、望んでいた量の愛情がその人から戻ってこなかったからといって流す涙よりも、予約期日を過ぎてしまい、入荷当日お店に -
購入済み
がらりと作風を変えて
この著者の他の作品とはがらりと作風を変えたお仕事小説。
文章力はある作家なので読みやすい。
私としては従来の繊細な作品よりこちらの作風の方が好み。
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