宮木あや子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
正反対の歪んだ環境で育った二人の少女が互いに惹かれていく百合だが、百合独特の、この甘ったるい感じが好き。
二人にとって互いは何にも代えがたいものなのはわかった。
マイノリティーキャラが異様に多いと思ったが、それは作中の環境のせいなのか、はたまた実際にはそれくらいいるのを自分たちが知らないor気付いていないだけなのか。
周りに流されっぱなしだった二人が最後には自分の道を切り開けてよかったと思う。
確かに体が女だからって男しか愛してはいけないなんてよく考えればおかしいような気もするし。
しかし最後で急にマイノリティーの問題を解決しなきゃ!みたいな目的意識みたいなのがでてきて重くなったのが小説として -
Posted by ブクログ
大分前に購入「積ん読」状態だったのをなぜか読みました。
正直楽しかったです。
作家さん達の代表作のスピンオフというか表題通り「サイドストーリー」。読んだことの無い作品もありましたが、丁寧に作者の横顔やメインのストーリーも書いてあるというサービス付。すべて「煙草」や「一服ひろば」に関連して書いてありますが、上手くからめてあるお話もあれば、やや無くてもいいんじゃない?的なお話も。
冲方丁の「天地明察」は読んでみたいと思っていた本だったので、ますます読みたくなりました。
貴志佑介の「鍵のかかった部屋」からのお話はドラマで見ていた佐藤浩市の芹沢がメインになったのには驚きましたが、まんまでしたね。
限ら -
Posted by ブクログ
切ない。
誰もが果たせぬ想いを諦めている。
貫く女性もいる。
自分で決めた訳じゃないのに、誰だって幸せになっていいはずなのに。
看板女郎の桂山のエピソードはなかったけど、一番の売れっ子で呼び出しの位にいても、苦悩はあるんだろう。
客を選べるとしても、客を取らないでいいわけではない。
華やかな場面と、すごく暗い場面との対比がくっきりと描かれていて、暗いからこその華やかさなのかな、と感じる。
何の罪も犯していないのに、囚人のように生きなければならない女郎たち。
唯一、美しく着飾ることで、明るく笑うことで、きれいな景色を愛でることで、罪人ではないのだと主張しているかのようだ。
切ない美しさ、儚い豪華 -