宮木あや子のレビュー一覧

  • 婚外恋愛に似たもの

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    あなたは次の五人のうち、どの人に自分を重ね合わせますか?

    ① 『何においても、上から三番目の人生を送ってきた』

    ②『私はずっと一番目の人生を送ってきた』

    ③ 『ずっと下から三番目の人生を送ってきた』

    ④ 『特に自分の意思を持たない凡庸な女』

    ⑤ 『物心ついたころからデブでブス』

    さて、いかがでしょうか?自分のことを、”⑤”とはなかなかに言い難いような気もしますが、かと言って、”②”のように言い切るのもそれはそれで勇気がいることだと思います。しかし、人の人生は多種多様です。頂点に立つ人がいれば、それを仰ぎ眺める人もいる、そしてその間に無数の人の

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    2023年12月13日
  • セレモニー黒真珠

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    あなたは、自分の『葬儀』に何を望みますか?

    人はいつか死を迎えます。人が生物である限りそんな未来は誰にも必ず訪れます。昨今、”エンディングノート”という言葉を聞くようになりました。人が亡くなる前に遺される人に対して要望を伝えるための書類と定義もされる”エンディングノート”。そんな書類には、自分がこの世で最後の瞬間を飾る葬儀のことも記すことができます。

    しかし、私たち日本人は”縁起が悪い”という言葉と共に、死にまつわる事ごとを口にすることを避ける傾向にあります。そんな結果論の先に、遺された者が『「人が死んだ」という事実に動転』する中に『膨大な情報からひとつの葬儀屋を選ぶ』必要が生じてしまいま

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    2023年12月09日
  • あまいゆびさき

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    ネタバレ

    百合小説だという前知識で読みました。
    序盤、中盤は少女たちの過酷な環境が描写されていてとても辛かったのですが、最後の最後に関わった仲間たちが協力して、まじゅんとあきのをくっつけたシーンはアツかった。
    終わり方も最高でした。

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    2023年11月21日
  • CAボーイ

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    なかなか珍しい、高学歴で卒がない好青年主人公の話。
    おもしろかった。
    校閲ガール作者の作品ということで、もしドラマ化したら誰がやるのかとつい考えてしまいました。
    私もやりたいと思って諦めていたものに挑戦してみようかな。

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    2023年11月17日
  • 百合小説コレクション wiz

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    かなり好き。特に斜線堂有紀さんの「選挙に絶対行きたくない家のソファーで食べて寝て映画観たい」、南木義隆さんの「魔術師の恋その他の物語(Love of the bewitcher and other stories.)」、宮木あや子「エリアンタス・ロバートソン」の三編が好き。心中したり不幸になったりしない、でも社会的な背景も踏まえた百合小説で好感度が高い。百合小説というよりビアン小説と言ってもいいなもしれない。わたしはふわふわした王道女子高生百合にどうしてもハマれないたちなのでこういうのはとても趣味に合うし、日々異性愛前提の社会に生きていると心が救われる気持ちになる。

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    2023年11月04日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    【2023年95冊目】
    男と女の欲望をぶつけあった5つの短編集。求め、求められていることが、なんとなく感じられるのが人間の不思議なところで、「あっ」と思った瞬間に恋に落ちていたりする。それがいつも正解ではないのが難しいところではありますが。

    それぞれの作家さんが匂い立つような、けれどどろどろとはし過ぎない愛と欲望の話を書いているので、贅沢と言えば贅沢な一冊。どの作家さんも表現や心理描写が上手く(プロだから当然と言いたいところですが、そうでもない場合もある)違ったテイストのお話を楽しめました。

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    2023年08月09日
  • 百合小説コレクション wiz

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    百合短編小説のアンソロジー。一番好きなのは『あの日、私たちはバスに乗った』。ユアのぶっ飛び具合がいい。『魔術師の恋その他の物語』も裏魔女宅みたいで面白かった。

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    2023年06月28日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ネタバレ

    楽しみにしていた百合アンソロ。
    一番好きな作品は櫛木理宇さんの「パンと蜜月」。現実味があったし、当事者同士が一番幸せそうだったので。
    斜線堂有紀さん宮木あや子さん深緑野分さんはやっぱり安定感ある。
    アサウラさんの「悪い奴」そうくるか!って唸る学生百合でよかった。

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    2023年06月12日
  • 百合小説コレクション wiz

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    初めて読んだ百合小説。ドロドロ系から社会派、ファンタジーまでこんなにいろいろあるんだな〜〜という率直な感想。おもしろかった!
    どの女の子にも影があるのが、性的指向に関係なく現実を生きる私たちにとってリアルで、そこに百合がはやる理由があるのかなという気がした。特に斜線堂有紀さん「選挙に絶対行きたくない〜」と、小野繙さん「あの日、私たちはバスに乗った」が好きだった。
    あと帯キャッチも素敵。「名前をつけたい関係も、名前のいらない紐帯も。」

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    2023年03月26日
  • 百合小説コレクション wiz

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    恋愛小説読みたくて手に取ったら、すごく好みで大正解でした。アンソロジーなので、色々摘み食いできます。
    男女の恋愛よりも面白く感じるのは、やっぱり2人を隔てる障壁があるからでしょうか、日本って舞台がその障壁になっていたりして、改めて日本は海外に比べて不自由なのかもと思ったりしました。
    舞台が海外の作品もあって、翻訳された外国の小説の雰囲気も楽しめました!

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    2023年03月12日
  • 花宵道中

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    花宵道中(はなよいどうちゅう)
     朝霧の草履の鼻緒は半次郎が染めたもの。
    薄羽蜉蝣(うすばかげろう)
     八津の妹女郎である茜の初見世。好いた男に抱かれたい。
    青花牡丹(ぼたん)
     朝霧の姉女郎の霧里とその弟である半次郎(東雲)の話。
    十六夜時雨(いざよいしぐれ)
     朝霧の妹女郎の八津が髪結いの三弥吉へ想いを馳せる。
    雪紐観音(ゆきひも)
     桂山の妹女郎の緑は話せない。でも三津姉さんとなら…。
    大門切手(おおもん)
     吉原の山田屋である女将、勝野の人生。

    それぞれの話がリンクしていて、おもしろかった。
    十六夜時雨では、八津の同郷である妹分の三津が
    いい味を出していて、彼女が亡くなるのが寂しかっ

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    2022年12月16日
  • 喉の奥なら傷ついてもばれない

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    愛に囚われ欲望の渦に呑み込まれもがき続ける女の物語

    人は皆どこか欠落している、それを埋めようと必死になっている。
    心なんて簡単に壊れてしまうのに
    それでもあなたはまだ檻の中にいるの?
    ー愛情という檻に繋がれている人へー

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    2022年11月30日
  • ヴィオレッタの尖骨

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    狂おしく時に猟奇的に時に切なく時に淫靡に儚くも美しい少女達
    なんのために生きるのか、それは『愛』の為『快楽』の為

    世界から切り離された檻の中で生かされている4つの花。欲望に溺れて湖の底から手を伸ばす少女達はどこに行くのだろう?

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    2022年11月30日
  • 雨の塔

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    外からの情報を遮断された全寮制の女子大
    その中で4人の少女たちは互いに依存し共鳴し壊れていく
    甘いお菓子や可愛らしいアイテムで彩られた甘い世界に少しずつ毒が回っていく

    前に読んだ時よりも文章が入ってくる
    自分も宮木あや子という甘い毒に侵されているかもしれない

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    2022年11月30日
  • 春狂い

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    美しさ故に虐げられる少女。官能的だがどこか残酷さがある。
    守って欲しいのに誰も守ってくれる人はいない。正常という仮面を被った狂った人達。何のために人は生き死ぬのだろう?少女のいる場所は天国か地獄か。

    愛故に憎しみ故に美しさ故に人は死に行く

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    2022年11月30日
  • あまいゆびさき

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    少女達の一途な思いは大人に汚されていく
    ずっと2人だけの世界で
    誰にも邪魔をされずに

    2人でチョコレートを分けあう

    どうしてこんな気持ちいいことを大人は秘密にするの?

    どうして一緒に居てはいけないの?

    複雑で純粋な2人の物語

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    2022年11月30日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    また読み返してしまった。女性ってそれぞれの立場があるんだよなあ、結局そこに甘んじるというか、、いろんな人生があるけど、他人にはなれないんだよなあ。それでも桜井さんか山田さんになりたい。。

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    2022年11月24日
  • 花宵道中

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    吉原を舞台にした連作集。まず吉原の描写が官能的で、現実ではない異世界に読者を誘う。一方で、さまざまな境遇の遊女たちの生き様や矜持は、人の強さも弱さも感じることが出来て、地に足のついた感情を呼び起こし胸を打つ。このバランスが見事!"エロくて泣ける"傑作。

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    2022年11月23日
  • 憧憬☆カトマンズ

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    さくさく読めて、みんなハッピーエンド‼︎
    同著者の「セレモニー黒真珠」に出てくるキャラクターもちょこっと出てきて、繋がりに気付くと萌えます。一気に読んでしまいました。

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    2022年08月14日
  • 雨の塔

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    ネタバレ

    (2022-07-19 2h)

    友だちに勧められて読みました。

    耽美な雰囲気がたまらない…!!すき!
    映画『京城学校』が好きな人は絶対沼る。女子校、寮、お嬢様…たまらない設定が詰め込まれている。

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    2022年07月19日