感情タグBEST3
Posted by ブクログ
さてさてさんのレビューを見て早速読みました。
さてさてさんはエログロが苦手のようですが
自分は大好物なんで、期待度マックスで読み始めました。
その期待を裏切らない、いや想像を超える
えげつないエログロ作品で大興奮でした。
私、語彙力がないもので、解説から引用して
「こんなにもいびつで、勝手で、醜いものが、
こんなにも清々しく、爆発的なエネルギーを
放って生きている。
面白くってたまらなかった。
思わずにやにやしたあとに我に返り、
ここから連なる物語とはなんだろう、いったい
どこへ連れて行かれるのだろう…」
という感じで、どんどん物語に、少女に引き込まれていきました。
ここまで壮絶な人生を送ってきた少女ってのは
現実世界ではなかなかいないとは思いますが
男を狂わせてしまう、そんな魔性を持った女の人は存在するんだろうなぁと思いました。
出会ってませんが…笑
今のコンプライアンス重視の世の中では
映画化とかは不可能だろうけど
是非ともラースフォントリアー監督に撮ってもらいたいです!!
エンドロールで流れる曲はサカナクションの
「朝の歌」で♪
さてさてさん素晴らしい作品に出会わせていただきありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
この作品が気になる方は是非さてさてさんの
レビューをご覧ください。
Posted by ブクログ
どこかにいそうな気がする
主人公の少女、小さい頃から男は虜になり偏執的な暴行を受け続ける、女からは煙たがられる存在。
男は皆、少女に狂い狂人となっていく。
少女は暴行されてもなんとか身を保ち育っていく。
少女は自分と同じ境遇を歩んできた美しい少年と出会いお互いの心を通わせるが少年は家族によって戒められ自ら命を立ってしまう。
少年を戒めた家族(少年の兄)が少女の学校の教師になり少女は兄の殺害を企てる。
春狂い
内容もわからずに本屋で手にとってあまりにも表紙のイラストが美しかったため購入しました。
あらすじを読んでこれは重い内容だなぁと読み始めると想像よりはるかに重かった。
読み終わってぐったりしましたがこのような女性、男性というのはどこかにいるんじゃないかという思いにもかられました……自分も病んでいるのかな(^^;)
Posted by ブクログ
個人的にはこういう描写が初めてで新鮮尚且つ斬新でした。
周りに周って最終的に結びつくって、頭を使いながら読むから何度か戻ったりもしたし、あーこういう事かってなった!
いやぁ、楽しかった!
最後は「ふぅ。」って感じで終わりました。
Posted by ブクログ
美しさ故に虐げられる少女。官能的だがどこか残酷さがある。
守って欲しいのに誰も守ってくれる人はいない。正常という仮面を被った狂った人達。何のために人は生き死ぬのだろう?少女のいる場所は天国か地獄か。
愛故に憎しみ故に美しさ故に人は死に行く
Posted by ブクログ
章ごとに視点が変わる
人の関係が、だいたいはわかっていたけれど
時間が行ったり来たいもありわかりにくい感じでした
男を惑わすくらいの美人が地獄を見たっていうのは
わかりました
Posted by ブクログ
ドロドロのどA面。
私は最近「B面はリアルでA面はファンタジー」と思ってたけど、解説の彩瀬まるが“箱庭”と表現していて、あーなるほどと思った。
初めから終わりまで、
「うへぇ、こいつ変態だ」
「美しすぎるのも大変だな……」
「うわぁ、うわぁ……(言葉にならない)」
という3つの感想の繰り返し。
本当は愛し合っていたのにすれ違っていた夫婦の話は悲しかったな。
夫の話を読んで、何度妻の話を読み返したことか。
唯一の救いは、まともだった教師の前原と、少女に体を貸した恋人のミツコが救われたこと。
Posted by ブクログ
なんて救いのない物語なのだろう.美しすぎるがゆえに苦難を強いられる少女.来世ではあの少年と結ばれて欲しいと願わずにはいられない.しかし背表紙のあらすじはちょっと難ありだと思うな.あれじゃ低俗な官能小説と勘違いされてしまうだろうに.
以下あらすじ(背表紙より)
人を狂わすほどの美しさを内包した一人の少女。父親や男たちの欲望から逃れ女子校に入学するが、教師に襲われ学園を去る。しかし転校先でも同級生からのいじめと教師からの暴行は繰り返され―。やがて少女は安息を求め、教師の前でスカートを捲り言う。「私をあと二年、守ってください」。桜咲く園は、天国か地獄か。十代の絶望を描く美しき青春小説。
Posted by ブクログ
1人の美少女を軸とした連作短編集。青春、官能、ファンタジー、グロなどの要素が入り混じっている。そのエピソードだけ見ると「悪」だがというのも特徴(それでも少年に対する最悪の暴力は酷いが…)。
男目線のエロい性ではなく女性視点の苦い性といった印象だが男性教師前原さんと彼女さんのカップルの関係性が救いとなっている。
Posted by ブクログ
美しさは色んな物を内包してるんだなあと思った。
美しくないゴミみたいな男達が少女を傷物にする描写が相当気持ち悪かった。異端になる事でしか生きられない卯月ちゃんが悲しい。卯月ちゃんとY少年と並んでるとこ見てみたい。
Posted by ブクログ
今まで読んだ宮木さんの作品は痛快に困難を笑い飛ばして行くような、元気をもらうような作品ばかりだったので今回のテイストは初でした。
誰からの注意を惹きつけてしまうような美少女。守られるべき幼少時代に自分で自分を守るしかなかった。自分をただの子供として扱ってくれる数少ない人と巡り会えたことが唯一の救い。
それでも少女は大人になることなく人生を終えてしまった。ただ一人心を通わせた少年の復習を誓って。
現実離れしているところもあったと思う。そこまですべての人が欲望まみれで美男美女に対して接するとは思えないが、少女の周りのすべての男性は欲望の対象に、すべての女性は敵にという状況は生きにくかっただろうと思う。親がずっと傍に居られるわけにも行かないし、どうすればこの少女は普通に生きていくことができたのだろうか。
そればかりを考えてしまう。
Posted by ブクログ
うーん。こ、これは‥。こんなにレビューを書くのが躊躇われる作品は、そうそうないです。書きたくない、というよりは、どう書くのが適切かと考えてしまい、自分の価値観や感性が晒される(これはどの作品も同じか)ような気になります。
狂気と幻想‥。脳裏に浮かぶ言葉はこれで、読み手を軽々と非日常・非現実世界へ誘いました。
全編を貫く性暴力からは、性的感覚を享受するような「官能」は感じません。どちらかと言うと、美しさを最高価値とし、傾倒・陶酔する「耽美」なのかと受け止めました。
6つの章で語り手の視点が異なり、少しずつ物語が重なり合っていきます。読み手の心に浮かぶ謎が徐々に明かされる構成は、ミステリーとも見なされるに足る巧みさは感じました。
散り際の美しさ故に、万人から愛される桜。この春の描写が少女の美しさの背景に置かれることで、残虐性や絶望感が際立つような気がします。
個人的には苦しく疲れる読書体験で、ウラスジにある「美しき青春小説」とは思えませんでした。
Posted by ブクログ
狂気を孕む美しさは、猟奇を催す。
17歳の少女は、その美貌から、幼児期より男たちの欲望に穢され続けた。美少女を取り巻く狂気のサークルは、家庭から教室、学校へ。エネルギーを蓄えながら伝染していく。
坂口安吾「桜の森の満開の下」を読んだことも忘れていたのに、狂気と桜のキーワードで、思い出した。桜の満開の下を通ると気が狂う。そう信じている山賊。美しい旅の女を襲い妻にする。その美しい女がなかなか恐ろしく、最後は桜の満開の下で散っていくという短編。
美少女に狂っていく男達と、彼らの狂気に身を滅ぼしていく少女。その連鎖は幾つかの殺人にも至る。
各章の展開のつながりが面白い。最終章での少女の憑依が、彼女への救済なのか、残された者への残像なのか、掴みきれなかった。
久しぶりの、グロチック。
さてさてさん、ありがとうございました。
Posted by ブクログ
"人は痛いことや傷ついたことがなくても、相手のことは憶えていられる。少しでも、短いあいだでも、その人を大切に思っていたら忘れられないもんなんだよ"
"世界がひっくり返っても、人はそれに気付かない。そしてそれは簡単に起こり得る。"
美しいことがこんなにも人の人生を狂わせることがあるのか、ただただ重い、誰も救われない話。
Posted by ブクログ
どの本を読んでも、エンターテイメント作品ではない場合、同じような切なさについて書かれている気がするのだけれど、それでもまた読みたくなる時がある。
Posted by ブクログ
「官能と少女」に続いて宮木作品二冊目。
どちらも同じエロとグロ。
流石に二冊目になるとインパクトは低下。
他の人の感想を見ても似た様なもの。続けて読む物じゃなさそう。
そもそもこの作品は読者を意識して書いたものなのか?
なんだか自分の中に浮かぶドロドロしたイメージをひたすら書き出して行ったという感じがする。
それが悪いわけではないのですが、当然ついて行けず、置いていかれる人も多いと思う。
Posted by ブクログ
美しすぎるがゆえに、人を狂わす。
ひとりの少女を取り巻く、
欲望と狂気が乱れ舞う 青春小説。
鳥肌立つような、上手い文章がいっぱいあった。
だけど...エグい。グロい。
こんな教師っている?こんな家族ってある?
絶望と残酷さ極限の状況に、
眉間のシワも、いっぱい寄った。
Posted by ブクログ
2016年、13冊目は(個人的)名作『花宵道中』以来の宮木あや子。
その美しさゆえ、欲望と虐めの対象とされた一人の少女。そして、その周りの人々の物語。
全六章、連作短編のように視点や語り手を変え、時系列を前後させて進んでゆく。
欲望と暴力の連鎖は苦手な方々も多いだろう。また、背表紙のあらすじや帯で官能を期待すると肩透かしを喰らうコトとなります。
非常に狭い世界の話で、全体的には良かった。それだけにあの「落とし」は全く好みと違って、もったいない。なので、評価は★★★☆☆。
Posted by ブクログ
前々から気になってはいたんだけど、なかなか読む機会がなく、装丁が素敵な文庫が出たのをきっかけにウキウキ購入。
美しい少女が生きていくために自分の体を差し出す官能描写あふれる小説かと思って読み始めたら全然そんなことなかった。今気分がどんよりと沈んでいる。
「官能と少女」と同じ系統ですかね……。
美しさに狂わされた人間が、少女自身をも狂わせていくというか、狂ってしまってもおかしくないのに正常なことが怖いっつうか異常に感じるのだよね。
最後にはきっと死を選ぶしかないだろうな、と思っていたけど、少女にとって死が安息にも救いにもならないことがこれまたエグい。
好きだった少年の一部を取り戻して、空かも海かもわからない水に戻る。それで少しは安らいだんだろうか。