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Posted by ブクログ
ドロドロのどA面。
私は最近「B面はリアルでA面はファンタジー」と思ってたけど、解説の彩瀬まるが“箱庭”と表現していて、あーなるほどと思った。
初めから終わりまで、
「うへぇ、こいつ変態だ」
「美しすぎるのも大変だな……」
「うわぁ、うわぁ……(言葉にならない)」
という3つの感想の繰り返し。
本当は愛し合っていたのにすれ違っていた夫婦の話は悲しかったな。
夫の話を読んで、何度妻の話を読み返したことか。
唯一の救いは、まともだった教師の前原と、少女に体を貸した恋人のミツコが救われたこと。
Posted by ブクログ
前々から気になってはいたんだけど、なかなか読む機会がなく、装丁が素敵な文庫が出たのをきっかけにウキウキ購入。
美しい少女が生きていくために自分の体を差し出す官能描写あふれる小説かと思って読み始めたら全然そんなことなかった。今気分がどんよりと沈んでいる。
「官能と少女」と同じ系統ですかね……。
美しさに狂わされた人間が、少女自身をも狂わせていくというか、狂ってしまってもおかしくないのに正常なことが怖いっつうか異常に感じるのだよね。
最後にはきっと死を選ぶしかないだろうな、と思っていたけど、少女にとって死が安息にも救いにもならないことがこれまたエグい。
好きだった少年の一部を取り戻して、空かも海かもわからない水に戻る。それで少しは安らいだんだろうか。