宮木あや子のレビュー一覧

  • 春狂い

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    桜が咲く前にこれを読んで、「ああ、今年も白いな」と安心するのがここ数年のルーティーン。
    やり切れなさが春に似合う。

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    2024年03月28日
  • 花宵道中

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    読もうと思った背景はさておいて、
    初めて堪能した花魁、吉原、花街の世界観。
    華やかで儚くもありとても悲しい。
    出てくるワードも調べながら読み進め、勉強になりました。

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    2024年03月22日
  • CAボーイ

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    あー、好きだなぁ、この感じ。
    ストーリーもよかったし、どの登場人物もそれぞれ個性的で、そう遠くなく、絶対再読したいなぁと思った。
    テンポもいいし、ちょっと毒のある文体も爽快でいい。

    意識してなかったけど、しばらく女性主人公の話ばかり読んでたので、男性のお仕事小説はちょっと新鮮だったな。
    治真の大学からの親友たち五人の関係も心地良い。
    仕事仲間として登場する女性たちの凛々しさも気持ち良い。

    その後が気になる要素もいくつかあるんですけど、続編はあるのかしら…??

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    2024年02月18日
  • 雨の塔

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    ネタバレ


    資産家の娘達がこの世の果ての塔に閉じ込められる、って設定だけでわくわくしてたけれど、実際は女の子の弱くて繊細で美しい描写がもりだくさんのお話で、胸がいっぱいになる。
    ずっと側にいてほしい、どこにも行かないでほしい、って気持ち。捨てられた彼女達がそれを切に願う所が皮肉のようで苦しくなる。

    香りが特徴的な小説。
    シャンプーの桃の香り、煙草の香り、焼き上がったマフィンの香り、インスタントコーヒーの香り。香りが印象づいているのは魅力的。

    ずっと小津はいつか海に帰るのだろうと思ってはいたけれど、凄く苦しい。矢咲は、帰ったらまた顔を合わせて話そうね、と未来を語れたけれど、そう考えられなかった小津のこ

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    2024年01月30日
  • 校閲ガール

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    ドラマが面白かったので読んでみた
    原作の方が細かいストーリーがあってより面白かった。先にドラマ見てたから悦子のオシャレさがイメージしやすかった

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    2023年12月29日
  • CAボーイ

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    2023年の読み納めはこちら。久しぶりの宮木作品、待ってました。
    やっぱり好きだわ~。

    パイロットの夢を諦めて一流ホテルに勤めていた治真は、中途採用で航空会社NALへCAとして入社。かつて彼の父はNALのパイロットであったが薬物使用の疑いでその職を奪われた。父を信じている治真はなぜそんな嘘がまかり通ったのか、自分の夢も燻り続けながらも新たな道で訓練が始まる。

    大学同期とのやり取りや、先輩CA・保安検査員との日常会話など相変わらず宮木節を感じる会話のテンポが好き。珍しくちょっとした謎も散りばめながら、最後はやっぱりすっきり終わるお仕事小説+ちょっとラブあり。
    あっという間に読み終わって楽しい

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    2023年12月29日
  • 手のひらの楽園(新潮文庫)

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    ネタバレ

    なんだこれは。
    宮木あや子だけど、A面でもB面でもない、新境地!?
    A面にしては、優美な官能が足りないし、B面にしては現実感が足らなすぎる。
    現代の話だし、B面の派生系みたいな感じだと思うが、長崎の五島列島の風景とエステ科のある高校での寮生活というのが自分とはあまりにもかけ離れた世界なので、現実感がなさすぎる。
    そして、宮木あや子なのに一切エロがない、これはどうしたことか!?

    がしかし、爽やかな、でも大人の階段を登っていく少女の青春小説としてはとても良かった。
    子供は、周りの大人が今まで思っていたほど完璧ではなかった、と気づいたときが大人になる時だと思っている。
    友麻のように複雑な家庭環境だ

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    2023年10月27日
  • CAボーイ

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    エンタメお仕事小説かと思ったら
    間違ってないけど
    割と悩みが深くてでもドロドロしてなくて
    やっぱりエンタメお仕事小説だったけど 笑
    とっても面白かったです!
    他の作品も読みたいと思います。

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    2023年10月16日
  • 野良女

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    ごめんなさい、ほんとにおもしろいけど、R指定をつけてください。笑
    とりあえず25歳以上の女性じゃないと響かないかもしれない。
    まだキラキラした将来を夢見ている若い処女がこれを読んだら、大人に失望するかもしれない。けど実際こんなもんだと思うのよ。
    女子の下ネタはエグいって言うけど、そうそうこの感じ。男子が見たらショックを受けるかもしれない。女子は仲のいい女子との間では色んなこと話すのよ。

    笑えて元気が出る。私は私のまま。とりあえず前に進めば大丈夫。そう思わせてくれる作品。
    落ち込んだり失恋したときに読もう。ほんとに仲よしの友だちにだけは薦められる!(下ネタ多すぎて公には薦められない)

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    2023年09月12日
  • CAボーイ

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    単なるお仕事小説ではなかった!!

    CAとして働く男の子の乗客と同僚とのドタバタかと
    思っていたけど、もっと深かった。。

    作者の参考文献の量からも情報量にやられた。

    飛行機は怖さという苦手意識があったけど
    これを読んで感じ方が変わった。

    家族、友達、恋愛、仕事
    それらの良いとこ取りをした感覚。

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    2023年08月30日
  • 花宵道中

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    何回でも読み返してしまう。
    官能的で甘く切なく、強く儚い遊女たちの物語。
    初めて出会った学生時代の時からずっと大好きな小説。

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    2023年03月22日
  • 雨の塔

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    19歳の女性4人のお話。 どこともわからないような学校の寮の中、情報がほぼ遮断されている中でのみそれぞれの心境や状況の変化で物語が綴られていきます。 宮木あや子さんが描く女性はとても繊細で綺麗な人物になるのが感心しながら見ていますが、特に少女はより以上なのかなと、この世界観に浸かっていたくなるのを感じましたら。

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    2022年12月14日
  • 春狂い

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    さてさてさんのレビューを見て早速読みました。
    さてさてさんはエログロが苦手のようですが
    自分は大好物なんで、期待度マックスで読み始めました。

    その期待を裏切らない、いや想像を超える
    えげつないエログロ作品で大興奮でした。

    私、語彙力がないもので、解説から引用して
    「こんなにもいびつで、勝手で、醜いものが、
    こんなにも清々しく、爆発的なエネルギーを
    放って生きている。
    面白くってたまらなかった。
    思わずにやにやしたあとに我に返り、
    ここから連なる物語とはなんだろう、いったい
    どこへ連れて行かれるのだろう…」

    という感じで、どんどん物語に、少女に引き込まれていきました。
    ここまで壮絶な人生を

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    2022年12月12日
  • 白蝶花

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    『親に売られたとき、泣き喚く雛代の横で菊代は、去ってゆく両親の背中を見ながら、一生涯人なぞ信じるもんかと決めた』。

    2011年3月11日の後、この国で何が起こったかを覚えているでしょうか?東日本大震災により、交通網は大打撃を受け、”計画停電”というまさかの事態により、私たちの豊かだった生活は足元から大きく揺らぎました。そんな中で私が一番覚えているのは、スーパーに行った時のことです。普段当たり前に見てきたはずのモノに満ち溢れた棚に商品がないという現実。あらゆるモノが売られ、あらゆるモノが買える、そんな豊かだった私たちの生活が一瞬にして突き崩されました。私たちの当たり前の日常というものは、実はと

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    2022年11月30日
  • 野良女

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    ネタバレ

    「仕事はこれでいいのだろうか?」「結婚しなきゃ、年齢的に子供産まないとマズイ」そんな焦りが女性には常にある気がします。それが顕著になってくるのがアラサー世代です。
    そんな時、やっぱり救ってくれるかもしれないのは親でもなく、彼氏や男でもなく…
    同年代の女友達!同じ目線でいてくれるし、変な忖度もない。だからこそ、出てくる言葉がスッと入り込んでくるし、グサッともくるのかもしれない。

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    2022年11月08日
  • サイドストーリーズ

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    しゃれた構成のアンソロジー

    煙草をテーマに有名作家の有名小説の番外編ばかりを集めたという大変にしゃれた構成のアンソロジー。
    もとの小説を読んでいれば読み返したくなるし、読んでいなければ読みたくなるという、出版社 作家の術中にはまってしまうたちの悪い本。
    番外編ではあるが元の本の色合い香りを程よく保った佳作が多い。

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    2022年10月03日
  • 雨の塔

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    もう何周したかわからない程読んでます。雨の季節になると開きたくなる世界。閉じてて潔癖で痛々しくて儚くて、大好き。雨の降る、美しい小説でした。
    心のなかに、さくらしかいなかった矢咲、母親しかいなかった小津、お互いしかいなかった三島と都岡、4人の関係が交差していき、仲良くなったり嫉妬したり壊れたり愛したり。
    逃げてきたり捨てられたりした彼女たちには、いつかはなくて今しかないから、余計に閉じていって相手しか見えなくなるのかも。
    小津は一足先に世界から消えたけど、矢咲と三島と都岡は岬の学園を出てどう生きていくのかな。特に三島…後ろ盾が無い人は三島だけだから、1番強くならないといけないのが彼女な気がしま

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    2021年06月16日
  • 花宵道中 6

    購入済み

    強くてしなやかで脆い

    この作品、本当に堪能しました。
    まさかのラストはやり手サンと弥吉じぃちゃんのお話。
    やり手サンも最初は遊女だったのね。
    信じて、信じすぎて。
    先輩遊女の言うことが回り回ってる様子も、何やらストンと落ちました。
    途中、懐かしの面々の顔もチラリとみえて、ちょっと嬉しかったです。

    強くてしなやかで脆い、素敵なストーリーでした。
    原作も読んでみようと思います。

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    2021年06月10日
  • 花宵道中 5

    購入済み

    こういう終わりもあるのね

    私の好きな八津、三津のお話。
    後半は緑なんだろうけど、やっぱり三津の話な気がします。
    今までにない終わり方で、これからも続いていく希望を感じられました。
    どうしようもない現実と向かいあって、諦めることも多かったけど、小さな幸せを見つけたようでちょっびり嬉しい巻でした。
    八津、三津の年相応の普通のやりとりが大好きです。綺麗事だけではなかったけれど、やっぱり普通の女の子に戻れるふたりのこれまでも大事な時間だったなぁと感じずにはいられません。

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    2021年06月09日
  • 花宵道中 4

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    霧里さんと半次郎

    霧里さんから見た話と半次郎さんから見た話が交差して、2人のお話に幕がおりました。
    茜ちゃんには伝えない優しさの中に複雑な思いと強さが滲み出てましたね。
    ただ彼女の最期に、妄想でもいい、幻でも良い、あの場面があったことに救われました。

    八津ちゃんのお話も始まり、どんな展開になるのか楽しみです。
    髪結のおじいちゃん、好きだったなぁ。

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    2021年06月09日