宮木あや子のレビュー一覧
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町の小さな葬儀屋「セレモニー黒真珠」。そこで働く男女たちと、彼女たちとかかわり合う人々とのおかしくも哀しくもあるエピソードを連ねた連作短編集です。
ざくざくとしたさっぱりした筆致で、語り慣れた男女のあれこれとともに葬儀という場であらわになる人の本性や企みを描いていきます。
さっぱりとした描写や表現ながら書かれている内容はけっこうエグく、容赦がないと感じる部分もあります。「白真珠」の元恋人の一言はひどすぎる…。
けれどどんな醜悪な人間の姿を見ていても、しゃきしゃき働く黒真珠の面々を見ていれば、人生捨てたものじゃないかも?と思わせてくれる、前向きさを得ることができます。
さくっと楽しめた一 -
Posted by ブクログ
宮木あや子さんの作品が入っているので、買ってみました。
女性作家の書く官能小説は、変にねちっこかったり、興ざめするようなところがなく、きっちりと書かれている感じのするのが、良いところかな・・・。
男性の描くそういったシーンは、女性からすると、流れとか色々と都合が良すぎて、「ないわー」と、あきれてしまう事がしばしばあるのですが、女性が描くものは、そこに至るまでの過程や心情がしっかりとしている上に、同性なので、「さすがわかっていらっしゃる、そうなのよねー」と、納得出来ます。
このアンソロジーも、宮木あや子さんは勿論、どれも良かったのですが、一番好きなのは、吉川トリコさんの『ポルノ姫』です。 -
Posted by ブクログ
イラストが鳩山郁子さん、帯が宝野アリカさん、解説が皆川博子さん、という、とても豪華な、宮木あや子さんの小説です。
解説で、皆川博子さんも書かれていますが、私も、前半の、永代院の楽園(或いは鳥籠)を読んで、映画の『エコール』を思い出しました。
私もやはり、同じ原作から映画化された『ミネハハ』よりも、『エコール』の方が断然好きです。
『ミネハハ』の方は、『エコール』のように、美しく幻想のベールで包んだりはしておらず、全ての謎を剥ぎ取ってしまっているようで、あまり好きではありません。
この小説も、前半は、敢えて描かれない謎が多数ありますが、その謎が、あからさまに書かれていなくても、読んでいる内に