宮木あや子のレビュー一覧

  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    明治ブルガリアヨーグルトを舞台にしたなかなか攻めた小説でした。
    ただ途中で挟まれる乳酸菌の擬人化小説がどうにも難しいというか、カタカナの乳酸菌名についていけずそこは飛ばさせてもらいました。

    以下、心に残った文

    彼女の実家は「私たち」と違う者は排斥される小規模な共産主義国のような集落にある。
    しかも由寿は3・11で家を失った被災者である。還ってこなかった友達もいた。
    生きてて良かったね。
    生きてるだけで恵まれてるんだよ。
    住む場所があって良かったね。
    言うほうは何も意図していなかったであろうその類の言葉を、たぶん由寿は自分でも意識しないまま心の奥で十字架にしてしまった。怖い目に遭うから「女の

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    2024年03月31日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    ヨーグルトの菌は話す。
    ヨーグルトをつくる大手の会社に就職したばかりの主人公。その仕事と趣味。親世代の古い考えにうんざりしたり都会のキラキラに圧倒されたり。
    ヨーグルトが作られていく詳しい話は面白かった。主人公がのめり込んでいく小説にはそこまではまらなかった。
    とにかく盛りだくさんの話だった。

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    2024年03月24日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    明治ブルガリアヨーグルトを食す私としては読んでおきましょうと手に取ったものの…
    由寿ちゃんが会社で奮闘する話だけで私は良かった。
    ブルガリアとヨーグルトの歴史がファンタジー小説タッチで並行するし、乳酸菌が話し出すし。
    ごめんなさい、私には読むのに苦心しました。
    好きな人は好きだと思います。

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    2024年03月09日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ――

     アメリカの俳優ニック・オファーマンが出演作品について、「なぜ同性愛者の物語にする必要があったのか?」と訊かれて「そういうくだらない質問するやつがいるからだ」って言い返したというニュースを気に入ってたんだけれど消えてる…フェイクだったのかな?

     久々に百合アンソロジーなどを。百合でなきゃ得られない養分が…とかってわけではないけれど、やはりなんというか、この関係性じゃないと生まれない痛み、のようなものがある。でもそれって普通の恋愛小説と何が違うの? と思うことも。純度の問題なのだろうか? LGBTQに配慮も忖度もしないオレのような者が、しかしなぁ。
     全8編。特に気に入った(そして気に

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    2024年03月08日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    なかなかみなさんの⭐︎評価がのびませんね。
    お仕事小説だけなら、私は結構面白く読めだんだけどな。汗
    世界史が絡むとやはり少し読みにくくなっちゃうのかな。

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    2024年03月05日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    とりあえず、タイトルに息子が大受け。

    乳酸菌の擬人化って。
    推しごとには詳しくないけれど、熱量に押される。
    カタカナ苦手なんで多分かなり読み飛ばしてるけど、
    知らなかったブルガリア史や、
    ブルガリアヨーグルトの歴史にも触れる事が出来て、
    得した気分。
    まろたん、食べたい。

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    2024年03月02日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    タイトルに惹かれて読んだ本。
    頻繁に明治のヨーグルトを食べていることもあり、読書アンテナに引っかかりました。

    序盤中盤となかなか面白いと思ったのですが、終わり方が残念。
    ぬるっと何も起こらずに終わるので不完全燃焼感あり。

    ヨーグルトうんちくはいくつか収集できたので、その点はマル。

    東京在住の地方出身者って、色々思うところありますよね。
    かくいう私も東京在住地方出身者なわけですが、今は上手く擬態できちゃってるのではないかという自己評価です。

    どっちが良いとか悪いとか上とか下とかはもちろんないですが、いずれにせよ、理由のない風習や価値観に誰かの人生が妨害されるのはこの世の中で最悪なことのひ

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    2024年02月18日
  • 令和ブルガリアヨーグルト

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    ネタバレ

    タイトルからしてヨーグルトの話とは思ってましたが、まさかの菌のオリジナル創作小説をpixivで書いてるとは斜め上過ぎてビックリでした。
    ドラマ化するとは知ってましたが、これどうやって映像化するんだろう…

    お仕事小説だと思ってましたが、ちょっとクセ強過ぎて中々ついていけませんでした。

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    2024年01月23日
  • 春狂い

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    美しさは色んな物を内包してるんだなあと思った。
    美しくないゴミみたいな男達が少女を傷物にする描写が相当気持ち悪かった。異端になる事でしか生きられない卯月ちゃんが悲しい。卯月ちゃんとY少年と並んでるとこ見てみたい。

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    2023年12月09日
  • 雨の塔

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    題名のごとく、シトシトとした塔の中の
    ワケあり4人の少女の耽美的刹那的な物語。
    少女漫画が好きな人はハマりそう。

    最後全て悲しい結末になるのかと思いましたが
    救われたような結末でなんとかよかったです。

    久しぶりにマフィンでも買ってきて食べようかな。。。

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    2023年11月04日
  • 婚外恋愛に似たもの

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    美醜のさが激しい熱狂的アイドルオタの短編集。
    それぞれの視点で語られ、アイドルグループがデビューして歓喜で終わる。
    社会の層の、関わることのない層がアイドルによって関わるのが面白い。
    色んな生き方があるんだなぁ

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    2023年10月25日
  • 官能と少女

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    いろんな本を読んでみようと思い、初官能小説
    これがオーソドックスではないとは思うけど、
    性が絡めば恋や愛が絡む分、翳りや憂いを感じられる作品が多く雰囲気はかなり好みだった。

    性描写が思っていたよりも少なく、
    普通の小説でのセックスよりちょっと細かく表現されてるぐらいな文章感

    実際にはこんな人たちがいて、
    これよりも濃い人達もいるのだろうと思うと、
    人間って面白いなと思わされるのです

    好みはコンクパール、光あふれる、モンタージュ

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    2023年10月19日
  • 百合小説コレクション wiz

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    百合って何ーっ!?という気持ちになった。
    海外が舞台だったり、ファンタジー設定だったり、メタフィクションだったり、バリエーション豊かな短編集。ちょっとラノベっぽい作品が多いような。BLの女性版みたいな作品を想像していたら、全然違った。表紙から抱いていたイメージとも違った。性描写が激しい、というわけではないけど、なんだか感情が重くて読んでいてちょっと疲れてしまった。
    斜線堂有紀の「選挙に絶対行きたくない 家のソファーで食べて寝て映画観たい」と宮木あや子の「エリアンタス・ロバートソン」がよかった。
    また、著者の紹介や、それぞれの著者による百合作品紹介のページが充実していて、興味をそそられた。巻末の

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    2023年06月22日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ネタバレ

    アニメや漫画や映画に関しては百合大好物だが、百合小説には疎い。
    カバーイラストを「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」に関わるめばちさんが描いているので、手を伸ばした。
    気になっていた作家さんも多かったし。
    ネット発の作家さん多し。
    とはいえ、カバーイラストが具体的にどれかの作品を表しているかといえばそうではないし、むしろ半分くらいがファンタジーや歴史モノやメタモノなので、イラスト詐欺といえなくもないが、まあ変化球を含んでいるということ。
    絵はいい。断然いい。→このイラストの路線を求める方には、むしろ漫画の「エクレア あなたに響く百合アンソロジー」をお勧めしたい。
    以下、私的好み度をA、B、Cで

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    2023年05月23日
  • 百合小説コレクション wiz

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    どうしてもペアみたいに思ってしまうBLが異様に輪郭が鮮明なジャンル(なにがBLでなにがBLでない)だけに誤解をしてしまいがちになるが、百合ってジャンルの輪郭が極めてあいまいなのね。そのせいか、ものすごく肩に力の入った「こういうのが百合です、あんなのは百合じゃない」的力作が多くて読んでて疲れる。アニメ界隈なんかで「尊い」の同義語として使われる「百合」を「百合」だと思ってるような人間は戸惑うばかり。個人的ベストは「噓つき姫」。

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    2023年05月19日
  • 春狂い

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    今まで読んだ宮木さんの作品は痛快に困難を笑い飛ばして行くような、元気をもらうような作品ばかりだったので今回のテイストは初でした。
    誰からの注意を惹きつけてしまうような美少女。守られるべき幼少時代に自分で自分を守るしかなかった。自分をただの子供として扱ってくれる数少ない人と巡り会えたことが唯一の救い。
    それでも少女は大人になることなく人生を終えてしまった。ただ一人心を通わせた少年の復習を誓って。
    現実離れしているところもあったと思う。そこまですべての人が欲望まみれで美男美女に対して接するとは思えないが、少女の周りのすべての男性は欲望の対象に、すべての女性は敵にという状況は生きにくかっただろうと思

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    2023年04月15日
  • 官能と少女

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    ネタバレ

    ふーん、えっちじゃん。

    官能は官能でも未成熟なグロくて痛くて病んでる感じ。悪くない。
    挿絵が可愛い。
    春眠の岸田は私のものにしたい。
    春眠とモンタージュが繋がりがある。
    ピンクのうさぎの恋人(彼女)は一体なんなんやって感じ。

    コンクパール
    春眠
    光あふれる
    ピンクのうさぎ
    雪の水面
    モンタージュ

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    2023年04月06日
  • 百合小説コレクション wiz

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    全体的に上手くまとまっている雰囲気。
    『選挙に絶対行きたくない(略)』はセクシャルマイノリティによるヘテロセクシュアリティへの反旗の話でもあると感じる。だって確かに選挙にも行かず期日前投票の日すらダラダラ過ごしてても、好きな人との日々を確約されてるなんて、それこそ""ずるすぎる""。二人をすれ違わせたのは結局信条の違いなんかじゃなくて、いつまでも同性婚を認めない政府の方針なんだなと思った。
    ガッツリめのファンタジーが苦手なタイプで、ちょこちょこ挟まるファンタジー要素たっぷりのお話を読み進めるのが大変だったので、この評価。
    宮木あや子さん目当てで買ったけど

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    2023年03月26日
  • 百合小説コレクション wiz

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    冒頭から女版ひろゆきみたいな性格悪い女が出てきて良かった でも必死こいて選挙に行きたくない気持ちめちゃ分かる この世はマイノリティ向けにデザインされてないから

    シンプルに気になる作家に出会えたので得した気持ち

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    2023年03月22日
  • 春狂い

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     うーん。こ、これは‥。こんなにレビューを書くのが躊躇われる作品は、そうそうないです。書きたくない、というよりは、どう書くのが適切かと考えてしまい、自分の価値観や感性が晒される(これはどの作品も同じか)ような気になります。

     狂気と幻想‥。脳裏に浮かぶ言葉はこれで、読み手を軽々と非日常・非現実世界へ誘いました。
     全編を貫く性暴力からは、性的感覚を享受するような「官能」は感じません。どちらかと言うと、美しさを最高価値とし、傾倒・陶酔する「耽美」なのかと受け止めました。
     6つの章で語り手の視点が異なり、少しずつ物語が重なり合っていきます。読み手の心に浮かぶ謎が徐々に明かされる構成は、ミステリ

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    2023年03月04日