宮木あや子のレビュー一覧
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本の話だから、まあ予想がつくけど、と侮っていたら、結構いけた。凸凹はあるが。今まで読んだことのなかった作家のものが新鮮でよかった。この作家、読んでみようかという気にさせる。
中田永一「メアリー・スーを殺して」この小説自体がメアリー・スーぽいがなあ。
宮下奈都「旅立ちの日に」期待したけどねえ。手抜き。
原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジェ」ピンと来ない。
小手鞠るい「ページの角の折れた本」さすが元詩人だけあって、描写が美しい。物語もいい。
朱野帰子「初めて本を作るあなたがすべきこと」察してちゃんの夫への対応に苦労する主人公が面白い。
沢木まひろ「時田風音の受難」官能小説家と編集者との対峙に笑っ -
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パワフル。面白かったです。
ここに出てくる女性たち、皆問題を抱えまくっているけれど、むしゃくしゃした気持ちを友人とお酒と下話で盛り上がってワーッと発散してるのが楽しそうでした。
結構しんどいエピソードばかりですが、言葉のセンスが凄くて笑ってしまいました。日茎平均とかかなり酷い。
桶川さんと横山さんには幸せになって欲しい…鑓水さんも。桶川さんの話に1番笑いました。髪を切って重めのショートにして、目が腫れてたので眼帯をして仕事してたら、エヴァヲタにロックオンされるの面白すぎです。プラグスーツ着せられて「私が死んでもかわりはいるもの」って言わされまくる…でも、エヴァとガンダムは社会人としての教養って -
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これまでにも、何人もの作家のによる清少納言や中宮定子を読んできた。
自分の中ではやはり田辺聖子さんの『むかし・あけぼの』の存在が大きい。
そこでは歴史の流れ、政権の力関係が詳細に描かれていた。
田辺作品と比べると、こちらではぐっと登場人物を絞り込み、政争はごく簡単に迫害者道長の影を指すのみ。
行成も公任も斉信も登場しない。
敵と味方がくっきり書き分けられる。
紫式部や中宮彰子がこうもわかりやすい悪役になってしまうのには抵抗がある。
一条天皇の登場シーンも、ごくわずか。
その代わり、定子と清少納言の絆はもちろん、定子と妹の淑景舎の君、原子との仲睦まじさや、同僚の宰相の君との友情などが細やかに描 -
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4作品の連作小説です。最初の主人公は、外資系IT企業に務める29歳の派遣OLです。できる派遣OLですが、バカでも授業料さえ払えば入学も卒業もできるユーラシア大学出身です。音楽オタクで不倫をしていますが、新しい恋が始まります。親友の中尾ちゃんは派遣会社の営業です。ちょっとスリリングな展開になりますが、中尾ちゃんにも恋が始まります。3作目でハプニングを経て後藤ちゃんと中尾ちゃんの恋が進展します。4作目は後藤ちゃんの同僚でスイーツ女子を装う下町チャキチャキのパティが主人公です。お仕事や社会の嫌な部分もありますが、最終的にはハッピーになる恋愛お仕事小説です。