姜尚中のレビュー一覧

  • 逆境からの仕事学

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    複眼的な見方を持つ。多様性を重んじる。ダイバーシティ。そのための読書。仕事以外の社会との接触。利益優先か、社会貢献か。

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    2017年01月07日
  • 高校生と考える日本の問題点 桐光学園大学訪問授業

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    ネタバレ

    読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
    姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな?どんな偉い人もほんとうにいろいろな苦しみにもがいていきているのだと思い直した。
    20名全て役に立つわけでないが、中には、気に入る人もいるかもしれないとのことだろうか?3.11後の話など考えさせられたり。光触媒の話は興味を覚えた。文学、美術に関心を持った。宇宙論や素粒子の話は、わからないので、もうい

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    2017年01月01日
  • 「戦後80年」はあるのか――「本と新聞の大学」講義録

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    本のタイトルにあるように、日本に今後戦後80年は
    くるのかという議題で、現政権を中心に批判する
    下記の講義集
    内田樹氏ー比較敗戦論
    東浩紀-本と新聞と大学は生き残れるか
    木村草太-集団的自衛権問題とはなんだったのか
    山室信一-戦後が戦前に転じるとき
    上野千鶴子-戦後日本の下半身
    河村小百合-この国の財政・経済のこれから
    姜尚中-総括講演
    このなかでも、山室信一氏、上野千鶴子氏、河村小百合氏の
    3本がとても興味を引きました。
    どれも、日本が破綻し、または戦争の道に進むのでは
    ないかという潜在的な恐れを感じる内容です。

    支持率は高いですが、本当に今の政権でいいのでしょうか?
    他人事ではないような

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    2016年11月26日
  • 続・悩む力

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    社会を見る目が斬新でとても良い刺激を受けた。鋭い視点で社会を読み解くが、どこか暖かい感じが文面から読み取れる。

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    2016年09月30日
  • 世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて

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    自動車で走っているより
    自転車で走っているより
    走っているより
    歩いているときが
    一番 よく 見える

    そして 何よりも
    いつでも 立ち止まって
    気の赴くままに
    じっと 気のすむまで
    見続けることができる

    今、世の中に起きていること
    これまでの こと
    そして
    これからのこと
    今、どんな風に
    見えているのだろう
    今、どんな風に
    考えていけばいいのたろう

    そんな 時間が持てる
    そんな 一冊です

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    2016年09月13日
  • 世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて

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    某グループの読書会の課題図書.内田さんの論はあちこちで読んでいるので,大まかな展開は予測できたが,姜さんもかなり波長があっていて,楽しく読めた.p121でイギリスが大帝国を持っていたが,短期間で島国へとシュリンクした点を評価していたが,大事な視点だと感じた.成長路線にこだわっている我が国の政府も大風呂敷的な視点で政治を進めて欲しいものだ.新たな戦争が身近な場所で勃発する可能性は益々高まっている感じだ.p218の嫌厭感の広がりは,議論を封鎖する感じのキーワードになっているという指摘も良い.

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    2016年08月14日
  • 世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて

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    心に刺さったフレーズ

    ・~(内田)イタリア人は原理原則ではなく、人というものは~というような緩い倫理規範に従う。僕はそういう人間のほうが成熟していると思うんです。~
    ・廃県置藩
    ・定常社会への移行

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    2016年07月03日
  • 続・悩む力

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    「悩む力」に続いて読んでみた。
    幸福とは何か、について書かれている。
    前作に続いて夏目漱石の小説を引き合いに出し、漱石が人生や幸福についてどう考えていたのかを、小説の主人公の語った言葉から読み解き、解説している。
    第7章で紹介されるデンマークの作家ヤンネ・テラーの「人生なんて無意味だ」と、終章で解説される、フランクルの人生の3つの価値の中の「態度」は心に残った。

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    2016年06月25日
  • 漱石のことば

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    漱石の作品から抜き出したものに著者の軽いコメントがついたもの。だいたいは読んでいるが、『坑夫』からの抜粋に注目した。

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    2016年06月08日
  • 愛国の作法

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    この本が発行されたのは、足かけ5年にわたった小泉政権が退陣し安倍内閣(第一次)が発足した時代である。小泉元首相は2005年の終戦記念日に靖国神社に公式参拝し、安倍総理が「美
    しき国へ」という著書を発行するなど、世間は右傾化の雰囲気が漂っていた。本書はその雰囲気に抗うかのごとく出版されたものである。この本の一番の難点は、その難解な文章にある。
    問題点を指摘しようという意欲は買うが、表現がわかりにくくて何が言いたいのかわからないところがある。読みこなすには、政治思想史や哲学、日本近代史・現代史の知識がないと、理
    解するのは難しいだろう。

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    2016年05月14日
  • 漱石のことば

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    小説を読んでいる時には、こうした”名言”として地の文を読むことはないので、新鮮で面白かった。芥川の『侏儒の言葉』などは、漱石のこのような側面から出ているものなんだと思い至る。

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    2016年03月28日
  • 悪の力

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    今現在の、世界中の社会に立ち現れた悪意が起こした事件の様相を紐解きながら、悪とはそもそも何か、私たちは悪に対してどう抗って行けるのか、悪に負けないための共生という考え方などを説いています。
    新書版であり、エッセンスだけを本書に込めたとのことですが、厚み以上の濃い内容です。

    「人は大きな虚無に捕らえられたとき、自分であれ、他人であれ、死への刃を振るいたくなるのでしょうか。」
    この一文を読んだ時ぶるっと震えが来ました。
    「空っぽ」の中に悪が巣くう。言い得ていると思いました。

    これまでの「力」シリーズのように、多くの世界や日本の文学が引用されています。純文学(一部ですが)へのブックガイドとも読め

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    2015年12月14日
  • 国家のエゴ

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    大幅な加除修正とあるものの第I部は2013年の講演がベースとのこと。今まさに考えたいテーマについて、時宜を得て世の中に出てきたということだろう。
    知識人として、その知識の幅と深さは驚くばかりであるが、経験、体験で磨かれた洞察力は鋭く、そして面白い。

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    2015年09月30日
  • 続・悩む力

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    前著「悩む力」より今の時代・人に寄り添った提言だった。
    過去を大切にしようというのが一番印象的であり自分に刻まれたメッセージになった。

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    2015年08月22日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    7つのリーダーパワー。
    先見力。目標設定力。動員力。コミュニケーション力。マネジメント力。判断力。決断力。
    何もないけど、がんばろうっと。

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    2015年08月13日
  • ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント

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    失礼ながら、あまり期待せずに読み始めた。
    実際、最初の経済の話題に関する章などは、やはり8年も経ってしまっているので、今から見るとちょっとフィットしないのかな、と思われる部分もあった。
    けれども、やはり近隣諸国の反日感情にどう向き合うべきかについての提案や、日本国憲法の価値を論じた、終わりの方の章は、この人らしい、ぶれない軸を感じられた。

    たしか、この本が書かれた時期は、姜さんがメディアにたくさん出ていたころだと思う。
    まだそれほどメディアに出ないころから、著書を読んだことがあっただけに、当時、ちょっと違和感を感じていた。
    ご本人の中で、自分に正直になろう、という転機もあったようだ。
    けれど

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    2015年04月25日
  • NHK「100分de名著」ブックス 夏目漱石 こころ

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    ネタバレ

    漱石が高等遊民のような一般的にはとても「先生」と呼びがたい人びとに「先生」の呼び名を与えたのは、漱石が生きた明治の時代がリーダー不在の時代で、理想なき若者が増えていくなかで、新しい手本として登場させたという論は面白かった。教師や政治家にではなく、自分が「この人だ」と見込んだ人がすなわち「先生」であるという、「名よりも、実を求める」漱石の気持ちの表れによるものだという説は頷ける。
    漱石作品とその時代をリンクさせた年表や、先生の年表などがあるのもありがたい。
    先生と呼ばれることの多かった漱石自身、教師としては大変熱心で、若い人を育て導く漱石の一面も再確認することができました。だからこそあれだけの弟

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    2015年02月02日
  • 心の力

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    凡庸といっても、ただの平凡ではなく、ハンス・カストルプ的な幅と深みと余裕のある偉大なる平凡の話が面白い。
    「こうでなくても、あれがある。あれでなくても、これがある。」というようにオルタナティブ(代替案)が生きていく上で大切であることも知る。
    この話とは別に著者の名前の尚中にはドイツ語で「偉大なる真ん中」という意味があるらしく、日本名の「鉄男」よりも気に入っているようだ。
    夏目漱石の「こころ」とトーマス・マンの「魔の山」。
    改めて読んでみたい。

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    2014年11月24日
  • 続・悩む力

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    ベストセラーの続編。2012年発行。
    2011年の東日本大震災を絡めて、改めて自国に蔓延する憂鬱な状況について、1作目と同じく夏目漱石とマックス・ウェーバーの考え方を参考に語る。なーんちって。

    以下、気になった点
    ○もはや営利活動は、一切のモラルや倫理、意味づけをはぎ取られて、スポーツと同じような競技となって勝者だけが生き残り、幸福の祝杯を飲み干す事ができるのです。
    ○自意識の突出。
    ○ホンモノの自分探し、あるいは自己実現のプレッシャーは、いつまでたっても終わることのない悪夢のような堂々めぐりとなって、いまの私たちに重くのしかかっているのです。
    ○ヤンネ・テラー「人生なんて無意味だ」←読んで

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    2014年10月31日
  • 心の力

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    夏目漱石とトーマス・マンの作品を土台に、心の病、大切な人に先立たれた人々がどうやって死に向き会うかなどが述べられています。

    人間の在り方は社会と切り離すことができないというところが個人的になにか諦めるきっかけになりました。
    中に真面目であるから悩み、悩む力が蓄えられる、それが心の力の源流だと書いてありましたが、いつも何かを考え込む癖があるので、この言葉に救われた気がします。

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    2014年09月21日