姜尚中のレビュー一覧

  • 心の力

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    夏目漱石とトーマス・マンの作品を土台に、心の病、大切な人に先立たれた人々がどうやって死に向き会うかなどが述べられています。

    人間の在り方は社会と切り離すことができないというところが個人的になにか諦めるきっかけになりました。
    中に真面目であるから悩み、悩む力が蓄えられる、それが心の力の源流だと書いてありましたが、いつも何かを考え込む癖があるので、この言葉に救われた気がします。

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    2014年09月21日
  • 続・悩む力

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    決して簡単な本ではなかった。だから、何度でも繰り返して読んでみたい。そんな本である。市場経済とそれに類する価値が世界を席巻している。そこに関わる問題に苦しみ。でも、そこから逃れることも難しい。どうすれば良いのか、この本を携えながら、一緒に悩んでいきたい。

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    2014年08月03日
  • 続・悩む力

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    幸せとは?

    →人生に意味を見出せるかどうかは、その人が心から信じられるものをもてるかどうか
    過去を大事にするということは人生を大事にするということ
    唯一性のなかで生きる生きものであるため、大事なのは何をやるかではなく、どうやるかが大事
    人生とは、人生から投げかけてくるさまざまな問いに対して、答えていくこと

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    2014年08月03日
  • ナショナリズムの克服

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    在日2世で政治思想史の研究者として知られる姜尚中と、オーストラリア在住の賭博師・森巣博の2人が、ナショナリズムについて語り合った対談を収録しています。

    第一部では、姜の著書『ナショナリズム』(岩波書店)の内容を振り返りながら、近代・現代の日本のナショナリズムの歴史と現状について考察がおこなわれます。第二部では、コスモポリタンとしての生き方を選んだ森巣の人生に、姜が切り込んでいます。

    「民族」のアイデンティティに関する屈折した悩みを語る姜の、ともすれば重くなりがちな思索が、「無頼」に生きる森巣の自由闊達な立場に通底していることが示されています。

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    2014年04月13日
  • 心の力

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    心を柔軟に
    生きる上で選択肢はたくさん
    悶々とした日々をすごすこともこころを太くすること
    時代に合わせた心の柔軟性
    失敗しても命まで奪われないという安心感のある社会

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    2014年03月31日
  • 心の力

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    金曜日の仕事帰り、ちょっと寄り道した串焼き屋で、この本を手にぼんやり考えてみる。

    著者は20世紀は心の病が発見された世紀である、としている。生きとし生けるものは何がなんでも生きようとするのが本能であるのに、自分から生きることをやめようとするのは不自然なことであり、そのような自殺が多発する現代は人類史を俯瞰するに大変不穏な時代である、と言う。その異常性は近代化と共に漱石の時代に始まったのだ、とするのが筆者の近現代観になっている。

    しかし本当にそうだろうか。

    心中という言葉が浄瑠璃と共に市民権を得たのは江戸時代のこと。そして支配者階級である武士には切腹を一種美化するカルチャーがあり、「ここ

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    2014年03月16日
  • 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟

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    真宗大谷派の親鸞フォーラムでの講演をまとめた内容。
    震災を経て、震災を受け止めかたりなおすこと。
    日本・日本人が右肩上がりの思想を見直しダウンサイジング
    すべきではないかということ。
    震災直後はみんなそう思ったはずなのに、自民党の安倍
    政権などはまた成長戦略とかいっているが本当に罪深い
    のではないか・・・
    4人の講演のなかで特に鷲田先生の話はとてもいいと
    思います。
    大げさに言うと国民みんな特に若い人には読んでもらいたいと思う内容です。

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    2014年03月07日
  • 心の力

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    ネタバレ

    『こころ』から、百年。 姜尚中が『続・こころ』を書く。
    『こころ』と共に引用されるマンの『魔の山』。「死を生の一部分、その付属物、その神聖な条件と考えたり感じたりすること」という部分には、どう生きるか、考えさせられた。

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    2014年02月11日
  • 心の力

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    著者自身の創作部分が結構ボリュームがあって、思い入れの深さをかんじます。それがなくても、地の部分にキーワードとなるところがたくさんあって、心に響きました。すぐに読めちゃいましたが、心がへたったときにまた引っ張りだして、読み返したいです。

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    2014年02月08日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    「半歩」というキーワードに心惹かれて、
    読み始めた一冊。

    高度に情報化が進み、人びとが個性を
    発揮し始めた現代においては、数歩先を行くリーダーではなく、
    常にフォロワーに対して、半歩を行くリーダーが求められる、
    と韓国の金大中大統領を例にして、リーダーシップ論を説いた本。

    納得することが多く、
    また、読みやすく、特に「自分はリーダーに向いていない」
    という人にお勧めです。

    ☆Key Point
    ・何かをしようとするときは、3度考えろ。
    ・長い歴史をよく対照して、自分たちがやった誤りを見つめることが、政治家には必要。
    ・「昨日の敵」は「今日の友」
    ・リーダーのスマートパワー=ハードパワー+

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    2013年12月23日
  • 未来は過去のなかにある─歴史を見つめ、新時代をひらく

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    昭和史について、通りいっぺんの知識と理解しかない人が多い中、もう一歩踏み込んだ歴史的事実や見方を教えてくれる。
    歴史(過去)から、未来を拓く処方箋を示してくれる。

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    2013年06月29日
  • トーキョー・ストレンジャー

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    だいすきな姜尚中さんの東京探訪記。
    これが雑誌BAILAの連載だったとは。意外。
    そういえば以前、女性誌で悩み相談の連載を
    持たれていたのを読んで、姜さんに好感をもった
    んだった。
    文章だけの読み物とは趣が違ってよかった。
    取材後記みたいなのからも姜さんの人となりが
    伝わってきて。
    それにしても姜尚中さんてフォトジェニック!

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    2013年06月09日
  • 悩む力

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    ネタバレ

     著者について:姜尚中(カン サンジュン)さんは、田原 総一朗さんが司会を務める「朝まで生テレビ」などにコメンテーターとして出演している方です。他のコメンテーターが熱くなって論点がわからなくなっている状況でも、冷静に問題の本質を明確にしたり、新たな視点を提示したりする気になる存在でした。

     本書は、夏目漱石とマックス・ウェーバーをヒントに、最後まで「悩み」を手放すことなく真の強さを掴み取る生き方を提唱する。とのこと。久し振りに手ごたえのある本に出会いました。

    ◆姜尚中さんの心にしみる言葉・・・
    「信じる」ということは、「何かを信じる」ということではなく、「自分を信じる」ということになると思

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    2020年06月01日
  • 続・悩む力

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    変わらず面白かった!3.11後の日本人へ向けて書かれた続編。かなり大枠の抽象論ではあるけども、哲学好きなら興味深く読めると思う。「まじめたれ」というあたりが稲盛和夫さんと共通しててこれも面白かった。

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    2013年04月13日
  • 続・悩む力

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    わが社の役員が、社内広報誌で取り上げていた本。色々と印象に残ることが盛り込まれていたが、一番印象に残ったのは、その役員が取り上げていた部分『我輩は過去である。』のところ。今を大切に生きて、良い過去を作る。我々は幸せな未来を作ろうと頑張ったりするわけだが、未来は本来『ゼロの状態』で過去を振り返ったときに幸せがある訳である。さぁ、今日も良い過去を作ろう。

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    2013年04月03日
  • 続・悩む力

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    ネタバレ

    この本の中で一番ぐっと来たのは「過去を大事にする」という訴えでした。「『可能性』だとか『夢』だとかいう言葉ばかり発して未来しか見ようとしないのは、人生に対して無責任な、あるいはただ不安を先送りしているだけの態度」との指摘でした。
    私もどちらかというとこの性質で、自分の人間関係も焼き畑農業的だなぁ、と反省したこともあったので、ぐっと来た。
    この未来ばかり見てしまうのも市場経済にどっぷりはまった現代人の一つ特徴であるらしいが、それにしても自分はひどいもんなぁ、と。
    いい言葉に出会えましたわ~。

    ちなみに、この「過去を大事にする」ということは裏返せば「今を大切にして、いい過去をつくる」ということで

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    2013年03月27日
  • 姜尚中の政治学入門

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    政治学に関するいくつかのkeywordを取り上げ、どのような解釈や問題が起きてきたのかを概説している。
    アメリカの共和制や理念や東北アジアなどの国や地域に対する考察と、暴力や主権・憲法などのトピックに分かれる。

    彼は東北アジアはエネルギー問題や民主主義政策のスピードを根拠に、地政学的に朝鮮半島を中心にしてアジアを囲む4大国(中国、日本、ロシア、アメリカ)をまとめることこそが、今後の姿だと考えているため、日本の昨今の憲法改正議論や領土問題は危険だと考えている。そもそも戦後体制についても天皇の人間宣言は明治期のナショナリズムへの回帰だと言っていて、あまり感覚的にピンとこないというかモヤモヤした。

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    2013年03月13日
  • 姜尚中の青春読書ノート

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    単なるお勧め本の紹介と思いきや、姜尚中先生の成長の歴史でした。今や落ち着いた声で紳士の姿が印象的な先生ですが、学生時代はかなり葛藤していた姿が伺われます。そして夏目漱石がお好きなのがよくわかります。さいごのマックス・ウェーバーのくだりはなかなか難解ですが、姜先生の解説付きで読んでみたら面白そうだと思います。

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    2013年02月23日
  • 続・悩む力

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    前作の『悩む力』が刊行されたのは2008年。こちらは2012年5月に刊行されているので、当然ながら3.11を踏まえた上で改めて「悩む」ことについて、そして「幸福である」とはどういうことかについて、考えていくための構成になっています。
    今回はこの「幸福」を考えるため、前作でも取り上げていた夏目漱石とマックス・ウェーバーに加え、『それでも人生にイエスと言う』で有名なフランクル氏の著作も何カ所かで取り上げられています。

    前作もそうでしたが、生きていく上での悩み方を学ぶヒントとして読む以外に、漱石作品を著者の視点を通じて概観する、という目的でも読めると思います。というのも、この本は別に漱石作品の書評

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    2013年02月16日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    「美しさ」を感じた一冊。

    私は美術館が好きで、年に数回ほど足を運んでいるのですが、鑑賞した作品を語る言葉を持ち合わせていませんでした。

    なので、どんな風に、感じたことを言葉に置き換えて伝えることができるのかを知りたくて、この本を手に取りました。

    感想は、
    ただただ、美しい。
    姜さんの表現に、世界観に、惹き込まれました。
    こんな風に、世界に触れることができたならば。
    こんな風に、芸術作品に触れられたならば。
    どんどん「満たされていく」感じがしました。

    文字による紹介が多い本書ですが、読後、姜さんのサポートのもと芸術作品を味わったかのような、充実感と満足感が心に残りました。

    美術館に、ま

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    2013年02月04日