姜尚中のレビュー一覧
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ネタバレ大学の時の英語教授法の横田先生おすすめの著者。
大学時代に初めて組織や団体のリーダーになって、リーダーとはどうあるべきかを考えた。
リーダーを終えた後読んだ本であったが、自分の目指していた理想像の一部が描かれていた。
特に、コミュニケーションを研究していた自分としては、fasicationという言葉の重要性に気をつけている。それはカリスマ性と必ずしも一致するとはわかならいが、人を魅せることが出来る人達に僕は会ってきた。そんな人たちは、人々から信用されるしついていきたいと思ってしまう。
行動を起こす前に三度考えるという金大中元大統領の言葉は心にささったが、慎重になれない時って自分にはまだ -
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2013/2/17
二度生まれ:ジェイムズ「宗教的経験の諸相」
人は生死の境をさまようほど心を病み抜いたときに、はじめてそれを突き抜けた境涯に達し、世界の新しい価値とか、それまでとは異なる人生の意味といったものをつかむことができる。
「健全な心」で普通に一生を終える「一度生まれ」(once born)よりも「病める魂」で二度目の生を生き直す「二度生まれ」の人生の方が尊い。
「一度生まれ」の人の宗教は「一種の直線的なもの」「一階建てのもの」。
「二度生まれ」の人の宗教は「二階建ての神秘」。漱石「第二の葬式」、ウェーバー、フランクル
p.167 方丈記
自然に対峙する人間の態度。我々現代人はその -
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東京について独特な視点で語られている点が面白かった。
東京の明るい部分、暗い部分。イキイキした部分、そうでない部分。いろいろ見えてくる。
いろいろ問題点に鋭い指摘が気持ちよかった。
・みんなが自信をもちたいはみんなが不安を抱えていること
・これほど情報化による消費社会化が進むとハレとケの区別というものが曖昧になる
・かつて私たちは世界がグローバル化すればいろいろな制約を超えられてみんながハッピーになれると信じてました。
・すでに物質的に満たされているし、文化的にも出尽くしてしまって、それを焼きなおしするか反復するだけ。
・今までの生き方やライフスタイルに多くの人が疑問を持っている -
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30年前、デューラーの《自画像》から身震いするような感動を覚え啓示を受けたと云う著者。ベラスケス、マネ、ブリューゲル、クリムト、ゴーギャン、ルーシー・リー、ハンス・コパー、円空、熊田千佳慕・・・などの絵画や陶器や彫刻という古今東西のアーティストの作品群を深い洞察力で綴っている。
福島を訪れた氏が戦慄的ながれきの山を目にした様子から、ブリューゲルの《死の勝利》《バベルの塔》について、失意と絶望の闇の中に、それでも希望のかすかな光が見える。再生の時が必ずやってくるのだ!というそうしたメッセージが認められている。
NHKEテレ『日曜美術館』の司会をやられていたのを拝見して好感を持っていたが、こん -
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ネタバレ谷崎潤一郎の「秘密」という作品。
「知らないと思った町が実は自分が住み慣れた町のすぐ近くだった」というオチが物語の中で使われている。
この物語の舞台も東京なんだよ。
風景や町並ですぐに分かりそうだと思うよね。
けど、東京の町は数多くの人の欲望や思惑などをコンクリートや木材に練り込んで建築物を作り、コラージュしている。だから通りや川を一つ越えただけで世界が丸っ切り変わってしまう事も有り得る。
この本は姜尚中さんのフィールドワークを基に書かれている。
しながわ水族館からみる監視社会、猫カフェにみる脱欲望化の社会…東京の中に増え続ける新世界からトーキョーを読み解こうとする、姜尚中という異邦人。
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いろいろなことを考えさせられます。引用されている『われわれは、さらに、この祖国をして、内は同胞とともに自由を享受する住みよい国土とすると同時に、外は世界の平和と文化に寄与する偉大な国民たらしめたい』の言葉に捕らえられました。ミーイズムから脱して、義務と責任を負った真の「愛国心」について考えたいと思います。なぜか「真理がわれらを自由にする」の言葉が浮かびました。世界には人の数ほど違う考え方が存在している。それを知る必要を強く感じます。無知が人びとを間違った方向へ導いていまう。そして自分の頭で考え、自分で選択することの大切さ、そんなことを考えました。ちょっと難しい文章でしたが、また必ず再読したいと
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初めて読んだ姜尚中の著作。内容は解かり易く中でも最終章は秀逸。
ただ自分の読書力が無い。頭を使うことを避けただ楽に、楽に読もうとしている・・・。
本の内容以前に自分の読書力を鍛えないと自分の読書人生にとって大きな損失。
■現代社会では快・不快が幸福の基準になりがちです。
…しかし本当の幸福はその時の気分によって計られるものではないのです。
■ここで大切なのは彼らが幸せなのはその生活が決して諦めや成り行きの結果辿り着いたものではなく“足りる”と言う事を自分の人格の中に見出しているからです。
■人格と結びつかない幸せはないと言うことです。意外とこれは真理なのではないか。
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フランクルの夜と霧について、NHK100分de名著ブックスの本で姜尚中先生が解説を書かれており、そこで私は姜先生と息子さんことを知りました。姜先生はクリスチャンなのでみなさん是非読んでみてほしいです。
メメント·モリを唱え生きることの意味を問う物語ですが、生と死以外に、自然と土地開発、恋愛と失恋、など相対する事象を描いています。なるほど、私はこの本に出逢い読んで感動できるために好きな人を失ったのかと失恋の意味を見い出すことができました。
私は彼女と決して邪(よこしま)な気持ちで付き合ったわけではありません。真剣でした。直広くんが萌子さんの心の中を顕微鏡で覗くように知りたいと願う気持ちはよくわか